【インチキ論説】「馬鹿に選挙権とSNSを与えるな」

またもや「ムシャクシャして」やってしまったようです。例の「インチキ論説」を執筆している「旧宿会計士」なる者が、当ウェブサイトに「馬鹿に選挙権を与えるな」、「馬鹿にSNSを与えるな」、などと発言しているそうです。なんだか相変わらず意味がわかりません(※なお、ネタ元につきましては本文末尾をご参照ください)。

本日の燃料

「馬鹿に選挙権を与えるな」。

「馬鹿にSNSを与えるな」。

そんな主張をする者が出て来たようです。

どんなことが書かれているのでしょうか?

馬鹿に選挙権とSNSを与えるな

先週の兵庫県知事選で、多くのメディアから批判された斎藤元彦氏が再選された。斎藤氏陣営はSNSを悪用し、マスコミ報道があたかもデマであるかのような印象を人々に植え付けた。

由々しき事態だ。

なぜならば、マスコミ報道―――とりわけ、大手のテレビ局や新聞社、あるいは通信社などが作成・配信する記事―――に対する信頼度を、いたずらに下げるかのようなSNSのデマ投稿が横行する時代となってしまったからである。

そして、SNSにおけるこうした無責任な情報を鵜呑みに信じる有権者が増えたことで、マスコミ報道があたかも偏っていたり、誤っていたりする、などと信じる人が増えてしまったのだ。

そもそも論だが、新聞、テレビといったマスメディアの報道は、情報を取り扱うプロフェッショナルである記者などが素材を厳選し、内部でチェックを通ったうえで、メディア各社が責任をもって出して来るものだ。個人が気軽に投稿するSNS投稿のような無責任な代物ではない。

しかも、SNSは多くの場合、情報発信をしている者たちは、ジャーナリストといった「情報発信のプロ」ではない。

とりわけ最近になってやたらと舌鋒鋭くいい加減なデマを飛ばしている、山手線の駅名を冠した会計士を自称する怪しいアカウント(@shinjukuacc)がその典型例かもしれない。

この者は日本が巨額の借金を抱えているという事実から目を背け、なんと財務省が日本経済の諸悪の根源であるかのごときツイートを繰り返している。

責任転嫁も良いところだ。

日本の借金を作ったのは自民党政治であり、財務省はむしろ財政の専門家の立場から、財政状態の悪化に歯止めを掛けようと努力して来た立場だからだ。財務省が唱える、いわゆる「ワニの口」理論(図表)などがその典型例であろう。

図表 ワニの口

(【出所】財務省キッズコーナー『ファイナンスらんど』)

したがって、こうした悪質なデマを発信するユーザーを取り締まる法整備が必要だ。

まずは誰もがSNSで情報発信できるという状況を制限しなければならない。

少し過激な言葉で恐縮だが、「馬鹿にSNSを与えるな」、だ。

また、有権者の側にも大きな問題がある。先ほど挙げた山手線の駅名を冠した怪しい自称会計士が運営している『新宿会計士の政治経済評論』では、「選挙で投票率を上げるべき」とも主張しているようだが、これも望ましくない。現在の制度では、成人であれば誰でも投票することができるからだ。

たとえば新聞、テレビの報道を信頼できないものと決めつけて、SNSを盲信するような者が増えて来ているが、

この手の者たちが投票権を持って国政に参加しているというのは、正直なところ国政の足を引っ張っているだけとしか思えないからだ。

これについても少し過激な言葉を使わせていただくと、「馬鹿に選挙権を与えるな」、だ。

多数の衆愚が選挙権を持つと、自分たちの利益だけを追い求める方向に傾きやすくなり、「最大多数の最大幸福」、「国家全体の効率化」などが妨害され、やがては亡国への道を歩ませるリスクが高い。これは、過去の多くの歴史が証明している。

したがって、まずは義務教育レベルのテストを選挙の度に国民に受けさせたうえで、そのテストに合格した人だけが、選挙権を獲得でき、また、SNSにアカウントを開設できるようにすべきなのである。また、SNSにアカウントを開設するためには、国に登録免許税を納め、とくに実名を義務付けるべきではないだろうか。

やはり、この社会の崩壊を防ぐためには、選挙権やSNSを知的レベルで絞るべきである。

なかなかに恐ろしい主張

…。

端的にいえば、恐ろしい発想だと思います。

文章自体は基本的に当ウェブサイトのオリジナルですが、「馬鹿に選挙権を与えるな」の部分は当ウェブサイトに過去に寄せられた非常識なコメントを土台としており、また、「馬鹿にSNSを与えるな」の部分は、一部メディアの最近の報道を当ウェブサイトなりにアレンジしたものです。

また、「選挙権やSNSに試験を義務付けよ」、の部分も、なんとも恐ろしい話です。

その試験を誰がどう作るのか。

その試験の客観性と公正性をどう担保するのか。

なにより、現在の新聞、テレビ、通信社といったマスメディア各社の関係者が、確たる情報源に基づいて正確に報道をしているのかどうかを、どう担保しているというのでしょうか。

正直、意味がわからないのですが…。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. 引きこもり中年 より:

    そもそも民主主義とは、条件さえ満たせばバカでも選挙権を与える制度ではないでしょうか。

    1. 匿名 より:

      民主主義とは、「みんなで決めてみんなで責任を負う」仕組みだと思います。
      「決めることに参加するも参加しないも自由意志で決めることができてこそ、その責任を負える」のではないでしょうか?
      参政権を制限しておいて制限されている人にも結果を強要するのは「民主主義」とはいえないのではないでしょうか?

    2. フケに苦しむもの より:

      大正時代以前は貧乏人に選挙権を与えるなというような、一定額以上の納税者以外に選挙権を認めない社会がありました。

      それを民衆が運動によってひっくり返して、普通選挙を実現した過去を忘れたような意見が一体どこから来るのか。

      そして馬鹿に選挙権を与えるなと言う人々自身が馬鹿とされて選挙権剥奪をされないという根拠がどこから来るのか、不思議です。

    3. 匿名 より:

      選民思想を唱える人の共通点。
      「自分は違う」

  2. foo より:

    国の借金と書いてありますが、対外負債なのか、マスコミが解説するところの所謂「国の借金」なのか区別もせずに書いているので、確かに「この者」も情報発信のプロではなさそうです。
    その様な人間が共産主義のような情報統制を言い出すとは、いやはや、開いた口が塞がりません。

    >日本の借金を作ったのは自民党政治

    ならば、日本国の対外資産世界第2位にあるのも自民党政治のおかげということですね。
    400兆ほどプラスでしたでしょうか。

    1. 新宿会計士 より:

      >日本の借金を作ったのは自民党政治

      これ、山手線の駅名を冠した怪しい自称会計士がXでウザ絡みされたときに某著名ウェブ評論サイトの編集長から言われた内容ですw

  3. 新宿会計士 より:

    ついでに言っておきますが、「馬鹿に選挙権を与えるな」って主張、傲慢なだけでなく危険な思想でもあるんですよ。一種の選民思想というのかな。

    こういう人たちって、究極的には
    ●自由経済競争
    ●民主主義選挙
    ●表現の自由
    を否定する傾向があります。

    どういう思想を持つのも自由ですが、それを批判する自由があることもお忘れなく。

  4. 農民 より:

     匿名様が最も不本意だったのではないかと思いますが……兵庫県知事選後、あからさまな顔ぶれから続々と出ましたね、選挙権の選別や県民のレベルのせいで間違った結果になったとかいう論。

     さて、悪夢の民主党政権交代では。
     私は当時2chネタ的に民主党の醜態を知っていたので、「どういう思考してりゃ民主党にいれるんだよ」くらいの認識でした。まさか令和の世になった現在、更に評価を落とすとまでは思いませんでしたが。
     しかし、当時民主党に投じた有権者の多くは、醜態の部分は知る機会は無く、とにかく自民のままだとヤバイという危機感、或いは義憤、野党への期待感などから投票したのではないでしょうか。タネを知っていればふざけたトリックでしたが、アレを見抜けなかったのは知能のせいだとは思えない。認識の違いでしかなかったと思います。ネタ好きの私なぞよりよほど知能指数が高く、世間を知り、真摯だった人達が民主党に入れていたはずです。
     つまり知能等に依拠した投票権の付与・選別には、期待するほどの効果は無いのではないかと思います。様々な要素を介した末にある”認識”の方が結果には影響する。そして当時はマスコミが絶対的に認識を支配していた。私が連中に入れなかったのは、むしろ知的レベルが低いがために民主党で薔薇色未来という”認識”に染められずに済んでいただけのことだったのです。
     まぁ有権者選別に反対なのは、主には志位的……じゃなかった、恣意的な選別を防ぎきれない懸念からが主ですが。恣意さん元気かな。

     知能の高い人間も低い人間も国を構成し、その生存権からの様々な要求があり、どちらも程々に拾わなければならない。「民主主義は多数決ではない」というのを選挙という多数決で負けた連中が乱用するせいでぼやけますが、実際に単なる多数決ではなく、”強者に盲従せず弱者を切り捨てない”のを目的としたシステムのことでもあります。強者に偏らせて効率を高める事は、存在理由からしておかしくなります。強者にも弱者にも参加する責務があるのはこのためです。
     愚かな要求を喚く弱者の言うことを鵜呑みにしろというわけでもありません。様々な立場の者が言いたいことを言って、落とし所を探る。「それは出来ないんだ、こうすればどうか」と堂々と指摘する。傲慢な強者の言うことも鵜呑みにしなくて良い。「こっちの都合も考えてくれよ」と堂々と反抗できる。

     正しい認識を得るには、客観的、科学的、公平性のある情報が必要です。マスコミに絶大な嫌悪感を抱き、またこちらに居座らせてもらっている所以でもあります。故に、しばしば管理人信者扱いされそうな私でも、もし「◯◯党に入れなさい!」とかやりだしたら離れようと思っています。不味い認識を厳しく指摘されるようなら御の字で。

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