中華秩序の悪夢の前に、なお「日本の原罪」に拘る論者
当ウェブサイトでは昨年12月の『すべての国を友人にするシンガポールと敵に回す韓国』で、シンガポールをしきりに「小国」「小国」と呼んだ論考を紹介しました。余計なヒトコトで全体をぶち壊しにする、という典型例ですが、同じ執筆者の方が昨日、やはり「余計なヒトコト」を入れた論考を韓国メディアに寄稿されているようです。その「余計なヒトコト」、今回は「原罪は日本にある」、です。
シンガポールを「小国」と呼ぶ論考
「たったヒトコト、余計な表現が入っただけで、全体がぶち壊しになることもある」――。
長年、ビジネスの世界に身を置いていると、そういう実例に数多く出会います。
ジャーナリズムなどの世界でもまったく同じことがいえるのかもしれません。
何の話をしているのかといえば、当ウェブサイトでは昨年12月の『すべての国を友人にするシンガポールと敵に回す韓国』でも紹介した、韓国の元外交通商部長官である尹永寛(いん・えいかん)氏がシンガポールをしきりに「小国」、「小国」と呼び、同国の国家戦略を次のように述べた、という話題です。
「一言で言えば、小国なのですべての国を友人にする全方向外交をしている」。
じつに、無礼な表現です。
該当する発言の出所は、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に昨年12月8日付で掲載された、『【コラム】米中競争の中で韓国が生き残る方法』とする記事です。
もちろん、シンガポールは、面積としては東京23区を少し上回るくらいの小さな国ですが、マラッカ海峡の要衝に位置し、低い税率や使い勝手の良い会社法制などを武器に、金融大国であるとともに、多国籍企業がアジア拠点を置くためのハブとして機能している、大変に戦略的な国家でもあります。
全方位に敵を作っていませんか?
ただし、この尹永寛氏の文章、見方によっては興味深い指摘も含まれています。
「『原則』を共有する友軍を随所に作っておくことだ。『原則』なくあちこち揺れれば相手国はさらに見くびり、国民は自負心を失う」。
この指摘、じつは韓国がもっとも「苦手」な行動でしょう。
つまり、この文章自体、「シンガポールに見倣い、全方位に友人を作っておくべきだ」、「反面教師は、韓国だ」と読むと、大変に説得力が出てくる、というものなのかもしれません。
実際、韓国の国の成り立ちを見れば、本来、「国としての重要な原則」を共有すべき友軍は、いくらでもいたはずです。
韓国は1948年に米国から独立させてもらい、以後、米国の庇護に加え、1965年は日本との基本条約・請求権協定により関係を正常化し、経済・技術・金融・文化などに及ぶ莫大な支援を日本から受けてきました。
朝鮮戦争直後に世界の最貧国水準だった韓国が、いまや1人あたりGDPで日本と肩を並べるほどの経済大国に成長したことなど、その動かぬ証拠でしょう。
それなのに、今朝の『「妄言」公使の処遇巡り日本政府「塩対応」を歓迎する』などでも指摘したとおり、肝心の日本とは、韓国自身が作り出した問題で関係を決定的に損ね、いまや、日韓関係は破綻の危機に瀕しています。また、中国や北朝鮮との関係もうまく行っているとは言い難いものがあります。
尹永寛氏は論考で、次のように述べます。
「われわれが外交の『原則』ですべきことは何より主権の尊重だ。韓国のアイデンティティである民主主義・多国間主義・市場経済・開放性・透明性などの価値も重要だ」。
そのように述べるのならば、ご自身の国が頑なに「自由で開かれたインド太平洋(Free and Open Indo-Pacific, FOIP)」にコミットせずに逃げ回っている現状をどう考えるのか、ひとことくらい言及されてはどうかと思ってしまいます。
ルトワック氏の名言
ところで、普段から当ウェブサイトでしばしば引用するのが、米国の政治学者で米戦略国際問題研究所(CSIS)のシニアアドバイザーでもあるエドワード・ルトワック氏が『自滅する中国』(芙蓉書房出版、2013年7月24日第1刷発行、翻訳者は奥山真司氏)という書籍の234ページ目にある、こんな記載です。
「2011年12月14日には『従軍慰安婦』を表現する上品ぶった韓国人少女の像が日本大使館の向かい側で除幕された。<中略>これは韓国に全く脅威をもたらさない国を最も苛立たせるような行為であった。<中略>戦略面で現実逃避に走るのは<中略>、国際政治に携わる実務家たちの力や、同盟国としての影響力を損なうものだ。さらにいえば、これによって実際に脅威をもたらしている国に威嚇されやすくなってしまうのだ」(同P234)。
この記述、何度でも繰り返し読みたいものでもあります。
そして、この尹永寛氏の文章を読んでいると、「なすすべもなく大国に翻弄される」という人たちの心理を、何となく知ることができるのもまた間違いありません。
「中国が覇権を握る世界」という悪夢
こうしたなか、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に昨日掲載された、こんな記事に関しても、私たち日本人にとっては「参考になる」という記述とあわせ、議論を「ぶち壊し」にする余計なヒトコトが混じっています。
【コラム】米中対決を見るある韓国人の不安感(1)
―――2021.08.01 10:36付 中央日報日本語版より
【コラム】米中対決を見るある韓国人の不安感(2)
―――2021.08.01 10:36付 中央日報日本語版より
記事の末尾には「尹永寛(ユン・ヨングァン)/ソウル大学名誉教授・ハーバード大学訪問教授」とあります。
肩書は少し変わったのでしょうか。
リンク先記事の文字数自体は2000文字少々ですので、リンクが2つに分かれているものの、さほど難なく読めると思います。
議論の端緒は、昨今の米中対立の局面で、「いま進行中である既存覇権国の米国と新興挑戦国の中国の間の巨大な全面対決の結果は朝鮮半島の運命と私たちの人生を揺さぶる」、という危機感から始まります。
米国が民主主義国としての国際的リーダーシップを発揮し続けるのか、それとも中国が米国に代わる覇権国家となるのか、という視点については、解釈にかなり独自で無理な部分が混じっているようにも思えるのですが、これについては本稿では敢えて議論しません。
おそらく、尹永寛氏の問題意識は、この一文にあります。
「もし中国が本当に米国に代わることになるならば、その次にくる中国主導の世界秩序はどんな姿だろうか?」
尹永寛氏に言わせれば、米国や西欧の民主主義は「ポピュリズムや政治的分裂で失敗」し、中国の政治体制と発展方式(いわゆる「中国モデル」)が「はるかに優れているという事が判明した」のだそうです。
「中国は自由主義経済圏に『フリーライド(タダ乗り)』して、ルールを無視しまくって経済発展してきた」という当ウェブサイトとしての見解とは真っ向から対立しますが、いちおう、これは尹永寛氏の見解ということで、話を進めましょう。
尹永寛氏は、こう指摘します。
「そんな中国が主導する国際秩序は位階的な秩序だろう。一言で過去の19世紀以前の中華秩序のように、中心に中国があり周辺国は辺境で、上下の位置づけが明確になるだろう」。
この点については、全面的に賛同します。
もしも中国が主導する国際秩序なるものが出現してしまったならば、「中国への近さ」によって国の格が決まる、といったことが、現実のものとなるリスクはかなりあります。
そこでそのヒトコトを言うか…
だからこそ、「そんな世界秩序の成立を阻止しなければならない」、というのが、私たち自由主義国の国民の義務ではないかと思うのですが、尹永寛氏はこれについて、次のように述べます。
「状況がこのように展開しているのに朴槿恵(パク・クネ)政権当時からこれまで韓国の外交が日本との対決という魔法にかかって抜けられなくなっている気がする。6~7年前にある外交官は私席で韓国外交のエネルギーの70%が日本と戦うのに消費されているようだと自嘲的に話したことがある」。
韓国の外交が日本との対決という魔法にかかってしまったのは、朴槿恵(ぼく・きんけい)政権時代からではなく、もっと前からでしょう。まさにルトワック氏の指摘する「日本との争いを欲する歪んだ情熱」、というわけですね。
そして、今回の尹永寛氏の「余計なヒトコト」は、これです。
「外交の大きな絵の中で激変する未来に対応した方略を執行するのに国家的エネルギーが使われず放電されている感じだ。もちろん原罪は日本にある。」(下線は引用者による加工)
「中国が台頭するのは怖いから、一緒に中国に立ち向かいましょうよ」、と言っておきながら、「でも原罪は日本にある」、などと言われて、納得する日本国民が多数派を占めるとお思いでしょうか。
もちろん、こうした「日本が悪い」論は、尹永寛氏だけがそう主張しているものではなく、韓国人の論考にはお決まりのように出てくるものです。韓国社会では、いちいち「日本が悪い」という枕詞をつけなければ、批判されるのかもしれません。そこは同情しないではありません。
しかし、尹永寛氏は、こう指摘します。
「いっそ日本との過熱した対決に注ぎ込んだエネルギーを対米外交を全面的に刷新するのに使ったとしたならどうだっただろうか?」
ここまでわかっているのに、なぜありもしない「原罪」を日本になすりつけようとするのでしょうか。
尹永寛氏自身の12月の論考に出て来た言葉をお借りすれば、「全方位を味方につけるシンガポール」、「全方位にケンカを売る韓国」、という実例を見た気がします。
いずれにせよ、皮肉なことですが、尹永寛氏の論考を読めば、日本がFOIPを大々的に進め、これを外交・防衛の基軸に据えたこと自体、非常に良い判断だったと思わざるを得ませんし、米国だけでなく、カナダ、豪州、英国、フランス、インド、ASEAN、台湾などを味方につける戦略は正しいと言わざるを得ないと気付きます。
その意味では、尹永寛氏の論考は「反面教師」としてはちょうど良いのかもしれないと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
韓国は世界xxx大国、世界xxx位圏、世界のxxxハブという言葉が大好き。
世界12大大国と自分たちを呼んでいる。これから順位がさがっても世界15大大国、世界21大大国などと呼ぶのだろう。常に自分の順位のすぐ下に線を引いて、自分は大国の一員と思いたがる。きっとG20ではなくてG12ならよかったのにと思いつつ、G7をいまいましく見ているのだろう。これは儒教の影響か、劣等感の裏返しか、その両方か?
sqsq様
>韓国は世界xxx大国、世界xxx位圏、世界のxxxハブという言葉が大好き。
これは中国でも言えることで、例えば「中国八大菜系、却称日本中華四大料理」(中国はは8大料理体系があるのに、日本では中国4大料理と言われれている)というように、「○大ナントカ」という表現をあちらこちらで目にします。
韓国のそれは中国の文化的な影響を受けたものなのかもしれませんね。
sqsq さん
>韓国は世界xxx大国、世界xxx位圏、世界のxxxハブという言葉が大好き。
大好きなだけでなく、その言葉を用いてG行為をしてますね(笑)
いつもいつも崖っぷちがお好きなんですね。きっと。辛うじて大陸側に位置する半島の突端側に長年住んでいるとそうなるのかしら?
彼らは「半島人」と呼ばれるのを嫌い、「陸地人」を称します。
意識は中国に繋がってるんです。
中国の韓国、半島の蔑称「高麗棒子」。「棒子」は日本語の「帽子」。韓国を蔑むには「帽子」を着用すれば良いかもしれない。大使、公使、外務省皆様、如何でショウカ。ファッション、ファション。小道具使いましょ。
朝鮮戦争直後に世界の最貧国水準だった韓国が、いまや1人あたりGDPで日本と肩を並べるほどの経済大国に成長したことなど、その動かぬ証拠でしょう。
↑
新宿会計士さんはこうおっしゃていますが、あれだけボーナスステージがあっても、実情はまだまだ差があるようです
https://ja.wikipedia.org/wiki/各国の一人当たり名目GDPリスト
これが2025年にも同じくらいの差で推移するそうですね
併合のママだと、自動的に同じ水準になるんですけどねww
「【読者投稿】ゲーム理論最終回:FOIPの対極・韓国」で考察したように、絶対的上下関係が支配する韓国には、中華秩序の方が合っているのです。
中心に中国があり。周辺国は辺境で、上下の位置づけが明確な世界の方が。
ただし、それは大陸内だけの話です。
中国の次は陸続きの北朝鮮。
その南側にへばりついた大陸のはずれは、下の下。
それが、韓国に似合う世界なのです。
日本は、海洋国家として、FOIP の一員として、中国と対峙する道を選びます。
おまエラとは別の道を。
イーシャさま
ご一緒するニダ。
きっと、1910年以前には、朝鮮半島にリンゴの木もイチジクの木も植えられてなかったのでしょう。理由はさっぱりわかりませんが、よほど恨みに思うようなことだったようです。
龍様
違います。 例の万能絵が示すように、某国にもイチジクの木もリンゴの木も
あります。
ただ、某国で生えているものとそれ以外の国のものと異なっているだけに
すぎません。 もっとも、イチジクやリンゴ等の文字は1910年以降の日本製なので
某国で言うところのイチジクの木やリンゴの木かどうかは、判定できません。
そうでした……
う~ん、さすがに朝鮮半島には蛇はいなかったとは考えにくいしなぁ。
はっ、そうか、もしかすると朝鮮半島はじゅすへるの子孫が住まう国だったのかもしれません。そして、今度こそはと思って大統領を選んでは見るものの、結局きりんとではなかったので、引きずりおろすしかなかった、と。
えー、も、もしかすると、長白山の火口から底を覗いてみると……(コ、コワイ……)
諸星大二郎の作品に、リンゴを食べなかった人(と子孫)の話がありましたね、タイトルは忘れたけど。思い出しました。「みんなー!ぱらでぃそさ行くだー!」
韓国的新興宗教的な意味での原罪なのか、ただ原罪という言葉を使ってみたかっただけなのかどっちか分かりませんでした。
どうもオリンピックの金メダル🥇やW杯優勝程度じゃ許して貰えなさそうです。
龍様
カノ国の宗教人口は公式には、というか外向きには、キリスト教徒が最多ということになってるようですから、こんなところで「原罪」なんて言葉が出てくるのは、まあ不自然ではないのかも知れませんが、
エデンの園でアダムとイブが犯し、今に至るまで人類に付きまとっている罪と言ったら、エホバとの約束を破って、禁断の木の実、リンゴを食っちゃったということ。してみると、「原罪」云々を言い立てるなら、アダムとイブに相当するのが、伊藤博文、その他の明治政府の重鎮連かどうかはともかくとして、喰われた方のカノ国の住民が、イコール、エホバでもあると、主張していることにもなりますね。
まあ、毒リンゴ、喰っちゃった方にも落ち度があるといえば、その通りなんでしょうが。
ウ~ン、これは朱子学よりタチが悪い(笑)。
ブルーチームのユダでもあるんですけどね。
カソリックでもプロテスタントでも、洗礼は誰でも無条件にオッケーってわけでないです。
キリスト教ぽいオネダリ呪術の何かでしかない。とまで断言はしませんが、彼らのキリスト教的なものは信仰とは無関係なものだと思います。
ローマ教皇に民族の霊性を否定された、唯一の偉大な人々ですから。
>『原則』を共有する友軍を随所に作っておくことだ。『原則』なくあちこち揺れれば相手国はさらに見くびり、国民は自負心を失う」。
>「われわれが外交の『原則』ですべきことは何より主権の尊重だ。韓国のアイデンティティである民主主義・多国間主義・市場経済・開放性・透明性などの価値も重要だ」。
日本人の価値観では「何一つ出来てねえし、出来そうにもねえ」と思うでしょう。
朝鮮脳は、現状認識出来ませんので、有るべき姿を想像する事で「そうなった」と勘違いします。
基本的にプロセス抜きに、出来る訳ゃ無いんですが、外交相手には理想の韓国を理解して、韓国との外交を要求します。
だから、友軍が誰もいなくなるんです。
韓国は米中派遣争いで、中国が勝った方が得すると思います。なにせ「東方儀礼の国」と自慢するほどの属国ですからね。
韓国をブルーチームに残そうとするなら、中国が負けた時に損をする様に仕向ければ良いんだと思います。具体的な話は思いつかないニダ。
以前、文大統領が訪中した時、「中国は大国、韓国は小国」ってな事を媚び諂うように言いましたね。
いつまで経っても、「大か小か」、「上か下」かでしか物事を判断出来る基準しかない南朝鮮。ランキング好きもその表れです。この尹永寛氏もシンガポールが国土が狭い事にしか目が行ってない。いや、むしろ中華思想だから「辺境の蕃国」と思っているのか。
情けない民族です。永遠に諸外国から嫌われ、信頼されない国にしかならないでしょう。
>尹永寛氏に言わせれば、米国や西欧の民主主義は「ポピュリズムや政治的分裂で失敗」し
この点だけは同意ですね。
欧米型民主主義国家は、ポピュリズムやポリコレ等で自滅に向かっているように思います。
全体主義は論外ですが、「公」と「個」のバランスが重要にも関わらず、「個」が強くなりすぎて全体最適を阻害し、結果「個」への配分も全体主義国家と比べて劣化するリスクが増していると感じます。
それでは具体的に何をすれば良いのか、正直皆目見当がつきません。
歴史の大きなうねりの中で、宿命論に委ねるしかないのでしょうか。。
古代ギリシアの昔より、民主主義はいつでも衆愚政治に堕する危険性をはらんでおり、構成員がその擁護を継続的に図っていく必要があります。
そもそも民主主義が理想的に機能するためには、「大多数の構成員が十分に理性的で妥当な判断を下すことができる」という大前提が存在するのですが、未だかつてその大前提を満たした国家など存在しません。古代アテーナイが衆愚政治に沈んだように、あるいはワイマール共和国がナチス独裁に帰結したように、「大多数の構成員が非理性的で情緒的な判断」を下せば、たちまち崩壊します。果たして、「大多数の構成員が十分に理性的で妥当な判断を下すことができる」などということは実現可能でしょうか? プラトンが哲人国家を唱導したのも、決して故ないことではありません。
しかしながら、結局のところ、人類は民主主義よりもマシなシステムを発明できていません。非常時において、専制主義は民主主義体制よりも効率的であるかのように見えますが、共和制ローマが独裁官という非常時用システムを置いたことを考えれば、民主主義体制においても、十分対応は可能なのであり、それを以って専制主義/権威主義体制の優位性を説くのは、歴史を知らない者の言い草でしょう(*)。
(*) ただし、現代の民主主義諸国の全てが有効な非常時システムを用意していると
いうわけではありません。例えば、今回日本が有効に機能しうる非常時用シス
テムを全く持ち合わせていなかったことが露呈しましたが、アメリカを含む他
国だって、五十歩百歩だったと思います。おかげで、中国に権威主義体制の優
位性というプロパガンダを許す羽目になりました。
結局のところ、「大多数の構成員が十分に理性的で妥当な判断を下すことができる」という理想的民主主義の在り方に少しづつでも近づけようという努力を重ねる以外に、有効な手段はないのかもしれません。到底楽観的にはなれそうもない目標ではありますが。
龍様
>結局のところ、「大多数の構成員が十分に理性的で妥当な判断を下すことができる」という理想的民主主義の在り方に少しづつでも近づけようという努力を重ねる以外に、有効な手段はないのかもしれません。
おっしゃる通りで、それしかないのでしょうね。
なお、その努力&実現を担保するのが教育とマスメディアかと思いますが、とにかく現状のマスメディアが酷過ぎますね、国家権力によるマスメディア統制は反対ですが、何らかの外的コントロールを効かせなければならないと考えます、自主改革は期待できませんので。。
なお現状の教育制度はよく解りません、学生時代から遠く離れましたし、接点もありませんから、、
この板の発言者で教育に携わっている方がいらっしゃたら、どう思われているのでしょう?
民主主義を尊重するあまり、結局、国滅びて山河あり、となっては元も子もないですから。
どんな俳句・川柳でも最後に「それにつけても金の欲しさよ」とつけておけば、それなりの狂歌っぽく聞こえる、というのがありますが、かの国では「それはともかく、日本が悪い」で結んでおくお約束があるのでしょう。
じゃっく様
半島の果ての 詫び住まい もありましたねえ。知らんけど。
その通りでしょうね。全く不毛なことですが、日本としてはこれに対抗して外交リソースを使わざるを得ないでしょう。
降りかかる火の粉を払い続けなければ家は丸焼けになってしまうからです。
しかし、私の実感としては韓国の外交リソースの三分の一程度が対日工作に使われていると感じていましたが、この外交官の自己評価では70%ですか。
日本が少々努力したところで韓国に良いようにやられまくるわけですね。
そんな後ろ向きな事(日本を貶める行為)に対して7割も労力を削ぐ位なら、そのリソースを他の事に使いようがあるだろうと思いますが、それをしないのが韓国という国なのでしょうね。
垂れ幕を何本も用意したり、嫌がらせ弁当を作ったり、ベッドを壊したりなんて努力を本来の方向に使えば、金メダルがもう二つくらい取れてると思います。
門外漢 様
韓国の人たちは、金メダルを増やすことよりも、対戦で日本を打ち負かして日本人選手を侮辱すること、および日本を貶めることに命をかけている民族です。
韓国人 「金メダル」よりも、反日の「菌メダル」を目指すニダー!!
(新宿会計士注:このコメントは個人情報、名誉毀損、性的、わいせつ、低俗、公序良俗違反その他の事情に相当すると判断したため、削除しました。)
匿名のコメント主様へ
当ウェブサイトでは暴言に関しては許可していません。
次はないと思ってください。
>もちろん原罪は日本にある
え~小話を1席
「八の兄貴、あのカンとかいう野郎、生意気でどうしようもねぇ。
なんとかあの野郎をギャフンと言わせたいってえ心持ちなんでさぁ」
「確かに。実は前から俺もそう思ってた。」
「でしょ?なんか良い方法はないもんですかねぇ」
「う~ん、アイツの嫌いなものはなんでぃ?」
「なんでも日本が大嫌いだそうで⋅⋅⋅」
「そうか、そいじゃあ旨いもんくわせるからとか言って日本の物をズラリと並べて、そこに奴を閉じ込めるってえのはどうだい?」
「そいつは良いや!早速始めましょうや!」
たちまち寿司に天ぷら、ウナギにオハギまでズラリと並べおまけにユニクロの服まで用意して日本車で迎えに行きます。
「おおカンちゃん、こっちこっち。みんなで宴会とくらぁ」
と良いながらカンを部屋に閉じ込めます。ギャッと声がしましたが、
あとはうめき声のような声が聞こえてきます。
「八の兄貴、何だか様子が変ですぜ。ちょっと見てみましょう」
見るとユニクロのTシャツを着ながら嬉しそうに日本食をパクパク⋅⋅⋅
「てめえ!日本が嫌いとか言って、ウソつきやがったな!?ほんとは何が嫌いなんだ?」
「次はキリンビールがキライ⋅⋅⋅」
おあとがよろしいようで。
←落語「饅頭こわい」より脚色
銀河英雄伝説を読むと(自分は全部アニメで見ました。モチロン旧の方です。)衆愚政治よりかは、ラインハルトの専制政治の方が素晴らしい様に思えます。
ただ、習近平がラインハルトになれるかどうかは別ですが。
民主主義が衆愚になるのか、ならないのか、それは国民の民度によるのでは。
半島では、どんなに教育をほどこしても衆愚政治にしかなりようが無いので、たとえ金王朝でも専制政治の方が国民にとって幸せなのかも知れません。
田の中ヨシキンの執筆企図は、「最低の民主主義か、最良の専制政治か、どっちを選ぶ?」というところにあったと思います。実際には、最良の専制政治というものはあり得ないのを承知の上で。
銀伝中に「名君として始まって、暗君で終わる例は歴史上珍しくない」という一節がありましたが、ラインハルトも早逝したから名君のままだったのであって、50,60になっても名君でおり続けられたかは分からない。独裁者の常として、周囲には心地よいことばかり耳に入れる佞臣が蔓延り、反比例して正論を述べる忠臣は遠ざけられて行くようになります(ハイドリヒ・ラングにように)。尤も、オーベルシュタインが側近でいる限りは、その可能性も低いのでしょうが、彼も不死身ではない。
もしラインハルトに余命があって、トリューニヒトの計画(帝国の立憲国家化、憲法の制定、議会の開設)が実現するようだったら、それこそトリューニヒトが銀河帝国の救世主となったかも知れません。
宇宙戦士バルディオス様
>田の中ヨシキンの執筆企図は、「最低の民主主義か、最良の専制政治か、どっちを選ぶ?」というところにあったと思います。実際には、最良の専制政治というものはあり得ないのを承知の上で。
そういう意図だったんですね。
自分は田中氏が毛沢東を尊敬し、中国共産党を最善としてたと ”勝手に”思ってました。
うわあ、懐かしいなぁ「日本原罪論」
80~90年代は日本の左翼がよく「原罪」って言葉を好んで使っていた
もう通用する訳も無いし、聞く事も無くなったけど。
未だに使ってる人はお仲間には使ってるのだろうけど、
(例えば和田春樹とか、何十年もずっと同じ事言ってる、壊れたラジオの様な反日左翼の連中)
公的な言論空間では全く聞かなくなった
それから中共の戦狼外交って、要するに国内向けのものだと思います
愚民用のプロパガンダとか、或いは国内の政争の為の舞台道具。
「原罪」という言葉を持ち出すところが、いかにもえせキリスト教の多い韓国的だと思います。
私の学生時代、キリスト教の異端と言われる統一教会などは、韓国に対する「原罪」を「贖罪」すべしとして、多くの日本の若者を洗脳、信者に引き込んだのではなかったかと、記憶しています。それが今、根を張って一定の勢力を保っていることは残念です。
当時は、自虐史観真っ盛りで、近代史を客観・冷静に検証し、評価する雰囲気にはなかった。
ネット社会になって、マスコミ等の煽動に翻弄されることも少なくなり、ようやくそれが可能となった、そう実感しています。
会計士様による本ブログも、そういった意味で、大変有意義な場だと考えております。
「いっそ日本との過熱した対決に注ぎ込んだエネルギーを対米外交を全面的に刷新するのに使ったとしたならどうだっただろうか? イスラエルや台湾の対米外交水準にアップグレードし米国を韓半島の平和定着にさらに積極的に引き込むためにだ。」
⇒もしも、それができたならば、大韓民国は大韓民国ではなくなってしまいます。
何故なら、大韓民国は、大韓帝国の法統を大韓民国臨時政府を通じて継承した国家であり、大日本帝国に対する戦勝国だと大韓民国憲法前文に明記してあり、日本との戦いに勝って戦勝国であることを証明することが国家の最優先課題だからです。
尹永寛ソウル大学名誉教授も、そんなことは当然分かっていると思いますがね。
願わくば、韓国政府には、大韓民国を大韓民国たらしめるために、これからの千年間も、外交のエネルギーの70%を日本と戦うために消費し続けていただくことを祈念いたします。
国でも社会でもそうですが衆愚化を招く原因として,誰にでも政治参加を許す民主制という政治制度があるのは疑う余地はありませんが,国や社会の衆愚化の原因はそれだけではありません.
民主制と同じかそれ以上に衆愚化の原因となっていると私が考えているのは,自由主義つまりliberalismです.
この自由主義,つまり(犯罪でない限り)個人の選択の自由は無制限に認められて当然だという価値観によって,社会や人間がその長い歴史(人間の場合は個々人の歴史ではなく人間として(あるいは人間に至るまでの生物としての)進化の歴史)や地理的条件.文化的伝統から必然的に有している様々な制限や非対称性あるいは文化的伝統などを無視した頭デッカチな理屈に基づく「選択の自由」を野放図に跳梁跋扈させてしまいました.
その「選択の自由」が跳梁跋扈した結果として,一つの社会を構成する構成員の全てが須らく持っているべき共通の感覚common sense(私は日本語の「常識」よりも対応する英語句の直訳の「共通の感覚」の方が的確な表現だと思います)を喪失させ,その社会が綿々と繋いで来た歴史や伝統を破壊してしまい,社会が共有する価値観から構成員なら誰もが見習い身に付けるべき規範が失われた.そのことが社会や国の衆愚化を招いていると考えるのです.
補足です.
社会を破壊する原因として,行き過ぎた自由主義のもう一つの重大な罪は,個人の選択の自由の名によって社会の規範を破壊してしまう結果として,「選択の自由が社会にあることが極めて大切である」という自由主義の基本的価値観そのものも破壊してしまい,「自由」の名の下に反自由主義的(あるいは独裁主義・専制主義的)な政治集団が自由主義の仮面を被って社会の中に巣くってきてしまうことです.
それはLGBTや夫婦別姓など如何にも日本社会の伝統に基づくcommon senseを無視した過激な自由主義的主張をして来た立憲民主党やその前進の民主党が自らへの批判を封じ込める=言論弾圧を何度も行ってきたことでも明らかです.
要するに社会の伝統やcommon senseを無視した無制限で無秩序な自由主義は自らの依って立つ社会的な基盤自身を掘り崩して不自由な社会へと我々を導いてしまう価値観であるということです.
迷王星様
確かに、なんでも出来る自由度マックスなゲームより、出来る事が制限された中で、正解を探すゲームの方が面白いですね。
何でも出来るを売りにしたゲームが大爆死したりしますよね。
sey g様
面白いか面白くないか以前の問題として,何でもOKというのは(熱力学からの比喩を使わせて貰うと)エントロピーがMAXで秩序が完全に失われてしまっており,ある意味では死んでしまった状態なのです.
それが証拠に社会でもルールや伝統を排して自由にするのは一瞬で済むほど簡単だが,秩序を取り戻すのは一般にとても難しく相当な期間も(色々な意味での)コストも要します.
エーリッヒ・フロムの『自由からの逃走』を参考にされると良いと思いますよ。
この著作自体は、ワイマール憲法によって「自由」を与えられた市民たちが、いかにして権威主義的体制(ナチズム)に傾斜していったのかという考察を基に、市民における「自由」の意味を問うものです。
フロムは「自由」を「~からの自由」と「~への自由」とに分類していますが、特に前者は時に破壊的な方向に向かいかねず、しかし市民の多くはその破壊に耐えられないため、結局「自由」を喜んで手放す方向に向かってしまう危険性があると指摘しています。特にその「自由」が自ら望んで勝ち取ったものでなく、ただ与えられたものであった場合、多くの市民は「~への自由」として行使するすべを知らず、つまりは「自由」の在り方に思いを寄せることもなく、しまいには「自由」に耐えられなくなりかねないとしています。
私もエーリッヒ・フロムはきちんとは勉強してないので、これ以上の説明は致しかねますが、「自由」という概念はそれほど軽く扱われるべきものではないと思います。
>ある外交官は私席で韓国外交のエネルギーの70%が日本と戦うのに消費されているようだ
なんとなくですけど、彼らの外交リソースのほぼ100%が “反射利益” の獲得に充てられているのは、米中間での立ち居振舞い(曖昧・受動的)からも明らかなのだと思います。
で、そのうちの3分の1程度が、米中に対しての直接作用によるもので、それ以外のものが日本を叩いて成果の不足分をせしめるために使われてるってことなのかと。
きっと、大戦で米中共通の敵国であった日本を(難癖で)叩く分には、両国からの大きな反発もなく、被害者プレーで充分な成果が得られたのかもですね。
さてさて、経済成長率が国交の回復から90年代までの年7%超水準・2000年代の年5%相当・10年代の年3%程度・20年代は・・? と、尻すぼみ感が否めないのは世代交代等の影響で「日本叩きに由来した反社利益」が減じたことによるものだったりするのかな・・?? それとも日本をはじめ世界の諸国が彼らから孤立しはじめたことによるもなのかな・・???
>尹永寛氏自身の12月の論考に出て来た言葉をお借りすれば、「全方位を味方につけるシンガポール」、「全方位にケンカを売る韓国」、という実例を見た気がします。
中国や北朝鮮には媚を売り、日本や米国には喧嘩を売る、という外交姿勢に見受けられるので、全方位に喧嘩を売ってはいないと思います。
クロワッサン 様
実際には中国からは「さっさと此方に来ないか!」で、北からは「言葉でなく物だ!」で、結局両方から「韓国めっ、喧嘩を売ってるのか!」なのでは?
それを書かないと干されちゃうからねぇ。
でも、それを書いても何も変わらないのが、現状なのだな。
尹永寛名誉教授は元々宗教の用語である「原罪」の意味を知っていて使っているとは思えません。もっとも、戦後75年も経ち日韓両国ともほとんどの国民は戦後生まれとなった現在、75年前のことを言い続けるためには「原罪」とでも称さねばもはや通用しないこと、韓国の政治エネルギーの大半を無益な反日に費やしていることに、やっと気付いたのはエラい。
シンシアリさんが指摘していましたが、記事内容が「親日」的だと糾弾されるおそれがある場合、免罪符として「ぶち壊しの一言」を入れるそうです。非難されたときに、「ほら、『日本の原罪』に言及しているでしょ」てな訳です。論理的には「ぶち壊し表現」であるのは確かですが、「免罪符表現」ととらえると、論者の本音とともに、本音を直接言えない下朝鮮の閉塞状況の吐露の悲しい表現と評価できるのではないでしょうか?
スーパーマーケットで売られている「飴かラムネが一個だけ付いているオモチャ」みたいですね….
しかし糾弾除けといえども『日本の原罪』と言葉にした事実と、記事に刻まれた文字は、消えることはありません。