テロ等準備罪新設記念!報道アラカルト

本日は全く違う原稿を準備していたのですが、やはりどうしても指摘せざるを得ない記事をいくつか発見したので、急遽差し替えて、本日は「報道アラカルト」です。

祝!テロ等準備罪成立

野党の非生産的かつ不毛な抵抗

参議院本会議で15日早朝、組織犯罪処罰法改正案を可決。これにより、待望されていた「テロ等準備罪」がやっと成立しました。

14日から開催されていた参議院本会議では、野党2党(自由党と社民党)が組む統一会派「希望の会」などが採決で投票を遅らせる「牛歩戦術」により抵抗しましたが、結局は165対70という、圧倒的多数で可決されました。もっとも、山本太郎議員が投票締切時間ギリギリに投票したため、又市征治、福島瑞穂、森裕子の3議員の投票は締切後となり、産経ニュースはこの3人分が無効票となったと報じています。

山本太郎氏は「恥を知れ!」と絶叫して投票、福島瑞穂氏らも「牛歩」で抵抗(2017.6.15 12:13付 産経ニュースより)

産経ニュースによれば「山本太郎氏は『恥を知れ』と絶叫した」と報じていますが、これに対して私は有権者の一人として、「山本太郎(議員)こそ恥を知れ!」と言い返したい気分です。

徹底的に審議拒否と難癖、言い掛かりにより政権・与党の足を引っ張り、気に入らないと牛歩戦術で抵抗する―。こうした野党の態度は、まさに有権者を愚弄するものとしか言い様がありません。

歌で民主主義を否定するパヨクたち

こうした民主主義を愚弄する態度を取るのは野党だけではありません。事実上の日本共産党の別働隊だった「SEALDs」(シールズ)の元メンバーらが立ち上げた「未来のための公共」という組織が、国会正門前(南庭)で6月14日の夜、『共謀罪法案強行採決に反対する国会前緊急大抗議行動』と称した騒動を起こしています。

リンク先の動画を見て頂ければわかりますが、騒々しく楽器を鳴らしながら「アベは~辞めろ!アベは~辞めろ!」「共謀罪は絶対いらない!共謀罪は絶対いらない」など、リズムに乗せて自分たちの主義・主張を大声でがなり立てているだけです。

ちなみに「共謀罪」とは「テロ等準備罪」を日本共産党などが勝手に言い換えた造語であり、そんな罪は日本には存在しません。

勝手に情報が流れる時代へ!

また、テロ等準備罪を巡って、呆れる事件も発生しています。たとえば、参議院運営委員会では、福島瑞穂(社民党)、吉良佳子(共産党)各議員らが「女の壁」と称して議事を妨害したそうです。

また出た「女の壁」作戦! 民進・芝博一幹事長代理は「足を踏むな」と衛視に逆ギレ(2017.6.14 18:59付 産経ニュースより)

この「女の壁」とは、男性衛視が強制排除しようとすることを「セクハラだ!」と抵抗する戦略であり、まことに卑劣という他ありません。また、野党4党は参議院本会議で内閣不信任案を提出したものの、この不信任案は15日未明に否決されています。

ところで、私は新聞を取っていませんし、自宅にも会社にもテレビを置いておりません。日経新聞を取るのをやめたのは2008年10月の「時価会計停止誤報事件」がきっかけですが、その後10年近いビジネスライフの中で、新聞を読んでいなくて困ったことは一度もありません。というよりもむしろ、新聞やテレビの時間を削り、ツイッターなどのSNSにアカウントを持ち、インターネットでアンテナを張っていれば、自分が必要とする様々な情報が手に入ります。

事実、ジャーナリストではない私がちょっと調べただけで、昨日の参議院本会議についてもすぐ事実関係を把握することができるのです。新聞やテレビのなかには、一定の政治的な主張のもとで意図的に情報を捻じ曲げている会社もありますが、こうした「一定の意図」に騙されない人は着実に増えつつあります。

昨日のテロ等準備罪の採決についても、自分で情報を集めている人であれば、「安倍(総理大臣)が独裁者だ!」といった偽ニュースに騙される人よりも、「明らかに野党側がおかしい」と思う人の方が多いでしょう。

その意味で、テクノロジーの進化は凄いものだと感心した次第です。

電波系NEWSは国境を越える!

越えてはならない一線を越えてしまった中日新聞社

新聞社やテレビ局が垂れ流す情報に対し、賢い有権者は徐々に騙されなくなりつつあります。こうした中、私は「負のスパイラル理論」というものがあると考えています。具体的には、

  • ①新聞社・テレビ局がレベルの高い読者・視聴者から見捨てられ、読者・視聴者層の平均レベルが下がる
  • ②新聞社・テレビ局は読者・視聴者層のレベルに合わせ、発信する情報のレベルをやや落とす
  • ③新聞社・テレビ局の情報のレベル低下に飽きた読者・視聴者がその新聞・テレビから離れ、読者・視聴者層の平均レベルが下がる
  • ④新聞社・テレビ局は読者・視聴者層のレベルに合わせ、発信する情報のレベルをやや落とす
  • ⑤(以下③④の繰り返し)

という「負のスパイラル」が生じている、という仮説です。

このうち、「既存のマス・メディアを信頼する読者・視聴者のレベル」については、直接確認することはできません。しかし、新聞社やテレビ局のレベルは、そのウェブサイトを見れば、だいたい想像が付きます。

そして、私が最近一番驚いた記事は、次の中日新聞社のものです。

北朝鮮の文化に胸キュン…!? 「先軍女子」の世界(2017年6月11日付 中日新聞より)

「北朝鮮の文化に胸キュン」などとタイトルに掲げている時点で、明らかに普通の日本人であればドン引きでしょう。

弾道ミサイルを立て続けに発射し、国際社会に不安を与えている北朝鮮。日本では「謎だらけで不気味、危険な隣国」といったイメージでしょうか。そんな北朝鮮の文化に興味を持つ女性がいます。その名も「先軍(せんぐん)女子」。実は私もその一人。物騒な話題ばかりが取り上げられますが、先軍女子と一緒に北朝鮮の音楽やファッションなどを通して、北朝鮮の「今」をのぞいてみませんか。

とありますが、「先軍」とは「軍を最優先にする社会体制」のことです。私の記憶が確かなら、中日新聞社は「日本は専守防衛を堅持すべきだ」と主張していたような記憶があります。日本は「専守防衛」に専念すべきだと主張しておきながら、北朝鮮が主張する「先軍」を持ち上げる記事を配信して、何も矛盾を感じないとでもいうのでしょうか?

私は、中日新聞社が「越えてはならない一線」を越えてしまったように思えてなりません。

日本人の90%「日韓関係は良くならない」

今週の報道の中で、私が気になった記事はまだあります。

日韓関係、両国で意識にずれ…読売など調査(2017年06月12日 22時47分付 読売新聞オンラインより)

韓国で文在寅(ぶん・ざいいん)政権が発足したことを受け、日本の読売新聞社と韓国の韓国日報社が共同で実施した今後の日韓関係に関する世論調査によれば、日韓両国で世論のズレがくっきりと浮かび上がっています(図表)。

図表 読売が報じた世論調査「今後の日韓関係」
今後の日韓関係日本韓国
良くなる5%56%
変わらない70%32%
悪くなる20%7%
答えない5%5%

この世論調査によれば、今後の日韓(韓日)関係を巡り、「良くなる」と答えた比率は日本が5%に過ぎなかったのに対し、韓国では過半数の56%(!)に達しています。しかし、日本では「悪くなる」と答えた比率が20%で、「変わらない」が70%です。つまり、日本側で90%の人が「今後の日韓関係が良くなることはない」と見ている、ということです。

これは、韓国で文在寅政権に対する期待が強い証拠であるとともに、日本側で韓国に対する期待が完全に醒めている証拠でもあります。

民主主義は民度を越えることができない

同じ「報道ネタ」のカテゴリとして、文在寅大統領の出身母体である「共に民主党」の代表による次の発言を紹介しておきましょう。

韓国与党代表、日本大使館前の水曜集会で「慰安婦合意は無効」(2017年06月15日11時15分)

韓国の極左政党で文在寅氏の出身母体でもある「共に民主党」の秋美愛(しゅう・びあい)代表は日本に対し、2015年12月28日の「日韓慰安婦合意」を巡る再交渉を要求する考えを明らかにしたそうです。

『中央日報』日本語版から事実関係を抜粋し、私の文責で日本語を修正して引用すると、

  • 秋代表は6月14日に日本大使館前で開かれた「水曜集会」に参加した
  • 秋代表は日本大使館前の集会で「2015年に朴槿恵(パク・クネ)政権がした韓日慰安婦合意はあってはならない内容であり、当然無効であり再交渉しなければいけない」と述べた
  • これとは別に秋代表は12日、安倍首相の特使の二階俊博自民党幹事長に対し、「真実を発見するためのいかなる努力もしなかった国(=日本)がそれ(慰安婦合意)を『最終的だ、不可逆的だ』というのはあり得ない」と述べた

というものです。

私はこの秋代表という人物が、日本の民進党や社民党によくいるタイプの「パヨク政治家」をさらに劣化させた存在ではないかと考えています。というのも、まず「日本大使館前で集会を行うこと」自体が、「国際法・自然法」に違反しているからです。

「外交に関するウィーン条約」第22条第2項には、「外国公館の安寧・尊厳を妨害・侵害することの禁止」が盛り込まれています。

Article22 of Vienna Convention on Diplomatic Relations, 1961
  1. The premises of the mission shall be inviolable. The agents of the receiving State may not enter them, except with the consent of the head of the mission.
  2. The receiving State is under a special duty to take all appropriate steps to protect the premises of the mission against any intrusion or damage and to prevent any disturbance of the peace of the mission or impairment of its dignity.
  3. The premises of the mission, their furnishings and other property thereon and the means of transport of the mission shall be immune from search, requisition, attachment or execution.
外交関係ウィーン条約及び紛争の義務的解決選択議定書 第二十二条
  1. 使節団の公館は、不可侵とする。接受国の官吏は、使節団の長が同意した場合を除くほか、公館に立ち入ることができない。
  2. 接受国は、侵入又は損壊に対し使節団の公館を保護するため及び公館の安寧の妨害または公館の威厳の侵害を防止するため適当なすべての措置を執る特別の責務を有する。
  3. 使節団の公館、公館内にある用具類その他の財産及び使節団の輸送手段は、捜索、徴発、差押え又は強制執行を免除される。

公党の代表者である秋氏が、国際法に違反した集会に参加しているという時点で、韓国が法治主義国家ではない証拠でしょう。「国際法」「自然法」をないがしろにして恥じない人間が、「国際法」や「自然法」を口にすること自体、ブラックジョークです。

(余談ですが、安倍晋三政権と韓国の朴槿恵(ぼく・きんけい)政権が成立させた「日韓慰安婦合意」については、私も長い目で見れば撤回すべきだと考えています。慰安婦問題の本質とは、韓国の国を挙げた日本に対する誣告犯罪であり、日本は絶対に韓国を許してはならないからです。ただ、この論点についてはまた別途、機会を設けて申し上げることとしましょう。)

正直、このように低レベルな人間が政治家として選ばれてしまうところに韓国の限界があります。その意味で、韓国は「民主主義は民度を越えることができない」という典型的な事例なのだと思います。

これから民度が問われる!

以上、本日は日本の低レベルな野党、低レベルなマス・メディア、そして日韓の意識のズレを強く感じさせる事例を紹介しました。

当ウェブサイトをご覧いただいている方ならご存知だと思いますが、私は日本が大好きです。ただ、それと同時に「日本は凄い国だ」などと無条件に礼賛するつもりはありません。良いところは良いとしながらも、改善すべき点は改善すべきだと指摘し続けるつもりです。

私は、現在の日本が「過渡期」にあると考えています。それは、マス・メディアの低レベルな報道に騙されて、低レベルな人間を政治家に選んでしまう有権者が一定数存在する一方で、インターネットの普及に伴い、民進党をはじめとする野党勢力に強い違和感を抱く有権者が確実に増えている、という事実です。そして、これは間違いなく良い傾向でしょう。

私は自民党が無条件に良い政党であるとは思いません。ただ、選挙で有権者が「何も考えない政党」にNOをつきつけ、少しでもマシな政党に投票し続ければ、少しずつではありますが、間違いなく日本は良くなっていきます。

また、お隣の国・韓国は民主主義の運営に失敗した国の事例ですが、衆愚政治になってしまうとどういう悲劇が訪れるのかという意味では、「他山の石」とすべきでしょう。

いずれにせよ、今後、私たちの社会に問われるのは「民度」です。日本社会を良くするも悪くするも、全ては有権者の選択です。そのことを、私は強く強く呼びかけ続けたいと思うのです。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. ムルムル より:

    審議に応じて議論しつつ延長を図るだけでも自民の嫌がらせに繋がるのに全く関係ない事で時間を浪費し問責決議案出しまくる無能野党で終わりましたね……

    何考えてるかは知りませんがこれで自民は夏の都議会戦に専念出来るので野党はより一層厳しくなる筈です。
    今なら解りますが家計学園と森友学園問題?を安倍政権は敢えて放置して野党に攻勢をかけさせたのではないでしょうか?安倍首相はこれらのスキャンダルもどきでは致命傷になり得ないと判断し野党を挑発、野党は議員の自爆で支持率が低下し続け座して待つ事が出来ない程追い込まれ結局挑発に引っかかる。
    都議会選挙の結果は国政に影響を与えかねないですし、過去に民主党が政権交代を起こした時にも都議会選挙で自民は大負けしています。自民にとって都議会選挙はプチ衆議院選挙の様なもので東京オリンピックを考えれば過半数は取りたいと思うものです。

    しかし数年以上先を見越して政治・選挙を同時に行う姿は大変立派に思えます。安倍首相は間違いなく日本現代史に名前を残すでしょう。あーあと内定出て就職先決まりました何時ぞやの就職難とは状況が変わっていて良かったです。

  2. めがねのおやじ より:

    「未来のための公共」(変な名前だ)が、『テロ等準備罪法案強行採決反対抗議行動』とかで、国会前でしょうもない集会を開いた。ドラム叩いて歌ってラップ風にしたり、マイク持って言うことは「アベヤメロー」。この人達は何者ですか?とりあえず安倍政権を倒せば良いわけ?元SEALSsや、日本共産党が仕切ってるらしいが、アタマが変な連中としか思えない。こういうヤカラとは関わりあいたくないが、どうやってこんな若者(中年も)が毒されるんだろう。要はヒマなんだね。デモごっこでしょうか。つける薬ないし、ほっておきましょう。
    ところで韓国の文大統領は米国、日本に冷淡だが予想以上の反米、卑日ぶりに呆れます。長嶺大使の面談は無視、米国高官の表敬訪問も返事しない。頭の中は北朝鮮と中国のことしかないようだ。最悪のチョイスを愚民がしたもんだから、ジ・エンドは近いかも。

  3. nightmare より:

    SEALDSの残骸が国会議事堂前でパヨッている写真があるが、裏から見たらめっちゃ人数少ないことがバレて逃走中らしい。国民舐めんな言いたい

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