高市氏発信を勝手に「サナエタイムズ」と名付けてみた
山手線の駅名を冠した怪しい自称会計士が先日、高市早苗・自民党総裁のXへのポストを巡って、『サナエタイムズ』だ、『サナエダイレクト』だと勝手に名付けたようです。もちろん、高市氏の許可なく、無断で、ですが。ただ、この『サナエタイムズ』の例からもわかるとおり、政治家が新聞、テレビといったオールドメディアを通さずに直接、有権者に向けて情報を出すといったことが可能であることも間違いありません。
当ウェブサイトのそもそもの目的
当ウェブサイトは2016年7月に発足したため、来年7月まで続けば、当ウェブサイトはちょうど10年目を迎える予定です(来年7月まで続けば、ですが)。
当ウェブサイトの目的は「読んでくださった方々の知的好奇心を刺激すること」にあります。
といっても、現実に知的好奇心を刺激されているかどうかは読者の皆さまのご判断に委ねていますので、もし当ウェブサイトを読んでいただいて「知的好奇心を刺激されなかった」と思う方がいらっしゃったとしても、それはそれで仕方がないと割り切っている次第です。
ただ、この9年あまりのウェブ評論サイト運営を通じ、著者としては一定の成果は出すことができたと考えています。
その「成果」とは、「客観的事実」と「主観的意見」をちゃんと分ければ、誰でもそれなりにウェブ評論活動ができる、という実績だと思います。
客観的事実と主観的意見を分けないのか
客観的事実は「誰がどう表現しても同じになる情報」、主観的意見は「表現する人によってまったく異なる内容になる(かもしれない)情報」です。
たとえばこんな具合です。
- (A)「高市早苗氏は2025年10月4日に実施された自民党総裁選で当選し、史上初の女性総裁に就任した」。
- (B)「高市早苗氏は安倍晋三氏が女装したようなものであり、実質的に女性総裁とは言えない」。
文章(A)は、客観的事実です。おそらく誰がどう表現しても同じ内容となるからです。
「2025年」のくだりを「令和7年」と表現したり、「昭和100年」と表現したり、あるいは「自民党」ではなく「自由民主党」と表現したりするかもしれませんが(あるいは「就任した。」を「就任しました。」と表現する人もいるかもしれません)、主要な構成要素は同じです。
これに対し、文章(B)は、主観的意見です。なぜならば、その意見に賛同する人もいればそうでな人もいるからです(ちなみに「女装した安倍晋三」という表現は、侮辱以外の何物でもないと個人的には思います。故人の主観ですが)。
ただ、著者のごとき人間がわざわざこんなウェブ評論サイトを運営する意義があるのか、という点については、やはりそれも不自然な話です。単なる金融評論家に過ぎず、べつにジャーナリストでもなければ新聞記者でもないわけですから。
世の中の出来事を追いかけるのは、新聞やテレビなどの「専門家」に任せておけばよいのではないか。
そう思う方もいらっしゃるに違いありません。
しかし、当ウェブサイトの存在意義は、「客観的事実と主観的意見をちゃんと分ければ、メディア記者でなくてもちゃんとウェブ評論サイトを運営していける」ことを示す、という点にあります。
色水流す水道局、勝手にしゃべる糸電話
そして、「客観的事実と主観的意見をちゃんと分ける」が実践できていないのが、じつは新聞、テレビなどのオールドメディアではないかと思うのです。
いや、そもそも当ウェブサイトを開始した時点で、少なくとも著者は新聞、テレビがインターネット上で「マスゴミ」などと揶揄されていることを認識していましたし、とりわけ一部の新聞・テレビは、「マスゴミ」などと呼ばれても仕方がないような報道に終始していました(現在でもそうでしょうか)。
これについては、「色水を流す水道局」のようなものだと思っていただければわかりやすいかもしれません。
私たちが暮らす現代社会では、たいていの家に水道がついていて、水栓をひねればいつでも透明な水が出てくるのではないかと思います。
しかし、いくつかのメディアが流す報道は、いわば、「透明ではない水」だったりすることもあるのです。水道局の人が妙な思想を持ち、「今日は水じゃなくてミカンジュースを流しましょう」、「今日は水じゃなくてリンゴジュースを流しましょう」、などと言い出して、いきなり色水を流し始めたら、私たちの生活は大混乱を来します。
あるいは糸電話の糸が勝手に意思をもって話し始めたり、携帯電話会社が通信内容に介入し、相手の会話の音声に勝手に開設を付け始めたら、同じく世の中には大混乱が生じるでしょう。
実際、新聞、テレビは記者クラブなどを通じ、情報発信を独占している立場ですが、いわゆる「中間業者」であるところの新聞、テレビが変に情報を捻じ曲げることで、私たち有権者の側も各政党に対して妙な先入観を持ってしまい、それにより意思決定が歪んでしまう可能性があるのです。
こうした状況をどう改善していくか―――。
ネットを通じた経済競争、そしてダイレクト発信
これについては結論的にいえば、ネットの出現が解決してくれるのを期待するしかないと考えています。
そのひとつが、ネット上で多数のメディア、ウェブ評論サイト、SNSサービスなどが出現し、新聞、テレビ業界には存在しない自由経済競争が繰り広げられることであり、もうひとつが「中間業者」であるところのオールドメディア業界を排除した「ダイレクト発信」ではないでしょうか。
当ウェブサイトもじつは新聞社、テレビ局と異なり、べつに誰かから規制されたり、参入制限を受けたりしておらず、純粋に独立して運営している「OSINT系サイト」であり、同様のサイトは誰にでも気軽に作ることができます(まとめサイトなどと異なりコンテンツを自分で作るのは結構大変ですが)。
そして、もうひとつが、一部企業などが始めている「ダイレクト情報発信」ではないでしょうか。
とくに自民党の高市早苗氏が12日付でXに投稿した自民党総裁人事を巡る情報発信については、現時点で2800万回を超えるインプレッション、22万件を超える「いいね」を集め、X上で騒然となっているのです。
高市早苗氏のツイート見ていて思ったんやがトップが自ら人事の目的を直接説明してくれるなら新聞もテレビも要らんやん。新聞テレビはどうせ「支持率下げてやる」って言うんやろし。https://t.co/lAMtTdQMtS
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) October 12, 2025
サナエタイムズ
これについて、山手線の駅名を冠した怪しい自称会計士あたりは『サナエタイムズ』だ、『サナエダイレクト』だといった名前を勝手につけているようです(もちろん、高市早苗氏には無断で、です)。
マスコミ通すと情報歪む。
⚫︎トヨタ→トヨタイムズ
⚫︎任天堂 →ダイレクト
⚫︎高市→サナエタイムズ
マスコミ通すと情報歪む。
直接は情報出すのが良い。— 新宿会計士 (@shinjukuacc) October 13, 2025
ちなみにポストの中で「情報は直接出すのが良い」と言おうとして、間違って「直接は情報出すのが良い」になってしまっているあたりは、いかにもおっちょこちょいな自称会計士らしくて情けないところです。
ただ、この『サナエタイムズ』と著者自身が勝手に名付けた情報発信、すでに米国のドナルド・J・トランプ大統領という前例があります。自身の政策の意図について、(当時の)ツイッターを通じて積極的に発信し続けていたからです。
また、日本でもSNSを通じた情報発信が得意だったリーダーとして、故・安倍晋三総理大臣という前例があります。安倍総理もツイッターやフェイスブックなどを通じて直接、自身の政策について説明することに長けていました。
このように考えていくと、情報の発信者(たとえば政治家)と情報の受け手(たとえば国民・有権者)を直接つなぐSNSという情報通信手段が出現したことで、メディア支配が崩壊するのは、ある意味では歴史の必然といえるのかもしれません。
本文は以上です。
金融評論家。フォロー自由。雑誌等の執筆依頼も受けています。 X(旧ツイッター) にて日々情報を発信中。 Amazon アソシエイトとして適格販売により収入を得ています。 著書①数字でみる「強い」日本経済 著書②韓国がなくても日本経済は問題ない日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
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サナエタイムズに続いて、次はどの政党や政治家が、○○タイムズを作るのでしょうか。(オールドメディアが相手にしないような泡沫政党や政治家が、イチかバチかで一発逆転を狙って、かもしれませんが)
タマキンダイレクト
…何か痛そうだなぁ
全く同じ事を考えておられたのですね。
ビックリしましたわ~
『総裁 X 通信』こそよりふさわしいネーミングと思います。
ベルクカッツェ役は、気に入らない前の、あるいは元の、首相の誰でも、に割り当てればちょうどいいあんばいです。
「密室での協議はしない。」
「公開の場でだけやり取りする」
「協議は即座にノーカットで公式にupする」
この手法が大手マスメディア相手にとても有効だと、個人的には数年前から広島の安芸高田で実証されてきたように思います。
この手法はとても有効なのですが、当事者がアホだと成立しません。
知識があって面談できちんとシンプルに説明できて押し負けない有能な人でないと務まりません。
(だから、旧来の老人政治家たちやメディア編集委員たちには不評なのかと。)
公明党も、一方的に三行半するなら、公開でやればよかったのに。
(痴話喧嘩ならプライベートですが、政党ですからねえ。)
>間違って「直接は情報出すのが良い」になってしまっているあたりは、いかにもおっちょこちょいな自称会計士らしくて情けない
発信者の意図をねじ曲げないのは当然として、間違いのない日本語を書く優秀な編集者、サナエディターが必要ですねw
後はマスクが日本ユーザーに最優先のオススメに上げてくれればいい。
いい傾向だと思います。
もう、保守議員などは、地上波に出る必要はないです。っていうか出ない方がいい。
どうしても出る必要がある場合は生放送(切り取り不可)の場合のみ。
SNS で情報は足りると思うし、下手に印象操作されないで済みます。
トヨタ自動車も切り張りされない自前のトヨタイムズ持っていますね。
名前かぁ。
タイミングよく最近公開された某潜水艦の映画みたいに、
原潜「サナエ」と命名してみたいw
登場が国政に大波乱を巻き起こして・・・(良い意味で)
巡視船には、みずほってのがありますね。
なんというかその、アイヌの子供へのネーミングみたいな趣がありますね。。
持論を忌憚なく書き綴る場としての「さなえッセイ!」
=(さなえ+エッセイ)
オールドメディアのビジネスモデルの崩壊ということです。有料のコンテンツで儲けるのは、かなり難しい状況です。例えば、日本中のサイトをクローリングして、全体を可視化するサービスは、まだ無いようなのですが、これが無料で提供されると、世論の動向が詳細に分かることになり、国会議員は、世論に沿った陣営にしか存在しなくなり、政策の出来で優劣がつけられるようになるかもと考えています。全体が可視化されてしまうと、少数の意見を叫んでも、国会議員にはなれない世界になりそうです。
メディアのサプライチェーンのなかで、儲かる場所がシフトしたということだと思います。クリステンセン的には。
儲かる場所としては、全体を可視化して、その解説をやるとか、少数の意見でも面白い意見を取り上げるとか。
メディアのサプライチェーンで儲かる場所がシフトした可能性が高いので、メディアは対応する必要があります。直近は、不動産屋になっても仕方が無いですが。
小泉進次郎氏のステマ問題は、いつ誰が答えるのかなぁ。
本当は小泉氏自身が決着を着けないといけないと思う。そうしないと、この問題はいつまでも引きずるように気がする。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6555547
10/14(火) 16:12配信
サナエ通信、がいいなぁ。なんだか、学校だよりみたいな感じですが。
サナエタイムズの近接領域の話ですが、自民党公式のツイッターアカウントがちょっとアテになる情報源になりそうだったのでご紹介。
昨日両院議員懇談会があったそうですが、その直後の幹事長囲み取材の映像と、記者質疑応答の文字起こしの長文をツイートしていました。質疑の文字起こしは状況を解像度高めで知ることができますし、質問社も明記されていていいですね。社の質問傾向を知ることもできそうです。
私は映像は見ていません。
質疑文字起こし↓
https://x.com/jimin_koho/status/1978251602214719563
一部抜粋↓
・議員の方々は概ね、連立離脱のことについて、またそれに至った経緯について理解をしてくれた。執行部、総裁の対応についてはポジティブな意見
・国会は連立解消だが地方の既存の枠組みは変更しない(意訳)
・国政選挙について、自民党が積極的に公明党が得ている選挙区において候補者をどんどん立てていくという、そういうような報道が一部なされたと、そういうことは厳に慎んでほしいという発言もございましたが、私の方からはそんなことは一切言っていません
Q:、6人の議員から総・総分離、つまり石破首相の辞任を遅らせて、内閣総辞職を遅らせ、同時に首班指名も遅らせ、要は国会でそれを行わないという意見も聞いている
A:私の記憶では2人でした。それも非常に遠慮気味に仰っていました。この首班指名を堂々と、首班指名を受けるというのは基本中の基本で・・・
Q:公明党の連立離脱について執行部に対して、責任を問うような意見があったのか、なかったのか
A:明確に反対だと、執行部けしからんと、責任をとれと、そういう発言はありませんでした
映像より文字がいいです。視聴の拘束時間が違いすぎるので。
前執行部の頃の発信をざっと辿ってみてましたが、こんな情報発信はなかったようでした。新執行部になってから既に何本か発信していました。
発言の事実を淡々と書くだけ、ではあるのですが、毒水を流すメディアが横行する世間ではそれだけでも価値ある情報発信になってしまいそうです。
ところで、船田氏や野田聖子氏が現執行部の行動を批判するような言説を流していますが、これらに対しては「仲間を背中から撃つのか?」という批判は「効く」と言うことかと思いました。
連立離脱に当たって、さすがに喧嘩別れはしないようですね。ただ、公明斎藤氏は小選挙区撤退も表明しているので競合も少なくなっていくかもですね。
公明は選別推薦なので自民議員への影響力は依然として維持するということなのでしょうかね。
私としては
「目指せ!仏敵認定!」
くらいの思いだったのでちょっと残念ではあります。
まあ、当落がかかってる当事者達としてはそうもいかないのでしょう。
>特にある長老の方はそういうことを私は言いたかったのだと、SNSの中でも誤解されているというようなことも仰っていました
懇談会で言い訳していた「長老」は船田氏だったみたいですね。(笑)
効いてる効いてる。
全文文字起こしはどうも、新広報本部長の肝煎りのようでした。
ムネオの娘さん、やりますね。
自民党の広報が 「鈴木俊一幹事長 ぶら下がり会見 国民民主党との幹事長会談を受けて」という
タイトルで一言一句漏らさず 会見及び質疑内容をSNS発信している。
これで マスゴミの切り取り記事 やTVがどのように捻じ曲げているかが明々白々。