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官房長官記者会見で「アイドルグループ活動休止」を聞く記者

インターネット上では、よく「マスゴミ」という表現を目にします。私の理解だと、これは「ゴミのような情報を垂れ流しにするメディア」という意味の、新聞、テレビなどのマスコミに対する怒りを込めたネット・スラングです。もちろん、マスコミ関係者の中にも心ある人はいますし、優秀な記者も存在しているため、マスコミ関係者を「ゴミ」と蔑むことは不適切ではありますが、ただ、マスコミ産業関係者の多くが、「国民の敵」だの「ゴミ」だのと蔑まれても文句は言えないような行動を取っていることも、また事実なのです。

官房長官、マスコミ相手にお疲れ様です

内閣官房長官は毎日ほぼ2回、記者会見に応じています。

多忙な総理大臣に代わって政府、政権の姿勢を記者団に解説するという意味では非常に有意義な機会だと思いますし、また、有難いことに、この記者会見の模様は首相官邸ホームページにおいて公表されており、インターネット環境があれば基本的にだれでも無料で視聴できます。

もちろん、リンク先には基本的に動画が貼られているだけであり、文字起こしなどがなされているわけではないので、長い時で数十分に及ぶ動画のすべてを毎日、国民全員が視聴する、ということは現実的ではありません。

しかし、重要な事実は、「その気になれば誰でも確認できる」という点にあります。

もし当ウェブサイトの読者の皆さまのなかに、新聞を定期購読している方や、テレビを視聴している方がいらっしゃれば、「官房長官記者会見」に関するニュースを見かけたら、そのニュースの内容を検証するために、是非いちどは官房長官記者会見を視聴してみてください。

そのうえで、新聞、テレビの報じ方と官房長官の実際の発言を照らし合わせてみると面白いと思います。

アイドルグループの活動休止

こうしたなか、昨日の記者会見を視聴していて、私が思わず呆れたくだりがありました。

フジテレビの「ウチダ」(?)記者(正確な名前は聞き取れず)が菅義偉(すが・よしひで)内閣官房長官に対し、なんと、「人気アイドルグループの活動休止についての受け止め」を尋ねたからです(動画の7:02~)。

フジテレビ記者「人気アイドルグループのXXXが来年末からの活動休止を発表しました。長官の受け止めをお願いします。

この質問を聞いた瞬間、私は目が点になってしまいました。官邸記者会見場は国政の話題を聞くべき場であって、芸能レポーターや活動家らが入り込んで良い場所ではありません。その意味では、フジテレビという組織の腐敗ぶりは深刻です。

ただ、この非常に「ウチダ」(?)とか名乗る記者の質問に対し、菅官房長官は顔色一つ変えず、次のように答えました。

私も昨日の突然のニュースに驚いています。国民的な人気グループとして長く活躍をされるなかで、節目の年に新たな道を歩まれることを決断されたんじゃないかなと思います。いずれにせよ、残りの期間、ファンの皆さんの期待に応えて頑張ってほしい。こう思います。

まったく無難な回答です。そして、この官房長官のコメントをあらためて読み返してみると、菅義偉氏の実務対応能力の高さに驚きます。

ちなみに、ツイッターなどでは同グループの活動休止が速報的に話題になっていましたが、私自身はこのアイドルグループの活動なり、楽曲なりに詳しいわけではないため、当ウェブサイトとしてはとくにコメントすることは控えて来ました。もし私が官房長官の立場にあれば、

政府としてコメントする話ではない。

と述べて終了、でしょう。

記者クラブという特権組織

そういえば、首相官邸の記者会見場には、某新聞に所属する、不快な金切り声で意味不明な質問を繰り返す女性記者が頻繁に出現しています(私に言わせれば、彼女は「新聞記者」というよりは「極左活動家」の一種ではないかと思います)。

私が見たところ、内閣官房長官はこのような不快な相手であっても極力冷静に対応しているのですが、むしろ視聴している私の側が不快に感じてしまいます。

ただ、こうした「芸能レポーター」「極左活動家」らは論外としても、それ以外に官房長官に質問を投げかける新聞記者、テレビ記者を見ていても、総じて官邸に出入りしている記者の不勉強ぶり、理解力の低さには、心底呆れることが多々あります。

もちろん、中には優れた質問をする記者もいるので、すべての記者が「低レベル」「不勉強」、などと断言するつもりはありません。しかし、せっかく「官房長官に直接質問をぶつけることができる」という特権的な立場にいるにも関わらず、それをしない記者が多すぎるのです。

その理由はやはり、新聞・テレビなどのマスコミ業界が「記者クラブ」という利権集団にドップリ浸かっているからではないかと思いますが、本来、内閣官房長官記者会見の場は、国民の代表者である内閣官房長官が、マスコミの質問に応じてやっている場でもあります。

記者会見場の建設、維持管理費用、官房長官やスタッフらの人件費などを考えると、この低レベルな「記者クラブ」に対し、貴重な国民の税金が浪費されている、という言い方もできるでしょう。

だから「マスゴミ」と呼ばれる

繰り返しになりますが、私はマスコミ報道のすべてが低レベルであると断言するつもりはありません。

しかし、2017年2月以降の「もりかけ疑惑」では、新聞報道、テレビ報道などを見ていると、法的根拠も大した証拠もないくせに、まるで安倍総理が「有罪」であるかのように印象付ける言説が罷り通っていましたが、これこそまさに「言論テロ」の一種でしょう。

日本の民主主義を歪めてきたのは、まさにこうした低レベルな報道しか行わないマスコミなのです。

おりしも当ウェブサイトでは昨日、経済ジャーナリストの磯山友幸氏の「新聞の危機」と題する記事を紹介した『新聞衰退は自業自得 これからはウェブ言論繚乱の時代だ』のなかで、まさに「マスゴミ」と呼ばれる原因をマスコミ自身が作ってきたのではないかと論じたばかりです。

芸能レポーターが芸能人の話題を追いかけるのであれば、芸能事務所にでも取材を申し込むべきですし、極左活動家が「国民の代表者」のふりをして官邸に出入りするのも大きな問題です。

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ちなみに当ウェブサイトでは、読者の皆様には、次の3つのお願いを続けています。

  • 変な報道を続ける新聞を読んでいる人は、その新聞を解約しましょう。
  • 変な報道を続けるテレビを見ている人は、そのテレビを見ないようにしましょう。
  • 選挙にはきちんといきましょう。

大切なことは、変な報道をするメディアにカネを払わないことであり、また、日本社会を変えていくためには、国民一人ひとりが、「政治なんてだれがやったって同じだよ」、「選挙なんて行かなくたって日本は変わらないよ」、といった無責任な考え方から、一刻も早く脱却することです。

当ウェブサイトがささやかながらもその一助となれれば、私にとってはこれ以上ない幸せなのです。

新宿会計士:

View Comments (6)

  • そういえば以前、定例会見で菅義偉内閣官房長官にカールの全国販売中止について尋ねた方が居ましたね。
    「私、食べたことないんじゃないかなと思います」
    と語った内閣官房長官の困った顔は未だに忘れられません。
    一種の清涼剤的にお茶目な質問をする伝統でもあるんでしょうか…

    • それ、良いですね。

      関係ない質問を必ず誰かが1回だけするのって良いアイデアかもしれません。

      国民が少しでも身近に感じられるようになるかもしれないし、記者の側も敵対関係とは違う立ち位置になる効果も多少あったりして。

      評判になれば記者会見を見ようと思う人も増えるでしょう。

      質問を1回だけと限定すればですけども、思いのほか効果があるかもしれませんね。

  • まあ、この手の質問にウイットの効いた受け答えであったり、きちんとした認識を示すのであれば、政府にとってもメリットだと思いますよ。

    国民の身近な関心ごとに対して、こう感じてますよ・こう思ってますよという発信は、国民が政府の人間に対して距離感を縮めるとか、親近感を抱くという点においては、有効な1つの方法でしょう。ひいては、それが政治への関心を持つ切欠の1つになるなら、それはそれで良いと思いますよ。

    類似の質問では、スポーツの特に日本代表の活躍などが、質問に挙がることも多いですよね。

    勿論、それがメインであってはいけませんが、政治で扱うべき本題の質問が終わり、雑談の延長としてはアリかなというのが自分の意見ですね。そこまで目くじらを立てる必要はないと感じます。

  • 日本のメディア関係者は、レベルが低いくせに、自意識過剰なんですのね。
    平気で恥ずかしい嘘をつく。

    かつて私が競馬場に熱心に通っていたとき、とある馬券師に
    「プロの馬券師に、それと気づかれることなく、買い目をコントロールできる予想が書ける競馬記者こそ本物のプロだ」
    と言われたことがありました。

    それから数十年たって『アメリカのような民主主義の国家で、国民の持つ意見を、それと気づかせることなく、コントロールできる者が真の支配者だ』という文がある事を知りました。

    調べてみると、ウィルソン大統領の広報委員会でプロパガンダの本を書いたエドワード・バーネイズの言葉でした。

    優秀なメディアは世論を誘導でき、国民を洗脳できるということは、ピューリッツア賞を2度も受賞したウォルター・リップマンの言葉だったと思います。

    でも、いまの時代は、ネットの時代です、メディアの洗脳に引っ掛かる人は40歳以上の情報弱者だけなのです。そこが既存のメディアはわかっていない。

    だから、地震が起きると「絆」を連想させるドラマを流し

    孤独老人問題が増えると「家族愛」をテーマにしたドラマを流し

    保険会社がリスクを煽って契約数を増えるcmを作り、通信キャリアが人の繋がりをテーマにしたcmでSNSの加入者を増やす。

    まあ、何が言いたかったというと、毎週競馬場に通っているロクデナシのおじいさんだって、情報は自分で取捨選択しなければいけないことぐらいは知っている、今のテレビや新聞は誘導する側があまりに稚拙すぎて、見てられないって事です。

  • 直近の見苦しいマスゴミの姿には、4歳から米国で生活している大坂なおみ選手に無理矢理日本語でコメントさせようとしていたインタビューがありましたね。

    品位に欠けるというか・・・品位がある人間は既にもうマスコミに就職しようとはしなくなっていますよね。

  • 更新ありがとうございます。

    菅官房長官記者会見を見てますと、多くの質問者の社名、氏名が聴き取れません。或いは社名は分かっても名前をハッキリ言わない、ゴニョゴニョの記者が居る。

    どうして明瞭に言わないんだろう。相手は官房長官だぞ。一般社会ならクチも聞いて貰えない偉い方、下々の記者が何故、タメ口か。名前をハッキリ言わないのはロクな質問出来ないから、発言者が少しでも分かりにくくする為か(笑)?

    官房長官が一人で仕切って進めるやり方ですが、もう一人、秘書官や次官級を会見のリード役として付けた方がいい。訳の分からん質問や、毎日のように手を挙げて金切り声出す女性など、皆、口から機関銃発射しますからね(笑)。

    『もっと端的に言って下さい』『いつも質問の意図が分からないが、何が聞きたいのですか』ぐらい言う人が居てもいいだろう。今のやり方は、声のデカイ奴が政府の上げ足取りをやるか、思想的に偏った人物が喚いているだけです。いわばソイツラのガス抜きです。

    『記者クラブ登録社(このマスゴミサロンは潰すべきだが)は、参加を認める。しかし人物はコチラで選ぶ。スムーズな進行の為』『政府の考えを曲解する人物は困る』とやればいい。

    え?無理?それはまたそれで、いけない事って?いえいえ、相手が保守ニュートラル進歩派関係無く、マトモなら忙しい官房長官もお話をさせて頂くが、顔つきも眼も逝ったような記者と話すのは時間の無駄だと思います(笑)。どうせゴミ記事書くし。