本日の「速報」です。財務省の福田淳一事務次官が辞意を表明しました。この背景にある理由はいったい何でしょうか?そしてこれをどう解釈すべきなのでしょうか?これに対する私の答えは、いつも同じ――「日本国民の見識が問われる」、です。
目次
財務次官が辞意表明
昨日、財務省の福田淳一事務次官が辞意を表明しました。
【財務次官セクハラ疑惑】/福田淳一財務事務次官辞任へ(2018.4.18 18:26付 産経ニュースより)
これについてはいくつかのメディアがすでに報じているとおり、福田氏から麻生太郎副総理兼財相に、「職責を果たすのが困難になった」との申し出があったものです。
この「セクハラ疑惑」については、当ウェブサイトでも『【夕刊】財務省スキャンダル:国民の敵同士の潰し合い』で申し上げたとおり、私に言わせれば、官僚とマス・メディアという「腐敗した既得権益同士」の潰し合いです。
ことの発端は、「福田次官が女性記者に対し、極めて下品かつ非常識な発言を行った」とされる問題ですが(※ただし、当ウェブサイトでは品位を保つため、その具体的内容については言及しません)、この音声データが「異なる3つの音源を切り張りした捏造である」との報道もあり、真相の究明は必要です。
もし音声データが事実であれば、「辞任」で済む話ではありません。懲戒免職が妥当ですし、財務省そのものの解体的な出直しも必要でしょう。一方で、音声データが捏造であれば、逆にこれを報じた『週刊新潮』は責任を取って廃刊すべきです。
癒着の構造が壊れた!
官僚とマス・メディアの癒着の構造
官僚とマス・メディアには、1つの共通点があります。それは、「国民から選挙で選ばれたわけでもないくせに、権力を振るっていること」です。官僚は法律を恣意的に解釈・運用することがありますし(例:獣医学部の新設を禁じた違法な文科省告示)、マス・メディアは報道という「第四の権力」を乱用して来ました。
そして、この両者は、いままで不思議なほど癒着し、なれあってきました。たとえば、「もりかけ問題」を巡っても、マス・メディアは国有地の払下げを行った当事者である近畿財務局を批判して来ませんでしたし、違法な告示を運用してきた文科省を批判しませんでした。
つまり、官僚が不祥事を起こし、マス・メディアが(不祥事を起こした官僚ではなく)なぜか安倍政権を叩くという手法で、まさに「腐敗した既得権益同士」が日本の世論を歪めて来たのです。
どうしてマス・メディアと官僚が結託して来たのか――。その理由の1つは、官僚機構とマス・メディアの「相互依存関係」にあります。マス・メディア側としては、大した取材力がなくても、「記者クラブ」を通じて独占的に官僚機構から情報を仕入れることができます。
一方で、官僚機構側はマス・メディアを「飼いならす」ことで、自分たちにとって都合の悪い情報を隠蔽し、ウソの情報を流すことができるからです(この「嘘の情報」の典型例こそ、「日本は今すぐ財政再建しなければ財政破綻する」という、財務省が出しているプロパガンダです)。
マスゴミvs官僚の戦い
ところが、あまりにもマス・メディアの腐敗が酷いためでしょうか、それとも「もりかけ問題」でしか安倍政権を叩くことができないからでしょうか、こうした「官僚とマス・メディアの癒着」という構図が変化しました。それが、今年3月2日の朝日新聞による、次の報道です。
森友文書、財務省が書き換えか 「特例」など文言消える(2018年3月2日05時20分付 朝日新聞デジタル日本語版より)
これは、結果的に朝日新聞の「特ダネ」だったのですが、財務省が森友学園に対する国有地払下げを巡る決裁文書を改竄していた問題です。ただ、この報道は、「もりかけ問題」を巡り、明らかにフェーズが変わったことを意味します。なぜなら、朝日新聞と財務省が、全面対決モードに入ったからです。
財務省といえば、まさに「官庁のなかの官庁」であり、朝日新聞といえば、まさに「マス・メディアの中のマス・メディア」です。朝日新聞が「安倍憎し」のあまり、ついに矛先を財務省に向けてしまったのです。今回の「財務次官セクハラ疑惑」報道も、広い意味では「官僚対マス・メディア」の争いと見ることができます。
余談ですが、なぜ朝日新聞がこれを報じることができたのかを巡っては、民進党の江田憲司議員のツイートにより、大阪地検特捜部の山本真千子部長が捜査機密を漏洩していた疑いが生じています。これなども、官僚、野党、マス・メディアという「悪の3点セット」の腐敗の象徴といえるかもしれません。
腐敗した者同士の潰し合い、ないしは「内ゲバ」
つまり、今回の財務省を叩く一連の報道も、マス・メディアと官僚機構の「内ゲバ」のようなものだと理解すれば分かりやすいかもしれません。
これまでのマス・メディアは、与党を批判することはあっても、財務省に批判の矛先を向けることはありませんでした。ところが、「内ゲバ」が始まった理由は、倒閣のためにマス・メディアと野党が結託して「もりかけ疑惑」を仕掛け、散々、大騒ぎしたのに、支持率を下げることくらいしかできなかったからでしょう。
つまり、焦りを感じたマス・メディアと野党が、政権を倒すためにはなりふり構わず、矛先を官僚機構に向けたのです。そして、「任命責任」という観点から、内閣総理大臣の首を取ろうとしているというのが実情でしょう。
そして、この「内ゲバ」の第1ラウンドである「財務省の公文書偽造問題」については、3月27日の佐川宣寿(さがわ・のぶひさ)前国税庁長官が国会証人喚問に応じ、安倍総理夫妻の国有地払下げへの関与をきっぱり否定したことで、財務省側の勝利に終わりました。
しかし、今回の第2ラウンド、つまり「事務次官セクハラ発言問題」については、逆に、マス・メディア側の勝利に終わったと言えなくもありません。というのも、マス・メディア側に言わせれば、「やましい所があるから辞任したんでしょ?」とばかりに、疑惑を追及することができるからです。
日本国の足を引っ張る野党は国民の敵だ!
形骸化著しいG20だが…
ただ、言い換えれば、この一連の「もりかけ騒動」は、安倍政権がいかにクリーンであるかという証拠にしかならないと思います。野党が1年以上も国会を空転させ、マス・メディアが大騒ぎしたにも関わらず、安倍政権は退陣していないだけでなく、昨年10月の総選挙では勝利を収めたほどです。
何より、対外的には北朝鮮の核開発問題を筆頭に、シリアの化学兵器使用問題、中国による南シナ海進出問題、国内的には憲法改正問題や消費税増税問題など、内外に課題が山積しています。「もりかけ問題」にうつつを抜かしている時間などありません。
こうした中、私が呆れたのが次の報道です。
【財務次官セクハラ疑惑】/菅義偉官房長官、G20会議「財務相の出席必要」(2018.4.18 17:57付 産経ニュースより)
産経ニュースによると、菅義偉(すが・よしひで)内閣官房長官は昨日の記者会見で、野党が「セクハラ問題」を材料に麻生太郎氏のG20会合への出席に反対している点に言及。
「日本は2019年のG20議長国であり、ぜひとも大臣が出席し、次期議長国の責任を果たす必要がある」
と述べたのだそうですが、まったくの正論です。
G20自体、形骸化が著しい会合ではあるものの、今日のような形になるきっかけが2008年の金融危機であり、麻生財相は当時、日本国の内閣総理大臣として、G20に深く関わった人物でもあります。こうした「因縁」を踏まえるなら、麻生氏がG20に出席するのは当然の話ですし、全世界の財相・中央銀行総裁も麻生氏の参加を心待ちにしているはずです。
野党の国政妨害は続く:国民よ、賢くあれ!
このように考えていけば、冒頭で紹介した財務次官の辞意表明も、「福田氏にやましい所があったから」ではなく、「騒動が長引けば、野党による国政妨害が続く」との判断によるものではないでしょうか?
ただ、佐川氏の国会証人喚問の際に私が感じたのは、野党の追及力のなさです。この問題が長引いたとしても、しょせんは野党のことですから、追及も中途半端に終わるのではないかと思います。印象操作だけで追及するのにも無理があると言わざるを得ません。
こうした中、ごく一部の政治家の間では、6月から7月に掛けて、もう1度、解散総選挙を実施すべきではないかとの主張もあるようです。北朝鮮情勢が緊迫するなかで、日本が解散総選挙をやっている余裕があるとも思えませんが、ただ、マス・メディアと結託した野党のテロ組織まがいの国政妨害行為を見ていると、いっそのこと解散総選挙も1つの選択肢ではないかと思ってしまいます。
もう1度申し上げます。
「官僚、野党、マス・メディア」の3者こそが、日本を悪くしてきた張本人です。それぞれ立場は違いますが、国益を毀損しているという意味では共通しています。
このうち、野党とマス・メディアを根絶させることができるのは、国民の力です。下らない揚げ足取りに終始する野党議員を、選挙により落選させる見識を、私たちは持ちたいものです。
View Comments (6)
こんばんは。G20の件、野党は国益よりセクハラ問題の方が重要だという認識なのですね。バカげていますし呆れました。マスコミから毎回ネタを仕入れて倒閣運動しているのに支持率が上がらない理由もわかりました。やりすぎは鈍感で難しい事が苦手な私でも気がついてしまいました。更新ありがとうございました。
おはようございます。本当に野党のやることなす事うんざりしてます。新聞テレビも広告CMがやたら多くて似たり寄ったりの番組内容、、、ウンザリしてます。
私も更新楽しみしてます。
あ~あ、ホントうんざりだよね
前川、福田、米山の三悪人
こいつらまとめて宮刑に処して
宦官にでもしときゃいいのにね
< 毎日の更新ありがとうございます。
< 財務省の福田次官が辞任しました。最後まで飲食店での音声を聞かされて「私の声と違う」なんて言ってた辺り、子供が直接耳から入る他人の声と、自分が発する声とは違うという事実を認めないみたいで、大人げない言い訳だと思いました。ちなみにこの方、佐川国税庁長官と同期とか。ほんっとに東大卒エリートってロクな奴いませんね(そうではないのだろうが、、微妙)。
< 結局「反日 テレ朝」の女性記者が被害者だが、次官のセクハラを社内で相談した上司が一度握りつぶしている!いったいどういう神経しているんだ。この上司も社内懲戒委員会でも諮れよ、と言いたい。それで新潮社にタレ込んだ訳だが、公正な報道を旨とするメディアが、全くでたらめをした。財務省の次官への真相究明のヒアリングも部下にさせた。部下は対等な立場じゃない。当然同等か、あるいは顧問弁護士以上にさせるべき。
< ここでマスゴミの報道が偏っているのが、財務省内部ではなく、いきなり麻生財務大臣の責任を追及する火の手が上がる事だ。セクハラ本人は、事務方のトップです。麻生氏は政治家だ。いくら大臣とはいえ、また監督責任を問うとはいえ、四六時中見張っている訳ではない。そんな事する『卑劣な部下』がいるなど、思いもよらぬ事。財務省内に問題があるのは誰が見ても分かるだろう。
< 前の森友といい、財務省は度重なる根底を揺るがす不祥事で、大ナタを振るうべし。ズバリ、解体です。歳入と歳出を分ければいい。新宿会計士様ではないが、国民の選挙で選ばれた訳でもない官吏が、大きな顔して、国民の事などこれっぽっちも思っていない。更に官庁の中の官庁として君臨する財務省は、大蔵省時代から遡っても、風魔殿、誰も触れないところだった。この際、政府は『官庁のひとつ』に落とし、風通しの良い組織にして貰いたい。その為には民間出身者も中堅どころ、局長など幹部にも入れるべきだろう。純粋培養では腐る。
< またこれに関連して麻生大臣の『G20』出席を否定する野党議員、マスゴミもいるが、来年ホスト国の日本としては、当然出席すべき。財務省のゴタゴタに付き合っている暇はない。ただ、G20には参加に相応しくない国があるのも事実で、G7クラスの国家と20ギリギリの国が同じ土俵で会合を持っても決まるものも無く、形骸化が著しいです。例えばガタイが大きい中国、ロシアは仕方ないにしても、韓国とアルゼンチン。ここらは先進国というより新興国であり、G18+2が正しい表現と思う(韓国は無くなるか)。
< 踏み込んで言えば、G18+2は廃止しても問題ない。新しい枠組み、中露は外し、G7+インド、豪州、インドネシア、ブラジル、トルコ+EUぐらいなら存在価値がある。G13ですね。いずれにしても、官庁(特に財務省)VSマスゴミVS野党による潰しあいは、更にエスカレートし、国民の信頼は更に無くなるだろう。
<失礼します。
解散・総選挙を行っているのは与党の一部ではないでしょうか。勝てると思っていますから。野党は更に議席が減ると思っていますから、内閣不信任案も出せないでいます。新聞も解散・総選挙については何も言ってません。止めろと言うだけで。情けない。
久しぶりのコメント失礼します。
何ともセクハラ案件に、関しては論点がズレてる気がします。
マスメディア各社、有識者各者ともに夜中でもネタが取れるなら出向くのがマスメディアだとの認識です。しかし、一般常識を考えれば女性を深夜一人で行かせる会社方針やコンプライアンスに疑問を感じますし、そもそも深夜一人で女性を向かわせる時点で「女を武器」にしているのは明白ではないでしょうか?
スクープの為にリスクを取るのだから、どちらが持ちかけるにしても、両者(事務次官及びメディア各社)ともに批判されるべき事案ではないでしょうか?記者クラブなんていう古い制度のおかげで取材がしやすいのを良いことに胡座をかきすぎなんではないでしょうか?
記者クラブの優遇が無くなるのを心配して被害者を守らない報道など、もはやジャーナリストと呼べるのでしょうか?
テレビ新聞ともにメディア各社の一画的な横並び報道や、野党各党(維新を除く)に政権が務まるとも思えませんし、自民党も石破氏・野田氏などが、これを機に好感度を上げようとしているのが気持ち悪いです。