今朝の『イラン司令官殺害:トランプは対イラン開戦を望むのか』の「続報」です。米国の軍事作戦に対し、北朝鮮がどう感じているかに関して読むうえで参考になる記事が、韓国の保守系メディア、左派メディアなどから出て来ています。本稿ではこれらについて紹介し、あわせてイランに対する軍事作戦と北朝鮮の非核化の関係について、現時点における仮説と予想を示しておきたいと思います。
韓経が「斬首作戦」に言及
米軍がイランの「革命防衛隊」のトップであるカセム・ソレイマニ司令官を3日、ドローン爆撃により電撃的に殺害したという話題については、今朝の『イラン司令官殺害:トランプは対イラン開戦を望むのか』で取り上げたとおりです。
これについてはひととおり英米メディアなどの報道を紹介したうえで、「米国のイランに対するメッセージであるだけでなく、北朝鮮に対するメッセージではないか」との仮説を提示しました。具体的には、「イラン」を「北朝鮮」に置き換えると、
- ドナルド・J・トランプ米大統領が「北朝鮮が米国人であるオットー・ワームビア氏を殺害したこと」などの報復措置として、金正恩(きん・しょうおん)体制を支える重要な人物(たとえば、金正恩の妹である金与正(きん・よしょう)など)を殺害
- 「これ以上米国市民の生命や財産に危害を加えるなら、北朝鮮にとって大切な52ヵ所を1ヵ所ずつ攻撃する」などと北朝鮮を挑発し、北朝鮮の軍事行動を誘発する
というパターンが考えられる、というものです。
これについては本日、さっそく韓国メディアから北朝鮮の反応がいくつか出て来ました。結論的に言えば、非常に手前味噌で恐縮ですが、当ウェブサイトなりの読みがだいたい正しかったようです。
最初に紹介するのは、『中央日報』(日本語版)に掲載された、次の配信記事です。
韓経:「斬首作戦」に驚いた北朝鮮…「中東が米国の墓になる」(2020.01.06 09:04付 中央日報日本語版より)
タイトルに「韓経」とあるとおり、原文は韓国経済新聞に掲載されたものを、中央日報が日本語訳して掲載しているものでしょう。韓経によると、北朝鮮宣伝サイトの『メアリ』は5日、
- 世界軍事専門家らは最近、米国が中東地域戦争というどつぼにはまり、もがいていると評価する
- 親米国家も内部の政治・経済的危機を口実に米軍の派兵要請に消極的に参加し、米国を絶望的にさせている
などと主張したのだそうです。
ずいぶんと舌鋒鋭い米国批判ですが、ある意味で、本当にわかりやすい反応だと思います。というのも、個人的には、韓国も北朝鮮も、自分たちが困ったときほど減らず口を叩くという共通点を持っていると思うからです。
斬首作戦とは?
それはさておき、韓経の記事タイトルに「斬首作戦」とありますが、これは、その国の指導者やそれに準じる要人をピンポイントで狙って殺害する作戦のことでしょう。
もちろん、金正恩自身が影武者を作っていると見られる点に加え、山がちな北朝鮮全土に金正恩が隠れられる塹壕などがいくつか設けられていて、米軍がピンポイントに金正恩の所在を特定して攻撃するのは難しいのではないか、といった説は、かなり以前から流れています。
とくに、米軍の北朝鮮攻撃の可能性がきわめて高まっていた2017年12月当時も、「めったに表に出てこない金正恩の姿を正確に認識して、影武者ではなく本人を捕捉することは難しい」、といった報道があり、「米軍が北朝鮮を攻撃しても斬首作戦は不可能ではないか」、などと指摘されていたことは事実です。
しかし、金正恩自身は2018年6月のシンガポール会談と2019年2月のベトナム会談で姿を現しましたし、昨年6月の大阪G20サミット直後には、板門店(はんもんてん)でトランプ大統領自身との首脳会談も行われています。
高い情報処理能力を持つ米当局くらいであれば、すでに金正恩の姿を含め、その動静をかなり正確に把握しているであろうことは、想像に難くありません。
そして、ここに来て先日のイラン当局者に対する「斬首作戦」の大成功が来たのですから、いまや米軍にとって「金正恩に対する斬首作戦」はオプションのひとつになったと考えても良いのかもしれません。
怯えまくっている証拠では?
以上を踏まえて、先ほどの韓経の記事に戻りましょう。
韓経は北朝鮮が(今のところは)強がって見せていることについて、
「北朝鮮のこうした反応は、中東情勢を韓半島(朝鮮半島)状況に関連づけ、核など戦略武器を含む自国の軍事力強化を正当化する意図と解釈される」
と述べているのですが、現実には金正恩が怯えまくっている証拠でしょう。
というのも、米軍がソレイマニ氏を殺害した行為自体が正しかったかどうかは別として、「その気になれば米軍ほどの技術力と戦力があれば、外国要人を殺害することなど造作ないこと」だということを、金正恩に見せつけた格好となったからです。
金正恩にとって、今日のイランの指導者の姿は明日の自身の姿と重なっているのかもしれません。
また、韓経は「北朝鮮はイラン、イラク、シリアなど中東内の反米国家と数十年間にわたり友好的な関係を維持」し、「北朝鮮産の武器がこれら地域に流れ、北朝鮮の外貨稼ぎに利用されているという説もある」、などと述べていますが、現実には北朝鮮とイランが核技術を共有している可能性すらあります。
米国にとっては「北朝鮮を攻撃・解体してからイラン、シリアを攻撃する」のが良いのか、「イラン、シリアを攻撃・解体してから北朝鮮を攻撃する」のが良いのか、という問題にほかならないのではないでしょうか。
この点、韓経によれば、米国のロバート・ガルーチ元北朝鮮核問題担当大使が3日付けのラジオ・フリー・アジア(RFA)のインタビューで
「北朝鮮は米国が2つの地域(北朝鮮とイラン)で敵対政策を展開することはできないとみて、こうした状況を機会と見なす可能性がある」
と指摘したそうですが、これだと話が逆です。
むしろ、トランプ氏の狙いは、「その気になれば斬首作戦でスパッと金正恩を排除するくらいのことはやってやるぞ」と北朝鮮を牽制するくらいの意図があったと見た方が自然ではないでしょうか。
中央日報「金正恩の衝撃は大きいはず」
順番が前後しますが、韓経の記事が掲載された中央日報には、ほかにもこんな記事も掲載されています。
目の前で見た米国の「ドローン斬首作戦」…「金正恩委員長は衝撃大きいはず」(2020.01.06 07:51付 中央日報日本語版より)
いつも申し上げていることですが、韓国メディアの報道は、日本に関連するテーマ以外では、ときどき日本のメディアよりもはるかに正鵠を射た内容を報じることがあります。中央日報のこの解説記事も、なかなか参考になります。
というのも、今回の米軍の作戦のことを
「北朝鮮が神経質な反応を見せてきた『斬首作戦』の典型的な事例だ」
と評していて、さらにトランプ氏が追加攻撃を示唆したこと、米国が中東に兵力を増派していることなどを、北朝鮮との関連で論じているからです。
中央日報は韓国政府当局者が5日、
「米国はソレイマニ司令官除去を通じて、外交的に解決しなければ軍事的オプションを使用する可能性があることを明確に示した/北は自国にも似た状況が発生する可能性がないか懸念しているはず」
と述べたとしているのですが、まったくそのとおりでしょう。
実際、中央日報も、金正恩の父親である金正日(きん・しょうじつ)は2001年10月に米国がアフガン攻撃に踏み切った際に25日間、2003年3月にイラク攻撃をした際に50日間、それぞれ公の場に姿を現さなかったという事実を引用しています。
また、同じような趣旨の指摘は、『朝鮮日報』(日本語版)に掲載された、次の記事にも示されています。
米国の斬首作戦に沈黙する北、金正恩委員長は5日間外出せず(2020/01/06 09:40付 朝鮮日報日本語版より)
※なお、どうでも良い余談ですが、中央日報は
「その間、白馬に乗って白頭山を登るなど大胆な公開活動をしてきた金委員長の動きが萎縮することもあるということだ」
と述べているのですが、これってもしかして金正恩が馬に乗っている、あの写真のことでしょうか?
【参考】白馬に乗る金正恩(クリックで拡大)
(【出所】朝鮮中央通信)
左派メディアは「米朝交渉膠着」
もっとも、同じ事象でも、左派系メディアの見方は、また少し異なっているようです。
文在寅(ぶん・ざいいん)政権にも近いとされる『ハンギョレ新聞』(日本語版)は、次の記事で、米朝交渉の「膠着局面が長期化する可能性が高い」、「中東の緊張の高まりで米国の朝鮮半島への積極介入は困難」、と評しています。
「イラン危機」朝米非核化交渉にどのような影響与えるか(2020-01-06 08:28付 ハンギョレ新聞日本語版より)
ハンギョレ新聞は今回のイランの指導者暗殺を受け、中東地域が「一触即発」状態となるなか、トランプ政権の軸足が中東に置かれざるを得なくなり、北朝鮮問題が後回しにされるのではないかとの分析が出ている、としています。
この点は、ハンギョレ新聞の指摘もあながち間違いとはいえません。
ただ、ハンギョレ新聞によると、韓東大学のパク・ウォンゴン教授(国際地域学)は、米国の今回の軍事作戦が北朝鮮に対する警告と見ることはできないとしたうえで、次のように述べたそうです。
「北朝鮮とイランは違う。トランプ大統領は北朝鮮の金正恩委員長と関係が良好で、イランとはすでに全面戦争を宣言している状態のため、トランプ大統領は強硬政策を取るには北朝鮮よりもイランが良い相手だと見ているようだ」
…。
大変申し訳ないのですが、「浅い」としか言いようがありません。
トランプ大統領が金正恩と「関係が良好」だと、本気で信じていらっしゃるのでしょうか?
2018年6月、2019年3月、6月と、米朝首脳会談は都合3回行われて来ましたが、米国が北朝鮮に対して制裁緩和などの譲歩をしたという事実はありましたか?
あくまでも結果論かもしれませんが、トランプ氏は2017年12月の国連安保理制裁決議以来の2年間で、北朝鮮の核・ミサイル開発を部分的に停止させ、その間、経済制裁を緩和しないものですから、北朝鮮制裁が徐々に北朝鮮経済を疲弊させてきたことは、おそらく間違いないでしょう。
※なお、「北朝鮮は物価が安定しているから経済制裁が効いていない」と断言する人もいるようですが、こうした議論の間違いについては『北朝鮮の経済制裁は「物価」だけでは測定できない』などで報告した内容で、ほぼ説明できていると思います。
いずれにせよ、今回の米軍の作戦は、北朝鮮が昨年以来繰り返してきた、「ミサイルを発射するする詐欺」という瀬戸際外交に対する答えにもなっているのではないかと思います。
もちろん、ハンギョレ新聞がいうとおり、米国の目が中東に向かうということは、一時的に朝鮮半島の非核化議論が中断するという側面があることは否定しませんが、そもそも日米欧当局者の発言を読んでも、北朝鮮の非核化は軍事オプションよりも経済制裁で達成しようとしているフシがあります。
なにより、あくまでも個人的な仮説ですが、イランと北朝鮮は水面下で繋がっているという関係にあると思っていますが、この仮説が正しければ、イランを叩けば北朝鮮に(あるいは北朝鮮を叩けばイランに)何らかの影響が生じるはずです。
もっとも、個人的には、「イランが暴発して米・イラン戦争に突入する可能性」はさほど高くないと見ているのですが…。
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アメリカにとって重要なのはイラクの利権。
そしてそれは親イラン派の台頭により失われつつある。次期首相がエイダニに決まればほぼ絶望的である。親イラン派拡大を工作しているソレイマニの排除は、彼の長年司令官をやっていたことによる影響力と人脈を考えれば大きな意味がある。
一方で半島には何か必死に介入するほどの価値がありましたかね…?
現に自発的に相手の犬になりに行ってる国がありますが、アメリカは放置でしたね…
素人考えですが、いくら強大な軍事力を有する米国でも、イランも北朝鮮も・・と、同時に相手する余力はないと思います、国内世論からしてみても・・。核使用の全面戦争になれば別だと思いますが・・。
今回、北が、これまでの生ぬるい交渉ではらちがあかないので米国と対等に渡り合える核大国を目指すと決断したとするなら、大陸間弾道ミサイルの開発に徹底して邁進するのではないでしょうか。
北にとっては、米国が今回の件でイランを対米臨戦態勢モードにしてしまった今こそ、千載一遇のチャンスが巡ってきたと考えるのではないかなと。
司令官暗殺が今後どのような結果を招くのか非常に気がかりです。
短慮だったということにならなければよいのですが。
アメリカにとって、敵とするのは、中露、イランぐらいなのかもしれません(笑)。Web主様のおっしゃりのように、その片手間に金正恩氏に「ほら!(にやり)」とやって見せたということかしら。
別稿では、「イランと戦争ないない(笑)。」と言われる方がおいでで、中国の動きが心配だった私はホッといたしました。Web主様もそのご意見のようですわね。
ただ、イランが子飼いの?テロ組織を動かして長期のゲリラ戦に入る可能性は、私捨てきれませんの。ベトナム戦争の例で長期戦はアメリカを疲弊させるのじゃないかしら?戦上手は退き際だと私思いますの。いかに効率の良い戦いにするか、お手並み拝見です(笑)。トランプ氏が「私はオバマのようにはやらないのだ。」とおっしゃるのなら(笑)。
あら、北朝鮮の話でしたわね。個人的には、対中国戦に備えて、半島ごと焼き払ってシリア化しておくのが安心なのですが(にやり)。だって、文在寅氏を斬首したって、あの国には予備軍がうじゃうじゃいるし、金正恩氏を斬首したって本物かどうかわからないし、斬首作戦は半島には合わないのじゃないかしら。
心配性のおばさん 様
ゲリラによる長期化とのご意見ですが、現時点で既に駐イラク米軍やサウジに対しての散発的な攻撃は為されていますよ。
最近はその度合いが酷くなっており、ハメネイがサウジ攻撃の際には米軍関係者の死者が出ないよう司令官に厳命していた(2019.11)にもかかわらず、翌月の攻撃で米軍の軍属に死者が出ました。
わずか一か月でハメネイの命令を反故にするような有様ですから、彼を放置していたらいずれ米軍が全面的な攻撃に踏み切りざるを得ないような事態に陥っていたかもしれません。
ソレイマニは米、イラン、イラクいずれにとっても大きなリスクとなる存在と言えるような人物なのですよ。
匿名様 その通り!
>現時点で既に駐イラク米軍やサウジに対しての散発的な攻撃は為されていますよ。
>ソレイマニは米、イラン、イラクいずれにとっても大きなリスクとなる存在と言えるような人物なのですよ。
ハメネイ師はイランの最高指導者ですが、実質を仕切っていたのはソレイマニ司令官率いる革命防衛隊なのじゃありませんかしら。ロウハニ大統領も表看板ではありますが、実質的な力はないと見ています。
ただ、ソレイマニ司令官が、イランのハメネイ師の手に負えない存在となっていたとして、米軍に殺害されるとなったら話は違ってくる。これはもう、国家としてのプライドの問題になってくる。ハメネイ師やロウハニ大統領にとって制御できない革命防衛隊は危険な存在ですが身内です。
ソレイマニ司令官の死後、革命防衛隊は、どなたでしたっけ、引き継がれるそうです。国内の統一のため、ハメネイ師もロウハニ大統領も、ソレイマニ司令官を偶像化するしかない。
危険な身内を抱えながら、イランは行くところまで行くしかないのかもしれません。
私が気になるのは、このやっかいな国を相手にアメリカがどう戦うかです。
ハメネイとロウハニがソレイマニの神格化と革命防衛隊を抑え込めなければイランの亡国の始まりでしょうね。
アメリカは賭けに出ましたが日本に出来る事はあるのでしょうか?
事前にハメネイ、ロウハ二と安倍さん、トランプの間に何らかの合意があれば良いのですが。
テロは長期化、過激化すると思います。
今回はイランという国相手の戦争ではなくてヒズボラ、PMF、フーシなどといったシーア派の政治組織、武装組織、民兵組織相手になります。
すでにイランはベイルート、ダマスカス、バクダッド、サヌアといった外国の首都を押さえてしまっています。
シーア派の三日月地帯の国々中心だけでなくヨーロッパに広がって行く可能性もあるのではないでしょうか。
斬首作戦は、北朝鮮に対してはあまり有効でない気がしますけどね。やるとすれば、「斬首後」について中・ロと話がついているなど、見通しがハッキリした場合だけだと思います。何故なら、そうでなければ、トップ一人抹殺しても、新たに似たトップが出てくるだけに終わる可能性が大きい気がします。もっとも、トップが「誰か(例えば軍部)」の繰り人形である場合、その「誰か」を斬首すれば大きく状況転換する可能性はありますが、それでも、その内情が事前に分からなければイチかバチかの賭けでしょう。さらに、その「誰か」というのが集団の場合、それを一度に駆除するのはなかなか困難のハズです。やはり、経済制裁他でジワジワ締め付け、国内混乱を誘発~政権崩壊に導き、後は中国に任せる、のような形が良いのかも知れません。ただ、北朝鮮を任せられることについては、中国は嫌がるでしょうから、現実的には、複数国による共同統治とか分割統治のような形でしょうか。
はぐれ鳥さま
朝鮮を統治するには、統治者の正統性が、必要だと思います。私が懸念するのは、影武者が何人いるか、分からない所です。
朝鮮人だから、本人を斬首しても、影武者を使って支配層が引き続き、影武者を本物だと言い張るんじゃないかと妄想しています。
だんな様
いま観ている中国の歴史ドラマでも、急死した皇帝の死を隠し、その皇帝の双子の兄弟を宮廷外から連れてきて、皇帝が生きているように見せかける、というのがあります。これは近侍する臣下をも騙そうというのですから、TVドラマ以外にはあり得ない無理な設定ですが、確かに、北朝鮮が外国を欺くのであれば影武者でも何でもいくらでも可能でしょう。
一方で私は、金正恩の独裁権力については疑問を持っています。確たる根拠は無いのですが、トランプとの直接会談で、トランプを喜ばせるような即興的柔軟対応ができなかったことなどからそう思うようになりました。昨年末の全体会議でも意見集約できなかったようですし。まあ、単に統治経験が少ないだけなのかも知れませんが。もしそうだとすれば、そんな指導者を斬首しても効果は限定的ですから米国も本気では考えていないと思います。
はぐれ鳥さま
多分ですが、私が想像(妄想)している内容とかなり近いと思います。
後半書かれている「金正恩の独裁権力については疑問を持っています。」以下の部分は、共感します。
書きかけて纏まらなくなったのでやめたんですが、シンガポールの失敗を生かせずに、G20後の板門店会談後に修正出来ないのは、一つ本人が無能な可能性は有ると思います。私は、修正(譲歩)出来ない原因は、彼が支配者層をコントロール出来なくなる状態が、国内で起こっている可能性を考えました。
だけど独裁者の看板は、彼しかいない、まで考えて分からなくなっちゃいました。
独裁者の斬首は目的では無く手段。アメリカの目的は完全なる非核化と、日本は拉致被害者の解放がプラスされます。
現実的には、世間で言う「鼻血攻撃?」ですかね、空爆で重要な軍事施設を叩いて、彼を国外逃亡させて、後釜は金正男の長男のストーリーが魅力的だと思います。金正恩を殺す必要は、必ずしも無いと思います。
ただし、そうなると韓国が、北も南の領土ニダと言ってくるでしょう。いっそ、金正男の長男が統一朝鮮の、首領になった方がマシかなとも思ったりします。韓国の方が面倒。だからやっぱり、南北で争って絶滅してくれるのが、ベストかな。
妄想、お付き合いありがとうございました。
黒電話たんは即座に穴ごもりしたでしょうが、「イラン司令官爆殺は黒電話閣下への警告」はさすがに自己評価高すぎて草を禁じ得ない……。結果的に同じ効果はあるでしょうけど、イランと北鮮では戦力に差がありすぎて比較にもなりません。米さんの気分次第で石ころのごとく取り除かれてしまうことを再確認した、くらいが実際のところでしょう。
黙ってたらなんか飛んできちゃうのは黒電話たんもわかってるでしょうから、トランプたんにおでんわするのか習たんにすがるのか、自前の花火でヒャッハーするタイプには見えませんけど絶対ないとも言い切れない。
朝鮮は主要なプレイヤーではありませんが、現状最も日本に被害を及ぼし得る存在なので今後も注視せざるを得ませんね……。
会計士さんはこう書いております
> 韓国も北朝鮮も、自分たちが困ったときほど減らず口を叩くという共通点を持っている
立場劣勢の察知するとたちまちのうちに口数が増え、いらぬことを言って、本当に恐れているものを秘匿するどころか、眼前に具現せしめ、堂々逆をやってしまう性癖は、大陸も共通するものがあると。
米軍は金正恩氏を暗殺しても意味がないことを知っているので,実行しないでしょう。
素人考えですが,イランが報復としてトランプ氏を暗殺する可能性があります。シーア派教徒の中には,ジハードで殉教すれば天国に行ける,と信じている人達も多く,特攻隊同様,命がけで何かを仕掛けてきます。北朝鮮兵士なんかは金正恩氏のために死んでもいい,などと考えている人は少なく,米軍をみたらさっさと投降してきそうですが,信仰の深い人達を侮ってはいけません。
ところで,12月末の4日間の党中央委員会の報告が断片的に報道され始めました。パルチザンの生き残りの威勢のいいアメリカ批判はなく,抑制されていました。経済の発展,科学の振興などが冒頭に配置されていたのは,権力がパルチザン長老から中堅の理系エリートに移った現れかな,と思いました。彼らは,兵器開発には熱心ですが,アメリカと戦争する気はないはずで,それで,対米方針についてはレッドラインを越さないような抽象的な表現になったのだと思います。うまく中国の支援も取り付けたようなので,今年は北朝鮮経済も結構成長するかもしれません。
理系エリートは強いイデオロギーを持っていなくて,現実的に対応する人が多いです。中国もそうでしたが,草創期は軍人とか,イデオロギーを説く人々に先導されますが,そういう人達が失脚してくると,陰で技術的サポートをしていた理系エリートが台頭してきます。彼らをテクノクラートともいいます。今の中国の中枢部がまさにそういう状態です。古い話では,フランス革命もそういう経過をたどっています。ナポレオンも若いころは砲兵学校で数学の教師をしていて,どちらかというと理系人です。
中国やロシアの考えでは,テクノクラートを核開発やミサイル開発から引き離して,別のもっと待遇のいい仕事を与え,非核化を進めよう,ということでしょう。
ドイツの世論調査では,世界で最も危険なのは金正恩氏やハメイニ師,プーチン氏,習近平氏ではなくトランプ氏である,という結果になりましたが,正しい結果だと思います。
愛読者さま
勉強になるご意見だと思います。
進化のプロセスなんでしょうが、もうそろそろイデオロギーが無い方が、人類が繁栄出来そうな気がして来ました。
イランとアメリカも、宗教戦争の側面が強いですしね。
> 世界で最も危険なのは(中略)トランプ氏である
100%は賛成できませんが、50%位は賛成です。
G7の中で、最も猛獣使い能力が高いと言われる安倍総理が四選せずに退任し、且つ、トランプ氏が再選されると、世界は不安定になる? それとも、後任の猛獣使いが居る?
愛読者さま
> 世界で最も危険なのは(中略)トランプ氏である
同意見です。彼にはぶち壊し役(You got fired を叫ぶ)という偉大な任務があります。当方は彼の再選可能性は高いと思っており、そのつもりで未来を考えています。
更新、ありがとうございます。
世界のメディアにとっては、カルロス・ゴーンもグレタ・トゥンベリもいいネタ作りにはなっています。
ですが、最も重要なニュースはイラン情勢と言いきってしまってもいいでしょうね。
結論から言えば、イラン情勢がどうなるのかは全くわかりません。そう楽観視することはできないと思います。
アメリカは1979年の米大使館人質事件以来、イランを滅ぼしたいと常に機会を窺ってきたとも言えます。何しろ、過去にイラクのサダム・フセインを支援して、イラクを軍事大国に仕立てた上で、イラン・イラク戦争まで煽りたててイスラム革命を潰そうとしたのですから…
(いやはや、『米帝』と言われてもしょうがない…)
特に各国に散らばるシーア派シンパは近年、イラク・シリア・イエメン・カタールと周辺国に影響力を増し、宿敵であるサウジアラビアを包囲する構えを見せています。
イラン・イスラム革命までは、アメリカはムハンマド・レザー・シャーと非常に仲が良く、イラン欧米化の支援を最大限行って来ました。ただし、あまりに急速な欧米化に対してイラン国民が付いていけなくなり、親米のパフラヴィー王朝に対して不満が高まっていたことが、イスラム革命の原動力となったと言われています。
このイスラム革命で、欧米の外資はイランに全く入れなくなりました。これが欧米がイランを潰したい最大の(メディアでは報道できない隠された)理由です。
アメリカ側の視点からすれば、伝統的なシーア派の生活を墨守するイラン国民を改めさせて、なんとか欧米の資本を入れたいのが本音でしょう。そのための方法としては、戦争も辞さない。特に、イランが核武装する前に潰してしまうことが重要であると捉えているでしょう。
となれば、『今しかない』とアメリカが考えるのもおかしくはないのでしょう。
過去の日本のメディアは、一応に『湾岸戦争・イラク戦争の開戦はない』と言い張っていましたが、それでも戦争になりました。自分は楽観視していません。
2020年という年はどうなるのか、自分は全く先が読めていません。申し訳ないのですが、自信がないなら、コメントもしない方がマシと考えております。
ジャムカラン・モスクにジハードの赤旗が掲揚されました。
イスラム革命防衛隊の暴走は、ハメネイ師、ロウハニ師の制御を外れ、報復行動を近日開始でしょうね。
ロウハニ師が来日した状況からは大きく傾いたことから、日本としても戦略の練り直しでしょう。
紛争の規模もイラク内での報復となるか、ホルムズ海峡まで波及するか予断を許さない状況で米国としては状況しだいで対イラン全面戦争の可能性が高くなっていると思います。
事ここに至ればイラク情勢の成り行きが見定めるまで金正恩は雲隠れですが、これは中国の強烈な静止命令が出ているものと思ってます。