X

G19?開幕 安倍総理が習近平氏に「人権」突き付ける

本日から大阪G20(実質的にはG19?)サミットが始まりました。当ウェブサイトとしては、調べられる範囲で、「どの国の首脳がどこに到着し、誰が出迎えたか」という点と、「安倍総理がどの国の首脳とどういう形式で個別会談を行った」という点についてまとめております。意外とこの「誰がどう出迎えたか」という点は、日本が諸外国をどのように位置づけているかを推し量るうえで重要な情報です。個人的に「最も重要なニュース」は日中首脳会談が夕食を含めて130分の長さで行われ、習近平氏が嫌がる「香港」「人権」の話題を安倍総理がわざわざ持ち出したことではないかと思います。

各国首脳を迎える大阪(約1ヵ国浮いてますが…)

大阪G20サミットに参加するため、昨日から今朝にかけて、続々と主要国の首脳が来日しています。

G20に先立ってすでに安倍晋三総理大臣との首脳会談を終えたエマニュエル・マクロン仏大統領を除くと、ほとんどの外国首脳は27日から28日にかけて、関空に到着するようです。ここでは、どの首脳がいつ、どの空港に到着し、誰が出迎えたかについて、わかる範囲でまとめておきましょう(図表1)。

図表1 到着した外国首脳
外国首脳 到着 出迎え
エマニュエル・マクロン仏大統領 26日午後1時過ぎ、羽田空港に到着 鈴木憲和・外務政務次官が出迎え
インドのナレンドラ・モディ首相 27日午前7時40分ごろ、関空に到着 吉村洋文・大阪府知事が出迎え
アルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領 27日午前、関空に到着 吉村洋文・大阪府知事が出迎え
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領 27日正午過ぎ、関空に到着 山田賢司・外務大臣政務官が出迎え
セネガルのマッキー・サル大統領 27日午前、関空に到着 吉村洋文・大阪府知事が出迎え
習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席 27日午後、関空に到着 吉村洋文・大阪府知事が出迎え
文在寅(ぶん・ざいいん)韓国大統領 27日午後、関空に到着 新井純・大阪府副知事が出迎え
サウジアラビアのムハンマド皇太子 27日午後、関空に到着 (不明)
テリーザ・メイ英首相 27日午後、関空に到着 (不明)
ジャスティン・トルドー加首相 27日午後5時過ぎ、関空に到着 (不明)
ドナルド・J・トランプ米大統領 27日午後7時前、伊丹空港に到着 河野太郎外相が出迎え
ジュゼッペ・コンテ伊首相 27日午後7時、関空に到着 (不明)
アンゲラ・メルケル独首相 28日朝、関空に到着 松井一郎・大阪市長が出迎え

(【出所】著者調べ)

これらの首脳のなかで、なんといっても「別格」なのは、米国のドナルド・J・トランプ大統領でしょう。

ほかの首脳が軒並み関空に到着し、吉村洋文・大阪府知事や松井一郎・大阪市長、山田賢司・外務大臣政務官らが出迎えているにも関わらず、トランプ氏だけは大統領専用機を伊丹空港に乗り付け、しかも、出迎えたのは河野太郎外相です。

ただし、調べたところ、サウジアラビアのムハンマド皇太子、英国のテリーザ・メイ首相、カナダのジャスティン・トルドー首相、イタリアのジュゼッペ・コンテ首相の4名については、だれが出迎えたのかについてはよくわかりません(おそらく松井市長か吉村知事だと思いますが…)。

また、韓国の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領については、なぜか格下の新井純・大阪府副知事が出迎えているようですが、これについても理由はよくわかりません。

サミット参加国

今回のサミットでは、G20諸国に加え、8ヵ国・9国際機関が招待されています(※ただし、次の「G20諸国」の分類は当ウェブサイト独自のものです)。

G20諸国
  • G7:日米英仏独伊加+EU
  • BRICS:ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ
  • 地域大国:アルゼンチン、オーストラリア、インドネシア、メキシコ、サウジアラビア、トルコ
  • その他:韓国
招待国8ヵ国
  • オランダ、シンガポール、スペイン、ベトナム、ASEAN議長国(タイ)、AU議長国(エジプト)、チリ(APEC議長国)、セネガル(NEPAD議長国)
招待機関9機関
  • 国連(UN)、国際通貨基金(IMF)、世界銀行、世界貿易機関(WTO)、国際労働機関(ILO)、金融安定理事会(FSB)、経済協力開発機構(OECD)、アジア開発銀行(ADB)、世界保健機関(WHO)

G19のうち、安倍総理が首脳会談をした相手

そのうえで、安倍総理が現時点までにどの国の首脳と個別会談を行ったかについて、ここでは「G7」「BRICS」「地域大国」19ヵ国と、「招待国」8ヵ国、合計27ヵ国から日本を除いた26ヵ国について、整理しておきましょう。

図表2 安倍総理は26ヵ国中、どの国の首脳と会談したか
区分 相手国 会談日時・時間 形式
G7 米国
英国
フランス 6/26 17:20~約90分間 都内での個別首脳会談
ドイツ
イタリア
カナダ
欧州連合(EU) 6/27 11:45~約40分間 ワーキングランチ
BRICS ブラジル
ロシア
インド 6/27 13:50~約20分間 首脳会談
中国 6/27 19:36~約130分間 首脳会談と夕食会
南アフリカ
地域大国 オーストラリア 6/27 17:50~約30分間 首脳会談
アルゼンチン 6/27 14:25~約15分間 首脳会談
インドネシア
サウジアラビア
トルコ G20後に会談予定 都内での個別首脳会談
メキシコ
招待国 オランダ
シンガポール 6/27 17:25~約10分間 立ち話
スペイン
ベトナム
タイ
エジプト 6/27 16:40~約15分間 首脳会談
チリ
セネガル 6/27 12:45~約10分間 立ち話

(【出所】外務省ウェブサイト等を参考に著者作成)

扱いは常に「米国>中国」

これをみていただければわかりますが、日本は中国を破格の待遇で迎えています。

すでに東京で会談を済ませたエマニュエル・マクロン仏大統領を除けば、ほかの首脳との会談時間は長くて40分(EUとのワーキング・ランチ)ですが、習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席とは会談で60分、夕食で70分を費やしていて、合計2時間以上に及んでいます。

また、今回の習近平氏の訪問では、安倍総理が来年春に習近平氏に国賓として訪日するように求め、習近平氏は「原則として」これを受け入れたのだそうです(※この「原則として」、という表現がいかにも中国らしい不誠実さのあらわれですが…)。

もっとも、これを「安倍総理が中国を歓迎している証拠」と見るのは早計です。

外務省ウェブサイトによると、安倍総理は

  • 香港の最近の状況に関し、引き続き「一国二制度」の下、自由で開かれた香港が繁栄していくことが重要だ
  • いかなる国であっても、自由、人権の尊重や法の支配といった国際社会の普遍的価値が保障されることが重要だ

と述べたのだそうです。こうやって中国が嫌がることを日本の総理大臣が公の場で持ち出す時代が到来するとは、まるで夢のようです。

また、米国のドナルド・J・トランプ大統領と首脳会談をするのは今月で3ヵ月連続ですので、日本から見た中国の扱いは常に「米国>中国」という不等式が成り立っていると見るのが正解でしょう。

新宿会計士:

View Comments (18)

  • もし明日プーチンがいつものように遅れるなら、日本はキャンセルすれば良い。ああいうのはあまりつけあがらせてはいけないと思う。軍備以外は韓国なみなんだから。

  • 日米首脳会談はじまりましたね。

    そんななか中央日報 「文大統領、激しい雨の中で屋根なしタラップ…」

    はつはっはつはっ。

    • そういうことなんでしょうね。

      >また、韓国の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領については、なぜか格下の新井純・大阪府副知事が出迎えているようですが、これについても理由はよくわかりません。

      諸問題に対する日本からの是正要求に対する彼の国の不誠実な対応からすれば、当然のプロトコルだと思います。

      それを外交的非礼と騒ぎ立てる韓国メディアですが、両国間の現状を全く理解しておりませんね。
      (分からないふりをして、自己正当化しているのでしょうが)

    • 大阪なんだから、副知事がドンとタラップを叩くと階段が滑り台になるようにして欲しかった~。

  • とにかく「副」がついた肩書きのチョイス、最高です。厨二病にはこういう扱いが一番効くと思います。こっちも楽だし。
    首脳会談無しよりむしろ副首相とあえて会談させるほうが効果的かも。麻生さんには悪いけど。それでしれっと「戦犯企業」麻生セメントの略史を披露してさしあげでもすればいい土産話になることでしょう。

  • 出迎えた人間を列記すると、露骨にわかりますね。(笑)

    >文在寅韓国大統領 新井純・大阪府副知事が出迎え
    >アンゲラ・メルケル独首相 松井一郎・大阪市長が出迎え

    大阪副知事と大阪市長は、どっちが上なんでしょうかね。
    都道府県>市町村 というわけでもないでしょうから、「副」がつくほうが下なんでしょうかね。

    外務大臣>外務次官>外務政務官>大阪府知事>大阪市長≧大阪府副知事

    こんなところか。結果から類推するところもありますが。

    しかし、どっちが上かと議論を呼びそうな、絶妙な配置をするもんです。(笑)

    • 日本の制度上は、府と市町村は同格じゃないでしょうかね。他国はわかりませんが。
      いずれにしても、「副」はどこまで行っても「副」です。これは万国共通です。
      人ぐりがどうしてもつかなかったとか、表向きはなんとでも言えますし(笑)

      • そうなんでしょうね。所詮は副は副。
        腐っても長は長。

        そういわれれば、市長は選挙で直接選ばれた代表ですが、副知事は知事が指名する部下でしかないですものね。
        民主制国家では重要な違いですね。

        それにしても文在演は言うに及ばず、メルケルの扱いも相当です。(笑)

    • 国が外交用の序列を厳密に定めているようです。日本の序列は発見できなかったのですが、アメリカの序列はこうなっているようです。
      https://www.state.gov/wp-content/uploads/2018/12/Order-of-Precedence.pdf

      3位 州知事 (自分の州にいる場合)
      8位 国務長官 (日本の外相に相当)
      13位 州知事 (自分の州の外にいる場合)
      19位a 副国務長官 (日本の副外相に相当)
      22位a 国務省次官 (日本の政務官に相当)
      25位 州副知事 (自分の州にいる場合)
      26位 市長 (自分の市にいる場合)
      35位 市長 (自分の市の外にいる場合)
      ※ 州副知事が州外にいる場合のランキングはありませんでした。

      州知事の序列が結構高いです。自分の州にいる場合は国務長官より上です。
      なお、州と市だけを取り出すとこうなります。

      3位 州知事 (自分の州にいる場合)
      25位 州副知事 (自分の州にいる場合)
      26位 市長 (自分の市にいる場合)

      アメリカの州と日本の府が同等で日本の序列もアメリカ同様なら、府副知事 > 市長 の順序ですね。副知事のほうがわずかに格上。
      さすがに25位と26位ではどっちでも良い気がしますけどね。

      まとめると、こうですね。大阪府大阪市の中では

      大阪府知事 > 外相 > 副外相 > 外務省政務官 > 副知事 > 大阪市長

      ※ あくまでアメリカと日本で序列が同じだと仮定した場合です。

      • おもしろいですねー。
        さすがアメリカ、ランキングが明確。議論の余地はない、というところですか。(笑)

        アメリカは United States と言うだけあって、州の位置づけが重いですね。

        今回、河野外相がトップなのはわかるんですが、民選の大阪府知事より役人の外務次官が上扱いになってたところは、初めちょっと違和感あったんですが。
        そもそも日本の外交の序列では自治体首長などは想定に入ってないのかもしれないですね。

        戦前の県知事は官吏でしたし、日本の都道府県はアメリカの市並みの扱いなのかもしれません。

        同じく、日本の外交序列の資料は見つけられませんでした。

        • なんちゃん様、

          日本の序列に関しては外務省のこのページを見つけました。副知事や市長についての記述はないのですが、おっしゃる通りアメリカでは州知事は重く扱われてますが、日本では府(県)知事の扱いは軽いということですね。

          ---
          現在の日本には,序列に関する明確な規定はないものの,目安としては,皇族,内閣総理大臣,衆議院議長,参議院議長,最高裁判所長官,閣僚,各国駐日大使,その他副大臣など認証官,国会議員,都道府県知事…となっています。
          https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol119/index.html
          ---

          つまり、日本はこうですね。
          外相 > 副外相 > 府知事

          アメリカだとこう。
          州知事 (自分の州にいる場合) > 国務長官(外相に相当) > 国務副長官 (副外相に相当)

          また、日本はそれ以下は決まっていないというのも面白いですね。
          なお、アメリカでも実際の運用では上記の序列と少し違う例も発見しました。
          市長(自分の市にいる場合) > 州副知事 となるケースもあるようです。

          つまり、本題の大阪副知事が上か大阪市長が上かは「決まってない」というのが正解のようですね。

        • チキンサラダさん

          外務省のそのページは、絵を見ただけでフィルターしてしまっていました。
          この情報を元にすると序列はおっしゃる通りですね。

          >序列に関する明確な規定はない
          まあ、そうでしょうね。

          >国会議員,都道府県知事…
          と、自治体への言及があったということは、
          外務省は自治体首長を外交上の序列で想定していない説、ハズレでした。(笑)

          説明文からすると、「国家機関>地方自治体」の基本認識があるようで、まあ、そう考えてるだろうなとは思います。

          大統領令で決まってるアメリカでも例外があるとのお話ですので、日本もアメリカも、その時の状況と相手に合わせて判断、の要素は多分にあるのでしょうね。

          ありがとうございました。

  • 楽韓Webなど幾つかの韓国ウォッチサイトによれば、韓国側では、文大統領夫妻を迎えたのは阿部俊子外務副大臣と報道されているようですね。次は楽韓Webの当該記事(毎日経済紙の朝鮮語記事を翻訳して引用)のURLです。

    http://rakukan.net/article/467532098.html

  •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。

     安倍総理が習近平国家主席に対して、香港問題を取り上げたのは

    ①名目上は経済問題を協議するG20において、「香港が混乱すれば世界経
    済に悪影響がある」という大義名分があるから。(中国としても、世界経
    済に悪影響があるとなれば、安倍総理を批判する訳にはいきません)

    ②アメリカのペンス副大統領やポンペイ国務長官と(暗黙の)連携をして
    中国の人権問題を取り上げた。

    ③議長国として、人権問題も取り上げるという姿勢を示した。

    ではないかと、考えてみました。

     駄文にて失礼しました。

  • 日中関係についてですが、
    外務省の文書で、「ホットラインの早期開設に期待」ってとこは主語がないから一致したってことでいいのかな? そうすると、安倍総理
    から、「尖閣諸島周辺海域における中国の活動の自制を要請」はしたものの、現地を一触即発みたいな状態にするとこは互いに望んではいないってことなのかな? 緊張は続くんでしょうが、現状では仕方ないように思うのです♪

    一方で北朝鮮関係では、「両首脳は,「瀬取り」への対応を含め,安保理決議の完全な履行の重要性を確認した。」とのことですから、国際社会としての対応に穴を開けないってことなので、素直に喜ばしいことなんだと思うのです(もちろん裏で何かしてるのかもって思っちゃうとこはあるのですが・・・・)

  • パンドラの憂鬱より香港の反応

    以下、共感順に並べ直しました。

    ■ 素晴らしい。かなり踏み込んだ発言だよねこれ。 +904

    ■ 安倍さんが直接懸念を伝えてくれたのは本当にありがたい。 +330

    ■ ありがとう日本の友人たち。
      今年はあと何回か日本に行く予定。恩返ししないと! +289

    ■ 心が震えました❤️
      私たち香港人のために声を上げてくれてありがとうございます! +228

    ■ 今回の安倍首相の発言は、香港人としてただただありがたい🙏 +228

    ■ 本当にありがとうございます🙏
      日本が世界で一番初めに香港のために声を上げてくれた❤️
      ありがとう日本🙏 +120

    以上です。

  • 大阪府と大阪市の関係は都道府県と市町村という枠組みより、
    都道府県と政令市の枠組みで考えた方が実態に即していますね。

    大阪市内では市長はほぼ知事と同等の権限を持っているうえに、
    財政基盤は大阪市の方がしっかりしています。
    大阪市を代表する市長と大阪市内を除く大阪府下を代表する府知事が
    並びたっているような印象ですね。

    もちろん対外的には府知事が大阪を代表することになるのでしょうが。
    これが、東京都のように、都知事と区長ならば上下関係は明白だと思います。
    大阪都構想が必要となる所以です。

    副知事は公選ではなく、知事が指名し議会が承認する単なる事務職員のトップに過ぎないので、
    ずっと格下です。

    吉村知事は、大阪市長時代、サンフランシスコ市が慰安婦を「性奴隷」と記した碑文や像を公共物化(市有化)したことをめぐり、サ市と姉妹都市提携を解消したことがあります。

    これは私の根拠のない想像ですが、部下の副知事に対して「ちょっと忙しいから代わりに出迎えにいっといてくれ」ぐらいのことはあったのかもしれません。

  • 香港のことで中国は日本に文句を言わず英国にだけ言っている。

    【英は内政干渉を止めよ=外交部】 外交部の耿爽報道官は、北京で開かれた定例記者会見で、「英国が幾度も香港行政に口を出し、粗暴に中国への内政干渉を行なっていることに対し、強い憤りを覚えると同時に、断固として反対する」と述べました。

    そういえば最近中国は日本に第二次大戦のことも言わない。

    中国、いや世界にとって大事な国は米国、日本になってきている。しかも日本は米国の家来にはなっていない。すばらしい。あとは憲法改正よろしく。