最近、話題がどうしても偏ってしまっていて恐縮なのですが、「毒を食らわば皿まで」ではありませんが、この際、またしても隣国の話題です。昨日紹介しきれなかった記事を3つほど脈絡なしに紹介しておきたいと思います(もっとも、3番目の話題については、どちらかというとわが国のマスコミに関する苦言と受け止めて頂いた方が正確かもしれませんが…)。
「北朝鮮との統一」、どうぞご自由に…。
本当に同じような話題ばかりで恐縮ですが、どうしても処理するのに時間が掛かってしまっています。
先ほどの『本日GSOMIA破棄なら、日韓関係清算のチャンス』では、下手すれば日韓関係や米韓関係を破壊する地雷にもなりかねない「日韓包括軍事情報保護協定(日韓GSOMIA)破棄」に関する話題を取り上げましたが、それ以外にもいくつか触れておきたい話題があるからです。
前置きはさておき、さっそく最初の話題です。
韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)に昨日、こんな記事が出ていました。
共に朝鮮半島の運命変えよう 北朝鮮に呼び掛け=韓国統一相(2019.08.21 17:02付 聯合ニュース日本語版より)
韓国の金錬鉄(きん・れんてつ)統一部長官は21日、北朝鮮に対して「韓国政府を信じて朝鮮半島の運命を変えることにともに参加するよう期待する」と述べたのだとか。
文在寅(ぶん・ざいいん)大統領自身が8月15日の演説で北朝鮮に平和統一を呼びかけたほどですから、その続きと考えれば良いでしょう(『よ~く読むと…「2045年までに北朝鮮と統一」!』参照)。
(※ちなみにこの「平和統一」とやらに対する北朝鮮からの回答は、さっそく翌日以降、ミサイル発射と韓国に対する激しい罵倒という形で返ってきたのも、文在寅氏による体を張ったギャグ、あるいは一種の様式美と言えるかもしれません。)
もっとも、相手国は世界の最貧国であり、かつ、国連経済制裁を喰らっている国です。そんな国と統合して日本に勝つというのは、いったいどういう計算の結果なのかが気になります(そもそも小学校の算数レベルの問題でしょうか)。
ただ、私たち日本国民としては、外国の運命に口出しをする権利などありません。韓国があえてそれを望むのならば、南北統一をすれば良いのではないかと思います(もっとも、それが実現したところで、韓国も北朝鮮と一緒に経済制裁を喰らうのが関の山だと思いますが…)。
単なるサプライチェーンの話では?
次に、こんな記事についてもツッコミを入れておきたいと思います。
安倍首相の判断ミス…輸出減少は韓国1兆ウォン、日本5兆ウォン(2019年08月21日15時49分付 中央日報日本語版より)
韓国メディア『中央日報』(日本語版)によると、7月の日韓貿易額は輸出入ともに減少したそうですが、韓国の日本からの輸入額(つまり日本から韓国への輸出)の方がより大きく落ち込んだ、というのが、この記事のタイトルにある「安倍総理の判断ミス」という主張です。
7月の日韓貿易額
- 韓国→日本への輸出…167.9億ドル(前月比▲5.4%)
- 日本→韓国への輸出…284.7億ドル(前月比▲12.7%)
(【出所】中央日報が報じた「韓国貿易協会」のデータ)
確かに、日本から韓国に対する輸出の方が大きく落ち込んでいることが確認できます。
これだけを見ると、「日本の方が韓国よりも大きな打撃を受けている」、という解釈が成り立つ余地があるようにも見えますが、果たしてそれは正しいのでしょうか。
そのことを考えるヒントが、「品目別増減」です。
中央日報によると、日本から韓国への輸出品については、「原動機(▲47.4%)、半導体などの製造設備(▲41.6%)、荷役機械(▲39.5%)、金属加工機械(▲36.6%)、原料品(▲23.4%)」とありますが、要するに生産財ばかりです。
『経常赤字の衝撃 韓国の「貿易危機」は続くのか』でも報告しましたが、韓国経済は基本的に、貿易赤字相手国は日本やドイツなどの「素材立国」やサウジアラビアなどの「産油国」であり、貿易黒字相手国は米国と欧州(※ドイツ以外)です。
このことから、日・独・サウジなどから原材料や生産財を仕入れ、韓国国内で加工して組み立て、それを外国に輸出するというのが韓国経済の基本的な姿ですので、日本からの輸入(とくに生産財の輸入)が急減しているということは、その分、韓国経済が縮小しているという証拠でもあるのです。
もちろん、中央日報の短い記事だけですべてを正確に判断することはできませんが、日本からの輸入減は韓国経済の生産活動の減少を示唆する有力な証拠だとだけ申し上げておきたいと思います。
「韓国からの観光客が急減」、本当?
さて、最後はこんな話題です。
7月の訪日韓国人旅行者、7.6%減 日韓関係が影響か(2019年8月21日16時18分付 朝日新聞デジタル日本語版より)
7月の訪日外国人客数5.6%増、韓国からは7.6%減-政府観光局(2019年8月21日 20:30付 Bloombergより)
7月の訪日韓国人客、7.6%減=関係悪化が影響(2019年08月21日19時05分付 時事通信より)
関係悪化で韓国訪日客7・6%減 災害の昨年からさらに悪化(2019.8.21 18:50付 産経ニュースより)
一連の慰安婦捏造報道によって日韓関係を破壊した朝日新聞を筆頭に、昨日はいくつかのメディアがおしなべて同じような記事を掲載しています。それは、「韓国からの訪日観光客が7.6%減少した」、とする記事です。
これを読むと、「日本の韓国に対する経済報復を受けて、韓国人観光客の入国が減っている」と短絡的に感じる読者の方が多いと思うのですが、果たして実態はどうなのでしょうか?
当ウェブサイトでは普段から申し上げているとおり、とくに経済の話題については、何を議論するにしても、できるだけ生の数値にあたることが大事です。さっそく、日本政府観光局(JNTO)からデータを引っ張っておきましょう。
訪日外国人動向(速報値)
- 全体…2,991,200人(前年同期比5.62%)
- 中国…1,050,500人(前年同期比19.50%)
- 韓国…561,700人(前年同期比-7.61%)
- 台湾…459,200人(前年同期比-0.28%)
- 香港…216,800人(前年同期比-4.39%)
- 米国…156,900人(前年同期比6.94%)
- タイ…73,200人(前年同期比-1.62%)
(【出所】日本政府観光局『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』)
これで見ると、ここに示した6ヵ国(中国、韓国、台湾、香港、米国、タイ)のうち、中国が前年同期比で20%近くも伸びたことが訪日旅客数全体を大きく押し上げた格好であり、全体も前年同期比6%近く伸びているわけですから、これを指摘しないでどうするのか、という気がします。
それと同時に、韓国だけでなく香港や台湾、タイなどからの訪日旅客数も減少に転じているという点を踏まえるならば、むしろ日本経済にとっての大きなリスクは、中国人が訪日外国人の3割を占める状態になっていることではないか、という点だと思います。
おそらく、香港や台湾などの訪日旅客の動向もあわせて考えるならば、韓国からの入国者減は反日機運だけでなく、「日本への旅行需要が一巡した」という側面もあると評価するのが妥当ではないかと思う次第です。
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どうもいつも楽しみに読んでいます。
このサイトの良いところは、抽象的に意見を言っている他サイトと違い。
数字で意見をいっている所です。(数字で見ると合っているか間違っているか後で自分で調べて判別できるから良い)
今は韓国テーマが多いと思いますが日本国内の政策の意見もお願いします。マイナンバー等とか、、、
> 「日本への旅行需要が一巡した」という側面もあると評価するのが妥当
他に、韓国経済が落ち込んで、日本より安く行ける所にシフトした、というのも考えられます。
また、日本側としては、韓国人観光客が減って観光地の雰囲気が良くなり、他国の観光客が増える事が期待できます。元々、韓国人観光客は日本に落とす金が最低に近いランクなので、同じ人数なら他国に振り替えた方が観光地側にとってもプラスです。
更新ありがとうございます。この件については韓国旅行者7%減少を鬼の首をとったように連発報道するマスコミとネット界隈の温度差が激しいですね…訪日外国人全体の数値をあえて報道しない自由を行使するマスコミ…記事違いですが新聞、テレビの役割として速報性、分析面、広報いずれを担うにしてもファクトを伝える努力をするのが最低限の規律と思いますがとても現状では…改めてマスコミの役割とはと思います。
Atsh様
>ファクトを伝える努力
ってとこを読んで思ったのですが、あたしもこれがマスコミの最低限の役割と思ってたのです
でも、統計とかはネットに公開されてるわけで、もしかしたら、既にマスコミの役割ってのはココにはなくて、単に調べる切っ掛けに過ぎなくなってるのかもしれないですね♪
七味 様
確かに切っ掛けに過ぎないのかもですね。自分もマスコミ頼りからネット等で複数の情報集めるようになったのは韓国事案の報道ですし…速報的な正確さがない、分析も公平でないとなると後は話題を提供するチラシに過ぎなくなるのですが歴史と資金積み重ねてるマスコミがそれで良いのかは社会的なコスパからみて甚だ疑問ですな…
マスゴミの皆様はファックなフェイクを伝えるのには熱心なんですがね・・・。
韓国人観光客の減少を強調し、全体の増加を報道しないのは、報道しない自由の悪用の一種です。
韓国人観光客の減少に関しても、原因を日韓関係の悪化と特定していますが、ウォン安のため円ウォンレートが、大きく変動した要因など一瞥もされていません。
韓国人観光客が減っている観光地の取材や、航空便の減少により今後ますます減るだろうと、危機を煽るかの様な内容でした。韓国マスコミと同じで、世界には日本と韓国だけしか貿易が無いような報道が出て来るでしょう。
今回日本のマスゴミは、日韓関係の悪化で日本が損をするマイナス面ばかりを強調して、関係回復した方がいいと言う世論形成を目論んでいるのだと思います。
私の観点で考えれば、韓国との関係悪化による、外国人観光客の減少は、大きく無く、他国からの観光客で充分カバー出来るという事です。
中国からの増加をリスクと考えるかは、人口の1/100しか日本に来ていないし、しばらくは関係も良い状態が続くと思うので微妙だなと思います。他に目立って増えている国にロシアとベトナムがありました。共産圏からの、観光客が増えているので、それをどう考えるかこれも微妙。
結論として言えるのは、「韓国人観光客が来なくても、日本経済全般には、大した影響は無い」という事だと思います。
GSOMIAの破棄は自由陣営からの離脱表明を意味する。
そのこと(運用停止も含む)は韓国人に対しての短期入国ビザ復活の名分となる。
*同じ入国審査の件数をこなすなら、長期滞在の観光客に越したことはない。
貿易への影響力を語るのなら日韓2か国での短期的な増減対比には意味がない。
「素材・生産財の輸入減少が中長期的な輸出に与える影響」こそが分析されるべき。
*メディアは目映りの良いところだけを騙り、そうでないところは見ないことにしている。
訪日外国人の記事についてですか、リンク先を拝見すると2003年から国別・月別でデータが載ってるのですね
国別で見てみると7.6%どころか、10%とか20%とかの増減くらいは普通にあるし、韓国だけでも今年の4月は10%以上のマイナスがあったみたいですね
チラ見だけど、一昨年までは韓国からの伸び率がプラスばっかりだったのが、昨年から、ちらほらマイナスの月があるみたいですね
そうすると会計士さんが言ってるみたいに一巡したのかもしれないし、そうだとしたら、今後は大きく落ち込む流れだったのかもしれないし、程々のとこで落ち着く流れだったのかもしれないですね♪
いずれにせよ7.6って数字自体は特異なものじゃなさそうなので、そういった流れというか、方向性を見た上で、影響を論じて欲しいのです
結局、全体のごく一部を切り取っても仕方ないのに、不買運動と結びつけて書いてみたかったってだけなんでしょうね♪
・・・そういえば、韓国人の入国経路ってどうなってるのかな? 地方空港の路線廃止って記事を結構見たけど、それが主要なルートになってるんだったら、8月にドーンと落ちて、そのまま横這いってことになりそうで楽しみなのです\(^o^)/
アジア諸国からの観光客減は円高を考えれば必然。
韓国の場合、それに日本忌避が若干加わってるかな程度。
中国の爆増は、香港、台湾に行けなくなった人たちが
日本に流れ込んだということでしょう。
更新ありがとうございます。
毎度毎度、「韓国絡みのネタが多くて申し訳ない」という会計士さんの優しさ溢れる一言が前段に付きますが、いえいえどうして、もうゲップが出るほど満タンなんですか、一日経つと別腹なのか、スィーッと入って行きます、ハイ(笑)。
「北と統一して日本に勝つゥ?」あ、その一言で、敵性国として経済制裁受けるヨ!核共有が狙いだろうが、まともな人口統計も無い北でも、1,500〜2,000万人の腹に虫を飼っている半病人、成育不良の貧民が居る。どうやって今日のメシ(残飯か)を食わすんだ(笑)?日本的にはこちらは大助かりだよ!
韓国の訪日客が減った、でもまだ7月は50万人台。どうせ1人7万円しか使わないケチ民だから、大した事じゃない。日本はゴミ散らかされて、清掃が大変だ。犯罪予備軍も来るし。
中国が100万人以上というのも、単純に考えて年間1,000万人以上!これも困りますね。米国、欧州、豪州、ASEANが増えて欲しいです。
GSOMIAは、嫌なら結構です。ハッキリ敵性国と認識できます、ハイ。天皇陛下の大祭にも招待はもちろんしません!(笑)
昨夜もそうでしたが、NHKは7時のニュースなどで、韓国からの観光客が激減し、業界が悲鳴を上げているといた報道を盛んに行っていました。
ここに至るまでの経緯や背景についてはほとんど掘り下ることなく、ひたすら日本の強硬措置が招いた結果だと言って不安を煽る報道姿勢に強い疑問を感じます。
韓国側の報道(日本側が悪い)に呼応した、或いは親韓派の意向を汲んだかのようです。
果たして国営放送(受信料が法定化され予算も国会で承認される)の在り方として如何なものでしょうか?
一国民 さま
全く同感です。
私も以前からとっても気になっています。ほとんど見ないNHKですが、それでもたまに見るとそこに、韓国や中国や北朝鮮のステマが隠されているんですよね。ほとんど見ないのにそれが分かるということは、頻繁に中国や韓国や北朝鮮のプロパガンダに加担しているに違いありません。
サンデーモーニングというTBSの評判の悪い番組がありますが、あれは、誰にでも分かる韓国、北朝鮮、中国の応援番組で、そういう意味では喜んで見る人は見るけれど、嫌いな人は見ないという性質があると思います。
しかし、NHKは悪質で、ステマという形をとるものですから、気が付かないうちに洗脳されてしまう危険性があります。実際、NHKはそこを狙っていると思います。
そんなNHKに強制的に金を払わされるのですから、たまったものではないといつも思っています。
昨日のNHKの報道には”一国民”さんと同様に私も感じました。
NHKは民放とは違いますので、ニュースは客観的に事実を伝えるべきだと思います。
国民がら無理やり受信料を徴収しておいて、偏向報道して良いわけありません。
昨日のNHKの報道には悪意を感じました。
隠居爺 様
伊那太郎 様
コメントありがとうございます。お二人のおっしゃるとおりだと思います。
NHKの姿勢もさることながら、それとなく世論工作を組み込んだような、巧妙な報道手法がかねてから気になっております。
ある種サブミナル効果?を狙ったような!
昨日のNHKのそれ見ました
7.6%減なのにまるで70%減ったかのような報道ぶり
客観的な数字から判断すればまだ10人のうち9人は来ているということなのに
NHKの報道からは詐欺師の手口に近いものを感じました
NHKはチャンネルが多すぎる。
最低でも強制徴収は、地上波一つ分にして欲しい。
それで受信料安くして欲しい。
経費節減より、より多く取るという考えに反対です。
私もNHKニュースは見ます。新聞も購読しています。(さすがにA新聞は読みません)
以前まではこのふたつのマスコミを頼りに政治・経済の知識を得ていました。
その後、会計士様や他のウェブサイトにてさまざまな情報を得るようになり、何が変わったかというと「思考能力がついた」ことです。
ネット上には清濁含めさまざまな情報があふれています。自分のような知識の無い人間でも、その情報が正しいのかそうでないのかを考えるだけで非常に意義があると思うようになりました。
そのおかげでNHKの「韓国の訪日観光客減少」のニュースを呆れた気持ちで見ることができました。
以前の私ならたぶん「民間交流と政治は切り離すべき」などと無責任に綺麗ごとを言っていたと思います。
マスコミの情報を鵜呑みにするよりも、たとえ世間的には少しズレていても自分で物事を判断する事が大切だと思います。そういう人たちの総意が日本を動かすべきだと思います。
国営放送の視聴者または新聞の購読者の半分以上の人がこのようなサイトを閲覧するような時代になって欲しいものです。
中国は約13億の人口に対して訪日客が約800万で、1%未満。
日本は約1.3億の人口に対して訪韓客が約200万で、2%未満。
韓国は約0.5億の人口に対して訪日客が約700万で、なんと約14%。
日本は海外に渡航する人の割合が約15%なので、訪韓の比率はそのうちの約10%。
韓国は海外に渡航する人の割合がなんと約55%で、訪日の比率はそのうちの約25%。
日本と韓国を結ぶ航空便は、日本企業に対し韓国企業の本数は、約10倍。
要は、これまでがバブルだったってこと。そしてそれが、ほんのちょっとはじけただけ。まだまだ、韓国人の訪日客は多すぎるくらいだ。
調子に乗って、国際線ターミナルに投資した大分空港など、大変だぁ、大変だぁ、と大騒ぎしてる奴らは、バブルに踊って土地に投機して破産した千昌夫並みの大バカ者。
何故、こんな簡単なことすらマスゴミは理解できないのだろうか?