日韓往来逆転の衝撃
本日も2本目の記事を配信します。以前『日韓関係は「疎遠」になるのか?―両国2016年版観光統計レビュー』の中で引用したデータを使って、最近の韓国人が、やたらと外国を訪問しているという事実を指摘しておきたいと思います。
目次
人口の少ない韓国が外国に逃げる?
本日2本目の記事は、「ちょっとしたネタ」です。
先月、私は『日韓関係は「疎遠」になるのか?―両国2016年版観光統計レビュー』の中で、日韓両国の往来について議論した際に、韓国を訪れる日本人が横ばいで推移しているのに対し、日本を訪れる韓国人が急増していることを指摘しました。
ここで、日韓両国の往来について、もう少し調べてみたところ、非常に興味深いことが判明しました。
韓国人出国者数が日本人出国者数を上回る!
ここ数年、「韓国を出国する韓国人」の人数は急増しており、一昨年(2015年)に、「韓国を出国した韓国人」の人数が、「日本を出国した日本人」の人数を逆転しました(図表1、図表2)。
図表1 過去15年の出国者数比較
図表2 過去5年の出国者数比較(単位:万人)
年度 | 日本人出国者数 | 韓国人出国者数 |
---|---|---|
2012 | 1,849 | 1,374 |
2013 | 1,747 | 1,485 |
2014 | 1,690 | 1,608 |
2015 | 1,621 | 1,931 |
2016 | 1,712 | 2,238 |
冷静に考えると、これは凄いことです。というのも、韓国の人口は約5000万人少々で、日本(1.2億人)の半数以下に過ぎないからです。2016年を通じた「人口1000人当たりの出国者」は、日本が140人であるのに対し、韓国は実に450人(!)と、3倍以上に達しています。
国民の所得水準も日本より低いはずなのに、なぜこれほどまでに多くの韓国人が海外に出掛けているのでしょうか?単なる旅行で出掛けているにしては、あまりにも多すぎます。
訪日韓国人は訪韓日本人の2倍以上に!
次に、日韓の「相互往来」についても確認してみましょう。
韓国観光公社が公表する統計と、日本政府観光局が公表する統計を比べてみると、「韓国を訪問する日本人」が2013年以降激減しているのに対し、「日本を訪問する韓国人」の人数は「ウナギ上り」です(図表3、図表4)。
図表3 過去15年の日韓相互往来
図表4 過去5年の日韓相互往来(単位:万人)
年度 | 訪韓日本人数 | 訪日韓国人数 |
---|---|---|
2012 | 352 | 204 |
2013 | 275 | 246 |
2014 | 228 | 276 |
2015 | 184 | 400 |
2016 | 230 | 509 |
韓国を訪問した日本人は、2012年の352万人をピークに減り続け、韓国で中東呼吸器症候群(MERS)が発生した2015年には184万人にまで低迷。ただ、2016年にかんしてはやや持ち直して230万人となっています。一方、日本を訪問する韓国人は2012年に204万人に過ぎなかったのが、2015年に一気に400万人へと激増。2016年には509万人に達しています。
その結果、「日本を訪れる韓国人」の人数が、「韓国を訪れる日本人」の人数の倍以上になってしまったのです。
外国人入国者数は日本が圧勝
もう一つ、外国人入国者の人数についても確認しておきましょう(図表5、図表6)。
図表5 過去15年の日韓外国人入国者数比較
図表6 過去5年の日韓外国人入国者数比較(単位:万人)
年度 | 訪日外国人数 | 訪韓外国人数 |
---|---|---|
2012 | 836 | 1,081 |
2013 | 1,036 | 1,187 |
2014 | 1,341 | 1,391 |
2015 | 1,974 | 1,296 |
2016 | 2,404 | 1,697 |
これをみると、韓国に入国した外国人の人数は、2012年の時点で1000万人を超えていたのに対し、日本に入国した外国人の人数が1000万人を超えたのは韓国よりも1年遅い2013年のことでした。ところが、日本に入国する外国人の人数は2014年以降激増。2015年には1974万人、そして2016年には2404万人に達し、過去最高水準となっています。
一方、韓国に入国する外国人の人数も2016年は1697万人でしたが、ここで一つ、非常に気になる報道も発見しました。
昨年の海外旅行支出、韓国人1人1回当たり1033ドル(2017年02月05日11時24分付 中央日報日本語版より)
リンク先記事によると、
- 2016年に外国に出掛けた韓国人が使ったお金は231億2000万ドルで、前年(215億3000万ドル)より7.4%増えた
- 外国人が韓国で支出した金額は170億9000万ドルで、前年(150億9000万ドル)より13.3%増えたが、韓国人が海外で使った金額の60%水準に過ぎない
としています。ここで簡単な試算をしてみましょう(図表7)。
図表7 韓国の一人当たり旅行収支
区分 | 年度 | 支出額(①) | 人数(②) | ①÷② |
---|---|---|---|---|
韓国人旅行者 | 2016年 | 23,100百万ドル | 22,383,190人 | 1,032ドル |
2015年 | 21,530百万ドル | 19,310,430人 | 1,115ドル | |
訪韓外国人 | 2016年 | 17,090百万ドル | 16,965,285人 | 1,007ドル |
2015年 | 15,090百万ドル | 12,961,458人 | 1,164ドル |
不思議なことに、一人あたりの旅行者が支出する金額(①÷②)は、外国を訪問した韓国人も、韓国を訪問した外国人も、1,100ドル前後(12~14万円程度)でほとんど変わりません。「韓国で10万円以上使う」とは、私には少々信じがたいものもあります。
ただ、以前『日韓関係は「疎遠」になるのか?―両国2016年版観光統計レビュー』で述べたとおり、韓国を訪問する外国人の約半分は中国人であり、日本でも「爆買い」でおなじみの中国人が平均支出額を押し上げている可能性はあるでしょう。
明日の予告:「3つの暗いシナリオ」
あまり考えたくはないのですが、外国を訪問する韓国人が急増している理由は、もしかして、韓国人が将来に悲観して、「逃げ出す先」を探しているからなのかもしれません。
こうした中、本日の議論とも関連するのですが、明日の当ウェブサイトでは、韓国の将来について、「①中華属国化」、「②赤化統一」、「③軍事クーデター」という具体的な「3つのシナリオ」を提示したいと思います。私の見立てでは、現在の韓国社会の崩壊は避けられないと考えるからです。そのうえで、日本が何をしなければならないのか、私なりの対処法を示したいと思います。どうかご期待ください。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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私も韓国人の訪日急増には移住先の物色ではないかと気付いていました。大阪を始め大都市の韓国人が多く住む地区情報を精力的に集めていて観光旅行でないことは明らかです。日本はコンビニのバイトだけで十分生活出来るとか労働市場に関する事や居住候補地の生活情報が流れているようです。この事象が将来の不法滞在、治安悪化、社会保障問題に結びつく事は明らかであり、日本国民として不安でなりません。