安倍総理は2日間にわたるインド訪問を終えましたが、これらに関する報道については、インド側と日本側で、随分と落差があるように思えます。本日は、この安倍総理のインド訪問を機会に、少し本質的な「外交の目的」について議論してみたいと思います。
目次
日印関係の強化を歓迎する!
安倍総理の訪印
日本のメディアがあまり取り上げていない、しかし、極めて重要なニュースがあります。それは、安倍晋三総理大臣のインド訪問です。
インドは世界最大の民主主義国家であり、また、南アジアの要衝を占める大国でもあります。
こうした中、首相官邸のウェブサイトによると、安倍総理は訪印に先立って、羽田空港で記者会見を行い、大きく次の4つの課題を明らかにしたそうです。
- 安保理決議の履行を巡る日印の緊密な連携を確認すること
- インドのインフラ整備について、官民を挙げて協力すること、
- 日印原子力協力の具体化についての課題を確認すること、
- 新幹線プロジェクトの起工をインドの成長の起爆剤にすること、
新幹線などの民生品分野では、インドにとっては日本の高度な技術力により、経済成長の起爆剤にすることが、日本にとってはインフラ輸出による恩恵が、それぞれ期待できます。
また、安倍総理の発言には含まれていませんが、日印防衛協力も重要なテーマです。日印両国は中国という「共通の敵」を抱えていて、日本は尖閣諸島、インドはジャム・カシミール地方やブータン西部の毒ラム高原などで、それぞれ中国からの侵略の脅威を肌で感じている状況にあります。
経済面でも軍事面でも、日印両国は緊密に協力できる関係にあるのです。
もちろん、日印両国は100%、国益を共有している訳ではありません。とくに、日本が得意とする分野の1つである、金融・通貨協力においては、500億ドル相当の日印通貨スワップ協定が2015年12月3日で失効したまま放置されている模様です(※このあたりは財務省のプレス・リリースが不十分ですが、状況から判断する限り、日印スワップは失効しているようです)。
余談ですが、日印スワップは日韓スワップよりも遥かに有意義であり、私などからすれば、インドとの協力を明確にする観点から、日印スワップを再開すべきだと考えています。
日本語の不自由なメディアは黙殺ないしは警戒
ところで、安倍総理の訪印について触れている日本のメディアは、それほど多くありません。それに、原子力協力や防衛協力についても、ほとんど言及されていないようです。
たとえば、事実上の韓国メディアのひとつである毎日新聞(日本語版)はとりわけ酷く、安倍総理の訪印が新幹線の起工式参加にあるというような報じ方をしています。
経済効果の期待高まる新幹線 安倍首相、起工式へ(2017年9月13日 23時52分付 毎日新聞日本語版より)
一方、慰安婦問題を捏造したことで知られる朝日新聞(日本語版)は、日印外交の狙いを「中国牽制にある」としつつ、原子力協力などに対する警戒感を強く全面に打ち出した記事を掲載しています。
日印シャトル、狙うのは中国牽制 経済テコに防衛協力も(2017年9月13日23時28分付 朝日新聞日本語版より)
事実上の中国共産党の機関紙である朝日新聞の日本語版によると、
「ただ、「経済先行」の関係強化には不安材料もある。核不拡散条約(NPT)非加盟のインドへの原発輸出に道を開く日印原子力協定の締結(16年)をめぐっては、実利を優先し、日本が掲げる核軍縮・不拡散政策に反する判断をしたとの批判を招いた。協定の念頭にあった東芝の米原発子会社の破綻(はたん)なども影響し、進展は見られない。/それでも安倍首相の周辺はこう強調する。「シャトル外交を続けること自体が中国への牽制(けんせい)になる」」
と、ある意味で悔しさをにじませていますが、いわば仮想敵国のメディアがインド訪問を牽制したということ自体、シャトル外交を続けること自体に大きな意味がある証拠といえるでしょう。
インドのメディアは熱烈歓迎!
これに対し、代表的な現地メディアは安倍総理の訪印をトップで報じており、しかも、非常に大きく取り上げています。
Not just bullet trains, India-Japan to up defence ties as well(2017/09/14 04:29 IST付 India Todayより)
Photos| Modi greets Shinzo Abe in Gujarat: Bullet train to trade on list(2017/09/14 00:34 IST付 Hindustan Timesより)
Defence, nuclear cooperation key items on table for India-Japan talks(2017/09/14 05:03 IST付 THE TIMES OF INDIAより)
このうち、『ザ・タイムズ・オブ・インディア』(THE TIMES OF INDIA)は、
- The focus of the joint statement will be on defence and nuclear technologies.(共同声明の焦点は防衛と核技術協力にある。)
- India is likely to finalize its first defence purchases from Japan, the US-2 amphibious plane.(インドは飛行艇US-2の購入という、日本からの初の防衛品購入で最終化する見込みだ。)
などと述べています。インドのメディアは今回の安倍総理の訪印をきっかけに、日印協力がさらに進むことに強い期待を寄せていることがわかります。
また、他のメディアも安倍総理の訪印についての写真特集を組むなど、インド側が、いわば「歓迎一色」になっていることがよくわかります。
非常にわかりやすい中国メディア
以上、日本のメディア(といっても、事実上、中国共産党の機関紙)である朝日新聞、毎日新聞の報道と、インド側のメディアの報道を対比させれば、いかに今回の安倍総理の訪印が、中国にとっての脅威と認識されているかがわかります。
これについて、「本家本元」の中国共産党系のメディア・環球時報(英語版)は、「日印両国が親密になったからといって、中国の脅威ではない」とする声明を発表しています。
India-Japan intimacy poses no real threat to China(2017/9/13 23:28:39付 環球時報英語版より)
環球時報の主張は、ごく簡単に言えば、
「日印両国の密接な関係は中国にとっての脅威だ」
です。環球時報、人民網、新華社通信、朝日新聞などに代表される、中国共産党の機関紙を読む際に注意しなければならないのは、記事のタイトルが中国共産党の主張と正反対になっている、という点です。
リンク先の環球時報の記事も同様に、しきりと「日印関係は中国の脅威ではない」、「経済発展の前では中国の安全保障に挑戦することは無意味だ」などと協調していますが、言い換えば、
- 日印両国が経済協力を緊密にすることで、中国を凌駕する発展をすることを警戒している
- 日印両国が安全保障面での協力関係を深化させることを、中国としては深く警戒している
ということです。
また、少し前の記事ですが、同じ環球時報は、日本が経済的にも中国から離れてインドに接近していることを、強く牽制する社説を掲載しています。
Japan can’t replace products from China in India’s low-income consumer market(2017/8/22 21:58:39付 環球時報英語版より)
正直、内容としては読む価値もありませんが、要するに中国は日印の急接近を強く警戒している、ということです。
国家の目的と地政学
古今東西、共通する2つの目的
私が日本のメディアを読んでいて痛感するのは、国際関係について記事を書くときに、記者らが「国家の目的」も「地政学」も、まったく理解していないことがある、という点です。
これに対して、外国のメディア(英米メディア、中国メディア、韓国メディア、インドメディアなどを含む)を読んでいると、当たり前のように「国益」という用語が出てきます。
その意味で、非常にピンボケた記事が出てきてしまう理由は、単純に日本のメディア人の不勉強によるものでしょう。
それはさておき、古今東西、あらゆる国家には、たった2つしか目的がありません。
1つは、その国の国民の安全を守ること。
そして、もう1つは、国民がお腹一杯、ご飯を食べることです。
これをもう少し専門的な表現に変えると、①軍事的安全保障、②経済的利益最大化、と定義できます。
古今東西、国の目的とは2つ
- ①軍事的安全保障…国民の生命と財産を守ること。
- ②経済的利益最大化…豊かで健康的・文化的な国民生活を保障すること。
これまでの歴史を見ると、政治体制としては、民主主義制度、王政、共産主義独裁体制などが出現して来ました。また、経済的には、自由主義経済、社会主義計画経済、開発独裁などがあり、おなじ自由主義経済であっても、北欧のような「大きな政府」型を取るか、米国のような「小さな政府」型を取るか、という違いがあります。
ただ、いかなる政治・経済体制を取ったとしても、国家の目的とは、その国に暮らす国民が、安全で快適に暮らせるようにすることに尽きます。
(※余談ですが、現在の北朝鮮は、人民が金正恩(きん・しょうおん)一味の私有財産のように扱われており、いわば、地球最後の「奴隷制国家」の1つとなってしまっています。いわば、北朝鮮は「国家の目的」から逸脱しており、その意味からも、私はいずれ金正恩が排除されなければならないと考えています。)
安全保障あっての経済的利益
では、この2つの目的に軽重を付けるとしたら、どちらの方が重要でしょうか?
日本国憲法という「平和ボケ憲法」を叩きこまれてきたからか、おそらく②を選ぶ日本人は多いかもしれません。しかし、それは間違っています。
重要な目的は、まず人々の安全であって、それが確保されて初めて、豊かで文化的な暮らしを目指すべきなのです。
たとえば、大金を持っていて、高級な時計を身に着けた状態で、治安が極端に悪いことで有名な某国の街を1人で歩いてみればわかります。あっという間に強盗が出てきて、身ぐるみ剥がされてお終い、です。運が悪ければ命を奪われるかもしれません。
実は、日本の周辺国もこれと似たような状況にあります。日本の隣には、ミサイルないしは強い敵意を日本に向けている国が、4ヵ国もあるからです。
ロシアは第二次世界大戦の末期に、「火事場泥棒的」に、日本の衛星国だった満州国、日本領だった朝鮮や南樺太、さらには千島列島に侵攻し、不法占拠しました(ただし、北海道以南に攻め込まなかったのは、日本人の本当の恐ろしさを知っているからなのかもしれませんが…)。
中国は現在進行形で、日本領である尖閣諸島の実効支配を狙っていますし、日中中間線で勝手にガス田の開発を行っています。
北朝鮮は無辜の日本人を多数、誘拐しましたし、日本に対してミサイルを撃ち込むと何度も何度も公言しています。
韓国は日本領・竹島に軍事侵攻し、いまだに居座っているだけでなく、多くの日本人漁民を拉致しましたし、「李承晩ライン」により多くの日本人が命を落としています。
このように危険な敵性国家が4ヵ国もありながら、日本人の平和ボケには呆れます。もっとも、日本の安全を守ってきたのが米国であることは間違いありませんが、それと同時に、日本の周囲にこれだけ危険な国がありながら、日本を「丸腰」にする憲法を押し付けた国も米国です。
余談ですが、米国は日本のことを、心の底では恐れているのかもしれません。
経済がしっかりしていなければ国は滅びる
ただ、私は決して、経済を疎かにして良いと申し上げている訳ではありません。
「貧すれば鈍する」という諺(ことわざ)がありますが、国民が窮乏して生活していけなくなれば、極端な主張を掲げる政治集団に、国を乗っ取られてしまうおそれもあるからです。
たとえば、欧州で第二次世界大戦を発生させた国といえばドイツですが、そのドイツが暴走した原因も、もとをただせば第一次世界大戦で負った巨額の賠償金負担に耐えられず、ハイパー・インフレを経験するなど国民生活が困窮したことにあります。
こうした中、ヴェルサイユ体制の打破をはじめとする極端な主張を掲げて躍進したのが、ナチス党です。ナチスはもともと、ドイツ共産党と並ぶヴァイマール共和国の合法政党であり、両政党が揃って躍進したことが、ドイツの悲劇の始まりでした。
現在でもドイツでは、共産党とナチスの2つの政党が非合法とされています。そして、ドイツではヒトラーはタブー中のタブーであり、政治家がうっかりヒトラーを礼賛するような発言をすれば、その政治家は政治生命を絶たれかねないのです。
(※余談ですが、「パヨク」と呼ばれる勢力が、安倍総理のことをよくヒトラーに例えていますが、決してスターリンや毛沢東のことは引き合いに出さないのが興味深いところです。また、私は個人的に、日本でもドイツに倣って、共産党を非合法化することが必要だと思います。)
あるいは、現在のロシアも、経済的に困窮している事例の1つといえるかもしれません。というのも、2014年2月にウクライナ領だったクリミア半島とセヴァストポリ市をロシア連邦に編入したことを契機に、ロシアは現在、西側諸国から経済制裁を受けているからです。
それだけではありません。原油安の状況から、ロシア経済は破綻寸前の状況にあります。
かかる状況で、ロシアがやらなければならないことは国内経済の立て直しであるはずです。しかし、プーチン大統領は、軍事的には天才的といえるかもしれませんが、経済的には無能です。プーチン氏がロシア大統領に就任した2000年以来、20年近くが経過しますが、その間、ロシアは原油依存のモノカルチャー経済からの脱却に失敗。また、2000年代にはある程度の経済成長を経験したものの、インフレを勘案した実質GDPは、2008年以降、ほぼ横ばい(あるいはマイナス成長)になってしまっています。
ロシアで軍国主義的なプーチン氏が大統領として圧倒的な支持を集めている理由は、実は、ロシアのこうした経済的困窮にある、とするのが、私自身の仮説なのです。
安倍政権をどう見るか?
こうした中、私は安倍政権を支持しています。その理由は、外交が非常にうまくいっているからです。
外交とは「武器を使わない戦争である」といわれることがあります。日本国憲法の制約から自力で国を守ることができない日本のことですから、外交力を極端に高める必要があることは間違いないのですが、これまでの日本政府・外務省の無為無策ぶりについては、もはや犯罪級です。
しかし、第2次安倍政権の発足以降、外交の主導権は官邸に移り、少しずつ成果を上げ始めています。最近だと、国連安保理が全会一致で北朝鮮制裁を決議するなど、状況は日本にとって良い方向に向かっていることは間違いありません。
ただし、安倍政権には経済政策の失策が目立ちます。その最大のものは、2014年4月に断行された消費増税ですが、これにより日本経済は冷や水をぶっかけられ、アベノミクスは完全に腰折れした格好となっています。
その意味で、外交はほぼパーフェクト、経済政策は100点満点中50点で、いわば「落第点」だと考えています。
日本の外交戦略は「善隣外交」
さて、安倍外交については論じる点も多く、また、日本外交の先行きについては興味深い点も多々ありますが、私は基本的に、日本外交は「善隣外交」を旨とすべきだと考えています。
善隣外交とは、周辺国をできるだけ敵に回さず、日本の味方にする、という考え方です。
ただ、日本がいくら善隣外交を欲したところで、北朝鮮との友好関係は成り立ちません。日本に対し、民間人の拉致・殺害などの犯罪を仕掛ける国が、日本の友好国であるはずなどもありません。
一方、北朝鮮のような極端な例を除いたとしても、たとえば韓国は、一見すると日本と同じ自由・民主主義・法治主義国家ですが、その実態は極端な民族情緒上位主義であり、また、反日を国是として教え込んでいるため、国単位で日本との友好が成り立つはずなどありません。
次に、ロシアの場合は、日本領である千島列島、樺太を不法占拠したままであることにくわえ、頻繁に領空侵犯を繰り返すなどの不法国家でもあります。
さらに、中国の場合は、露骨に「偉大なる中華帝国の再興」を掲げており、前近代的な侵略主義を前面に打ち出して、モンゴル、ウイグル、チベット、ブータン、南シナ海、東シナ海の各方面で周辺国と衝突しまくっています。
このように考えていくと、「善隣外交」を旨としながらも、日本は「国益」をしっかりと核心に抱き、外交も是々非々で対応すべきでしょう。
具体的には、北朝鮮に対しては、日本は米国とともに、国際社会に対し、「金正恩を逮捕し、体制を崩壊させる」とコミットせざるを得ない局面が到来する可能性は十分にあります。また、中国に対しても、「国際法の遵守」を強く突き付け、場合によっては経済制裁も辞さない覚悟を持つべきかもしれません。
さらに、ロシアや韓国に対しては、表面的には友好国を装いながら、水面下で国家破綻を画策するくらいのことをしても罰は当たらないでしょう。
何より、安倍政権が霞ヶ関の官僚機構を抑えながら、日本の国益の最大化に邁進するためには、私たち国民の強い意思が必要です。当ウェブサイトがささやかながら、こうした日本国民の意思を広める媒体になれるなら、私としてはこれほど嬉しいことはないのです。
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安倍総理のトップ外交は、見ていて頼もしいのですが、一方では……
『韓国の元慰安婦ら、謝罪求める世界200万人の署名を手に日本大使館へ=韓国ネットには一部うんざりムードも』
http://www.recordchina.co.jp/b190520-s0-c30.html
こんなもん、日本大使館は、その場で受け取りを拒否するか、全部シュレッダーにかけた上、次の燃えるゴミの日にビニール袋へ詰めて出してしまうべきです。
相も変わらぬ寝ぼけたコメントを申します。
30年前のSFで題名を忘れましたが、地球を離れ他の太陽系に移住する壮大な話があった。その冒頭で国際政治に触れ、日本とインドは協定を結び中国と対抗しているとあった。当時はまだ日中友好が言われた時代で、その影響を受けた私はアメリカ人作家の政治感覚を奇異に思えた。今思うとSF作家の示した未来像が現実化していることに驚きます。確かにインドは中国と領土問題を抱え、日本と同じ境遇にある。かつて日英同盟が対ロシア共同戦線として結ばれたように、日本とインドが防衛政策で一致することは多くある。中国が覇権主義をあきらめない限り、両国の関係強化は深まるだろうし、アメリカもこれを後押しする。SF作家はこれを見通ししたのだが、残念ながらこの結末には触れてなかった。
インドとは経済的な側面ばかり言われるが、軍事面がより重要です。軍事的に友好ならば、経済対立が起きても合理的な妥協はできるが、協力関係が薄いと感情的なことで左右されてしまう。中国との経済交流ではたびたび、反日デモが起き日本製品の不買運動が興った。中国人の反日感情もあるが、領土問題など軍事的対立が主因だった。インドとは軍事対立が起きる要素はなく、将来的に安定した協力関係が期待できる。
毎日や朝日は中国のことしか頭になく、日本、中国、インドの関係を複眼的に見ることが出来ない。パヨクには平和憲法、戦争反対ばかり口にして、日本の防衛をどのようにするかなど考える能力もない。インドとの関係を新幹線のことしか結びつけられない新聞社は本当にゴミで、消滅するのを願う。
ほんとですよね、インドとの協力体制がどれほど重要で成功した今回の日印首脳会談が今後の政策を決定づけるものになる程なのに国内のメディアが余りにも報道しなさ過ぎて呆れてしまいます。
インドは歴史的にもロシアと非常に親しい関係ですし近年ではアメリカとも協力体制にあります。残念ながら米露関係は現在冷え切っていてこの大国間同士の間を取りまとめることや利害を一致させる事が出来る国は殆ど存在しませんがインドだけは米露の利害が一致する数少ない国でありここに日本が食い込んだことはかなり重要な筈です。
残念ながら中国や北朝鮮を牽制する上で一番重要だったはずの南朝鮮は役ただずになり最早支援する意味が見出せない中で、インドは大変信頼できかつ大国な為周辺国にも与える影響は大きいでしょう。正直今回の成果は選挙でアピールポイントにすらなるので政治家を選別する一日本国民としては投票した甲斐があったと言うものです。
あーあとマスゴミ消えろ
ホント、変な政治情勢本読むより、
新宿会計士さんの論稿を読む方が、何倍、有益・有効か!!
(ただ、時事モノの出版企画に関係したことがある者としては、
この論稿自体は内容が基礎知識と学術論文の中間に位置するので、
よほど知識欲がある人にしか売れないと判断されて、出版的には、
かなり厳しいかも?とか思ってしまいます。)
あまりにも前置きが長くなりすぎましたが、
本論稿は私にとっては、長年思い続けてきたことだったので、
ひときわ嬉しい論稿です。
私も、インドとのより深い交流は日本の発展にとって有益だと
10年以上前から信じてきました。
ただ、ヒンズー、カースト制度(今は~と呼ぶらしいですが、)
などのインド固有の特殊性の克服は難問だなと思っていました。
ただ、現在、インドネシア、フィリピン等がイスラム化する中、
イスラムよりヒンズーの方が対応可能なのかな?とも思っていますが。
パール判事以来の、インドとの縁、良縁にしたいものです。
ちなみにバナシですが、インドでは、カーストによって水の利用も
日本では信じられない序列・方法の下でおこなわれているとか・・・。
ODAを利用して、糞尿が流れて来る水を飲まないですむようにすることは
できないのか?とか衛生的な水の段階的な利用を広められないものか?
とか考えてしまいます。
私がバカなのでしょうが、ご著作の名称も知りません。是非、今度、
ボンビーな私は立ち読みをしたいので、お教えいただければ幸いです。
インドの上下水道の改善をする為にはインフラ整備しなくてはいけないんですが人口が多すぎるせいで規模を大きくしなければいけない上にインド国内の地主や影響力がある農家からの土地買収が反発が大きくて中々進まないんですよ。毎朝海外のニュースを見るんですがインドはこの辺でつっかえていてかれこれ8年は同じ事で揉めています。(もっと言えば官僚や政治家の不正も問題視され現在インド首相のモディ氏は不正が無く選出された経緯があります、モディ氏結構凄くてインフラ事業やってくれている外国企業に問題が起きたら自分に直接連絡や改善要求出来るようにインフラ関連企業の訪問、連絡を許可してるぐらいです。
さらに電力の安定的な供給も上下水道整備には必要なんで、環境汚染を考慮した日本との原子力発電の案件はかなり向こうは嬉しい筈ですよ。
階級制度改善は時間が必要ですね、新しいインド大統領はカースト制度内で1番低い地位の方のようです。
むるむる さん
勉強になるコメントありがとうございました。
私は、性格的にも職業柄からも分析より解決案を先取りして、
それからDataを見て、解決案の当否を判断してしまう癖が
ついてしまっているので、むるむる さんのような現実に即した
ご意見をうかがえることは嬉しい限りです。
土地問題ですか? とてつもなく厄介ですね。
有線電話から携帯電話というのとは違い、配管が必要不可欠
ですからね。
しかし、中央アジアのクヌートみたいに共有共栄という
感覚は生まれないのでしょうかね? チョット悲しさを感じます。
日本のお家芸の上総掘りで、至る所に井戸を作ればOKと
言うわけにも行きませんしね。
とりあえず自分の考えの浅はかさをつくづく認識しました。
色々と考える材料を頂けたコメントでした。
ありがとうございました。
よく読んで見たら話が少し脱線していたのでより詳しく解説します。
日本の水道協会が上下水道などの機器は基準に合格した物でも使用可能になるのには5年近くの期間を必要とするのです。(今の期間は覚えていませんが)これは上下水道協会が定めて居るルールブックの更新が数年ごとと決まって居るからです、昔に比べれば更新が速くなったんですが海外に比べるとやはり長く国内の上下水道業界は国内での競争の難しさに嫌気がさして海外市場に進出せざる負えなくなったのです。
新商品を基準に合格させても使用可能になるのには数年かかるんじゃ意味無いですからね。
で此処からが本題です、当初数ある新興国の中で日本の上下水道メーカーが選んだ巨大市場の中に中国が有ったんですが基準の更新を2年半と早めてもらう為に中国の上下水道協会のトップに賄賂を贈りまくりルールブックを改編させました。(中国は広大なので協会は地方ごとに分裂しています、賄賂を貰いルールブック更新を速めたのは一部です、無論上下水道関連事業を行う為に中央にも賄賂を贈ったそうですが)
これが大成功し日本の製品が中国の上下水道でも使われるようになったのですが近年の腐敗撲滅運動で中国(地方)の上下水道協会のトップが逮捕、獄死しています。要するに賄賂攻勢が頓挫したのです、更に悪い事に中国がインフラ輸出する上でも目をつけられてしまい中国市場は事実上手が出せ難くなったのです。現在中国で日本勢が有して居るシェアを情報が無いので知りませんがあまりよくは無いでしょう。良くても技術を盗もうとあの手この手を使って居る筈です。
で巨大な中国市場が駄目になりつつある現在代わりの市場を求めてインドって言うわけです。
まぁ前から目を付けてもいますし手も出してはいますがインドの問題は上で挙げた通り複雑ですし……その毎年暑さで道路が溶けるわ?(何言ってるんだろ俺)洪水被害が凄いわ、労働者の意識低すぎるとか書き切れないくらい多くてインドでの事業成功は時間がかかるんです。
それでもインドを安倍政権もインフラ支援して行くってことは日本企業はこれからも活動を増やして行くって事でしょう…………大変だけど。
むるむる さん
またまた有益な知識のご伝授ありがとうございました。
そういえば、日本の水道管とかメーターの問題って、昔、みのもんたさん~で
官民癒着の酷さが報道されていましまものね。
さて、本題の話ですが、中国で販路を失って新規開拓という日本の方向転換は
十分過ぎる程に納得できます。
でも、問題は中国さん。地下室での下水浄化ミネラルウォーターや様々風評を
考えるに、中国だけで、インフラ整備が可能とは思えないのですが・・・。
それでも日本排除の方が筋の良い手なのでしょうかね?
私自身はとてつもなく疑問です。
世界に名だたる三峡ダムもトンデモ状態だし、黄河は冬になると干上がるし、
中国さんももう暫く『用日』した方がお得だと思うのですが・・・。
今現在の段階で、地球全体としては水不足だそうです。
蛇口をひれねば水が出て、風呂では『源泉かけ流し』と称して
シャワーを止めずに溢れるままにまかせて風呂に入る。
こんな日本の状況は感謝せずにいられません。
ただ、四国の風景だけは理解不能でした。四国遍路で、吉野川等
名だたる川が満水の状況で流れているのに、お太師さまの満濃池。
上手く分け合えなかったがゆえのお太師さまの苦労だったのかな
などと、妄想します。
また、ビンボールを投げてしまったようで、すみません。
水利権の問題か……少し長くなりますが出来るだけ簡略化して書きます。
今世界では水利権の問題で揉めてましてこの手の浄化機器って言うのは利権と衝突しやすいのです。
特に水利権の問題が社会問題とかしている国は主に途上国でして、海外旅行でアフリカや東南アジア、南米に行かれた方でしたらよく解ると思いますが水は必ず空港などを始め信用できるところで買われた経験があると思います。
途上国では水道が整備されていても水質の問題で飲めない場合や飲料水に川や井戸など水質の安全が保証されない所の利用が一般的で旅行者は飲料水を確保する為購入せざるおえません。当然ですが現地の人達も生活に余裕があれば迷わず飲料水を購入されています。
そんな社会問題の解決を現地の人達は当然ですが求めますし現地の政治家や行政は解消する為に動くのですがそれに待ったをかける勢力があります。そう飲料水を売って儲ける水利権保持者(それ以外も)たちです。
水利権保持者達の説明をすると純粋に水を売って儲ける人達と、そうでない農業、工業、地主、軍人なども混じっています。では何故水と関係が薄そうな業界の人達も出てくるかと言うと農業は当然ですが水を必要とするので水の使用権を巡り組合を作り水の利権を保持しているのです。工業は工業用水で水使用するので水利権者と協議し使用権を得ています。地主は書く必要もないですね。
彼等は水利権と癒着している為もしも浄化装置などを設置され水道水が使用出来るようになると水利権から得ている資金が止まるのです。その為様々な場所でロビー活動をしており軍や政治家、行政、経済界など幅広く力を保持しています。その為上下水道などのインフラ整備に反対するのです。
インフラ整備を行うインド政府に地主が反発してデモ活動を行なって居る姿をテレビで見た事が有るでしょうがそれは用地買収問題以外で水利権とも敵対しているからです、そうでなければ地主ごときが海外メディアに訴える事など出来ません。
アフリカでの水利権の問題は東南アジアのそれ以上に真っ黒で中国やロシアですら真似は出来ないと言われる程真っ黒です。国外の問題な為詳細をググって調べた私ですら絶句しましたので国名と企業の名前だしたら死にそうなので書きません。ぼやかして書きました。
最近の話です、とあるアフリカの国が上下水道を作ってもらう為に先進国に本拠を置く水道業界のグローバル企業Xにお願いしました。その企業Xは他の企業に案件を取られまいと賄賂と価格競争で指名を獲得し晴れて自分達でその国の水道を引く権利を得ました。不思議な事にアフリカのその国から払われるお金は水道を引く資金よりも低かった事に依頼をしたその国は気づきませんでした。
それから数年後グローバル企業Xは治安が悪いにも関わらず水道を無事引く事が出来ました、アフリカのとある国は喜びました。ところが完成直後企業Xは水道を利用するアフリカの国の国民に水道料金を払えと言い出し始めました。彼等は驚き国に訴えましたが国は動きませんでした、何故なら企業Xは治安を理由の国家レベルの武装集団を護衛にしていたからです。晴れてその国では民衆が蜂起しましたが鎮圧され高い料金で利用し続けましためでたしめでたし。
日本の水利権の問題はため池から温泉含めて全て解決済ですので安心してください。
ホント、お時間を浪費させてしまっており、すみません。
ここの投稿者の方々の知識の専門性と理性的なコメントは、
ここ数日の新参者の私にも多くの知識と刺激を与えてくれ、
感謝の心でいっぱいです。
さて、本題。
しかし、利権って厄介ですね。必ず派生利権が出てきて、
みんなで利益を得ようとするから、そのうち解決不能にもなりかねない。
(たしかに命のかかった話だから、諦めるわけにも行かないですしね・・・)
アフリカでのひどい国ってchnですか?
お金出してインフラ整備する代わりに、30年運営権を獲得の上、
利益を上げるというやつですか?
記憶が正しければ、フィリピンがフランスの会社に業務委託して、
水道料が常識外に跳ね上がり、古い水道管の修理はできないから、
給水地域から解除という暴挙が10年程前に起こっているはずです。
上下水道、電気・ガスなどの生存に関わるインフラはどんなことが
あっても国が守るべきだと思いました。
ただ、文末の日本の水利権問題ですが、何やら中国が揚水確保できる
ような場所を囲い込んでいて、いつかは問題になるかもしれないという
話を聞いたことがあるのですが・・・。
本当にありがとうございました。
毎日いろんな情報を提供していただき、また示唆もいただき、ありがとうございます。さて、北朝鮮のヤローがまた日本越えミサイルをぶっ放しましたね。朝7時前ずっと昔、飛行場のあった所から発射、襟裳岬東2,000kmの太平洋上に落下ということです。国連安保理事会決定の直後に、この狼藉、もう生かしちゃおかねえッ!てところです。目の覚めない文大統領は、800万ドルの人道支援って、北に完全に馬鹿にされてますね。もう亡国だよ韓国は。
さて、安倍首相のインド訪問、日本ではほとんど話題になりませんでしたね。会計士様おっしゃる通り、まるで新幹線の起工式に立ち会うだけみたいな報道もありました。何もしてないよと、誘導するマスコミの曲がりっぷりです。
安倍首相は歴代最近の10人ぐらいの首相としては、抜群の行動力です。中東4か国行ったと思えばインド。そこではモディ首相と会談、北朝鮮に対する共同声明発表。また新幹線のプロジェクトが合意し始動した。両国航空会社が自由に空港に乗り入れできるオープンスカイも行なうそうです(羽田除く)。
インドは中国との国境付近で道路建設をきっかけに睨み合いました。また中国の一帯一路にも反発しているので、日本との絆は深まるばかりです。インド洋、南シナ海問題もそうですね。対中で大国インドと結束強めるのは嬉しいことです。