『中国の対韓サラミスライス』の続編として、本日2本目の記事を更新します。文在寅(ぶん・ざいいん)韓国大統領が「朝鮮半島での戦争は許さない」と言い始めました。
米国に無断で勝手な約束をした文在寅氏
本日は『中国の対韓サラミスライス』の中で、韓国が順調に、中国に「属国」として飲み込まれているのではないかと申し上げましたが、さっそく、その続報(しかもとんでもない報道)が出て来ました。
中国を訪問中の文在寅(ぶん・ざいいん)韓国大統領が、習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席に対し、とんでもない約束をしてしまったようなのです。
韓中首脳「韓半島での戦争は容認しない」(2017年12月15日07時47分付 中央日報日本語版より)
韓国メディア『中央日報』の日本語版によると、文大統領は習主席との間で、次の4つの原則で合意したそうです。
- ①朝鮮半島での戦争は絶対に容認しない
- ②韓半島の非核化原則を確実に堅持する
- ③北朝鮮の非核化を含むすべての問題は対話と交渉で平和的に解決する
- ④南北間の関係改善は最終的に韓半島問題を解決するのに役立つ
これらの報道が事実であれば、このうち①については、非常に大きな問題です。なぜなら、韓国は現在、米国の同盟国という立場にあるからです。
北朝鮮攻撃をするかどうかは、米国が現在、国際社会との調整を踏まえながら慎重に検討している最中であろうと考えられます。
そして、すでに米中間では、北朝鮮の先制攻撃が行われ、米国がこれに反撃する場合は、中国は中立を維持することを、ほぼ確約している状況です(『「攻撃後」のことを考える方が重要だ』参照)。
それを、米国の同盟国である韓国が、米国の同意なく、勝手に朝鮮半島での戦争を絶対に容認しないと断言してしまったのです。
韓国はすでに11月時点で、中国に対して「三不」(▼THAAD=高高度ミサイル防衛システム=の追加配備をしない、▼米国のMD=ミサイル防衛システム=に参加しない、▼日米韓3ヵ国協力を軍事同盟に発展させない)を表明しています。
中国に「三不」を表明してしまった韓国に対し、米国側からの巻き返しも、うまくいっていない形です。
徹底した冷遇に音を上げた?
では、なぜ文在寅氏はこんなことを確約してしまったのでしょうか?
もともと、文在寅氏は盧武鉉(ろ・ぶげん)元大統領の側近であり、極端な親北派でもありました。その親北派である文在寅氏が、北朝鮮攻撃を嫌っていたことは想像に難くありません。
ただ、今回の意思表明に当たって、文在寅氏は米国と調整を済ませていたのでしょうか?
おそらく、私は、文在寅氏自身、米国との調整なしに、この手の意思表明を行っているのではないかと思います。
というのも、文在寅氏は中国に「国賓として」訪問しているはずなのに、中国に到着した当日に習近平氏は北京に不在。昼食会も開催されず、中国当局の韓国大統領一行に対する冷遇ぶりが目立っているからです。
もしかしたら、文在寅氏はこうした「徹底的な冷遇」に音を上げたのかもしれません。
北朝鮮攻撃の可能性が後退した?
いずれにせよ、今回の文在寅氏の発言は、米国の同盟国である韓国が、米国による北朝鮮攻撃を絶対に容認しない、という意思表明です。
しかも、米中間の合意を勝手に覆そうとした、ということであり、私が仮に米国大統領の立場なら、激怒することは間違いありません。
つまり、仮に米国が北朝鮮攻撃に踏み切るなら、米韓同盟の破棄を覚悟のうえでそれを行う、ということです。
また、仮に米国が米韓同盟維持を最優先に掲げるならば、北朝鮮攻撃を見送ることになるでしょう。
つまり、「米韓同盟維持」と「北朝鮮攻撃」が両立しない状況が出現してしまったのです。
そして、私の懸念は、米国がこの期に及んで「米韓同盟維持」を優先し、北朝鮮攻撃を見送る可能性が出てきてしまった点にあります。
これは非常に憂慮すべき状況です。なぜなら、米国が対北攻撃を見送れば、結局のところ北朝鮮が核武装とミサイル開発を進めるという結果になるからです。
ただ、逆に米国が北朝鮮攻撃に踏み切れば、米韓同盟は長期的に見て解消に向かうはずです。
このどちらの見方が正しいのか。
そのヒントは、まずは米国が年内の北朝鮮攻撃を見送るかどうかで、見えて来るのではないでしょうか?
View Comments (4)
< 毎日の更新ありがとうございます。
< 中韓首脳会談、驚きです。まさか4つも枷を嵌められ、一番が「韓半島での戦争は容認しない」(中央日報)ですか。なんでそこまで譲歩、白旗上げざるを得ないんでしょうか。私は文大統領が選挙前から極めて親北派で、人権派弁護士と聞いた時から、デキが悪い人だなと思ってました。当選後も内政では公務員増やしたり、大企業からの法人税増やしたり、特に実績もなく米中を行ったり来たり。最後は中国に絡め取られた。本当に最低の為政者です。なってはならない人がなった。
< しかし半島での戦争は容認しないと言っても、作戦統帥権は米国にある。つまり、会計士様おっしゃる通り中国のあまりの冷遇に音をあげたのか危機感を感じたのでしょう。文が北京行くとキンペイは南京へ、李首相との会談もキャンセル?辱めを受けたと思ったんでしょうが、そこに思い当たらないとは、頭が悪い(笑)。トランプ大統領には別の解釈をしてみたり、双方から裏切り者と思われた。民族性か、二枚舌、フラフラ外交、他国から相手にされないのがオチです。
< 私が米国大統領なら激怒を通り越して在韓米軍に文を拘束するよう厳命します。この文の声明で米国が北攻撃をもし、見送れば中国に負けた(大幅な譲歩)ことになる。米韓同盟維持で北攻撃をやるのか、どちらにしても米国は韓国には事前通告しない。更に文政権を倒すかもしれない。18日は動くかな。
< 失礼いたしました。
お疲れ様です。
今回の文大統領の訪中は、しよっぱなから出迎えが次官級と言うことで自分がおかれた立ち位置がどの程度なのか世界に露見させてしまいましたね。その後の発言は伝わる通りあまりにも酷い惨憺たるものです。さらに舞い上がって日本を貶める発言に拍車がかかるのではないでしょうか、保身のためのスケープゴード、・悪者が必要になってます。帰国後も相当やってくれそうですね。それにしてめ属国スタイルがいたについてきました、お似合いです。北朝鮮問題は習皇帝に言われたので出先の部長としては平身低頭で受け入れざるを得ないのでしょうがそれでいいのでしょうね、これからは南朝鮮抜きで物事が進んでいきそうです、日本政府もスタンスを変える事になりますね。さて米国の出方に注目のです。
ムンジェインじゃなくてブンザイインって読むのかぁなんか新鮮だねw
韓国人に見せたら激怒しそうだけど大丈夫?
最近は読売新聞ですらシージンピン、って書いていて嘆かわしいけど
漢字は日本では日本語読みが当たり前
パックネはボクキンケイ、ノムヒョンはロブゲン
おもしろい
毎日更新ありがとうございます。
宗主国様はバカ犬の躾方を本当によく知っているようです。
絶対服従を強いて群れでの地位が永遠に劣位であることを認識させています。
日本も見倣って絶対服従を誓うまで一切エサをやらにことです。