週刊誌「シレッと記事訂正」か…フジ問題への影響は?
フジテレビからのCM離脱ラッシュの原因のひとつである週刊誌報道自体が間違っていたとしたら?そんな「シャレにならない事態」が生じた場合、雑誌社はどう責任を取るのか、気になるところです。ただ、それと同時にフジのCM離脱ラッシュを作った原因のひとつが、株式会社フジテレビジョンの港浩一社長(当時)による「密室会見」だったこと、また、テレビCM自体がすでに時代遅れであることなどを踏まえると、これでフジテレビ問題が収束と考えるのは尚早でしょう。
肝心のスキャンダル、核心の部分がシレッと修正か?
いわゆるフジテレビ問題とは、著名男性タレントと女性の性的トラブルに関連し、女性をフジテレビの幹部職員が紹介していた、などとする週刊誌報道を契機とする一連のスキャンダルのことです。
フジテレビからは「CM引き上げラッシュ」が生じており、このままではフジテレビの経営にも何らかの影響が生じるのではないか、といった指摘もあるようです(※なお、これに関しては現在、別途とある原稿を準備している最中で、公開できるタイミングになったらお知らせします)。
ただ、これに関してひとつ、取り上げておきたい話題も出てきています。
週刊文春が報道内容を訂正 「会食に誘ったのは中居氏」
―――2025年1月29日 06:14付 FNNプライムオンラインより
FNN/フジテレビの報道によると、この男性タレントが女性とトラブルを起こしたきっかけとなる会食をめぐり、週刊文春は「フジテレビの従業員とされる人物が誘った」などとする2024年12月26日発売号の記事の一部を訂正したと報じています。
これについて文春側は、こう述べているそうです。
「その後の取材により『女性は男性タレントに誘われた』『A氏がセッティングしている会の“延長”と認識していた』ことが分かった」。
…。
疑惑の核心部分がシレッと修正された、ということでしょうか?
橋下弁護士の指摘を受け訂正か
これだとなんだか、「フジテレビ問題」の前提が変わってきてしまいかねません。
これについて文春の竹田聖編集長が28日、産経新聞の取材に応じたそうです。
週刊文春の記事訂正を編集長釈明、橋下氏が指摘「しれっと上書き」 1月6日には認識
―――2025/01/28 19:26付 産経ニュースより
産経の報道によると、竹田編集長は「(弁護士の橋下徹氏の寄稿で)きちんと直した方がいいという指摘があったので訂正した」ものだと述べ、紙の雑誌にも訂正文を掲載する方針を示したとしています。
ちなみに週刊文春電子版は27日、フジ問題をテーマにした橋下氏のインタビュー記事を掲載し、そのなかで、同誌が問題の第二報以降の記事で、女性に連絡したのがフジ従業員ではなくタレントだったことが判明したとし、「前提が変わっていました」、「しれっと誤りを上書きしていた」と指摘しているそうです。
もしも火をつけた記事そのものが誤報だったとすれば、「誤りでした、ごめんなさい」で済むのかどうか、という点は見ものです。極論すれば、スポンサーを失ったことによる損失の原因を作ったのが週刊誌報道だと疎明できれば、テレビ局が週刊誌に損害賠償を請求する(かもしれない)、ということではないでしょうか。
そして、今回のフジ問題でフジテレビからCMを引き上げたスポンサーと同様に、問題の週刊誌に広告を出稿していた企業も、もしかしたら当該雑誌社から広告を引き上げる、といった事態も生じ得る話でしょう。
社長密室会見は大きな問題だったのでは?
ただ、それと同時に振り返っておきたいのが、CM離脱の大きなきっかけを作ったのが、17日に行われた、株式会社フジテレビジョンの港浩一社長(当時)による「密室会見」だったという点でしょう。
ふだん、一般企業で何らかのスキャンダルが持ち上がると、カメラとマイクを持ってその会社や社長の自宅などに押しかけている立場であるテレビ局自身が、自分たちの疑惑を説明すべき場で、あろうことか、出席する記者を一部の社に限定したうえ、生中継も映像撮影も許可しなかったからです。
実際、(あくまでも報道ベースですが)一部のスポンサーの間では、「社長の密室会見を見てフジに失望し、これを契機にCMを差し止めることにした」、といった趣旨の判断もあるようです。いわば、フジテレビの隠ぺい体質がCM差し止めラッシュに発展した格好です。
これについてフジと同社の親会社である㈱フジ・メディア・ホールディングスは27日に再度記者会見を開き、港社長やFMHの嘉納修治会長が辞意を表明していますが、CM差止騒動はそう簡単に収束するかどうか見通せない状況です。
というのも、いくつかの企業はフジテレビへのCM再開の条件として、第三者委員会が(3月末までに)提出するとされている報告書の内容と、その報告書を踏まえフジテレビが適切な対応を講じるかどうかを見極める方針を示しているからです。
たとえば、キリンホールディングス株式会社の対応がその典型例でしょう。
当社広告の一部出稿停止について
―――2025/01/20付 キリンホールディングス株式会社HPより
テレビ業界激変の予感
ただ、それ以上に今回の騒動、テレビ業界に激変をもたらす可能性があります。
- CM出稿会社のなかにはテレビCMを出さなくても業績に大きな変動がないことが判明するなどすれば、今後数年以内にテレビCM自体を完全にやめてしまうケースが出てくるかもしれない
- 今回のフジテレビ問題と同様か、それ以上のスキャンダルが他局からも出てくれば、他局でもCMボイコットラッシュが生じるかもしれない
- フジ問題自体を契機に、CMの高コスト構造が問題となり、スポンサー側からテレビ業界に対してCM料金引き下げ圧力が強まるかもしれない
…。
そうなると、ますますテレビのコンテンツがおもしろくなくなるかもしれません。
ただでさえ、「製作費が減る」→「つまらなくなる」→「視聴者が離れる」、といった負のスパイラルが生じているなかで、今回のフジ騒動は、やはり民放テレビ局というビジネスモデル自体が崩壊する契機となる可能性は、それなりに高いといえるのではないかと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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もともと文春をはじめとしてFRIDAYなどスキャンダル暴露系雑誌は、便所の落書きみたいなもんですから、アハハと笑って読み流すものです。
それをさも質実のように崇めて奉って、引用の形で報道してきたのはフジテレビをはじめとするテレビ局なんだから、それが自分に向けられたとしても文句を言う資格はないと思えます。
文春(およびそれを引用したテレビ報道)のせいで被害を受けた個人や法人はいくつもありましたから、そんなもんで賠償請求すれば、天に唾するブーメランですね。
そもそも、危機管理がなってない。
「あなた浮気してるでしょ」
と訊かれたら全力否定が基本。
「ウッ…」
と即答できず沈黙した時点でフジテレビの負けですわいな。
これについてはフジを擁護するわけではありませんが、最初の顔つなぎをA氏が行ったのは事実だが、そこでXさんの個人情報を得た中居が、A氏なども参加する会合だと嘘をついて呼びだしたとかそんなところだろうと思っていたので驚きはありません。
問題は、A氏が、中居がそういうことをする人物だと知っていて、あるいは他に被害を受けている事例や疑いがあるのを知りつつアテンドしていたのかどうかなのでそこは徹底的に追求してもらわないといけません。
いつもお疲れ様です。
フジテレビ社長の二度目の会見といい文春の訂正といい、オールドメディア同士の内輪揉めさえ始まる予感がしてきそうですよ。
あとは蠱毒を連想するでしょうか。昔読んだ本で、毒を持つ虫や動物たちを戦わせるのだとか。
ともかく、オールドメディアを観るのにカケラほどの価値も感じられなくなりましたよ。フジとか文春とかに関係なく、東京とか地方とか大手とかに関係なくです
とりあえず最低ラインは「週刊誌」の廃刊で、その社の姿勢を問うて最後は廃業までいくかどうか。
その後はマスメディア各社で粗探し合戦と過去記事訂正祭り、便乗ユーチューバーやどこぞの議員の発言まで波及したら面白いなーと考えてます。
文春に責任なんかありませんよ。
赤旗とか聖教新聞とかムーとかガロとかになにか書いてあったから、どうだと言うのか?みたいな。
文春なんかを信じる奴が、あたおか。
文春を根拠に国会予算委で居丈高に質問していた野党がありましたが、いかにバカみたいな行為だったのかが、今ならようわかりますわ。
それを「アホちゃうか」と突き放して眺めていられるのが、まともな大人の有権者。
それを「ナルホドな~」と真面目に聞き入ってしまうのが、リテラシーの足りない人たち。
今の時点で文春の責任を問う人は、
「騙された!」
「俺は被害者だ」
と無意識に考えてるような気がしますよ。
ジャンク品とかノークレームノーリターン品みたいに、そもそも無責任なメディアなんだから、文句を言うのはお門違いです。
文春、とは言って(書いて)ませんよ
文春の初期報道が誤報で、訂正後の今の情報が誤報でない保証なんてない。週刊誌報道なんてそんな程度のものですよね。疑惑。
初期に差し替えを決めた広告主にとっては週刊誌のいい加減な情報なんてアテにできないので、「フジが」疑惑を晴らすか、そのために適切な対応をするかを見ていたと思います。広告主の対話相手はフジであって、文春じゃないですからね。
なので、週刊誌のネタが二転三転しようが、フジの対応を待つ広告主の姿勢が変わるとは考えにくいですね。
週刊誌を判断基準としている広告主がいたとしたら、その会社はヤバいと思います。
テレビ局は、新聞社より早かったですね。テレビの広告媒体としての価値は、かなりディスカウントされてしまったと思います。
ビジネスを変える必要がありますが、不動産部門でどの程度雇用を吸収できるかどうか。テレビ局部門は、整理解雇ということになるのかどうか。ダルトン的には、整理解雇でしょう。
NHKに強制的に視聴料を払わないと民放テレビも見れないないような仕組みのなかで、年間にすればそこそこの金額を払ってまでして、嘘が多い、偏向していると思われる所謂報道番組とか、お笑い芸人さんが身内で騒いでいるだけと思われるバラエティなどなど、わざわざ貴重な時間をついやしてまでテレビを見る必要もないのでは?と思いますね。
世の中バランスですから、売れたら増えるし売れ残ったら減少する。
>これだとなんだか、「フジテレビ問題」の前提が変わってきてしまいかねません。
もしも今回の騒動が「タレントと女子アナのトラブル」ならなんでフジが謝罪するの?
私の推理は;問題社員は札付きで、この話がもちあがったときフジ上層部は「またアイツか」今回は文春砲で逃げられないなと早とちりしたのかもしれない。
>もしも今回の騒動が「タレントと女子アナのトラブル」ならなんでフジが謝罪するの?
被害者から被害報告を受けた社長も当時の専務も怒りを覚えるくらいの人権侵害だと認識していたのも関わらずコンプライアンス部門に報告もせず中居氏を使い続け、その後の特番迄あてがったからです。
週刊誌で問題を起こしたとされる松本氏は切ったが、被害者から被害報告を受けても何もせず、週刊誌が報道したとたん中居氏を切ることは謝罪に値すと思いますがね。
こんな こ゛しっふ゜しに まし゛に なっちゃって と゛うするの
フェイクニュースだらけのSNSと違って、情報のプロフェッショナルであるジャーナリストが作成するマスコミメディアが発信する記事は信頼できる、という主張。
だから皆さん信じたんですよね。
この矛盾、どう説明するのかしら?
特大ブーメランだと思うのですけど。
今頃フジテレビ以外のオールドメディアは死に物狂いでスキャンダルの種を探し回り、
フジテレビに目が向いている内に処分しようとしていそう。
「スポンサーに”きっかけ”を与えたらこうなる」と言う実例が今分かりやすく出来ていますから。
しかしフジテレビ以外のTV局も女衒もどきの活動はやっていただろうし、
迂闊に誰かを切り捨てたら「死なばもろとも」をされかねないし……
いやはや、どこもかしこも大変ですなあ。飯が旨い。
私などひねくれ者なので、この記事を見たときに、
「裏でニギッタナ・・・」
なんて思いました。
落としどころを見つけたいフジが週刊誌に泣きついたというものです。
(誤報という事にしてもらった)
今後、フジが週刊誌を訴えるかどうかが、一つの答えなんだと思ってます。
出来れば停波、廃局を見たかった身としてはここで収束するのはちょっと残念な気がします。
おおおっ、なるほど。
その発想は無かった。
自然な流れ で、とても腑に落ちます。
商人「細工は隆々でございます」
代官「越後屋、そちも悪よのお。ぐふふ」
女性にとって社員Aは女性のアナとしての将来を左右する上司。
社員Aはバーベキューの件で動いていたんだから女性が被害の声を上げなかったら社員Aの思惑どおりに進んだことになる。
フジテレビにかかわらず男社会の中でこういう背景で泣かされた女性はたくさんいただろう。
オールドメデアがいつも使う
「女子アナがペコリ」
でいいんじゃない
どうしても謝罪がしたいなら
其れでもフジTVが会見をしろと言うんなら
「今後フジTVは全て謝罪会見を行う」と言ったら
「考えてやらんでもない」
かな