立憲民主党「野田元首相待望論」が醸し出す人材不足感
岸田首相があのタイミングで、自民党総裁選への不出馬を表明したことは、さまざまな意味において、立憲民主党に対し、じつに意地悪なことをしたといえるのかもしれません。奇しくも立憲民主党の代表選も、自民党総裁選と同じ9月に行われるのですが、いくつかのメディアは立憲民主党の代表選について、泉健太氏と枝野幸男氏の事実上の一騎打ちと報じています。ただ、同党の一部では、なんと野田佳彦元首相への待望論もあるのだとか。刷新感のなさというべきでしょうか、それとも人材不足感というべきでしょうか。
自民党の後任総裁は?
岸田文雄首相が9月の自民党総裁選に出馬しない意向を示したことを受け、自民党内の総裁選に向けた動きが活発になってきたようです。
メディアの調査などでは、茂木敏充幹事長、石破茂・元内閣府特命担当大臣、河野太郎デジタル担当相等の名前も挙がりますが、それだけではありません。
保守層から人気が強く、初の女性首相としての期待もある(しかし党内で人気がないとされる)高市早苗氏。
旧宏池会出身者で外相を経験し、同じく初の女性首相との呼び声もある(しかし実力がまだ読めない)上川陽子氏。
小泉純一郎元首相の次男で(恐らくおもに女性からの)人気が高そうな(しかし頼りない)小泉進次郎氏。
個人的には、財務省出身で「若手のホープ」と呼ばれていて、一部メディアが「待望論」などと報じている、小林鷹之氏の存在も気になるところです。
<独自>自民総裁選、小林鷹之氏が19日にも出馬表明 49歳 中堅・若手から待望論
―――2024/08/16 20:55付 Yahoo!ニュースより【産経ニュース配信】
小林鷹之氏の実務能力は高いと思われるが…
この点、『青山繁晴氏「専門家の出張では観光している余裕なし」』等も含め、当ウェブサイトで過去に何度か取り上げてきたとおり、著者自身は小林鷹之氏という人物を巡り、「専門性と実務能力が極めて高い人物」だと考えています。
とりわけ、内閣改造前に高市早苗・現経済安保担当相の前任者として、経済安全保障関連法制の成立に尽力しているほか、防衛・安保に加え、電力供給・再エネを含めた現在の日本が抱えるさまざまな課題に通じていて、しかも高い問題意識を持っているからです。
著者自身の書きかけの記事の中には、岸田首相が事実上の退任表明をする前に書き始めた、『自民党よ、小林鷹之を総裁にせよ』というタイトルの未発表記事も含まれているのですが、記事を書きかけているうちに、現実の方が著者自身の想定を大きく超えて来た格好です。
ただし、この『自民党よ、小林鷹之を総裁にせよ』、という記事については、とりあえず公表せず、いったん沈めることにしました。
個人的に小林鷹之氏が自民党総裁・内閣総理大臣に就任するというのは「アリ」だと考えているクチなのですが、それと同時にいくつかの理由があって、現時点では小林氏の総理就任は尚早であり、もう少しの見極めが必要だとも考えているのです。
仮に小林氏が有能な人物だったとしても、マスメディアなどに「潰される」というリスクは残るからです(もちろん、誰が総理大臣になったところで、その人物が優秀ならば「潰される」、というリスクはあるのですが…)。
いずれにせよ、当ウェブサイトとしては、現在のところは来月の総裁選に向け、客観的な情報を可能な限り集めつつ、政界の動きを見守る、という姿勢を維持したいと思う次第です。
立憲民主党では「野田元首相待望論」
もっとも、こうしたなかで、ちょっと興味深い話題があるとすれば、これかもしれません。
岸田総理の総裁選不出馬で立憲民主党の代表選に思わぬ余波 「次の総理候補」に野田元総理待望論
―――2024/08/16 19:52付 TBS NEWS DIG Powered by JNNより
TBSが16日に報じた記事によれば、自民党と同じく来月、代表選が行われる立憲民主党では、岸田首相の不出馬が思わぬ余波を与えている、というのです。
同党代表戦は現職の泉健太代表、枝野幸男・前代表の事実上の一騎打ち、というのが、現時点での多くのメディアの見方ですが、TBSによるとこの2人とは別に、野田佳彦元首相が注目されている、というのです。
TBSが報じた「立憲民主党関係者」の発言は、こうです。
「自民党の新総裁が若手になる可能性がある。すると、総理大臣経験のある野田氏の方が『政権を安心して任せられる』という世論になるのではないか」
…。
はて、そうなりますかね?
野田元首相といえば、故・安倍晋三総理大臣の衆議院での追悼演説を行った人物ではありますが、それと同時に民主党時代に政権公約を破って消費税等の増税法案を通し、韓国に巨額の通貨スワップを与えたことでも知られています。
そんな野田氏は1957年生まれの67歳で、50歳の泉氏、60歳の枝野氏より、さらに年上です。
万が一、自民党の総裁に49歳の小林氏や43歳の小泉氏が選ばれようものなら「高齢」という印象が付きまといかねませんし、また、自民党総裁に高市氏や上川氏が選ばれれば、「女性が総裁の自民党、男性が代表の立憲民主党」、という具合に、いわゆる「刷新感」で敗けそうになります。
刷新感のなさというより「人材不足感」では?
ただ、TBSは立憲民主党関係者の間で野田元首相を推す動きが出ていることについて、こう述べます。
「自民党が総裁選で“刷新感”を演出するのであれば、立憲民主党としては“安定感”のある野田氏を党の顔にしたほうがいいのではないか、というわけです」。
野田元首相に「安定感」があるのかどうかはともかく、「刷新感のなさ」、あるいは「人材不足感」が出てくるのは否めないのではないでしょうか。
いずれにせよ、あのタイミングでの岸田首相の不出馬表明は、自民党の代表選びの盛り上がりに加えて立憲民主党の人材不足感を印象付けるという意味では、なんとも意地悪なものだった、といった評価もできるのではないか、などと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
旧民主党、立憲民主党の党首って、ぐるぐる同じ顔ぶれで輪番制の掃除当番みたいですよね。
新次郎さんはまだ女性に人気あるんですかね。知人の妙齢のお姉サマは「あいつのせいでレジ袋がもらえなくなった」とご立腹でしたけどね。
理論上は、野田元総理が、これから自民党入りして、次期自民党総裁になることもあり得るのでは。(もちろん、現実的には可能とは思えませんが、自民党幹部が、総裁選を盛り上げるために画策するかも)
立民等はセンスがない。同党の若手にはまとも考えの人たちがいる模様で、その世代にすっかり任せる勇気がないのだと思います。まだ若すぎると思っているのかな?ケツの孔が小さい印象です。泉さんは人物が良いだけ、枝野はかくれ共産党員、野田さんは弁舌さわやかなだけの過去の人、そのうちにフランケン岡田まで出てきたら人材払底の現状露呈は必定でしょう。
akuninさま
>その世代にすっかり任せる勇気がないのだと思います
「自分達を蔑ろにする若造には、任せられない」ということでしょうか。もっとも、立憲だけとは限りませんが。
立憲民主党の代表。
いっそ輪番制にすればいいのに。
現状では悪目立ちです。
ちなみに、私は野田さんはなんというか男気があって好感を持っています。安倍元首相葬儀の時にも流石は野田さんと思いました。
なんでこの方、未だに立憲なんかにいるんでしょう?
(石破さんとトレードして)自民党に入ってくれた方がよっぽど相応しい気がします。
確かに男気はあって、特に安倍総理の追悼演説は素晴らしかった。自民党に政権交代するきっかけを作った切腹解散も懐かしいですね。財務省に毒されているのが残念ではありますが。
ほとんど何を言いたい報道かわかりませんが・・・
立民関係者「自民総裁が若手の新顔だとご不安でしょう。うちには安倍さんと仲良し(裏切り者)の野田もいますよ。」
自民支持者「いらんわ。」
こんなとこでしょうかね。私は自民支持層じゃないので間違ってるかも知れません。
「立民関係者」が野田陣営なのか、サンクチュアリ関係者なのか、はたまた事務局幹部なのかわかりませんけど、人がいないってより既存の支持層に対して既存の商品メニューから最も売れそうなモノを選んで対応しようとする発想が。
少なくともサプライズは生まれないので、いつものごとく立民代表選は注目されないでしょう。
推薦人20人集められなくてくすぶってる議員はいるんじゃないですかね。ヘンなのに代表になられちゃ困る思いもあるのでしょうが、そんなダイナミズムに身を任せるくらいでないと、党全体がジリ貧一直線のような気がします。(もう遅い?)
ロシアも戦闘車両不足を補うため、旧型(第二次世界大戦時)の戦車を引っ張り出してきており、それで結構戦えているので、まぁいいんでないすか。
ふーん。政策の話じゃなかったんだ・・。
チェンジ!→党名を!
変えよう。→党首を!
訴求ポイントが刷新感だけの人たち。
中身の無い人罪だけは充実している。
記者「建設的に目指す政策について話し合っていただきましょう
枝野「自民党の足を引っ張ります」
泉 「自民党の足を引っ張ります」
野田「自民党の足を引っ張ります」
記者「なるほど、甲乙つけ難いですね」
立憲民主党関係者って、出入りの掃除のおばちゃんでも関係者な気がしますがさておき。
若手が来るならベテランでアピール、というのも言いたいことはわからなくはありませんが、「◯◯氏ならこういう能力があり今の日本国の情勢において適任である。」という任命基準が全く無く、「若手が来るならベテランをあてて、ベテランが来たら若手をあてる」だけってことですよね。政策どころか人選まで”自民の逆”しか出来ません内容なんて知りません、と自白してしまいましたか。
掃除のおばちゃんの発言かはわかりませんが、こういったことを本当に取材で答えたとしたら、なんともセンスのないことです。
「そもそも若手が来るぞ野田さんGO!」ってやった後に自民から老人が出されたらどうする気なんだ……
映画のモデルにもなった小川議員とか若手でいい綺羅星的存在がいるのに、こうゆう人がでてこない。不思議です。いまさら枝野とか人材不足を証明してます。自公にとって代わる政権など無理
>仮に小林氏が有能な人物だったとしても、マスメディアなどに「潰される」というリスクは残るからです
安倍晋三氏を思えば、潰れても再チャレンジ出来る年齢な気はしますね。
ただ、財務省出身なのが引っ掛かります。
立憲民主党の代表選ですか。
蓮舫さんが復党し立候補して当選したらとても面白いと思うのですが。
生暖かく応援したくなりますね。どこまで落ちていくんだろうこの政党。と、期待をこめて。
岡田、枝野、など旧民主党の幹部がいなくなれば立民も多少まっしになるのでは?同様に自民党も麻生連中は不要でしょう。また、岸田政権下での大臣クラスもまともな奴はいないです。あえてこの人と思えるのは青山、小野田、西田、の各議員が主流になれば自民も立ち直るのでは・・・・