圧倒的存在感!北ミサイル受け日本が主役に!―韓国に言及なし

非常に異例ですが、本日3本目の記事を配信します。本日の北朝鮮のミサイル発射は、結果的に日米同盟の「結束の強さ」を示すものとなったようです。

北朝鮮がミサイル発射

非常に異例ですが、本日3本目の記事を配信します。

菅義偉(すが・よしひで)内閣官房長官は本日の会見で、北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことを明らかにしました。

内閣官房長官記者会見 平成29年2月12日(日)午前(1)(首相官邸ウェブサイトより)
内閣官房長官記者会見 平成29年2月12日(日)午前(2)(首相官邸ウェブサイトより)

菅長官によると、

  • 本日午前7時55分ごろ、北朝鮮西岸より弾道ミサイルが発射され、日本海に落下したとみられる
  • ただし、わが国の排他的経済水域内ではないと推定される
  • この件に関し安倍晋三総理大臣から直ちに、「①情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対し、迅速・的確な情報提供を行うこと、②航空機、船舶等の安全確認を徹底すること、③不測の事態に備え万全の態勢をとること」との指示があった(以上、(1)の動画)
  • なお、現在までのところ、航空機や船舶から被害報告の情報は確認されていない(以上、(2)の動画)

との発表がなされています。

図らずも「安倍総理が」世界に情報を発信!

一方、今回の事態では、驚くべきことに、ドナルド・トランプ米大統領とゴルフを共にしていた安倍晋三総理大臣が、米国でトランプ大統領とともに記者会見を行いました。

CNNが配信した “Trump, Abe respond to N. Korea missile test”とする動画のリンクは次の通りです。

CNNにしては異例なことですが、午後10時38分に米国・フロリダ州パームビーチで行われた臨時の日米共同記者会見の模様を、吹き替えなしで報道。リンク先の動画は2分少々の動画ですが、まず安倍総理がひとしきり、日本語で北朝鮮に対する非難声明を発したあと、トランプ大統領が次のように話しています(動画の1:50~)。

Thank you very much Mr. Prime Minister. I just want everybody to understand and fully know that the United States of America stands behind Japan, it’s great ally, 100%. Thank you.

このうち、 “Stands Behind Japan, It’s Great Ally, One Hundred Percent.”の部分は、ゆっくり、かつ力強く発言。いわば、「100%、重要な同盟国である日本の後ろに立つ」と、北朝鮮や国際社会に対して強く呼びかけた格好です。

WSJの報道も主語は “Japan”“Abe”

また、新聞社の報道についても、次の通り、主語は “Japan”となっています。

Japan Condemns North Korea Missile Launch; Trump Says U.S. Supports Ally ‘100%’(米国時間2017/02/11(土) 23:57付=日本時間2017/02/12(日) 12:57付 WSJオンラインより)

WSJの記事は、トランプ氏が「具体的な対抗措置については明らかにしなかった」としつつも、トランプ氏が「100%、同盟国(である日本)を支持する」と表明したことを伝えています。そして、米国の同盟国であるはずの韓国(英語でSouth Korea=南朝鮮)については全く言及がありませんでした。

WSJはいちおう、韓国(South Korea)の軍関係者や大統領代行の首相などのコメントを引用しているものの、記事では明らかに「日本が」主役となっています。

結果的に日米同盟の結束を強調

北朝鮮によるミサイル発射をはじめとした挑発行為は、到底容認できるものではありません。また、北朝鮮は日本の無辜の市民を拉致するという、重大な国際犯罪を行っています。拉致された人々のかなりの数は、未だに日本に帰れない状態にあります。

日本にとって北朝鮮が深刻な脅威であることは間違いありませんが、それと同時に、安倍総理が2泊3日の日程で米国を訪問しているというタイミングでのミサイル発射がなされたことは、図らずも次の2点を世界中に強調することになりました。

  • 安倍晋三総理大臣の名前と顔、そして彼の指導力
  • 北朝鮮という共通の敵を前にしたときの、日米同盟の結束の強さ

北朝鮮の軍事的リスクへの対処を急がなければならないことは間違いありませんが、それと同時に、日米同盟の結束の強さを世界に示すことができたならば、「災い転じて福となす」という、絶好の機会になるのかもしれません。

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