「百年後の日本」を提唱する政治家や政党は出現するか

「長期と短期を分ける――」本稿ではちょっと時事的な話題から離れ、著者自身の勝手な妄想を綴ってみたいと思います。日本に1つくらい、「百年後の日本」を提唱する政党があっても良いのかもしれません。目標は何でも良いのですが、たとえば「百年後の日本は無税国家となっています」、といったものはいかがでしょうか。こんな夢を語り、そこに向けた具体的な道筋を示すことができる政治家は、出現するのでしょうか。

政治家の資質とは?

たとえば消費税の減税・廃止を主張する政党は?

近日中の解散・総選挙の可能性が、決してゼロではありません。

首相、年内解散はしないとの「意向固める」=メディア』などでも取り上げたとおり、いくつかのメディアは岸田文雄首相が年内の解散総選挙を「しない意向を固めた」、などと報じているのですが、どうせいつかは解散するならば、自民党にとっては今この瞬間に解散を断行するのが最も有利だからです。

いや、「今が一番有利だ」、などと断言するのはやはり行き過ぎです。

もしかしたら岸田首相が肚の中で「消費税を5%に減税する」、などのカードを隠し持っていて、それを(自身の従兄でもある)宮沢洋一・税調会長や(麻生太郎総理の義弟でもある)鈴木俊一財相らに黙っておき、ある日突然そのカードを切ってから解散、という可能性だってあるからです(まぁ、ないと思いますが…)。

現在の日本で「消費税の減税・廃止」などを掲げて選挙を戦えば、少なくない有権者がその政党を支持するのではないか、などと個人的には思います。

国民民主党やれいわ新選組が少数政党でありながらも着実に固定票を獲得しつつあるのは、まさにこの消費税に正面から斬り込んでいるからではないかと思います(ただしそれらの政党にそれを実現するだけの能力があるかどうかはまったく別問題です)。

日本維新の会や立憲民主党のように、ある程度の規模を持っている政党がもっとハッキリと消費減税・消費税廃止など掲げれば、自民党にとっては脅威となる可能性はあるでしょう。

(※もっとも、立憲民主党や国民民主党の場合は、消費税・地方消費税の増税法案を通した野田佳彦内閣の出身母体である民主党の後継政党であることを忘れてはなりません。とりわけ立憲民主党の場合、掲げた目標を達成するだけの実務能力があるのかどうかすらよくわかりません。)

政治家の4象限

ただ、本稿では少しだけ時事的な話題から離れ、著者自身が個人的に考える「理念と実務」、「長期と短期」という議論を紹介したいと思います。

以前の『弁が立つ、しかし実務能力がない者ほど始末に負えない』を含め、当ウェブサイトではこれまで何度も議論してきたのが、「政治家として必要な資質」、という論点です。

政治家には有権者を納得させるだけの理念、あるいは「志(こころざし)」のようなものがあるのが望ましいのですが、それだけではありません。高い志を持っていたとしても、その理念を実現させるだけの実務能力が伴っていなければ、意味がないのです。

だからこそ、政治家や政党について議論する際には、基本的に次の①~④の象限に分けるアプローチが有効だと思います。

政治家や政党の4象限
  • ①志がある、実務能力がある
  • ②志がある、実務能力がない
  • ③志がない、実務能力がある
  • ④志がない、実務能力がない

©新宿会計士の政治経済評論

②の類型の政治家にご用心!

このうち文句なく優れているといえるのは①の象限の政治家ですが(故・安倍晋三総理大臣がその典型例でしょう)、残念ながらこんな政治家は滅多にいません。

というよりも、「①のような政治家がいないなんて、日本はなんと不幸な国なのか」、などと悲観する必要はありません。①のような政治家が稀有であることは、日本に限った話ではないからです。

そして、①以外の政治家のなかから少しでも優れた政治家を選び出す(あるいは明らかにダメな政治家を排除する)のは、結局のところ、私たち有権者の仕事です(だからこそ、当ウェブサイトでは口を酸っぱくして、「選挙には必ず行くようにしましょう」、と訴えているわけですが)。

その際の個人的な目安は、こうです。

まず、③のように、高い志があるわけではないものの、実務能力はわりと高いという政治家は、それなりに使い様があります。私たち有権者の側からアプローチして、希望を伝えれば(=陳情すれば)、それなりに動いてくれる可能性もあるからです。

また、④のように、べつに志があるわけでも、実務能力があるわけでもない政治家(※残念ながら、世の中の政治家は、圧倒的多数がこれでしょう)も、一種の「陣笠議員」として、自分が所属する派閥のボスに仕え、自党の政策に盲目的に賛同票を投じるという意味では、「数」としては重要な役割を果たします。

しかし、もっともたちが悪いのは、②の類型の政治家です。

なまじっか弁が立つだけに、それなりに有権者からの支持を集めることもあるものの、実務能力がないがために、思わぬトラブルを発生させることもあるからです。たとえばパフォーマンス目的だけのために「視察」と称して事故現場に行き、事故対応を妨害したことが最悪の結果を招くこともあるようです。

選挙は明らかにダメな政治家を排除する手続でもある

このため、著者自身は選挙について、「よりどりみどりの素晴らしい候補者群の中から、自分自身の理想に合致したピカピカの候補者を選ぶプロセス」ではなく、「ゴミの山からマシなゴミを拾うプロセスだ」と捉えた方が正確だと考えています。

あるいは「ゴミの山のなかで、本当に酷いゴミを排除するプロセス」、というべきでしょうか。

選挙とは「候補者のなかから政治家を選ぶ手続」のことですが、じつは「候補者のなかから政治家になってはならないものを排除する手続」のことでもあります。

たとえば「国会議員の選挙だと投票に行くけれども、都道府県・市町村議会選挙などでは棄権する」、などという人が時々いますが、そのような人には、お住まいの自治体でどんなことが決定されたとしても、文句を言う権利はありません。

結局、投票率が下がれば組織票を持っている候補者が有利になるのは当然のことであり、そして、組織票を持っている政治家は、有権者全体ではなく、自分を支持している組織のことを優先する傾向があるのもまた当然のことです。

ちなみに選挙では、ほんの数十票、数百票の差で当落が変わるくらいの接戦状態に陥ることは、意外とよくある話です。

もしあなたがお住まいの自治体で、あなたにとって嫌いな候補者であるAと、そこまで嫌いではない候補Bが立候補していた場合、あなたが投票しなかった結果、あなたが嫌いなAが当選し、Bが落選してしまうこともまたよくある話です。

その意味で、選挙はフリーライドの議論によく似ています。

「自分ひとりくらいが投票しなかったからといって、世の中が変わることはない」、などとタカを括っている人が多ければ、結果的に組織票を持つ候補者や政党にとって有利となり、世の中が(あなたにとって)悪い方向に変わるのです。もちろん、それは自業自得です。

民主国家、鉄道工事に似たり

民主主義は独裁国家とまるで異なる:とにかく時間がかかる

こうしたなかで、せっかくなので是非とも皆様にお伝えしておきたいことがあります。

それは、「社会を手っ取り早く作り替える」という目標を達成するうえで、民主主義というものが不向きである、という事実です。新しい道路や鉄道を通そうと思っても、日本のように私権が強い民主主義国家だと、用地買収も困難です。どこかの県知事が妨害すれば、新規路線の建設も止まってしまいます。

これに対し、独裁国家の場合、(独裁の度合いにもよりますが)一般に独裁者の鶴の一声でどんどんと道路や鉄道の建設が進みます。独裁者が「これが良い」と思い描いたとおりに、まるで都市建設シミュレーションゲームのように、好きにさまざまなインフラを建設していくことができるのです。

いや、もちろん、ゲームの世界ならば、あなた自身もその世界の「独裁者」ですから、「ぐねぐねと曲がりくねった鉄道路線をまっすぐにする」などの都市改造はお手の物でしょう。そこに建っている建物を片っ端からぶっ壊し、更地にしたうえで鉄道を建設すれば済むからです。

この鉄道工事理論は極端な事例ですが、独裁国家だと民主国家と比べ、話が早く進むことが多いことは間違いないでしょう。

そこでお尋ねしますが、あなたは独裁国家に暮らしたいですか?

独裁者の機嫌を損ねたら牢屋や強制収容所にぶち込まれ、そうでなくても普段から人民は人間扱いされず、出生の身分次第では一生、その国で迫害されて生きていかねばならないのだとして、その国で生活したいと思うでしょうか。

おそらく冷静に考えて、民主主義は地球上に存在するあらゆる政治体制と比べ、人類がこれまでに開発してきたなかでは最も優れた政治システムです。正直、自由民主主義や私有財産制度などの仕組みを捨てるという選択肢はあり得ません。

必然的に、民主主義の手続のもとで、私たちは最善を尽くさなければならないのです。

鉄道工事に見る民主主義国の不便さ

その民主主義のシステムは、「世の中をガラッと作り替える」ことには不向きであり、世の中をそれこそちょびっとずつしか変えていくことができません。利害関係者があまりにもたくさんいるからです。

道路ひとつとってみても、大都市部でちょっと道路を拡張しようとするだけで、大勢の地権者が影響を受けます。なかにはその土地で生活し、商売を営んでいる人もいるわけですし、もう何十年も地元に根付いている人だっているでしょう。

独裁国家ならともかく、日本のような自由・民主主義国において、都市建設シミュレーションゲームよろしく、いきなり重機でその家や店舗をぶっ壊すことなどできません。もし道路を通したいなら、ちゃんと法に則り、複雑な手続を踏み、時間を掛けて、人々を説得するしかないのです。

あるいは、当ウェブサイトでいつも指摘している「鉄道工事理論」を思い浮かべていただいても良いかもしれません。

日本の大都市部では、とくに平日、多くの鉄道路線が通勤客でごった返します。あまりにも客が多すぎるがために電車が詰まってしまい、円滑に運行できなくなっていることも多く、また、これらの路線では「開かずの踏切」問題も深刻化しているケースも見られます。

こうした状態を抜本的に解決するためには、たとえば「▼線路を上下もう1本ずつ増やす(いわゆる複々線化)、▼開かずの踏切をなくすために線路を高架化または地下化する、▼バイパス路線を新規に建設する」――などの対策が求められるかもしれません。

しかし、鉄道路線の多くは1日たりとも運休することが難しく、特に平日にはおびただしい本数の列車が走っていることが一般的です。こうした路線の運行を止めずに、線路を増やす工事を実施したり、線路を高架化したりするのは、正直、至難の業ですし、まじめにそれをやろうとしたら気の遠くなる年数が必要です。

鉄道シミュレーションゲームの世界ではクリックひとつで邪魔な建物をぶっ壊し、そこに好きなように鉄道を引くことができますが、現実世界だと地権者の了承を得て立ち退いてもらう必要がありますし、鉄道の運行を可能な限り止めずに工事を進める必要があるため、かなり精緻な計画と相応の時間が必要です。

理想が簡単に実現するわけなどない

現実の政治も、これと同じでしょう。

もし私たち国民が減税を願うなら、「減税」を掲げる新党に票を投じるという選択肢もないではないのですが、やはり現実的には自民党内で減税派議員を増やし、親財務省派(すなわち反日派)などの議員を落選させていくのが早いのではないでしょうか。

今朝の『単なる引締め?「総選挙で自民過半数割れ」報道の実情』でも取り上げたとおり、一部報道では、「いますぐ解散総選挙をすれば、自民党が議席を大幅に減らす」、といったシミュレーションも示されているようです(それが虚報かどうかは別として)。

「ワシが考える理想の国は、これや」。

当たり前ですが、政治家は「自分が考える理想」というものを持っておくべきですが、その「自分が考える理想」を実現するために、どれだけ具体的な道筋を描き、そこに向けてどれだけ多くの有権者を魅了することができるかは、その政治家次第でしょう。

こうしたなかで、ここ数日の国内政治の動きを眺めていて、改めて説明しておくべきと考えたのが、「理想と現実」の議論です。

政治家の実務能力の本質は「妥協で理念を実現させる」』でも取り上げたのですが、政治家の実務能力とは、自身の高い志、あるいは自身が考える理想、理念をしっかりと維持しつつ、現実に合わせて妥協できるところは妥協しつつ、しっかりと「実」をとることができるかどうかにかかっています。

たとえば、あなたが政治家だったとしましょう。

そして、あなたの理想は「消費税廃止」だったとします。

このとき、その「消費税廃止」に向けて、あなたはどのような道筋を描くことができるでしょうか。

今から百年後を考えてみる

その「答え」を当ウェブサイトごときが提示するのはおこがましい話ですが、ひとつの考え方としては、短期的なビジョンと中・長期的なビジョンを分けてしまう、というのも一手です。

たとえば、現在は消費税と地方消費税の合計税率は10%(=7.8%+2.2%)、軽減税率は8%(=6.24%+1.76%)ですが、消費税法をいきなり廃止するのではなく、まずは軽減税率を5%(=3.9%+1.1%)などに引き下げることを目指す、というのはアプローチとしてあり得る話です。

そのうえで、第二段階として、軽減税率の適用対象となる品目を、食品や新聞だけでなく、生活雑貨全般に拡大し、第三段階として軽減税率を5%からさらにゼロ%にまで引き下げてしまう、という考え方は、いかがでしょうか。

その際、もうひとつ考えられるアプローチは、短期と長期を分ける、というものです。

たとえば、現在はまだ財務省の力が相当に強いため、「減税しますよ」、と思っていたとしてもそれを表に出さず、とりあえず財務省の方針にハイハイと従っておきつつも、裏で財務省そのものの弱体化を狙うのはひとつの戦略です(その具体的な方法を本稿で明らかにすることはしませんが…)。

極端な話、「今から百年後の日本」を大真面目に論じる政党が、ひとつくらいあっても良いのかもしれません。

「今から百年後の日本は、引き続き世界をリードする経済大国・技術大国であり続けています」。

「今から百年後の日本は、無税国家となっています」。

「今から百年後の日本は、千島・樺太を領有しています」。

「今から百年後の日本には、NHKや財務省などの利権集団はありません」。

「今から百年後の日本には、憲法第9条はありません」。

日本人ならばできる!

正直、目標は何でも良いと思いますし、パッと見て荒唐無稽な目標が入っていても構わないと思います。日本人は目標があれば、それが長期的な時間を要する事業であっても、意外と達成してしまうからです。

先ほども例に挙げた鉄道工事のケースだと、それでも緻密に工事計画を立て、沿線の土地収用・買収を進めながら、何年、何十年という単位で事業を実施していく必要があります。

首都圏で有名な事例でいえば、小田急電鉄本線や東急東横線・目黒線などのケースが有名ですが、それこそ数十年という気の遠くなるような単位で工事を進め、それを完成させてきたのです。

鉄道事業で莫大な予算と時間を投じ、複々線化、連続立体化を達成してきたような日本ですから、「無税国家にする」、といった目標を達成することが絶対に不可能だとも思えません。むしろそうした長期的なビジョンをしっかりと示すのが政治家の役割のはずです。

日本にそのような政党や政治家が出現するのかどうか。

あまり期待しないで、それでもホンネでは心のどこかでしっかりと期待して待ってみたいと思う次第です。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. クロワッサン より:

    岸田文雄って「半年後の自分」とか「一年後の自分」とかが大事で、「〜年後の日本」を考えるようなタマには見えないですしね。

    1100兆円「日本国民の現預金」が外資の食い物に…「迷走メガネ」岸田首相が打った「ヒドい博打」
    現代ビジネス11/8(水) 13:03
    https://news.yahoo.co.jp/articles/5bc3410c88bcf3fbb6d8eb20158400684b3788a2

    まぁ、「独裁者アドルフミオ・キッシダー」ではないだけマシだと思うくらい?

    安倍晋三氏が、対日レイシズムを宗教的権威で正当化する反社会的似非宗教団体の旧統一教会問題での“人誅”で亡くなった事が、非常に残念です。

  2. 雪だんご より:

    そういえば、「国家百年の計」ってマスコミからも政治家からも聞いた覚えがないです。

    グローバリズムのせいで”国家”と言う単語に嫌悪感がはびこったから?
    未来の夢を国家ではなくテクノロジーに見たくなったから?
    それとも核戦争や環境汚染の恐れで100年後人類が生存している保証がないから?

    いずれにせよ「私は私が死んだ後の未来の為に働く!」と言う政治家は……思いつかないですね。

    1. 匿名 より:

      100年後にどうなって欲しいという明確なビジョンが、国民に無いからでは?
      政治家もマスコミも、結局は日本国民ですし。
      生まれて、学校に行って、恋もしたりして、結婚して家庭を持って、子供を育てて、孫の顔を見て、やがてこの世を去る。結婚せず、別の生き甲斐をを追い続けるという人生もありでしょう。
      こんな一生を衣食住足りて、戦争にも巻き込まれずに送れるなら結構なことです。

      そうなると、差し当たって思い付く最優先の願望って現状維持、安全への備えになります。
      それこそ、スーパー堤防の建設やダムの追加、耐震基準の見直しとかそんな感じになるかと。
      なので自分も、日本の風景がこう変わって欲しいみたいなビジョンは思い浮かびません。

      そんな自分は、日本人にはもっと精神的な豊かさを得られるようになって欲しいです。
      心理学を義務教育に取り入れるとか。子育てでも対人関係でも、自己分析でもどういう理屈でこういう反応になっているのか? どうすれば円滑にやっていけるのかというのを考えられる有益な知識だと思うので。

      1. 雪だんご より:

        確かに「100年後の日本」について想像している、
        願望を持っている人はあまり多くなさそうですね。

        私としては「人口が減少しても国力が落ちない様機械化が
        上手くいき、かつ人の仕事を奪っていない」未来を望んでいるくらいかな。

  3. sqsq より:

    法人減税=法人に選挙権ないからアピールしない
    所得減税=所得税払ってない人が多いのでアピール力が弱い。
    消費減税=すべての国民が払ってるからアピール力はあるがマイナスのアピールにもなる。

    マイナスのアピールとは:消費税は福祉目的税では? 減税して(あるいは廃止して)福祉財源どうするの。これはメディアが必ず突いてくる点だろう。その場合国債増発でやっていくしかないけどいつまで続けられるのか。
    1989年に3%で始まった消費税は10%になり今や一番税収の多い税目に育っている。その重要な税収に手を付けるような国の国債が今まで通り消化できるのか。(国債の返済原資は結局のところ税金ということ)消化できなければ利率を上げるしかないがその場合、利子を払うための国債発行ということになり雪だるま式に増えていくのではないか。どこかで限度(国債残高)があるはずだがそれを言い当てる人はいない。

  4. いねむり猫 より:

    これから50年の間に2人ぐらいはニューリーダーが出てくると思う。
    戦後90年の間に、吉田茂、田中角栄、安倍晋三etc、が出てきたのだからですね。但しどの政党に現れるかはこれから10年にかかっていると思います。
    自民党に出てきたときは、今の政治姿勢では国民がついてこないと思います。今の自民党には、派閥が存在し私利私欲と政治混乱で何もできない。
    たとえ高市早苗が総理大臣になったとしても、民主党からの移籍組で、清和会から今は無所属で派閥の支援は今はない。故に高市総理大臣は難しいと思う。
    維新の会は、吉村知事の今後の活動によると思う。新しい人が出てこなければはっきり言って難しい。しかし地域政党として全国各地に展開されると思うので新しい人材の可能性は高いかもしれない。

  5. naga より:

    政治家だけの責任でなく国民の問題でもあると思います。
    選挙で自分が投票しても当選させたい人を当選させたり、逆に嫌な人を落選させることはできません。しかし、もっともっと投票率が上がれば政党・政治家も票を確保できる団体だけの方だけを見ることができなくなり、無党派層に配慮するようになるでしょう。
    消費税は、0%が望ましいですが、0%でなくてももっと低くして消費税の還付などなくせばどうなのでしょうか。(輸出企業も輸出分の消費税の還付などなくす。)

    所得税等(社会保険も含む)についてはもっとシンプルにして、所得が上がったら急に税金が増えて手取りが減るなどなるべくなくしてもらいたい。

    公営ギャンブルについては胴元の取り分があるのだから掛けた人の儲けについては非課税にすべきと思います。財務省に直接入ってこないからといって税金を掛けるなど国民には関係ないことですから。ギャンブルの胴元の取り分の使い道についてもっと考えるべきでしょう。
    経済や税金については素人ですが思うところを書いてみました。

  6. 農民 より:

     実際なのか刷り込みなのかはさておき、喫緊の課題が多すぎる、遠い未来などより今日明日すら覚束ない、という感覚が一般的でしょうから(共感を重視する歌詞なんかでも”未来なんかより今が~”とか多いですね)、政党が100年後を語っても伝わらないどころか、そんな無駄なことをしている政党などいらない、とすら言われそうです。しかしそれでも、超長期的展望は捨てるべきではありません。
     実務に追われずに理想論を語っていられる野党にこそ、こういった議論からの視点で与党に物申してほしいのですが。
     昨日の話題の学生に絞った支持率調査では、おじさんの感覚とはまた違った結果でした。立憲やれいわがそこそこ高いのは個人的には信じがたいものの、それは彼らの知識不足や情報源だけの話しではなく、彼らの将来が長いこと、理想や未来こそを主眼に置いているからこそ、理想論や現状否定にも共感するのかなと感じました。
     日本の野党の問題点は(反日勢力であるなどの立証不能な疑惑をおけば)実務能力が低い点ですが、その内容としては「近視眼的な上にできもしないことばかり言っている」ことだと思います。これが「今はとてもできないけども遠い将来世代に向けて実現すべき提言」であれば大分違うのではと思うのです。……結局「志が無い」って話で終わりそうですが。
     まーもはや100年後といえば、地球に居住しているか、国家という枠組みが存在しているかどうかすらわかりません。

  7. たろうちゃん より:

    首相を罷免できるリコール制度が欲しい。党内力学で総理がきまるなら国民の声で辞任させることもできるのが望ましい。投票とは名ばかりで議員一人一人の意志はどうなんだろうか。派閥のボスが決めたからこの候補にする、、が通り相場の気がするのは穿ち過ぎか。今のように支持率が20%ないとしたら7割の人間の支持がないわけで公平とは云えない。有権者が悪い。勝手に投票権を放棄して悪政だと非難する、、放棄とは白紙委任とおなじなのだ。北朝鮮も表向きは投票率100%だけど将軍様にいれないとポアされちゃうらしい。日本も岸田様に入れないとポアされるのかぁ。

  8. 元雑用係 より:

    現実的な政策も語りながら、時には国家百年の計を語るってのは両立すると思いますけどね。
    政治家を見ていて考えていそうな人、考えてなさそうな人、「何それおいしいの?」な人、それぞれ顔がちらほら浮かびますが。
    マスコミがあまりそこに関心がないので聞かれる機会も少なく、露出する機会も少ないのかもですね。

  9. はるちゃん より:

    日本は、1990年頃までの戦後キャッチアップ型国家目標からバブル崩壊後の次の新しい国家目標を定めることが出来ないままデフレ経済に陥ってしまいました。
    安倍さんが、戦後レジームの脱却と言っていましたが、それが何を目指すのかという国民的合意が形成されないまま、今に至っていると思います。
    また安倍さんは、美しい日本を目指すとも仰っていましたが、アメリカの民主党を含む国内外のリベラル勢力からは右翼的だという印象を持たれたのではないかと思います。アメリカに民主党政権が続く限りは、日本独自の外交は難しいかも知れません。
    また、日本は監視しておかないと「侵略国家」に戻ってしまうは無いかと思っている人は世界中にまだまだ多いようですが、中国の脅威に対抗するには「防衛力」の強化が欠かせません。
    FOIPのより一層の推進や避難民の支援により、世界平和に貢献する国であるという事を示すとともに、より多くの外国人に日本に来てもらって日本に対する理解を深めてもらうという努力が欠かせません。
    内政に関しては、各種の利権を排して国民のためになる効率的な国を目指して貰いたいと思います。ただ、利権の保護団体のようになってしまっている自民党に期待するのはなかなか難しいでしょうね。もちろん立憲民主党は論外ですが。

  10. Masuo より:

    今回のLGBT法案はやられました。左派は用意周到に準備を重ね、長い時間をかけて根回しをしたのでしょう。そしてそれが功を奏したわけです。これをきっかけに戸籍制度などの日本の体制が変わっていくように思います。

    その時にも書きましたが、この法案が通った時に思ったこと。
    「なぜ、自民党に代わる野党を育ててこなかったのか」
    マスコミのせいにするのは簡単ですが、いざその段になると悔しい思いでいっぱいでした。

    そしてその反省を生かして、今後は野党が育つようにしていかなければなりません。
    右派も自分たちの理想を実現するために準備を重ね、長い時間をかけて根回しし、育てていかなければならないと思います。

    今までは、自民党が弱小政党を吸収してきましたが、10年後、今度は公明党が自民党を吸収しているかもしれません。現状でも自民党は、半分ほど公明党の傀儡政権であると思ってます。
    その時にまた「しまった!」とならないことが大事です。

    保守党に限らず、この10年後、20年後、100年後を見据えて、新党が立ち上がり、そして競争を勝ち残って生き残った政党が、自民党に代わる政党に育ってほしいと思います。前も書きましたが、多分私の代は無理でしょうが、私の子や孫の代で真の保守政党が政権を取ってくれたらいいなと思います。少なくとも百田さんは10年後を見据えていると言っていたのでお手並み拝見です。

  11. F6F より:

    私は会計士さんの四象限のご説明で、②<③の評価にやや違和感を覚えます。評価の根拠も理解は出来、反対するようなものではありませんが…

    ②の政治家は実務をこなせる部下や重要な折衝における参謀役(志の実現の為の振付師)が付けばカバーできる、と言う言い方も出来るかと思います。
    まあ、新党やぽっと出の新人候補がそうした人材を確保するのは難しいとは思いますが…

    それに③は一歩間違えば「無能な働き者」と化す可能性があります。己の芯が無く、自分にすり寄ってくる者の意見に左右されて国を危機に陥れるのはこうした輩ではないかと。

    いずれにせよ、自分の考える理想を実現する為に政治家になったのだ、と言う「志」が無い者に政治は任せられないと思います。

    1. F6F より:

      あ、あと私が政府や何より国民一人一人がまず考えることは、
      「日本国の独立(の維持)」
      だと思っています。

      今の国内外の状況を見るにつけ、このままだと中国に吞み込まれてしまうのでは?と言う不安が拭えません。
      一方で中国の脅威に対し日本が米国と同盟関係を強化することは何ら反対するものではありませんが、にしても米国のケツを舐めていれば良いと言う宏池会の考え方には独立国としての矜持は無いのか、と思わざるを得ません。
      米国とて自国の利益が第一、いざ有事の際米国は動く保証は無いと言うリスクを考慮して政策を考えるべきでしょう。

      価値観を同じくする各国との関係を強化しつつも、特定の国に命運を握られるような状況から少しでも脱却出来るような政治家を選びたいと私は考えます。easy to sayですが…

  12. さより より:

    本稿は、いいテーマだと思います。
    これは、目標管理や目標思考なんかでは、重要な思考法です。
    つまりこれは、よくやる思考法なので、今回は逆に、これから100年後の代わりに、今から100年前はどうであったか?と、その時、どのように考えていたか?そして、その時考えていたことと、現在の関係を見てみたいと思いました。
    今から100年前、1923年、大正12年、大正モダン・大正デモクラシーの時期だったようですが、日本は、ワシントン海軍軍縮条約から後の日本の軍事力への制限圧力や満州国樹立批判から、1993年に国際連盟脱退と軍事路線へ傾倒して行きます。その後の歴史は分かっている事なので省きます。が、この時、日本の国是は何だったか?
    それは、明治維新の時に立てられた、「富国強兵」「殖産興業」であったろう、と思います。これは、欧米列強の帝国主義の世界では、遅れて来た日本にとっては必要な針路であったろうと思います。ですから、その是非をどうのというのではなく、その時から50年前、明治維新の時に決められた針路方針の道を50年後も、日本国は正しく具現化して歩んでいた、ということです。
    そしてその時に、今の日本の有り様が少しでも想像出来たでしょうか?大正デモクラシーとは言っても、普通選挙、婦人参政権などの考え方も無かった時代です。その時代に今の日本の有り様を想像出来る人がいたでしょうか?その時の日本は、明治維新の時の国是の路線をひた走り、1945年にその極限点に至ったのです。
    そして、戦後、今度は、米国によって定められた、自国軍隊をも否定する平和主義によって方向付けられているように見えます。まあ、その道を歩んでいることは誰も否定出来ないでしょう、お目出度い事に、戦前、日本の軍事路線のお先棒を担いでいた、某A新聞社が今度は、正反対の路線のお先棒を担いでいるのですから、節操の無い事です。
    長くなりますので、以降端折りますが、
    要は、100年後なんて想像も付かない事を考えるよりも、自分達の国是のような「在り方」を決めることが、自分達の未来の有り様を決定する、という事です。これは、歴史的事実です。
    最近は、企業でも、目標管理よりも、パーパス、有り様=目的管理の考え方が主流になって来ています。
    言うまでも無く、目的と目標は、違います。目的とは、別名、意義、とも言います。(以下、省略。)

    1. さより より:

      1993年→1933年

      訂正します。

    2. さより より:

      >要は、100年後なんて想像も付かない事を考えるよりも、自分達の国是のような「在り方」を決めることが、自分達の未来の有り様を決定する、という事です。

      やはり、途中で端折ってもいけないので。

      ここからは、100年後のどうなっているのか?と考えることと軌を一にするかもしれませんが。

      自分達は、どういう国の国民でありたいか?
      自分達の国は、どういう国であったらいいか?

      ということ、「国是」「国の針路」「国の有り様」を示すことが、国のトップの一番のやるべき仕事です。勿論、国際情勢、国民の声、人間の有り様、など様々なものへ、深く思考を巡らせた上でのことですが。

      その観点から見て、安倍晋三氏は、正しく的確な「国の有り様」「国の針路」を提示し、それを具現化したと思います。
      個人的なことを言えば、安倍晋三氏が第二次安内閣の首相になってから直ぐに始めた、「価値観外交」の意味が直ぐには分からなかりませんでした。
      しかし、それから数年後、中国の台頭を見て、その意味の深さが理解できました。

      軍隊なき平和主義の欠点を、現実的な外交政策でカバーしたのです。
      それ故に今、国民は安心していられる、国の針路が明確になっているので。
      今の首相は、それを暈そうとしていないか?
      だから、国民は不安になるのではないか?

      所で、米国から与えられた「軍隊なき平和主義」を心棒している野党や左翼が、反米主義であるのは、一体どういうことなのか?これらの人達は、自分が何をやっているかを分かっているのか?と、その知能を疑う。
      少なくとも、自分達が心棒していることの歴史的経緯は勉強しなさい、と言いたい。

      最後に中途半端に岸田を評価する人達。行政官僚のトップとしての総理と、政治家としての首相は、役割が異なることを良く知っておく必要があります。
      行政府の長は、目の前の課題を処理すればいいかもしれないが、国家のトップとしての首相は、国家元首に代わって、国の有り様と針路を決めなければならいなのだ、ということは知っておいて欲しいですね。

      1. さより より:

        >行政府の長は、目の前の課題を処理すればいいかもしれないが、

        こんなことは、普通の能力があれば、誰だってできる。
        こんなことをやったから、出来たから、と言って岸田を評価する人間を疑う。

        少しは、責任ある仕事ってものをやったことがるのか?と。

        尚、目の前の課題も処理できない人間が総理にも、政治家にもなってはいけない、
        ということは、最低限の原則でしょうが、そんな人間が各省庁のトップになるかもしれない所が、この民主主義の問題であり、怖い所。

  13. のぶくん より:

    今の職業政治家には無理でしょうが、100年先の理想を語りそれに基づいて50年先、30年先20年先10年先までの理想のスケジュールを立てて、それに支持を受けて選挙で勝って進めていくような人が出てきてほしいですね
    将来の子供に借金を残さない為に、増税を繰り返して不景気で貧乏な国を作って、若者達が海外に働きに出ていってしまう状況で先があるのか
    10年20年でAIが進んで、ロボットが人の代わり働くようになる時代をどんなふうに迎えるのか
    高市さんが進めてますが核複合などの将来の燃料対策にどれだけ投資して早く進めるのか
    30年後に日本人は何人になっていて高齢化社会がどのようになっているのか
    100年後何人になっているのが日本人は幸せなのか
    エネルギーが格安で作れるようになり労働はロボットがする世界で人は何に幸せを感じるのか、それとも素晴らしく幸せな未来になっているのか、世界とはどのように関わっているのが良いのか、それとも境目もなくなっているのか
    未来のために今をどうするか語れる人が欲しいですね

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