【資料集】X連動企画:年収と実質年収と手取りの関係

X(旧ツイッター)などを見ていると、年収と天引きに関してさまざまな誤解、勘違いなどがあるようです。そこで本稿では年収100万円以降、100万円刻みで2000万円ゾーンまで、①年収、②実質年収(①に社保の会社負担分を足した額、すなわち雇用主が支払っている人件費:ただし退職給付費用を除く)、③手取り(①から社保の自己負担分と所得税と復興税と住民税を引いた額)、④天引き額(①-③)、⑤実質負担額(②-③)のリストを作成してみました。ご活用ください。

本稿は珍しく、X(旧ツイッター)との連動企画です。

X(旧ツイッター)などを見ていると、「年収1200万円の人がそこまで貧しい暮らしをしているはずなどない」、といった具合に、年収と天引きに関してさまざまな誤解、勘違いなどがあるようです。

そこで本稿では年収100万円以降、100万円刻みで2000万円ゾーンまで、シミュレーションを実施しました。具体的には次の通りです。

①年収

②実質年収(①に社保の会社負担分を足した額、すなわち雇用主が支払っている人件費:ただし退職給付費用を除く)

③手取り(①から社保の自己負担分と所得税と復興税と住民税を引いた額)

④天引き額(①-③)

⑤実質負担額(②-③)

わかりやすく、円単位ではなく四捨五入した万円単位で表示しています。ご活用くださいますと幸いです。

なお、本稿の試算結果の引用・転載は自由ですが、必ず「試算の前提」がわかるようにしたうえで、ポストを目にする人に誤解を与えないように留意してください。

また、年収2100万円以降のシミュレーションを必要とされる場合や円単位での詳細なデータを希望される場合はコメント欄などに書き込んでください。すぐには対応できないかもしれませんが可能な範囲でアップデートします。

年収100万円の場合…

①年収100万円

②実質年収101万円【①+社保の会社負担分1万円】

③手取り額99万円【①-社保の自己負担分1万円-公租公課1万円】

④天引き額1万円【=①-③】

⑤実質負担2万円【=②-③】

年収200万円の場合…

①年収200万円

②実質年収232万円【①+社保の会社負担分32万円】

③手取り額160万円【①-社保の自己負担分31万円-公租公課40万円】

④天引き額40万円【=①-③】

⑤実質負担72万円【=②-③】

年収300万円の場合…

①年収300万円

②実質年収348万円【①+社保の会社負担分48万円】

③手取り額236万円【①-社保の自己負担分47万円-公租公課64万円】

④天引き額64万円【=①-③】

⑤実質負担111万円【=②-③】

年収400万円の場合…

①年収400万円

②実質年収463万円【①+社保の会社負担分63万円】

③手取り額312万円【①-社保の自己負担分62万円-公租公課88万円】

④天引き額88万円【=①-③】

⑤実質負担151万円【=②-③】

年収500万円の場合…

①年収500万円

②実質年収579万円【①+社保の会社負担分79万円】

③手取り額385万円【①-社保の自己負担分78万円-公租公課115万円】

④天引き額115万円【=①-③】

⑤実質負担194万円【=②-③】

年収600万円の場合…

①年収600万円

②実質年収695万円【①+社保の会社負担分95万円】

③手取り額456万円【①-社保の自己負担分93万円-公租公課144万円】

④天引き額144万円【=①-③】

⑤実質負担239万円【=②-③】

年収700万円の場合…

①年収700万円

②実質年収811万円【①+社保の会社負担分111万円】

③手取り額523万円【①-社保の自己負担分109万円-公租公課177万円】

④天引き額177万円【=①-③】

⑤実質負担287万円【=②-③】

年収800万円の場合…

①年収800万円

②実質年収925万円【①+社保の会社負担分125万円】

③手取り額587万円【①-社保の自己負担分122万円-公租公課213万円】

④天引き額213万円【=①-③】

⑤実質負担338万円【=②-③】

年収900万円の場合…

①年収900万円

②実質年収1032万円【①+社保の会社負担分132万円】

③手取り額653万円【①-社保の自己負担分129万円-公租公課247万円】

④天引き額247万円【=①-③】

⑤実質負担378万円【=②-③】

年収1000万円の場合…

①年収1000万円

②実質年収1138万円【①+社保の会社負担分138万円】

③手取り額718万円【①-社保の自己負担分135万円-公租公課282万円】

④天引き額282万円【=①-③】

⑤実質負担420万円【=②-③】

年収1100万円の場合…

①年収1100万円

②実質年収1245万円【①+社保の会社負担分145万円】

③手取り額783万円【①-社保の自己負担分142万円-公租公課317万円】

④天引き額317万円【=①-③】

⑤実質負担462万円【=②-③】

年収1200万円の場合…

①年収1200万円

②実質年収1352万円【①+社保の会社負担分152万円】

③手取り額845万円【①-社保の自己負担分148万円-公租公課355万円】

④天引き額355万円【=①-③】

⑤実質負担507万円【=②-③】

年収1300万円の場合…

①年収1300万円

②実質年収1458万円【①+社保の会社負担分158万円】

③手取り額907万円【①-社保の自己負担分154万円-公租公課393万円】

④天引き額393万円【=①-③】

⑤実質負担551万円【=②-③】

年収1400万円の場合…

①年収1400万円

②実質年収1565万円【①+社保の会社負担分165万円】

③手取り額960万円【①-社保の自己負担分161万円-公租公課440万円】

④天引き額440万円【=①-③】

⑤実質負担605万円【=②-③】

年収1500万円の場合…

①年収1500万円

②実質年収1672万円【①+社保の会社負担分172万円】

③手取り額1012万円【①-社保の自己負担分167万円-公租公課488万円】

④天引き額488万円【=①-③】

⑤実質負担659万円【=②-③】

年収1600万円の場合…

①年収1600万円

②実質年収1778万円【①+社保の会社負担分178万円】

③手取り額1065万円【①-社保の自己負担分174万円-公租公課535万円】

④天引き額535万円【=①-③】

⑤実質負担713万円【=②-③】

年収1700万円の場合…

①年収1700万円

②実質年収1883万円【①+社保の会社負担分183万円】

③手取り額1119万円【①-社保の自己負担分178万円-公租公課581万円】

④天引き額581万円【=①-③】

⑤実質負担764万円【=②-③】

年収1800万円の場合…

①年収1800万円

②実質年収1984万円【①+社保の会社負担分184万円】

③手取り額1175万円【①-社保の自己負担分179万円-公租公課625万円】

④天引き額625万円【=①-③】

⑤実質負担809万円【=②-③】

年収1900万円の場合…

①年収1900万円

②実質年収2085万円【①+社保の会社負担分185万円】

③手取り額1231万円【①-社保の自己負担分179万円-公租公課669万円】

④天引き額669万円【=①-③】

⑤実質負担854万円【=②-③】

年収2000万円の場合…

①年収2000万円

②実質年収2186万円【①+社保の会社負担分186万円】

③手取り額1287万円【①-社保の自己負担分180万円-公租公課713万円】

④天引き額713万円【=①-③】

⑤実質負担899万円【=②-③】

試算の前提

被用者は40歳以上で東京都内に居住し、東京都内の企業に勤務しているものとし、給与所得以外に課税される所得はなく、また、ボーナスはなし、月給は年収を単純に12で割った値とし、配偶者控除、扶養控除、ふるさと納税、生命保険料控除、配当控除、住宅ローン控除などは一切勘案しない

年収が約106万円以上である場合、厚年、健保、介護保険に加入するものとし、その場合は東京都内の政管健保の令和6年3月分以降の料率を使用するものとする(ただし計算の都合上、「標準報酬」を使用していないため、端数処理などで現実の数値と合致しない可能性がある)

雇用保険の料率は1000分の6とし、便宜上、少しでも収入が発生したら自動的に雇用保険料が発生するものとする

「社保」とは厚年、健保、介護保険、雇用保険の従業員負担分合計、「諸税」とは所得税、復興税、住民税の合計とし、住民税の均等割は5,000円、住民税の所得割は10%とする

本来、住民税の所得割は前年の確定所得に基づき翌年6月以降に課税されるが、本稿では当年の所得に完全に連動するものとし、かつ、年初から課税されているものと仮定する

基礎控除は合計所得金額が2400万円までの場合、所得税が48万円、住民税が43万円とし、以降2450万円まで、2500万円まででそれぞれ基礎控除が逓減し、2500万円超の場合はゼロとする

本文は以上です。

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