森氏代表務める団体、ブライダル事業者から寄附金受入

例の「ブライダル補助金」を報告していた森まさこ氏が代表者を務める「自由民主党福島県参議院選挙区第四支部」の政治資金収支報告書を確認していくと、2021年4月30日付でブライダル業を営む会社から100万円の寄附金を受け入れいていたことが明記されているようです(ただし、少なくとも3年分の報告書で見て、同社からの寄附金はその1件だけのようですが…)。

本稿は森まさこ氏の「ブライダル補助金」に関する、ちょっとした「メモ」です。

自民党(安倍派)の森まさこ(三好雅子)参議院議員が自身のツイッターやブログで報告している「ブライダル補助金」に関しては、『ブライダル補助金で子育てトーテムポールは解決しない』でも報告したとおり、何らかの新規立法措置により創設されたものではないようです。

「経産省サービス産業課」(※原文ママ。正確には「経産省サービス政策課・サービス産業室」)のなかに、森氏らの要求により「ブライダル担当」が設置され、予算措置が講じられ次第、ブライダル産業に補助金を配る、というものだそうです。

これについては繰り返しになりますが、いかなる補助金制度も法に従い、適正に執行する分には、とくに問題はありません。

とくにブライダル産業は「若者の結婚式離れ」やコロナ禍により、大きな打撃を受けていることは間違いなく、また、ブライダル産業は「地域の花屋さん、写真屋さん、衣裳屋さん、仕出し屋さん」…、といった具合に「産業の裾野も広い」という側面はあるのでしょう(それをどう数値化しているのかは知りませんが)。

したがって、今回も費用対効果が明確であり、国会による予算措置が講じられるなど、法的に適切な裏付けが得られている状態であるならば、それを実行する分には、少なくとも「違法性」はないことになります。

ただ、その一方でひとつ、少し気になる情報もありました。

福島県選挙管理委員会のウェブサイト(2022年11月25日公表分)に掲載されている「自由民主党福島県参議院選挙区第四支部」の政治資金収支報告書が、それです。代表者欄に掲載されているのは「三好雅子」、すなわち森まさこ氏の本名です。

この11ページ目「その7」に掲載されている17件の寄附金のうち、15行目に記載されている寄附者、つまり2021年4月30日付で100万円を寄附している法人が、どうやらブライダル業界の会社らしいのです。

これについては福島第四支部の過去3年分の収支報告書を確認したところ、100万円以上の寄附金のうち、ブライダル業界からのものは、この1件だけだったようです。ただ、客観的に見て、ブライダル業界から寄附金を受け入れた政治家がブライダル補助金を推進するのは、非常にグレーでもあります。

とくに自民党がLGBT法、増税、対韓譲歩などの「岸田失政」で失速するなか、また、例の「松川問題」で批判が相次いでいるなかで、森氏が「少子化対策としてのブライダル補助金」という、これまた強烈なワードを引っ提げて登場したことは、自民党にとっては大きな逆風となりかねません。

安倍晋三総理大臣が暗殺されて、たった1年でここまでの状況になってしまうというのは、なんとも困った話です。現在もっとも懸念されるべきは、自民党内の規律の緩みにより、岩盤保守層の支持が枯渇することではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. 農民 より:

     本来は別に問題の無い「政治活動」の範疇に思えますが、「岸田政権的な的外れ感」が際立ってしまって、せっかくの事業(?)が勿体ないですね。苦心している業界を助けるという本来の形だけで良かったろうに。

     農業も何かと補助を頂いている業種ですが、単に「農業保護」というだけで十分理解を得られて助かっていますが。これに「食料自給率アップ」とつくと多少胡散臭くなり、「スローライフ」だのがつくともはや戯言になります。実際、「環境に優しいなんたら」という政策に乗って減肥・減農薬を迂闊にやった農家が損害を出していたり(勿論自己責任ですが、お題目の割に指導が薄かったという面はある)。
     本件のように「少子化対策」がついたりしたらやはり、内容が農業振興に必要な施策であったとしても、おかしいと言われてしまうでしょうね。

     さんざお国に世話になっているとはいえ、あまり「岸田政権」には、自業種に近づいてほしくない感がありますね……

  2. 匿名 より:

    補助金あるところ、利権あり。
    (天下りも無駄遣いも)

    1. KY より:

       でもColaboがマスゴミに叩かれる事はありません。

  3. たろうちゃん より:

    ブダイダル産業から政治献金か、、わずか100万円とは云え、森まさこ、、痛くもない腹を探られるのも、自業自得か脇の甘さか。しかし、こんなのしか居ないのか?自民党は!官僚をふくめ国の将来を、真剣に考えたらブライダルの補助ではなく、生活の補助だろうに。日々の生活防衛に追われて、子供を持つ選択肢が狭まっているのだ。生活苦だから、子供を持っても大学にやれるのかさえ疑問符がつく。まともな政治家が欲しい。こころから願う。

  4. naga より:

    こういうのは政治家がお金(献金?)を貰うだけでなく、官僚が巧みに色々な方法で天下り先を確保したり既に天下りを受け入れてる先に金を出したりしていて、税金の無駄遣いとしてはそちらの方がダメージが多いのじゃないでしょうか。
    出生率を上げるなら国民全体の金回りを良くすれば若者の懐も潤うでしょう。また奨学金という名の学資ローンで就職と同時に借金に苦しんでいる学生がいるんだから、海外からの(それも日本周辺の無法国家からの多い)留学生への資金提供をやめて日本の日本人の学生に本当の奨学金を出したりローンを軽減したりする方が先だろうと思います。就職と同時に借金を負っていたら結婚や出産どころじゃないですよね。

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