金曜日深夜の『【速報】米国の失業率が14.7%と戦後最悪を記録』で「速報」的にお伝えしましたが、米国で雇用が崩壊状態にあります。これについてセントルイス連銀にデータそのもののダウンロードサイトがありましたので、生データを入手し、これについてそのインパクトを眺めておきたいと思います。あわせて今年が米国大統領選の年でもあり、かつ、東京五輪・パラリンピックが1年延期になったという状況証拠に照らし、手っ取り早い「公共事業」としての戦争について、思考を巡らせておきたいと思います。
目次
雇用崩壊
NFP「2050万人減少」のインパクト
「コロナ以前」と「コロナ以後」では、世界が根本から変わってしまうのでしょうか。
日本時間の金曜日夜に米国労務省が公表した米国の2020年4月の「非農業部門雇用者数」(※)が、「2050万人」のマイナスとなりました(※英語で “Non-Farm-Payroll” と呼ばれるため、「NFP」と略されることもあります)。これは、「20.5万人」や「205万人」の誤植ではありません。
そのインパクトを示すうえで、セントルイス連銀のデータのダウンロードサイトから雇用者数に関する統計を引っ張って来てグラフ化したものが、次の図表1です。
図表1 米国の雇用者数の前月比増減
(【出所】St. Louis Fed “Federal Reserve Economic Research” の “All Employees, Total Nonfarm” データより著者作成)
たしかに、このインパクトは絶大ですね。
現時点でダウンロードできるのは1939年1月以降、2020年4月までの976ヵ月分(つまり81年4ヵ月分)のデータですが、2020年4月の「2050万人」という数値は、第二次世界大戦直後の1945年9月の195万9000人を抜いて史上最大です。
過去とレベルがまったく異なる!
ためしに、過去の雇用者数の減少数が多かった順に、5つ抜き出しておきましょう(図表2)。
図表2 米国の雇用者数の増減が大きかった年月
年月 | 雇用者数の減少数 | 雇用者数(前月→当月) |
---|---|---|
2020年4月 | ▲2050.0万人 | 1億5157.2万人→1億3107.2万人 |
1945年9月 | ▲195.9万人 | 4046.6万人→3850.7万人 |
2020年3月 | ▲87.0万人 | 1億5244.2万人→1億5157.2万人 |
1949年10月 | ▲83.8万人 | 4378.0万人→4294.2万人 |
2009年3月 | ▲80.0万人 | 1億3331.2万人→1億3251.2万人 |
(【出所】St. Louis Fed “Federal Reserve Economic Research” の “All Employees, Total Nonfarm” データより著者作成)
ちなみに2009年3月の落ち込みは、2008年9月のリーマン・ブラザーズの経営破綻前後における金融危機のさなかに記録した数値ですが、先月(つまり2020年3月)の雇用者数の落ち込みはこれを上回っていた格好です。
減少率でも史上最大に!
もっとも、数値自体は非常に大きいのですが、この80年間で米国も人口が増大し、かつ、非農業部門雇用者数も増えています。このため、終戦直後の195.9万人の減少が経済に与えるインパクトは、現在とはまた異なっていたはずです。
そこで、図表1の「人数」を、「前月の雇用者数に対する減少率」に置き換えて再計算し、グラフ化したものが、次の図表3です。
図表3 米国の雇用者数の前月比増減率
(【出所】St. Louis Fed “Federal Reserve Economic Research” の “All Employees, Total Nonfarm” データより著者作成)
これで見ると、2020年4月の減少は、図表1ほどは極端ではありませんが、それでも前月比マイナス13.5%という数値は、1945年9月の4.84%の約3倍でもあります。図表2に倣って、「減少率」が大きかったデータを5つほど抽出しておきましょう(図表4)。
図表4 米国の雇用者数の増減が大きかった年月
年月 | 雇用者数の減少率 | 雇用者数(前月→当月) |
---|---|---|
2020年4月 | ▲13.52% | 1億5157.2万人→1億3107.2万人 |
1945年9月 | ▲4.84% | 4046.6万人→3850.7万人 |
1949年10月 | ▲1.91% | 4378.0万人→4294.2万人 |
1946年2月 | ▲1.47% | 3982.9万人→3924.4万人 |
1956年7月 | ▲1.20% | 5258.6万人→5195.5万人 |
(【出所】St. Louis Fed “Federal Reserve Economic Research” の “All Employees, Total Nonfarm” データより著者作成)
逆にいえば、リーマン・ショック前後の雇用者の減少率は、各月で見ればさほど悪くなかった、ということでもありますので、少なくとも雇用市場に対するマイナスインパクトとしては、「真珠湾攻撃や9.11テロ、リーマン・ショックを上回る」という言い方をしても、極論とは言い切れないでしょう。
史上最大の失業率
失業率は14.7%に!
一方、NFPと同じタイミングで毎月公表されるデータが、失業率です。
これについても14.7%に跳ね上がっていることが確認できるでしょう(図表5)。
図表5 米国の失業率
(【出所】St. Louis Fed “Federal Reserve Economic Research” の “Unemployment Rate” データより著者作成)
セントルイス連銀のデータベースに収録されている失業率は1948年1月以降のものですが、これについてもそれまで過去最悪だった1982年11月の10.8%を抜いて、一気に史上最悪を更新しました。
そして、意外なことですが、米国では失業率が10%を超えていた期間は、あまり例がありません。
過去に失業率が10%を超えていた月
- 1982年9月から1983年6月の10ヵ月間(1982年11月、12月にそれぞれ10.8%を記録)
- 2009年10月の10.0%
- 2020年4月の14.7%
異例なのは、それだけではありません。
2020年2月には3.5%という史上最低水準を更新していて、これが3月に4.4%に跳ね上がっていたのですが、それが一気に10%ポイント以上も上昇したという「崖」(cliff)効果です。
「戦争としての公共事業」に手を出すのか?
さて、米国のような基軸通貨国の場合、不況に陥った際に、自然の経済メカニズムに委ねるのではなく、人為的に景気を回復させる手段があります。
それが、「金融政策」と「財政政策」です。
このうち「金融政策」については、中央銀行が金利を引き下げたり、市場への通貨(米ドル)の供給量を増やしたりする、といった方策が考えられるのですが、これについては別途、為替スワップとの関係で議論したい論点があるので、別稿に譲りたいと思います。
一方、もうひとつの政策が、「財政政策」です。
これは、中央政府(とくに米連邦政府)が何らかの公共事業を行うなどして財政を拡大し、有効需要を喚起する、という政策です。
日本だとダムや高速道路を作るという「インフラ系の公共事業」が有名ですが、米国といえば、もっと手っ取り早く「公共事業」を思いつきます。すなわち、「戦争」です。つまり、戦争をすれば戦費が支出されるからです。
ただし、「戦争をすればそれが公共事業となり、失業率が下がる」とは限りません。
先ほどの図表5に、「朝鮮戦争」や「ベトナム戦争」、「湾岸戦争」など、いくつかの大型の戦役をプロットしたものが、図表6です。
図表6 米国の失業率と戦争
(【出所】St. Louis Fed “Federal Reserve Economic Research” の “Unemployment Rate” データおよび各種報道等より著者作成)
これで見ると、朝鮮戦争(1950年6月~1953年7月)やイラク侵攻(2003年3月以降)の際には、失業率が下がっていることが確認できるのですが、ベトナム戦争のときはむしろ戦争終結後(1975年4月)の方が、失業率が下がっていることが確認できます。
このように考えると、個人的には「戦争が手っ取り早い公共事業だ」との説にはそれなりの説得力があると思っている一方で、だからといって「戦争によって失業率が下がった」という顕著な相関関係については、きちんと確認することができない、というのが気になる点ではあります。
手っ取り早く北朝鮮?それとも…
さて、今年は11月に大統領選が行われます。
ドナルド・J・トランプ米大統領の本心を私たちが知ることはできませんが、これまでの彼自身の言動から察するに、おそらく自身が再選されるかどうかが最大の焦点なのでしょう。
当ウェブサイトでは以前から、もしもトランプ氏が大統領選に負けそうになったら北朝鮮攻撃を仕掛けることで支持率の挽回を図るのではないか、といった仮説(いや、「仮説」というより「妄想」でしょうか?)を抱いていました。
ただ、その一方で、今年はもともと、「平和の祭典」である東京五輪・パラリンピックが予定されていました。当初の開催期間は東京五輪が7月24日から8月9日、パラリンピックが8月25日から9月6日で、米大統領選が11月3日です。
- 東京五輪…7月24日~8月9日
- パラリンピック…8月25日~9月6日
- 米大統領選…11月3日
大統領選への勝利を目指して北朝鮮攻撃に踏み切るとしたら、「平和の祭典」であるオリパラ期間中を避け、大統領選前日までの期間、つまり9月7日から11月2日に対北朝鮮戦争がなされる、という可能性があると個人的には見ていたのです。
ところが、この東京オリパラ自体が来年に順延されたため、「平和の祭典期間中に軍事行動を取り辛い」という制約が消えました。だからこそ、「手っ取り早い公共事業」として、北朝鮮攻撃という可能性が出てくるように思えるのです。
とくに北朝鮮は、核放棄という国際社会との約束をいまだに果たそうとしていませんし、国際社会から見ても、北朝鮮攻撃は大義名分が立ちやすい名目でもあります。
そこで、手っ取り早い公共事業かつ、米国の有権者にアピールして大統領選に再選するための手段として、トランプ氏が北朝鮮に対する何らかの攻撃に踏み切るのではないか、という想像が働くのです。
本命は、中国
ただし、もしそうだとしても、おそらく米国にとっての「本命」は、中国でしょう。
当たり前の話ですが、中国と何も話をつけない状態で北朝鮮攻撃に踏み切っても、何かと危険ですし、所期の目的を達成することは困難です。なぜなら、北朝鮮は中国と延々1000キロ以上も陸上で国境を接しているからです。
こうしたなか、トランプ氏が今回の武漢コロナ騒動を巡り、中国に対して「北朝鮮に対する限定的な攻撃を容認しろ」と言いやすい状況が生じていることもまた事実でしょう。だからこそ、大統領選の前にはとりあえず北朝鮮を攻撃する一方、大統領選後に中国との対決に力を入れるのかもしれません。
いずれにせよ、雇用や社会保険の制度が整っていない米国のことですから、雇用が崩壊し、労働力人口の15%近い人が一気に職を失った状況は、放置すれば社会不安を招きます。
だからこそ、米国としては何らかの「財政政策」、「公共事業」としての戦争という選択肢を取りやすい状況が生じているのかもしれませんね。
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> 米国といえば、もっと手っ取り早く「公共事業」を思いつきます。すなわち、「戦争」です。つまり、戦争をすれば戦費が支出されるからです。
とはいえ、戦争はできるだけ避けて欲しいものです。特に日本の近くでの戦争は。
アメリカが戦争するとなると、北朝鮮、イラン、そして中国あたりが思い浮かびます。
金融、経済あたりで勘弁して欲しいです。
今の北朝鮮に軍事侵攻するのは如何なものでしょうか、と申しますのも現在北朝鮮国内において「アフリカ豚熱」という致死率ほぼ100%のウィルス性家畜伝染病が発生している模様です。🐧(デイリーNKにて確認)
かなり悲惨な状況で北朝鮮人民が国家より奨励され飼育していた豚が大打撃を受け、韓国側からも非武装地帯周辺で野生の猪550匹の遺骸から同ウィルスが検出されたそうです。🐧
このウィルスが致死率が高いまま、人に感染し人々感染するような突然変異を起こせば、コロナパンデミックが収束したあとでも更なる疫病が世界を襲う事になり、公共衛生・経済へのダメージは計り知れません。🐧
勿論、アメリカも北朝鮮情勢について詳しく分析している筈ですから、元来アメリカ軍が苦手としている、山岳森林戦闘を強いられる(隘路・馬の背等の死地が数多く存在し兵士を迅速に移動させられない)朝鮮半島に陸兵を大挙送り込む様な大規模な作戦は取り辛いのではないでしょうか。🐧
停滞した状況で野生動物から人、人々の感染が発生しうる新たなウィルスに兵士が暴露された状況は、戦死者よりも戦病死者を多く生み、国家・軍の士気をも下げます。🐧
この様なウィルスは出来うる限り特定地域に封じ込めるべきかと思います。🐧
私自身は、アメリカ・ロシア・中国軍は本来が平原の軍隊であり、軽歩兵が中心となり山地機動をもっぱらとする山地森林戦を苦手とすると考えております。🐧(米軍のノルマンディー上陸後の快進撃と朝鮮戦争、ソ連軍のアフガニスタン侵攻、中越戦争での中国の実質的敗戦)
この様な悪条件を勘案して、アメリカは朝鮮半島に二度と大規模な陸兵(陸軍・海兵隊)を送り込む事はせず、政権浮揚と中国牽制が目的であってもミサイル・爆撃もしくは特殊部隊による斬首作戦等の小規模かつ北朝鮮の社会構造を破壊するような作戦になると考えております。🐧
尚、取ってつけた様ですが、私はmoney1.jpが支持する金正恩生存説よりもyosaku60.exblog.jpが支持する金正恩ニセモノ説が説得力に優れている様に思いますが、それに準拠すれば斬首作戦やピンポイント爆撃も大変困難な作戦になると考えます。🐧
ハゲ親父さま
今時地上戦でも無いでしょう。
空爆で焼き払えば、ウイルスの消毒にもなります。
一石二鳥ですね。
めでたし、めでたし。
だんな様
公共事業としての戦争には、軍産複合体への事業発注を兼ねた大規模地上戦が必要です。🐧(ボーイングからコカコーラ迄)
純粋に政権浮揚と中共牽制ならば、小規模な爆撃と斬首作戦で十分です。🐧
只、この場合には対中共で空母機動艦隊・海兵隊遠征打激群の展開を行い、制空・制海権の誇示を行い中共の面子を徹底的に破壊する必要が有ります。🐧
空母機動部隊と海兵隊遠征打激群を常時、日本海から黄海に貼り付けておく事が出来れば、中共の政権崩壊を促す事に繋るかも知れないですね。🐧
中共は昔アメリカ軍を「張子の虎」とか言ってましたから、「張子の虎」に軍事的恫喝を受けて竦んでしまえば国内外の圧政・侵略政策に綻びが出るでしょう。🐧
その場合、共産党政権や国連常任理事国の地位は長く保たないかも知れません。🐧
追伸
現在、「アフリカ豚熱」は人への感染はしないそうです。🐧
日本は本病に対して清浄国でありますが、税関で中国からの輸入ソーセージ等に本病のウィルスが確認された事例がある様です。🐧
即ち、「アフリカ豚熱で斃死した豚」の加工食品を他国に売りつけている訳です。🐧
これは悪意からの行為としか受取る事が出来ません。🐧
それと共に、中国はいったいどの様な基準で生産されているのか極めて疑問に思います。🐧
ハゲ親父様
靴に付いた泥からも感染すると言います。
入ってきてしまうと、駆除が困難なので、
入国制限があってもいいと思います。
ハゲ親父さんへ
>「アフリカ豚熱」という致死率ほぼ100%のウィルス性家畜伝染病
が
蔓延してるんじゃ失業対策にこれから凄まじく増兵する陸軍も海軍も一兵たりとも北朝鮮に上陸させない格好の理由ですね。(選挙には戦死ゼロ)
トランプ大統領がやる戦争は、
選挙に勝つため、
武漢ウィルス攻撃による経済失速失業激増を兵員増強で雇用も経済も復活のため
ついでに期限のきた兵器の大量消費のため
どこを爆撃するのか、
とりあえずは北朝鮮かどこかの爆撃で誤魔化し、
選挙直前に本命(全く別のところ)を飽和爆撃、アメリカ中が歓喜に沸き、選挙に臨む
第二次トランプ政権誕生
と
いう妄想はいかがですか
公共事業としての戦争は、後で経済的にペイできるかという面からは難しい面もあるかと。
北の場合、大した資源が確保できる訳ではないので、中国の動きを封じるのが一番の目的と考えております。これなら、今の情勢とぴったりマッチします。
とりあえず日本としては、変なものが降ってきたり流れ着いてこないように警戒をするのが一番大事ですね。
ボーンズさんへ
ペイしなくても良いんじゃありませんか、トランプ大統領の戦争は。選挙に勝ちゃ良いんですから。
(日本も参戦、戦費は日本持ちでも)
オバマやクリントンのお仲間に大統領の席を奪われアメリカも日本も世界中が共産支那の5G監視下より、ずっとまし。
戦費は日本持ち=円大量発行だけで良い
団塊 様
トランプ大統領の事ですから、金の事もある程度頭に入っていると考えております。
でなければ、既に北とやり合っていたと考えております。
北朝鮮が弱体することで自分たちを守っている。なんて論までありましたよね。
チャイナ版ココム復活か!?
読売新聞オンライン2020/05/09 05:00(会員限定記事一部引用)
実は、サプライチェーンの再構築は昨年から、日米で議論されていた。「米国は『グローバル・トラステッド・ネットワーク(信頼できる国際ネットワーク=GTN)』を早期に構築したい」、2019年暮れ、日本政府高官は米国務省幹部から、こんな耳慣れない言葉を聞かされた。通信の基地局や海底ケーブルといった重要インフラ(社会基盤)を含むハイテク製品・技術について、日米や英豪などの有志国の中で信頼できるサプライチェーンを再構築するという構想だった。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20200509-OYT1T50035/
対北朝鮮の戦争はどうでしょうか、緊迫した2018年12月ですら思いとどまったトランプ大統領ですから、北朝鮮が長距離の弾道ミサイルを発射しないor核実験を行わない限りは引き金を引かないと考えます。何よりも、大統領再選のための支持率アップに「北朝鮮はメインストリーム」ではありません。新宿会計士様が『「本命」は、中国でしょう』と述べられた通り、アメリカ人の66%がチャイナに否定的との世論調査にて、外交面では現状はチャイナ叩きが選挙の鍵となりましょう。勿論、現在でも「軍事」以外でアメリカは金と法によりチャイナ攻撃中であり、中共は小賢しい防衛戦と地域・局面の非対称戦に持ち込んでいる、と認識しています。(マスクや5G、国際機関やアフリカ等々、BSフジプライムニュースでお馴染みの世界地図です。)
なお、我が国の話しですが、今次の補正でサプライチェーンの見直しとして2200億円が計上されています。これを一桁上の2兆円以上とし、安全保障の観点に加え、経済対策、雇用対策の一環としても更に工場の国内回帰に弾みを付けて欲しいものです。
更新ありがとうございます。
NFP「2050万人減少」のインパクトは、新宿会計士さんの作成したグラフを見て、改めてその大きさが分かります。
公共事業としての戦争発動は、起死回生の劇薬でしょうが、あの2年半前の秋冬のタイミングでも躊躇したトランプ大統領ですから、軍事侵攻は可能性が低いと思います。
しかし、もし「事業」として仕掛けるなら、瞬時に北朝鮮を黙らせ壊滅させる方法を取るでしょう。ピンポイントでの核ミサイル発射台・核製造工程・同保管所・トレーラー式運搬車ーーのミサイル攻撃での破壊を行なう。
またはそれにプラス、少人数での斬首作戦です。全土での大規模な掃討作戦とかは無用、平壌をサッとやって終わる。米軍兵士の死傷者は少ないほど選挙に有利になります。
勿論、新型コロナ禍の正犯人であり、外道の中国には攻撃を事前通告し、黙認させる。日本にはそれ以前に細部まで詰め、知らぬは韓国だけと思います。
正直なところ、今、日本の庭である日本海を挟んでの戦闘行為は、やめてほしいの一択です。それをするなら本命の中国にマトを絞っての締めあげの方が良いと存じます。
但し私の期待は何時も裏切られる事が多いので、日本の民間人も心を強く持つ必要があると思います。
先月の米国の失業率の変動は穏やかではありませんね
戦争が公共事業というなら
大恐慌から第二次世界大戦終了までの月毎の失業率を参照した方が
わかりやすいかもしれません
取り込めないデータだとしたら図表を作成するのに
手間がかかりますね
第一四半期におけるアメリカのGDPの落ち込みは、マイナス4.8%と発表されました。
年率換算におけるGDPの落ち込みは、ゴールドマン・サックスがマイナス24%と試算しています。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-24/Q7O9DTT0G1L301
『アメリカの凋落は決まった。アメリカは頼るには心もとない』と、アメリカから離れることを各国のメディアや一部の各国政府がこれから煽り出すかもしれません。反米を煽り、世界各国がアメリカから離れることで、戦後秩序の崩壊に一層の拍車がかけられていくことが懸念されます。
この時点で、日本政府はアメリカ支持を明確にするべきでしょう。小山評定で、徳川支持を明確に打ち出した大名たちのように。
さもないと、日本は『コウモリ国家』の疑いを受けてしまうし、各国のメディアは日本の離叛をアメリカや世界に疑わせるような要らぬ記事を量産していくかもしれません。
一度レールに乗れば、日本は『アメリカのために戦う』のか、『中共のために戦う』のか、最終的にいずれかの二択しかありません。
第三極とか、中立とか、間に立って仲介とか考える者は、第二次世界大戦におけるオランダ、ベルギー、ルクセンブルクなどの二の舞を演じることになるでしょう。
日本には、第三極とか、中立とか、仲介とか、そんな選択肢は最初からありません。そもそも、自衛隊は『アメリカのために戦う』目的のためにしか訓練されていないし、そうした装備しか与えられていません。
さらに言えば、日本政府が習近平国家主席を国賓として迎えることを断った時点で、中立の道も、米中の間で対立を仲介する道も塞がれています。あれが最後の機会でありました。ですから、日本政府は最後の最後まで逡巡しました。
武漢ウイルスが世界で蔓延している中で、各国の首脳は仲介のために飛行機で飛び、相互に動くこともできない状況です。ですから、各国が米中の間で仲を取りもつことも塞がれている状況です。アメリカの対外戦争に対して、仲介大好きのフランスですら動けていない状況です。
不幸にも、米中の対立はとことんまで行き着く環境が揃っています。
本来は最終的な『ショー・ザ・フラッグ』なのですが、アメリカは優しいことに『中共を非難しろ』とまでは言っていません。指桑罵槐の対象としてWHOを非難することを用意してくれています。
WHOを非難するのか、助けるのか?
優しいことに、安倍総理は答えを用意してくれています。WHOに台湾を加入させるのか、させないのか?
日本がもっと旗幟鮮明にするために、台湾をWHOに加入させないのならば、日本はWHOと全面対決する方針を明確にすることはできないのでしょうか?
戦後の日本は一貫して国際機関支持を揺るがせにしてこなかったのですが、これ以上、WHOの乞食ぶりに付き合う必要があるとも思えません。
それだけでも、『日本はアメリカを支える』という方針を世界に明確にできると思えます。
アメリカとWHOの対決なら、アメリカが必ず勝つ状況です。
昨日「動乱」と書いたのは,従来ものが壊れて,新しいものに置き換わる,という意味を込めて射ます。ニューノーマル(新常態)という言葉が生まれていますが,2019年までとは生活様式も結構変化すると思います。企業も,従来の主要企業の幾つかは倒産するでしょうが,新しい企業も生まれてくるでしょう。個人的偏見かもしれませんが,インターネット化に乗り遅れた企業や職種の多くは退場を余儀なくされるかもしれません。大学の文系学部の卒業生には「営業」の仕事を経験した人も多いを思います。昭和の営業は「接待営業」が盛んで,そのため夜の飲食店等が繁盛していましたが,平成になってだんだん姿を消していきました。今でも「訪問営業」は主流だと思いますが,押しかけられる客のほうは貴重な時間を費やされて,結構迷惑なものでした。「必要なものはネットで注文するから」と思っても,要らないものまで買わせようとする営業は結構うるさいものでした。内心「皆さんの人件費を上乗せされた商品を買うのは経費の無駄」と思っていました。ソフトウエアのSE(システムエンジニア)も似た面があって,発注者側がITの知識がないために,SEが仕様書を書いたりシステム設計をしないといけなかったわけで,発注者のIT能力が高ければ本来は不要な仕事です。いままでは,購入者・発注者の能力が低くても企業は生き残ってこられましたが,これからは,そういう企業は淘汰されてくるように感じます。
アメリカは移民の国ですが,トップ層と底辺層では天地の違いがあります。トップは世界の天才・秀才が集まってきます。しかし,底辺はまとまな教育も受けておらず,単純マニュアル労働以外はこなせない人達です。しかも底辺層人口は多く,経済変動の影響をもろに受けて,失業者になってしまいます。社会も不安定化し,政権攻撃も激しくなるので,攻撃対象を中国等に向けないといけないわけです。
中国も軍事活動を活発化させたり,挑発行動を行うので,格好の口実を与えてしまっています。全面戦争は起きないにせよ,局地的衝突はあるかもしれませんね。アメリカ大衆に中には北朝鮮の名前すら知らない人も多いので,北朝鮮を攻撃対象にしても受けないかもしれません。
北朝鮮を攻撃しても、いわゆる戦果は何もありません。私はいきなり中国だと思います。中国を限定的な攻撃で屈服させ有利な貿易を引き出す。戦争を経済対策で行うなら中国一択。
台湾の
完全独立を助ける戦い。その辺ですかね