「週間新規陽性者」が8月中旬以来初めて増加に転じる
全国でも東京都でもコロナ新規陽性者数の減少が頭打ちとなり、反転する兆しが見えて来ました。気になるところです。もっとも、わが国のワクチン接種実績は主要国と比べてもとくに優秀です。冬場が近づくなか、慢心はすべきではありませんが、私たち一般人レベルでも引き続き、うがい・手洗いの励行、集近閉(しゅう・きん・ぺい)の回避など、感染防止に努めたいものです。
全国で新規陽性者数週次データが反転
東京都や全国における新規陽性者数データについては、これまで当ウェブサイトでかなり集中的に確認してきたとおり、このところずっと減少が続いて来ました。
ただ、こうしたなかで、少しだけ気になる事項が出て来ました。1週間合計値で見ると、東京都、日本全国ともに、新規陽性者数が少し上昇に転じる兆候が出て来たのです。
日本全国の新規陽性者数について、厚生労働省『オープンデータ』のサイトで現時点で手に入る最新データは12月5日(つまり昨日)までのものですので、「月曜日から始まる週」でその週の新規陽性者の合計をカウントすると、次のとおりです。
日本全国の新規陽性者数(月~日の合計値)
- 06/14から始まる週…*10024
- 07/19から始まる週…*29233
- 08/16から始まる週…158446
- 09/20から始まる週…*17368
- 10/18から始まる週…**2212
- 11/01から始まる週…**1339
- 11/08から始まる週…**1257
- 11/15から始まる週…***959
- 11/22から始まる週…***635
- 11/29から始まる週…***796
(【出所】『オープンデータ』より著者作成)
これで見ると、8月16日(月)から始まる週の新規陽性者数は日本全国で16万人近くにも達したのですが、これが11月22日(月)から始まる週には635人と、ピーク時のおよそ250分の1の水準にまで減少しています。しかし、11月29日(月)から始まる週には796人で、およそ15週間ぶりに上昇に転じました。
東京都でも同様に反転
また、同様に、東京都の場合も「月曜日から始まる週」でその週の新規陽性者数の合計をカウントすると、次のとおりです。
東京都の新規陽性者数(月~日の合計値)
- 06/14から始まる週…*2713
- 07/19から始まる週…10241
- 08/16から始まる週…34173
- 09/20から始まる週…*2553
- 10/18から始まる週…**219
- 11/01から始まる週…**141
- 11/08から始まる週…**172
- 11/15から始まる週…**121
- 11/22から始まる週…***99
- 11/29から始まる週…**114
(【出所】東京都『新型コロナウイルス陽性患者発表詳細』より著者作成)
東京都の場合も同様に、11月22日(月)から始まる週の新規陽性者は99人で、ピーク時と比べ345分の1(!)という水準にまで減少していたのですが、これが11月29日(月)から始まる週にはおよそ15週間ぶりに上昇に転じているのです。
このあたり、以前から「冬場に入れば再びウィルスが流行する」との予想も見られましたが、もしも今回の増加が本格的な新規陽性者数の反転であるならば、第6波に備える必要があるのか、最近懸念されるオミクロン株の状況とともに警戒が必要かもしれない、という局面でしょう。
ワクチン接種は8割近く、そして3回目も!
こうしたなか、現在、日本のワクチン2回目接種完了率はG7諸国ではカナダを抜いてトップに立っており、また、すでに3回目接種も始まっています。首相官邸ウェブサイトや「ワクチン接種記録システム(VRS)」などから現時点で入手できる最新データを使って接種状況を示すと、次の図表のとおりです。
図表 総接種回数と接種率(公式ベース)
区分 | 総接種回数 | 接種率 |
---|---|---|
①全体合計 | 197,620,701 | |
うち1回目 | 99,926,796 | 78.90% |
うち2回目 | 97,685,248 | 77.13% |
うち3回目 | 8,657 | 0.01% |
②一般・65歳以上合計 | 65,604,679 | |
うち1回目 | 32,883,765 | 91.93% |
うち2回目 | 32,720,914 | 91.48% |
③②以外の区分 | 132,007,365 | |
うち1回目 | 67,043,031 | 84.99% |
うち2回目 | 64,964,334 | 82.35% |
(【出所】VRSオープンデータおよび首相官邸ウェブサイト『新型コロナワクチンについて』データをもとに著者作成。12月6日時点で取得したVRSデータ、12月6日時点で取得した職域接種データ・重複計上データ・3回目接種データなどを使用。接種率の定義は、その年齢階層における累計接種数を『令和3年住民基本台帳年齢階級別人口』【※エクセルファイル】に記載されている人口で割った数値のこと。「全体」については1億2665万4244人で、「65歳以上」については3576万8503人で、それぞれ割っている。なお、「③」の区分については、便宜上、「12歳未満人口は1200万人だ」という仮定を置いたうえで、若干不正確ながらも、便宜上、対象人口を7888万5741人として算出している)
一般人レベルでは引き続き感染防止に協力を
このあたり、接種率はこの1ヵ月ほど、ほぼ動いていないため、おそらくは2回目接種も頭打ちでしょうか。もっとも、接種対象外の12歳未満人口(約1200万人)を除外した場合、国民全体への接種率は上記図表のものよりもさらに上昇します。
すなわち、すでに1回目、2回目ともに、接種回数がそれぞれ1億回に近付いていますが、これを日本の12歳以上の人口(約1億1465万人)で割ると、接種率は1回目が87.15%、2回目が85.20%に達します。
このように考えていくと、「頭打ち」とはいえ、ほぼ四捨五入して9割に近付くため、接種率としては大変に良い成績を収めていると考えて良いでしょう。
いずれにせよ、現時点で「コロナ再流行の兆し」とまで断定すべきではないかもしれませんが、私たち一般人レベルでも引き続き、うがい・手洗い・マスク着用の励行、「集近閉(しゅう・きん・ぺい)」の回避などに努めたいものです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
毎度、バカバカしいお話を。
日本の週間(新型コロナ)新規陽性者が増加の兆候を見せたことで、日本の立憲とマスゴミと、それに韓国が、「これで又、内閣支持率が下がる、視聴率が稼げる、自分の自尊心が満足される」と、大喜びしているんだって。
おあとが、よろしくないようで。
こんな記事を出した当日で恐縮ですが、本日の東京都の新規陽性者数は7人とヒトケタ台だったようです。
11/22~の週の陽性者数を基準にしてブログ主はわざとリニア数で楽しんでるようですが、「不気味な増加傾向」にあるとか何とか、マスゴミが大好きな比較の仕方ですね。未だ陽性者数が少ないからなるべく増加している印象が出るように「2割増えた」「3割増えた」とか、比率で出すのも大得意。
常識がある人は対数軸で比較して「ゆらぎの範囲」と判断しているでしょうけど、マスゴミに踊らされる人は結構いるんでしょうね。
尾身クローンが流行って第6波が来ると大声で騒いでますが、ワクチン自体の毒性が下がり、日本国民の大多数が適切な感染防止策を継続していて、更には世界で例を見ない正確な管理のワクチン接種が8割レベルで済んでいるから、もはや季節性インフルと変わらないのが本当なんだろうと思ってます。
増え出したら毎週毎週3割増するかもしれんけどね
それを計算に入れてワクチン追加接種の計画があると思われる
第5波は週あたり2倍に届く勢いが3週近く続いたからチョー大変だったけど、今後はどうでしょう。。ウイルス感染が増えそうな冬になるけど、8割方の国民がワクチン接種済で尾身クローンに対する効果が0ではないし、陽性者数が増えてくると国民がそれなりに行動を抑制的にするしで、悪くて1.3倍/週で抑制的になるまで4週続いても(1ヶ月で)3倍で済む、じゃないでしょうか。(例えば月初に100人=>月末で300人レベル)。
毎週2倍だったら4週で16倍(100人=>1600人)超。
デルタ株による第6波が形成される可能性は低いですが,オミクロン株は,いずれ入ってきて,第6波を形成するでしょう。でも,重症化が少ないということだと,指定感染症の枠の変更を早い段階で検討しないと,軽症者で医療崩壊するかもしれません。
オミクロン株では重症となることが少ないとか噂されていますが、オミクロン株の特徴としてブレイクスルー感染が多いことも挙げられています。つまりワクチン接種者は重症化しにくいということだけで、オミクロン株の重症化が少ないということではない可能性があります。