コロナウィルスに関連して、週末に出てきたいくつかの報道を拾っておきたいと思います。とくに、安倍政権が武漢を含めた湖北省に滞在歴のある外国人などの入国を拒絶する方針を打ち出したことについては、当ウェブサイトの過去記事との関連で補足説明しておかないといけない部分がありますし、その一方で、某メディア人がつぶやいたとされる「安倍政権は桜を見る会も消費増税による景気悪化もコロナウィルス騒動などでウヤムヤにしようとしている、日本がどんどん壊れていく」などとするツイートについてもじっくり考えておきたいと思います。
目次
政府の対応
武漢からの外国人入国拒否
最初に、先日の記事の記載について、補足説明をしておきます。
当ウェブサイトでは1月29日付の『コロナウィルスよりも桜を見る会の方が大事な特定野党』のなかで、次のように述べました。
「わが国は法治国家であり、行政機関は法律に書かれていないことなどできませんので、法律に基づかずに『武漢から来た人たちは何となく怖いから一律に入国を禁止する』『すでに入国した人を特定して強制送還する』、といった対応は不可能です。」(※下線は引用に際しての加工)
つまり、「武漢から来た人たちの入国を、法律に基づかずに一律に禁止することはできない」という意味で記載していて、この点についてとくに間違ったことを書いたとは考えていないんのですが、ただ、これと明らかに矛盾するかに見える内容の情報が出て来ました。
新型コロナウイルス感染症対策本部(第4回)
令和2年2月1日、安倍総理は、総理大臣官邸で第4回新型コロナウイルス感染症対策本部を開催しました。(中略)本日の午前0時から、新型コロナウイルスに関連した感染症については、指定感染症として強制入院などの措置が可能となりました。また、異例の措置ではありますが、当面の間、14日以内に湖北省における滞在歴がある外国人、湖北省発行の中国旅券を所持する外国人については、特段の事情がない限り、症状の有無にかかわらず、その入国を拒否する運用を開始しています。(後略)
―――2020/02/01付 首相官邸HPより
首相官邸ウェブサイトに掲載された情報によれば、安倍総理はハッキリと、「14日以内に(武漢市のある)湖北省に滞在歴がある外国人や、湖北省発行の中国旅券を所持する外国人の入国を拒否する」と述べています。
つまり、当ウェブサイトの記述と安倍総理の発言は、パッと見ると矛盾しているようにも見えますが、これについてどう考えれば良いのでしょうか。
安倍政権の対応は「ややグレー」?
純粋に法律論だけでいえば、おそらく、当ウェブサイトの記述に誤りはなく、また、安倍政権の対応にも違法性はありません。
まず、先日の当ウェブサイトの主張を繰り返すと、「わが国は法律に基づかずに入国を禁止することはできない」、と述べているので、安倍政権が「法律に基づいて」、武漢からの外国人の入国を拒否するのであれば、べつに当ウェブサイトの主張が間違っていた、ということにはなりません。
では、事実関係を調べてみましょう。
おそらく、今回の日本政府の措置は、『出入国管理及び難民認定法』(長いので「出入国管理法」と略しますなど)に基づいて行われているものだと思いますので、もし出入国管理法に根拠規定があるならば、安倍政権の今回の措置は「違法行為」ではありません。
ただ、ざっくばらんに個人的な感想を申し上げると、「一律に入国拒否とは、また随分と思い切ったことをしたなぁ」、という気がします。というのも、今回の措置は、法的には非常にグレーに見えるからです。
これについて、「上陸拒否」について列挙されているのが出入国管理法の第5条第1項ですが、その一部を要約し、列挙しておきましょう。
- ①感染症法の指定感染症などの患者や新感染症の所見がある者
- ②精神上の障害などを抱える者
- ③貧困者、放浪者等で生活上国や地公体の負担となるおそれのある者
- ④日本や外国の法令に違反して1年以上の懲役、禁錮などに相当する刑に処せられたことのある者(※政治犯を除く)
- ⑤麻薬、大麻、あへん、覚醒剤などで日本や外国の法令に違反して罰せられたことのある者
- ⑥麻薬、向精神薬、大麻、けし、あへん、けし殻、覚醒剤、覚醒剤原料、あへん煙吸引具を不法に所持する者
- ⑦売春に直接関係がある業務に従事していたもの(売春の被害者を除く)
- ⑩銃砲、刀剣、火薬類を不法に所持する者
- …(中略)…
- ⑭前各号に掲げる者を除くほか、法務大臣において日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者
(数字の番号は『出入国管理及び難民認定法』第5条第1項各号の号数と同じ)
パッと読んだ限りでは、今回の規定として使えそうな条文は、第1号ではなく、第14号くらいしか見当たりません(※もちろん、単に私自身が見落としているだけで、ほかにも条文があるのかもしれませんが…)。
このため、今回、安倍政権がこの第14号を使って、
- 14日以内に湖北省に滞在していた外国人
- 湖北省発行のパスポートを所持する中国人
の入国を拒否する、ということだという仮説が成り立ちます(※ただし、このあたりは今のところ「出入国管理法第5条第1項第14号の規定を使う」という報道はみあたらないので、あくまでもこれは当ウェブサイトとしての憶測ですが…)。
しかし、もしそうなのだとしたら、法務大臣が「14日以内に湖北省に滞在していた外国人や湖北省発行パスポートを所持する中国人は、日本国の利益または公安を害する行為を行うおそれがあると認めた」、ということですので、何とも苦しい気がしますね。
もっとも、このロジックが通るのであれば、近い将来(または遠い将来)に日本が某国に対し経済制裁を適用した場合にも、同じように上陸拒否理由として使えるかもしれません。このあたり、「金融評論家」としては少しじっくり研究する価値があるかもしれません。
内閣府職員の方はいったいどうしたのか?
ついでに、政権の対応という視点に関連し、この話題についても触れておきたいと思います。
武漢帰国者受け入れ施設で自殺か 内閣官房男性職員―埼玉(2020年02月01日20時25分付 時事通信より)
時事通信の昨日夜の記事によれば、埼玉県警が1日、国立保健医療科学院(埼玉県和光市)で同日午前、内閣官房の男性職員(37)が亡くなったことを明らかにしたそうであり、遺書などは発見されていないものの、状況としては飛び降りとみられる、などとしています。
あくまでも一般論ですが、先日の『野党が新型コロナウイルス対策の合同チーム立ち上げ』などでも報告したとおり、現場レベルの国家公務員には非常に大きな負荷が掛かっているという現実もあります。
もっとも、これだけだと現段階で何か断定的なことを申し上げるには情報が少なすぎますので、取り急ぎ、亡くなられた職員の方には心の底からご冥福をお祈りするとともに、まずは政府による追加での発表を待ちたいと思います。
野党の方針変換?
「桜を見る会はすべてに優先する!」
さて、コロナウィルス騒動に関連して、ほかにも取り上げておきたい話題があります。
コロナウィルス騒動が問題になり始めてからも、野党の皆さんはしばらくの間、国会の予算委員会などで、「桜を見る会」の話題を取り上げ続けていたという指摘については、同じく『コロナウィルスよりも桜を見る会の方が大事な特定野党』で紹介したとおりです。
というのも、ある方のツイートによると、野党議員の1月27日における衆院予算委員会の質問時間で、野党側が「桜を見る会」に2時間近く質問時間を割く一方、コロナウィルスに割いた時間がわずか1分30秒だったのだそうです。
このツイートに記載されている時間配分については、個人的にその信憑性を確認したわけではありませんが、実際の野党質問でも、まさに「桜を見る会」に関連した質問ばかり、という印象を受ける人は多いのではないでしょうか(『「桜を見る会」野党とメディアが一生懸命追及した結果』参照)。
野党が慌ててコロナウィルスに言及
ただ、世耕弘成・参議院自民党幹事長(元経産相)の次のつぶやきを受けて、野党の態度が変わった気がします。
今、参議院内の幹事長室で予算委員会を見ています。野党の質問が始まって40分経過しましたが、
先刻武漢からの飛行機が到着し、目の前に総理や厚労大臣等、新型コロナウイルス感染症に対応している責任者が列席している。このシチュエーションで感染症について質問をしない感覚に驚いています。
―――2020/01/29 09:42付 ツイッターより
この世耕氏のツイートがあまりにもストライク過ぎたためでしょうか、野党の皆さんが慌ててコロナウィルスについて「対策本部」だの、「合同追及チーム」だのを立ち上げることにしたようです(『野党さん、お得意の武漢視察旅行に行かないのですか?』、『野党が新型コロナウイルス対策の合同チーム立ち上げ』参照)。
わかりやすすぎますね。
もっとも、対策本部を立ち上げたのは良いのですが、たとえば立憲民主党の1月28日付『新型コロナウイルス肺炎対策本部の設置について』によれば、「当面の予定」欄に記載されているのは対策本部を立ち上げた日に厚労省・内閣官房などの職員を呼びつけて「対策本部ヒアリング」を行ったことだけです。
「安倍は許せん!」
というよりも、特定野党や特定オールドメディアの皆さんは、この期に及んで「桜を見る会」の追及をするつもりだったのかもしれません。
その証拠でしょうか、先日、こんなツイートを発見しました。
桜を見る会も消費増税による景気悪化も新型コロナウイルスでうやむやにしようとする安倍政権。マスコミを使って危機を煽り政権批判をかわす構図は北朝鮮ミサイルと瓜二つだ。その危機を改憲に利用するところまでそっくり。この政権はこのワンパターンで生き長らえてきた。日本がどんどん壊れていく。
―――2020年1月31日 16:04付 ツイッターより
ツイートを発信した人物については「大手メディアの記者」とだけ述べておきたいと思います(※といってもリンク先を調べていただければすぐにわかると思いますが…)。
このツイートに対し、一部のネットサイトでは、
「コロナウィルスも北朝鮮も安倍の陰謀だったんだ!」
といった反応もあるようです。
もっとも、このツイート主のツイートをよく読んでみると、「安倍総理が『桜を見る会』問題をごまかすために『コロナウィルス騒動』や『北朝鮮ミサイル騒動』を発生させた」とは述べていません。ご本人が述べてもいないことを無理やりでっち上げて批判するのは、やや行き過ぎでしょう。
ただ、それと同時に、このツイートからは、「せっかく『桜を見る会』問題などで安倍政権の倒閣を目指したのに、『コロナウィルス問題』や『北朝鮮ミサイル問題』でそれを追及する機会を失ってしまった」、とでも言いたげな悔しさが感じ取れるのもまた確かでしょう。
というのも、このツイート主の「日本がどんどん壊れていく」という発言からは、言外に「このまま安倍政権が続けば」、という前提条件があることは明らかであり、言い換えれば、「桜を見る会」を「倒閣のネタ」にでも使えると勘違いしているフシがあるからです。
しかし、そもそも論ですが、「桜を見る会」を倒閣のネタに使えるとでも思っているのだとしたら、それこそこの人物の思い上がりです。
かつて、新聞やテレビが情報のすべてを一手に握っていた時代であれば、オールドメディア(とくに新聞とテレビ)が結託して政権を倒してしまう、ということができていたことは事実でしょう(その最悪の事例こそ、偏向報道で当時の麻生太郎政権を倒した2009年8月の総選挙だと思います)。
正直、新聞記者やテレビのアナウンサーごときが、発信する情報によって民主主義を歪め、ときの政権を倒してしまうことができてしまっていた時代というのも恐ろしいのですが、それと同時にこのツイート主からは、新聞、テレビが絶大な社会的影響力を握っていた時代の感覚が抜け切れていないのかもしれません。
メディア人の思い上がり
ちなみに、「安倍(総理)がコロナウィルス問題や北朝鮮ミサイル問題を使って『桜を見る会』問題などをごまかして逃げた」のではなく、そもそも論として、コロナウィルス問題や北朝鮮ミサイル問題などの重要な諸懸案があるなかで、「桜を見る会」を問題視するのにも無理があるというものでしょう。
また、確かに安倍政権は昨年10月の消費税等の増税に代表される経済失策も酷いのですが、『軽減税率の優遇受ける朝日新聞社に消費税を議論する資格なし』などでも報告したとおり、オールドメディア(とくに新聞)に、消費増税を批判する資格などありません。
もし批判するならば、消費税の増税前にそれを批判しておくべきでした。
いずれにせよ、コロナウィルス問題を「『桜を見る会』をごまかすため」などと述べている時点で、そのようなツイートが多くの有権者を納得させられるとも思えませんし、また、新聞記者などがツイッターを通じて情報発信をしても、無批判に受け入れられるとは限らなくなったというのも、間違いなく時代の変化でしょう。
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湖北省からの入国禁止は日本としては思い切った
措置でしょうが、世界はさらに先を行きそうです。
米国や豪州は中国本土全体からの入国禁止ですから。
日本も早急に入国禁止地域を中国本土全体に拡大
すべきと考えます。湖北省以外での感染者増加を見れば
、武漢封鎖は失敗で中国全土に拡大していくのは
明白と思います。また、日本自体が汚染地域と
見なされるリスクもあります。すでに日本で感染した
人が入国してきたと韓国や香港で報道されてますし。
例え防疫上の観点では無用としても、政治上の観点
では必要な段階に来ていると思います。日本からの
入国まで禁止されたら、目も当てられませんから。
法律的にグレーでもやるべきです。
"日本で感染した人が入国してきたと韓国や香港で報道"
のソースです。
◆香港男性(80)、日本で感染か
https://this.kiji.is/596362343045088353
◆韓国で12人目の感染者 日本から韓国に入国した
ツアーガイドの中国人男性
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55137540R00C20A2NNE000/
サヨク野党やメディアに対して言いたいことは、
「無能は邪魔しないで黙ってろ」です。
アベガー勢力の妄想は、台風の時に電磁波で誘導されているとデマを流し、今回はコロナウイルスでデマを流し、これこそ百害あって一利なしでしょう。
何をしても気にくわず、何が起きてもアベガーになるのは、おつむの問題だと思います。
本気で安倍内閣を倒閣したいなら正面切って政策論争で倒せばいい。
政策論争が出来ないからモリカケだの桜だので騒ぐ。
初めまして。
私も下記の発言が、気になって調べてみました。
>当ウェブサイトの記述と安倍総理の発言は、パッと見ると矛盾しているようにも見えますが、これについてどう考えれば良いのでしょうか。
新型コロナウイルスが、2月1日に指定感染症(感染症法6条8項)に指定する政令が施行されたからだと思います。
そこから、出入国管理法5条の①「感染症法の指定感染症などの患者や新感染症の所見がある者」が適用された為、法的根拠を持ち合わせているのでは?と愚考しております。
ですので、サイトの記述は、1月29日。総理の発言は、2月1日なので、矛盾はしていない。と結論を出しました。
ただ「14日以内に(武漢市のある)湖北省に滞在歴がある外国人や、湖北省発行の中国旅券を所持する外国人」が「患者」なのか?と言う疑問は、残りますが、ここは拡大解釈しただろう。と考えております。
変なところに投稿してしまいました。
上記コメントを削除していただけると、幸いです。
改めて、投稿させていただきます。
野党が国会で武漢肺炎を話題(?)にするのは 今更感が強いです。アリバイ作りでしょう。
安倍政権も初動の遅れは反省すべきでしょう。もう春節中国人は帰国しています。
読売新聞によると26日の首相の表明時にはまだ受け入れ先が決まっていなかったような。足(飛行機バス)と飯(宿)はセットでお願いします。
鮫島記者のコメント事案は象徴的ですね。
大新聞は、紙形態で「一方的に主張する」という構造で成り立っていました。
ところが、大新聞の「権威」を外れた個人記者の電磁的ツイートとなると、
電磁的平場で国民の意見を浴びせられる仕儀。
つまりは、妄想記者が「権威」の傘を被ってるだけ。
外国の新聞社も同じようなものと思料され、外電もあまりアテにならんのだろう・・
現在中国を恐怖に落としているコロナウィルスに
ついて書きたいと思います。
お断りしておきますがあくまで私個人の意見です
のでそのつもりでお読みください。
コロナウィルスの正体がすこしづつ明らかになり
つつあります。インドの研究者が遺伝子解析した
ところHIVウィルスの塩基配列と非常に似ている
ことを突き止めました。つまりHIVウィルスを何
らかの目的で、変異させ武漢のウィルスラボから
流出してしまった。そういう可能性もなくはあり
ません。
さてHIVウィルスに似たものだとすると、HIV治療
薬が有効になると思われます。既に武漢ではHIV
治療薬の投与を始めたようです。
HIVに対しては現在予防と治療が行われ感染者と
エイズ患者のウィルス量をある程度除去できます。
使い始めた薬の種類は明らかになってませんが
おそらく使っているのはEmtricitabineとTenofo
virではないかと私は考えております。予防と治療で
使う薬は予防は2種類、治療は3種類以上です。
ただ薬の価格が非常に高く量の確保の不安もあり予断
を許しません。
いづれにせよできるだけ早く制圧できることを願って
やみません。
AZTとかDDI(古!w)が奏効するとは思わないんですけど。免疫どないかしても肺炎患者さんにさほど意味ないかと思うのですが。
しかもEmtricitabineは経口ですし、効くのに時間がかかるものをあえて投与するのもなんかなぁと。
※個人の妄想です
入国制限や強制隔離は「法治国家の日本は出来ない」という人が多かったですが 春節も終わり中国人が帰国したであろう今になって 2つのことをやっていますね。新しい法律を作ったわけでもないのに。憲法の話ではないですが拡大解釈はおてのものなんですから やればよかったのに。
匿名 様
おそらく、事の重大さを理解するまでは楽観視していたんでしょうね。
「中国はSARSで懲りているはずだから今度は隠蔽しないだろう」なんて甘い推察もしていたかもしれません。
匿名 様
私も、できるなら春節前にやれよ、と思う者の一人です。
しかし、今のタイミングじゃないとできない理由があるのかどうか不明です。今回のケースでの法的解釈は重要になってくると思ってます。
やはり、緊急時に根拠に乏しい状況で緊急対応するためには、憲法から検討するべきです。何も根拠のない超法規的処置を支持するのは、国民情緒法を支持するのといっしょです。
一番大きな理由は「WHOの緊急事態宣言」があったから、でしょう。
宣言は1/31、日本の決定は2/1です。即出したという事は機会を伺っていたと考えるべきです。
宣言は人の移動を制限する内容ではありませんでしたが、政府は弱いとは言え大義名分にする気です。これは米国も同じです。
日米はあくまで法治国家である事を諦めない様です。
強制隔離も可能なのは症状が疑われる人のみです。発症していない場合は現在も強制力はありません。
私も政府に思い切った対応を望みます。米国と足並みを揃えて中国全土から禁止でも良かったと思います。しかし政府も緊急事態宣言の弱さを理解しているのでしょう。極力強権は控えようとしています。
日本政府は法の重みをよく理解しています。先の大戦で学んだ最も大きな事です。
山田内膳 様
法的にグレーな場合の判断は、後から理由を問われた時に明確に答えられるように名分を用意する必要があると思うので、おっしゃる通り今回は「WHOの緊急事態宣言」がトリガーだと思います。
しかし、WHOに判断基準をゆだねることに対しての批判も多いので、改善点として日本独自の判断基準を決める必要があると考えています。
命の危険があるときに法的根拠なんてぐだぐだ言ってる場合か、という人は、鶴の一声で決めました、と言って納得するのかなぁ、と疑問があります。
山田内膳 様
地域による入国制限は困難な措置であったが、遂に最終手段(明確な規定が無くても使えるグレーなもの)を発動したと私は判断しました。
山田様と恐らく考えは同じで、ある程度前の時期から検討を開始しており、条件が揃った時点で公表したのではないかと。
「もっと早くから…」という声はあちこちから出ておりますが、それは平時から準備しなければならないものだと考えております。
日本は法治国家ですから、法に明記されていないことを実施するのは困難かつリスクが大きいです。
憲法を改正して緊急事態条項を設けるにしても、発動に至るまでの裏付け(客観的な情報に基づく大義名分)は必須ですので、サクッと発動はできません。
(できてしまったら、どこぞの国と変わらなくなってしまう)
今回の事態を教訓として、国益に影響が出る事象対処のための法整備を進めて欲しいと考えておりますが、野党があれでは…というため息しか出ません。
やはり法的にグレーということになりますが。
私は以下のように解釈しています。
・日本国内での感染をこれ以上広げないために検疫を強化する必要がある
・実際の検疫は有効な手段が乏しい
・実例として武漢からの帰国者の内、数パーセントの割合で感染が確認された
・武漢を経由して入国するものは高い割合で指定感染症に感染していると仮定できる
・感染の可能性が高いということを調査結果の所見として適用する
・出入国管理法 第5条 第1項 第1号により感染の可能性が高い者の入国を制限する
世論の後押しがある、という状況を踏まえての判断だと考えられます。
法的根拠が乏しい状況での判断は前例として悪用されることや、後付けで非難(訴訟含む)されるリスクがあるので、きちんと名分の立つ法改正を議論する必要がありそうです。
野党が質問してどのようなロジックか明確にしてもらえるといいのになー(棒)
ピークを過ぎたソフトエンジニア さん
>野党が質問してどのようなロジックか明確にしてもらえるといいのになー(棒)
先日、鈴木宗男氏が国会で取り上げている映像を観ました。
共産や立憲は倒閣ネタ以外に興味無いでしょうから、武漢肺炎で安倍政権がグレーゾーンに踏み込んだと判断したら倒閣ネタとして取り上げそうな気はしますね。
ただ、倒閣ネタとして取り上げる以上は、武漢肺炎への対策・対応の内容や初動の遅れを追及する事にはならないと考えます。
クロワッサン 様
野党は過去に何度か藪をつついて蛇を出しているので、今回も藪の中に何がいるのか彼らの能力ではわからず、下手につつけない。何もいない(自分たちの不利益にならない、あるいは与党の利益にならない)とわかった瞬間に猛然とつつき出す。
そんなイメージを持ってます、野党には。
ですね…予想される藪蛇としては、民主党政権時代の強行採決の数とかでしょうか?
でも、ネームロンダリングした今となっては平気なのかも。
ピークを過ぎたソフトエンジニア様
>野党が質問してどのようなロジックか明確にしてもらえるといいのになー
どのような質問であろうとワンフレーズ返答「人権より人命です」で返せると思います。野党がまたバカをさらすのかと思うと、少々悲しいです。
更新ありがとうございます。
入国拒否理由は、第5条第3項ではないでしょうか?
武漢肺炎が「指定感染症」に指定されたことにより、感染者を強制的に入院させることが可能になりましたが、同時に、入院中の治療費は公費で負担します。
「公費による治療」が「生活上」かと問われると若干苦しいのですが、発症していない外国人旅行者の場合、「旅行中の生活上」と解釈することはできそうです。「国又は地方公共団体の負担となるおそれのある者」には該当します。
実は、そういう内容をアップしたばかりなので「かぶったか?」と一瞬焦ってしまいました。
入国拒否が指定感染症」への指定より後になった理由も、これなら説明できそうです。
イーシャ様
指定感染症登録も大きそうですね。ただ「患者と見なされる者」で一律拒否できるものなのでしょうか?
感染症法第17条では、「感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者」に対して強制力を持ちます。かなりグレーな判断に思えます。政府も腹を括った、という事でしょうか。
同時に米国も中国本土からの入国者を止めました。たまたまタイミングが合っただけでしょうか?個人的にはWHOの宣言も大きいようにも感じます。
春節が終わって駐在員も中国へ戻るようですが不安の声が上がっています。憲法上禁止にはできませんが、中国全土から退避勧告(Lv.4)を出した方がいいように思います。企業側も大義名分が欲しいでしょうし。現在は湖北省のみ中止勧告(Lv.3)です。
今回だけではありませんが、政府の説明不足は何とかならないものですかね...
山田内膳 様
厚生労働省はWHOの宣言ありきでしたね。
米国の動きも大きいと思います。
出入国管理法第5条第3項は「貧困者、放浪者等で生活上国又は地方公共団体の負担となるおそれのある者」としており、「等で」「おそれのある者」と裁量の余地がある規定なので適用し易いのではと考えました。
更新ありがとうございます。
コロナウイルスの件、ウチに来られた患者さんは疑いが晴れたようです。一人だけ隔離して検査してましたが、他の入院患者さん、外来とは一切接点が無いようにしました。難しいもんですね。担当が消毒しまわってましたよ。
さてこのATM所属の記者、一昨日、元本読みましたが、あいも変わらずピンボケの拙稿ぶりです。特にこの部分。
【マスコミを使って危機を煽り政権批判をかわす構図は北朝鮮ミサイルと瓜二つだ。その危機を改憲に利用〜】。
記者が所属する新聞風に反論すると、『ちょっと待って欲しい』『マスコミを使って危機を煽ったのは安倍内閣や政府ではない。野党に乗っかったマスコミとは考えられないか』『昨日まで桜一本でつまらぬ時間を費やした責任は、野党と左傾マスコミにあると言えないだろうか』。
また【日本がどんどん壊れていく】だと。(失笑)さぞかし自分らの力が失われた現実を知り、悔しいんでしょう。『その程度で壊れていくと言うなら、そんな民度低い国は壊れても仕方ないと言うのは言い過ぎか』(笑)。
武漢は人口1,100万人の大都市、それを完全に他と遮断し、また中国政府は密閉工作しようとしてます。もう何人感染したのか、発病者、死者の数も中国のデタラメ発表しか出て来ません。
英国はフラッグキャリアーのBAが、中国発着航空便を完全にシャットアウトしたそうです。日本もチマチマ小出しにせず、湖北省以外も、中国からの入国外国人はすべて入国不可にする等、思い切った手を打って欲しいものです。
めがねのおやじさま
検体提出して何時間で報告がありましたか?
問題のない範囲でご教示ください。
ポプラン様
私が疑惑解消を聞いたのは昨日19時です。いつから来られたかは不明ですが、でも立入禁止区域が出来始めた頃を換算すると、少なくとも36時間は居たと思います。
遅くなりましたがありがとうございました。
めがねのおやじ様
>【日本がどんどん壊れていく】
私には「マスコミがどんどん壊れていく」ように思えます。それとも「マスコミの知能程度がどんどんバレていく」の方が正確でしょうか。
更新ありがとうございます。
行政用語上の「所見」の意味を知らないのですが、
①感染症法の指定感染症などの患者や新感染症の所見がある者
の「所見」は、日本語的には「合理的に考えて感染している恐れがある事」と解釈出来るのではないでしょうか?
上でコメントした内容とダブるのですが、日本共産党や立憲民主党は武漢肺炎への対応で安倍政権が法の範囲内から逸脱した対応をしたら「安倍政権は有事でも法的根拠を無視した対応をする恐れがある!」と騒ぎ立てるでしょうし、その方向で国会でも取り上げていくと思います。
後、ATMの某記者の当該ツイートですが、例えば森喜朗元首相がえひめ丸事故の際にゴルフしていた事を騒ぎ立てた事を考えると、ホントダブスタのクズだなぁって思います。