米国の北朝鮮攻撃の確率は年内で30%
年内に米国が北朝鮮攻撃に踏み切る可能性は30%。あり得るとしたら北朝鮮による先制攻撃と、それに対する米国の空中・海上からの反撃と、電撃的な戦争終結だ――。これが現時点で私の考えるシナリオです。
目次
続・朝鮮半島情勢巡る米国の事情
果たして米国は、北朝鮮攻撃に踏み切るのか?――
つい先日も『北朝鮮問題、米韓両国の事情』と題する記事を公表したばかりなのですが、やはり米国による北朝鮮攻撃のリスクについては「現在まさに動いているテーマ」ですので、次から次へと新たな情報が出てきます。そこで、本日も、「朝鮮半島情勢を巡る米国の事情」と「ふらふらする韓国」について、最新の話題をお届けしたいと思います。
米国による「先制攻撃」のリスクと問題点
北朝鮮による米国への挑発が続いています。こうした中、私は今週月曜日に始まった米韓合同軍事演習にあわせ、北朝鮮がミサイル実験に踏み切るかどうかに注目していました。しかし、今のところ、北朝鮮の挑発行為は「小康状態」にあり、朝鮮半島危機は、いったんは遠のいた格好となっています。
しかし、北朝鮮が(原始的とはいえ)核兵器を保有しており、米国本土に届くICBMを装備したことは確実と見られる中で、このまま米国が北朝鮮を放置して時間を空費すれば、核弾頭を搭載したICBMを北朝鮮が実戦配備してしまう恐れもあります。
このことは、米国にとっては非常に大きな脅威です。
このためでしょうか、最近のいくつかのメディア報道を見ていると、米軍が「単独で」北朝鮮攻撃に踏み切るのではないかとする観測が増えてきたように思えます。米韓同盟の枠組みからすれば、北朝鮮が韓国に軍事侵攻すれば、米軍は韓国軍とともに北朝鮮に反攻することは当然です。しかし、米軍が韓国軍と連携せず、直接、先制攻撃を行うのだとすれば、それは戦略的、国際法的に見てどのような場合なのか、少し整理しておく必要があるかもしれません。
サウス・コリア・パッシング
なぜ私がこのようなことを考えたのかといえば、韓国政府の閣僚が23日、「コリア・パッシング」という単語に言及したからです。
韓経:韓国統一部長官「北核完成すればコリアパッシングも」(2017年08月24日08時26分付 中央日報日本語版より【韓国経済新聞配信】)
『中央日報』日本語版からの孫引きですが、趙明均(ちょう・めいきん)統一部長官は23日、
「北が核兵器を完全に開発して完成段階に遠からず進むことになれば『コリアパッシング』が実際にあるかもしれない」とし「可能な平和的手段を動員し、そこまでいかないようにする」
と述べた、としています(※余談ですが、英語は韓国と北朝鮮を使い分けずに「コリア」と称しています。したがって、「コリア・パッシング」の下りは、「サウス・コリア・パッシング」、すなわち「韓国無視」」の間違いでしょう。)
趙氏はがいう「コリア・パッシング」とは、「朝鮮半島の問題を韓国が主導できず、他国の議論で韓国の運命が決定されること」だそうです。
ただ、この考え方は、非常に甘いと思います。北朝鮮が核兵器開発を完了すれば、サウス・コリア・パッシングが発生する、というものでもないからです。というよりも、すでに国際社会では、とくに軍事面では、サウス・コリア・パッシングが実現しかけています。これに関連し、『朝鮮日報』英語版が、『ボイス・オブ・アメリカ(VOA)』の報道を引用し、非常に気になるニュースを配信しています。
Ex-USFK Chiefs Say U.S. Doesn’t Need Seoul’s OK for Military Action(2017/08/24 9:25付 朝鮮日報英語版より)
朝鮮日報英語版は
Burwell Bell, the USFK commander from 2006 to 2008, said, “In accordance with international law, the United States would not need South Korean approval, cooperation to strike the North with our own offshore military assets.”
“These assets could be launched from the continental United States, Hawaii, Alaska, Guam, and on the high seas near North Korea,” he added. “Other allied partners such as Japan, Australia, etc. could participate in combat operations without receiving approval from [South Korea] as long as they remained offshore.”
と報じています。原文には、やや英文法が怪しい部分もありますが、私の文責で日本語に意訳すると、
「2006年から2008年の間、在韓米軍司令官を務めた退役軍人のバーウェル・ベル氏は「国際法に基づけば、米国は南朝鮮の承認や協力なしに、朝鮮半島外の米兵力を使い、単独で北朝鮮を攻撃することができる」との見解を明らかにした。
ベル氏は「これらの兵力は米国本土のみならず、ハワイ、アラスカ、グアム、さらには北朝鮮近海から出撃可能だ」と付け加えたうえで、「日本や豪州などの同盟国も含め、これらの兵力が(南朝鮮の)外にいる限り、南朝鮮の承認を受けることなしに作戦を遂行し得る」と述べた。」
ということです。
(※なお、VOAのウェブサイトでバーウェル・ベル氏の発言を検索してみたのですが、該当する記事はこの朝鮮日報英語版のものしか見当たりませんでした。以下では、朝鮮日報の報道が正しいものと仮定を置いて、議論を進めていきます。)
日米2+2で「日米韓協力」の文言が落ちた!
もちろん、バーウェル・ベル氏は現役の軍人ではありません。退役軍人です。
ただ、それと同時に同氏は在韓米軍のトップを務めていた人物でもあり、当然、米軍の行動パターンについても深く知り得る立場にありました。その人物の発言には、それなりの重みがあります。
ところで、ところで、私はこの中央日報日本語版、朝鮮日報英語版の記事を読み、ふと気になっていくつかの日米共同声明を読み返したところ、非常に微妙な(しかし重大な)変化を見落としていたことに気付きました。それは、「日米2+2会談共同声明」で、「北朝鮮問題で日米韓3ヵ国協力」という表現が抜け落ちていたことです。
私がチェックしている日米の会談は、大きく分けて
- 日米外相会談(日本の外相と米国の国務長官)
- 日米2+2会談(日本の外相・防衛相と米国の国務長官・国防長官)
の2種類があります。
このうち、日米外相会談については、今年3月に東京で行われた会談、8月17日にワシントンで行われた会談のいずれも、「日米韓3ヵ国協力」という表現が確認できます。
しかし、日米2+2会談については、これに微妙な変化が生じています。前回(2015年4月27日)の共同声明(※PDFファイル)では、北朝鮮の核・ミサイルの脅威に対し、「日米韓の3ヵ国の協力」という言葉が確認できます(同P5)。しかし、8月17日の「日米2+2会談」の共同声明では、この「日米韓で共同対処する」という下りが削除されているのです。
もちろん、韓国の名前が完全に欠落したわけではなく、「3ヵ国協力・多国間協力」の下りで韓国が登場します。しかし、今回の共同声明では、韓国は豪州やインド、東南アジア諸国と同等に位置付けられているのです。
これをどう見るべきでしょうか?
この変化自体は非常に微妙ですが、私には今回の共同声明に、日米の韓国に対する不信感が詰まっているように思えてなりません。というのも、「北朝鮮問題を巡って外交レベルでは引き続き韓国とも協力するが、軍事レベルでは韓国を排除する」という布石とも受け取れるからです。
米国の北朝鮮単独攻撃は可能だが…
実は、米国の北朝鮮への単独攻撃自体は可能です。
北朝鮮は国連安保理決議に違反し、大量破壊兵器の開発を続けてきましたし、米国にとっては北朝鮮が実際に米国本土を射程に収めたミサイルを開発した時点で、北朝鮮を攻撃するだけの「理由」が出来ました。米国が北朝鮮に「宣戦布告」をすれば、法的には米朝開戦には全く問題ありません。
あるいは、北朝鮮がたびたび行っている挑発行為や挑発声明を、北朝鮮側からの宣戦布告だと取ることもできます。そもそも、現在の朝鮮半島は、法的には戦争中であり、それを「休戦」しているに過ぎません。そして、北朝鮮は2013年に、この休戦協定の「一方的破棄」を宣言しています。
北朝鮮、休戦協定の一方的破棄を宣言 安保理決議に反発(2013.03.12 Tue 09:56 JST付 CNN日本語版より)
ということは、北朝鮮と国連軍は法的には再び戦争状態になったと言えなくもありません。
もちろん、実際には米軍と国連軍は同一ではありませんから、朝鮮戦争の休戦協定の正式破棄も、米国の一存でできるものではありません。しかし、少なくとも北朝鮮が平和を望んでいないことは明らかです。
しかし、問題は、「法的に戦争しても良い」ということではありません。「事実上、戦争ができるかどうか」という問題です。それも、北朝鮮は中国と長い国境を接しています。1950年代の朝鮮戦争では、米軍を主体とする国連軍が朝鮮半島全体を制圧しようとした瞬間、中国が義勇軍を送り込んできたという経験もあるからです。
米国は単独攻撃のリスクを取るか?
ところで、北朝鮮と国境を接している国は、中国、ロシア、韓国の3ヵ国です。このため、米国が北朝鮮攻撃に踏み切るならば、この3ヵ国との協力のパターンとしては、
- ①中国・ロシアの承認なしに、米国が単独で北朝鮮を攻撃する。
- ②中国・ロシアの承認を得て、米国が単独で北朝鮮を攻撃する。
- ③中国・ロシアの承認なしに、米韓両国が合同で北朝鮮を攻撃する。
- ④中国・ロシアの承認を得て、米韓両国が合同で北朝鮮を攻撃する。
という4つが考えられますが、最も勝算が高いのは④のパターンであり、最も勝算が低いのは①のパターンです。
この点、極端な親北派政権である今の韓国が、米国の北朝鮮攻撃に協力するとは思えません。そうなれば、攻撃パターンは①か②しかあり得ません。
この点、以前から紹介している通り、中国はすでに、「仮に北朝鮮が先に手を出した場合には」中立を保つという可能性を示唆しています。
Reckless game over the Korean Peninsula runs risk of real war(2017/8/10 23:23:40付 環球時報英語版より)
環球時報(英語版)はこの記事で、
China should also make clear that if North Korea launches missiles that threaten US soil first and the US retaliates, China will stay neutral. If the US and South Korea carry out strikes and try to overthrow the North Korean regime and change the political pattern of the Korean Peninsula, China will prevent them from doing so.
と主張しています。私の責任で意訳すると、
仮に北朝鮮が史上初めて米国の本土を脅かすミサイルを発射し、これに対して米国が報復した場合、中国は中立を維持するということを明らかにすべきであろう。仮に米国と南朝鮮が攻撃を実行し、北朝鮮の政府を打倒し、政治体制を変更しようとするならば、中国はこれを防ごうとするであろう。
というものであり、これを中国の事実上の「中立宣言」と読むこともできなくはありません。
米国の北朝鮮攻撃リスクは?%
もちろん、米国が北朝鮮攻撃をするうえで、「了解を得る」必要がある国は、中国だけではありません。ロシアの事前承諾も必要です。なぜなら、短いとはいえ、北朝鮮はロシアとも国境を接しているからです。しかし、ロシアは現時点で、米国の北朝鮮攻撃を容認する姿勢を明確に示していません。
ただ、あくまでも「北朝鮮から先制攻撃を行った場合」に限定されるとはいえ、中国が(たぶん)中立を維持するであろうことは、米国が北朝鮮攻撃を躊躇する理由が、1つ減ったということでもあります。
こうした事情を踏まえ、私は現時点でずばり、年内の米軍による北朝鮮攻撃のリスクが30%程度はあると考えています。ただ、逆にいえば、私は70%の確率で、米軍は今年、北朝鮮を攻撃しないと見ているのです。
なぜなのでしょうか?
その理由は、米国の北朝鮮攻撃に当たり、韓国の協力が期待できないからです。このため、北朝鮮に「陸上から」攻め込む、ということはできない、ということです。というのも、「米軍が陸上から38度線を破って北侵する」ためには在韓米軍を動かすことが必要であり、そうするためには、韓国政府の事前承認が必要です。その肝心の韓国政府は現在、米軍に対して極めて非協力的であり、また、仮に米軍が韓国政府に北朝鮮攻撃の予定を通告すれば、その情報は即座に北朝鮮政府に流れると考えられるからです。
このため、仮に米国が北朝鮮攻撃に踏み切る場合、現実的にはバーウェル・ベル氏が主張したとおり、在韓米軍ではなく、韓国国外の米軍が戦力の主体となる可能性が高いと見ています。そして、具体的なシナリオとしては、たとえば、
- 北朝鮮が何らかの挑発を行う
- 米国が国際社会に向けて、これを「北朝鮮からの先制攻撃」と宣言する
- 中国・ロシアが中立を宣言する
- 米国が平壌(へいじょう)、元山(げんさん)、羅津(らしん)、南浦(なんほ)などの主要都市や寧辺(ねいへん)などの軍事拠点を、おもに海上と空中から攻撃する
- 米軍が北朝鮮に上陸し、金正恩の身柄を拘束し、北朝鮮の制圧を宣言する
という流れだと思います。ただ、金正恩は北朝鮮国内を逃げ回っており、地下深くの拠点に隠れ住んでいると言われます。影武者も多数存在するらしく、米軍が金正恩の所在を確認しないうちは、北朝鮮攻撃が難しいかもしれません。
イラク戦争に学ぶ、政権崩壊シナリオ
米国が北朝鮮をどのように攻撃するかについて、その前例が1つあります。それは、2003年3月に発生したイラク戦争です。
イラク戦争では、ジョージ・ブッシュ米大統領が国連安保理決議違反を大義名分に掲げ、3月20日にイラク攻撃を開始。4月9日には首都・バグダッドが陥落したものの、サダム・フセイン大統領は逃亡。イラク戦自体は5月1日に終結したものの、フセイン大統領の捜索に手間取り、身柄を拘束されたのは同年12月13日と、実に9ヵ月間も逃げ回っていたのです。
それだけではありません。
政権が崩壊したあとのイラクは、まさに無政府状態に陥り、ISILなどのテロ組織が跋扈する無法地帯となりました。さらに、米軍は2011年12月にイラクから撤退するまでに、5,000人近い米兵が命を落としました。いわば、米国は「戦闘には勝ったけれども戦争では負けた」のです。
米国の敗因は、大きく分けて3つありました。
1つ目は、戦争の初期段階で指導者であるフセインの拘束に失敗したこと、2つ目は国際社会を敵に回したこと、そして3つ目は戦争が長期化したことです。ブッシュ政権が大義名分として掲げた「イラクの大量破壊兵器保持」は、実は事実ではありませんでした。事実、欧州(とくにドイツ、フランス)やロシア、中国は、米国のイラク攻撃に公然と反対。米国はこの戦争で、大勢の犠牲を出したことに加え、国際社会でむしろ「無法者」とのレッテルを受け、苦しむことになったのです。
おそらく米国は、仮に北朝鮮攻撃に踏み切る場合、このイラク戦の苦い記憶を活かす必要があるでしょう。すなわち、
- 米国は、国際社会を敵に回さない。
- 米国は指導者・金正恩を早期に拘束する。
- 開戦するなら電撃戦で終わらせる。
ということです。そして、戦後処理を韓国に押し付け、朝鮮半島は米国主導での南北統一が実現することになります。ただし、もしかしたらその後、統一朝鮮を非核・中立化したうえで、米軍は撤退するのかもしれませんが…。
韓国の悲哀
サウス・コリア・パッシングの「正体」
以上の米朝開戦の議論を、韓国側からも確認しておきましょう。
冒頭に引用した中央日報の記事の要点を、もう一度確認してみます。
韓経:韓国統一部長官「北核完成すればコリアパッシングも」(2017年08月24日08時26分付 中央日報日本語版より【韓国経済新聞配信】)
リンク先のニュースによれば、韓国政府高官は23日、「朝鮮半島の問題を韓国が主導できず、他国の議論で韓国の運命が決定されるのではないかとの懸念」に言及しました。私は、この「サウス・コリア・パッシング」については、すでに現実化していると考えます。
先ほども引用したとおり、少なくとも「日米2+2会談」では、「北朝鮮問題に日米韓3ヵ国で連携する」という文言は落ちてしまいましたし、米国はすでに、韓国の頭ごなしに、中国やロシア、日本と協議を行っていると考えられます。というのも、韓国の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領は、今年7月、北朝鮮に対して南北会談の開催を提案したからです(『予想通り本性を現した韓国』参照)。これは、米国を激怒させるのに十分でした。
ちなみに、この会談については、北朝鮮から無視されるというオチも付きました。自他ともに認める熱烈な「親北派」でありながら、その求愛先の北朝鮮からは無視されるという、笑えないオチです。
結局私は、韓国が国際社会で無視される理由が、韓国自身の振る舞いにあると見ています。というのも、韓国は「何が自国にとっての本質的な利益か」という点に、あまりにも無頓着だからです。
そして、韓国の外交には首尾一貫性がありません。「これから中国が経済発展する」と思えば中国に擦り寄り、外貨不足で自滅しそうになれば日本に擦り寄り、北朝鮮の軍事的リスクが高まれば米国に擦り寄る――。これでは周辺国から信頼されません。
歴代韓国政府は親中か親北かの違い、共通点は「反日」
一時期、日本でも日本経済新聞あたりが「これからは中国の時代だ!」と大声でプロパガンダを展開していました。それに騙された多くの愚かな経営者が、こぞって中国に進出して工場を建設。その後、中国の法治主義の欠如と激烈な反日運動に直面し、立ち往生したのは、現代日本の苦い記憶です。
それはともかく、「これからは中国の時代だ!」という戯言が、日本以上に信じ込まれていた国があります。それが韓国です。
そして、私の見立てでは、1992年の中韓国交正常化以来、韓国政府は「親中」と「親北朝鮮」で揺れ動いているように思えてならないのです。とくに、金泳三(きん・えいさん)政権時代に、中韓交流が一気に加速。その後、「太陽政策」を掲げた金大中(きん・だいちゅう)、盧武鉉(ろ・ぶげん)両政権時代には、韓国は北朝鮮との関係改善に熱心になりましたが、李明博(り・めいはく)政権時代には北朝鮮と距離を置き、再び中国シフトを始めます。ちなみに北朝鮮による延坪島への砲撃が行われたのは李明博政権時代ですが、私はこれも、南北関係が悪化した証拠の1つだとみています。
さらに、その次の朴槿恵(ぼく・きんけい)政権時代には、朴大統領自身が頻繁に習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席と会談。米中二股外交を大々的に繰り広げ、米国の不興を買いました。
- 金泳三(1993~1998)…親中国
- 金大中(1998~2003)…親北朝鮮
- 盧武鉉(2003~2008)…親北朝鮮
- 李明博(2008~2013)…親中国
- 朴槿恵(2013~2017)…親中国
- 文在寅(2017~)…親北朝鮮
ということは、金泳三大統領以降の6代政権は、中国に近付くか、北朝鮮に近付くかという、外交スタンスの大きな違いがあったといえます。
そして、この6人に一貫しているのが、「反日」です。日本を貶めつつも、日本からの金融支援はしっかりと受け取るという、実に舐めた態度を取ってきました。その最大のものが、「日韓通貨スワップ協定」です。
これは、アジア通貨危機(1997~98年)を契機に発足した協定で、金大中政権、盧武鉉政権時代にスワップラインが大幅に拡大され、李明博政権時代(日本でいえば野田佳彦政権時代)に、700億ドル(1ドル=100円とすれば7兆円!)という巨額に達しました。
日本で安倍政権が発足して以降、スワップラインが急速に縮小し、2015年2月にはゼロになってしまったのは、非常に興味深いところです。
ただし、朴槿恵政権時代末期の2016年8月には、韓国側の要請により、日韓通貨スワップ協定の再開協議がスタート(ただし2017年1月に日本政府が協議の無期限中断を通告)するなど、反日をやっておきながらも日本にすがっており、厚かましさという意味では一貫していると言えるかもしれません。
安倍政権は韓国の政権ではありません!
こうした中、私が今週、一番呆れた記事が、これです。
【時視各角】慰安婦合意は破棄するべきか(2017年08月23日08時02分付 中央日報日本語版より)
2015年12月の「日韓慰安婦合意」に関する記事ですが、これを韓国国内で議論する分には、私も「勝手にやって下さい」、と思います。しかし、「開いた口がふさがらない」というのはこういうことかと思うのが、次の文章です。
「もちろん再交渉の声が高まるのは安倍政権の責任も大きい。安倍晋三首相から謝罪の誠意が感じられない。昨年10月、日本の国会で慰安婦被害者に謝罪の手紙を送る考えがあるのかという質問が出ると、「毛頭ない」と答えたのが端的な例だ。このため従来の合意を土台に首相の謝罪手紙の伝達など補完策を添えるのが望ましい。北朝鮮と核ミサイル問題で対立する状況で非常時支援基地になる日本と協力するどころか戦線を形成するほど非理性的なこともない。」
は?
安倍政権は日本の政権であって、貴国の政権ではありませんよ?
韓国国内で再交渉の声が高まっているのは、朴槿恵政権の責任であり、文在寅政権の責任であり、そして究極的には、両政権を選んだ韓国国民の責任です。
日韓合意により、慰安婦問題が「最終的かつ不可逆的に」解決した以上、今後、自称慰安婦どもに「誠意を示すべき」は韓国政府であり、韓国大統領です。日本は一切、再交渉に応じる必要はありませんし、合意に含まれていない措置を取る必要もありません。
そのことだけは、強く強く、主張しておきたいと思います。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
相も変わらず呆けた頭でコメントします。
直近の2+2会談で「日米韓で共同対処する」が抜け落ちているのは示唆のあることです。日米は韓国抜きで北に対処する腹積もりとみてよいでしょう。
米国は北を攻撃するオプションを様々検討しているはず。その中で地上軍を展開しないで、北の主要都市や軍事拠点への限定的な空爆なら米軍の被害が最も小さくなる。北のミサイル網は貧弱でステルス性能などを持つ最先端の米軍機が撃墜される恐れは少ない。
ベトナム戦争の時、アメリカは北べトマムに空爆し、当時のソ連政府や中国政府はこれに反発はしたが、援軍を北ベトナムには派遣しなかった。地上軍を投入しない限り、中国もロシアも北朝鮮に援軍を送りアメリカと対峙するようなことはないだろう。限定的な空爆なら中国やロシアの暗黙の了解を取らなくてもよいと考えられる。
以上の理由から、米軍が先制攻撃をするなら、北の軍事拠点を狙った空爆を行う可能性が高いと考える。この場合、金ジョンウンの捕捉ないし殺害できる可能性は少なく、核やICBM開発を断念させることもできない。ただ、北の産業力では破壊された工場や軍事基地を復旧するには時間もかかり、独自技術だけで核やICBMの開発に当分こぎつけない。また米軍の空からの攻撃に何の反撃もできなかった金ジョンウンの権威失墜は免れないし、政権が危うくなることも考えられる。
2+2では、北への空爆を行えば、北から韓国に高射砲などの反撃、日本へのミサイル攻撃も想定しているはずだ。現状の北のミサイルの精度と日本の防空網から日本側の被害は許容できる範囲にとどまるが、韓国は北の高射砲に対処は難しく、相当な被害が出る。当然アメリカのこの作戦に韓国は反対する。だからこその2+2会談で「日米韓で共同対処する」が抜け落ちたのではないか。
それはともかく、「日米韓で共同対処する」が抜け落ちたのは、韓国政府の北従ぶりに辟易したのが最大要因ではないのか。
本日の会計士様のご意見、大変読み応えがありました。私などより遥かに説得力のある精緻な文筆で、説得力があります。ますます好きになりました。
私は米軍による年内の北朝鮮への攻撃は、50%と見ます(決して期待している訳ではありません)来年も可能性ありです。米国が攻撃に踏み切り難い理由はおっしゃる通り
①イラク戦争での失敗
②米国内での反対(米国人の若者の血を流したくない)
③金正恩を捕捉監視し続けられない
④米軍は東アジアでは苦戦している(日本、北朝鮮、中国、ベトナム。西欧、中東との違い、民族性)などです。国際世論はイラクと違い理解を得られます。米国の攻撃は
⑴北がまたミサイルを日本海、太平洋に打つ
⑵日本ほか各国のEEZ外でも島嶼、陸地を跨いで打つ
⑶核実験
等のタイミングです。米国が北を非難し世界に宣言、大概いくさは暗いうちか未明開始。
❶日本海、西海側からの艦船、航空機による核貯蔵施設、発射基地、移動トレーラー、ミサイル格納庫、空軍飛行場をすべてミサイル、砲撃、空爆で破壊する。ミサイル搭載潜水艦(動力性能が極めて悪いと言われる)には米軍潜水艦で、すべて捕捉、撃沈か行動不能に出来る。
❷主要都市へのミサイル攻撃、空爆。なお、在韓空軍が使いにくい場合、在日米国空軍、海兵隊を使う。また、後方支援は日本自衛隊が受け持つ。残存兵器で北がロケット砲やミサイルを撃ってきたら在韓米軍、日本に飛んで来たら自衛隊が迎撃を行う。
❸VTOLかヘリによる特殊部隊投入、金正恩の拘束、除去。(平壌に土地勘ある者、党中央に詳しい者。つまり平壌出身の脱北者、元特派員で米在住者への事前ヒアリング。在日南鮮在住は信用できぬ。思い出したくもないだろうが失礼だが元日本人拉致被害者も少しは貢献できると思う)。
❹在韓米軍は韓国軍及び韓国政府の牽制と、38度線を米韓軍で死守、また北破壊工作員の掃討、無力化。
以上の作戦行動を遅くとも5日以内に完遂させる。案外、文大統領ら左派が何らかのアクシデントで殺傷されるかも。そうなるとまた、保守派が台頭するややこしい国です。
戦後処理は混乱した(今でも混乱)韓国には任せられないと思う。韓国主体で南北統一、非核化、中立国にして一段落だが米国政府は半分、日本に押し付けてくるような嫌な気がする。絶対中国には渡したくないはずです。日本には悪夢の話だし、一切関わり合いたくないが、対馬沖でまた睨み合うより、在韓米軍をゆくゆくは撤退し、統一朝鮮軍だけにして、日本と米国の管理、シビリアンコントロールの方が良いかもしれない。但し腐敗高官、政治家の一掃(そうなると朝鮮人には人材がいなくなるが)、財閥解体、反日教育の永久撤廃、売春婦と土工像の撤去などを即実施し、徹底的に骨抜きにすることを米国政府に要請することと、日本の核保持を認めさせる(朝鮮、中国を黙らせるため)。時限を設け日米とも撤退するのがまだマシかなと思います。長文失礼しました。
ここのブログを訪れる人なら知ってると思いますが、今日、日経ビジネスネットに、田原総一郎氏の寄稿が載っています。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/16/122000032/082400034/
ここのブログの読者からすれば、恐らくどう言う突っ込みが来るか、もし皆さんがこの文書を読めば、(やっぱり左翼って頭悪いんだな)とか(田原って旧態依然のマスゴミ人じゃん)と思うことでしょう。以前から公言していますが、私は自分は左翼だと認識していますが、それでもこんな田原氏みたいな駄文が左翼を代表すると思われたくない。
悲しいことに読者コメントを見ると(所謂左翼の方々がどういうロジックで、又語り口で国民を騙すのか良く解る記事です。)とか(まともな知能があれば、この論説の結論は稚拙どころか最後にくくりつけた根拠のない筆者の脊髄反射的要望)といった容赦ないコメントが寄せられていますが、田原氏が左翼の代表的な人士だと思われるのは迷惑過ぎる!
正直、私たち左翼が人々から反発を受けている理由は、右、左という以前に、左翼を名乗る連中が頭が悪く、自分の意見を押し付けるからです。私はここのブログの主張には共感しませんが、ブログ主のコメント自由な姿勢には共感しますからね。また、ここのコメント主さんたちはまとめサイトのネトウヨ連中と違って冷静で賢明で、ちゃんと議論ができる人たちです。
今日のエントリーみたいな記事には(日韓友好を邪魔するな)、(デマを振りまくな)といった悪口コメントが寄せられますが、最近はそういうコメントを見かけなくなりました。ここのブログの読者にコテンパンにやっつけられて逃亡したんでしょうね。