本邦メディアであまり見かけないBBCの「有益記事」

「センソーハンターイ!」、「ヘーワ、ヘーワ」などと叫び続けていれば、戦争は発生しない―――。こうした無責任な発想を、当ウェブサイトでは「ケンポーキュージョー教」と呼んでいます。ただ、現実にそんなことはあり得ません。無法国家により、現在進行形で侵略を受けているウクライナという事例があるからです。こうしたなか、本稿で取り上げておきたいのが、英メディアの安全保障エディターによるウクライナの越境攻撃の解説記事です。そして、私たち日本人には、ウクライナの全面的な勝利を祈りつつ、このウクライナ戦争の動向を見守る義務があると思うのですが、いかがでしょうか?

軍事研究を長く禁じていた東京大学

私たち日本人は、どうしても軍事関係の情報に疎くなってしまう、という傾向があるように思えます。

戦後長らくの間、わが国では、一部のメディア、政治思想家、政治家らが、「非武装ならば戦争に巻き込まれない」という幻想を意図的に振りまいてきたという事情もあってか、わが国の論壇で軍事について堂々と論じることが憚(はばか)られてきたからなのかもしれません。

実際、東京大学も2015年1月に軍事研究の一部を解禁するまでは、長らく軍事研究を禁止してきたそうであり(東京大学・2015年1月16日付『東京大学における軍事研究の禁止について』等参照)、残念ながら、さまざまな点において、わが国の軍事研究は不十分なのかもしれません。

もちろん、ここでいう「軍事研究」は、「軍事利用を目的とした科学技術の研究」なども含まれているのだと思いますが、「科学」というものは自然科学だけでなく、人文科学、社会科学も含まれるため、軍事戦略論や組織論、国際政治理論なども広く含まれていると考えるべきでしょう。

端的に言えば、

この点、著者自身は、「先の大戦の反省を踏まえ、不戦の誓いを新たにする」というのならば、本来なら、なおさら戦争が発生するメカニズムを研究しなければならないと考えています。「平和」を「戦争ではない状態」と定義するならば、「平和を研究すること」は「戦争を研究すること」とまったく同じだからです。

その意味では、「戦争を研究することの禁止」とは、じつは「平和を研究することの禁止」、という意味でもあったのです。

なんとも愚かしい話だと思わざるを得ません。

ケンポーキュージョー教は有害

この点、「センソーハンタイ」、「センソーキンシ」、「ヘーワ!ヘーワ!」などとお題目を唱えていれば、戦争が遠のき平和が訪れるというのならば、著者自身も喜んでそれに協力したいと思います。しかし、そのようなお題目を唱えるだけで平和が訪れるほど、現実の世界は甘くありません。

ちなみにこの「お題目を唱えさえすれば救済される」というのは、正直、宗教(あるいはカルト)の発想そのものでしょう(その意味で、憲法第9条を信奉する人たちは、「ケンポーキュージョー教」というカルト宗教の信者なのかもしれませんね)。

さて、「ケンポーキュージョー教」の信者の皆さまにとっては、「センソーハンタイ」だの、「センソーキンシ」だの、「ヘーワ!ヘーワ!」だのといった「お題目」を唱えていれば、戦争が生じない、とする内部認識を持つのは自由です。勝手にそうなさっていただければと思います。

ただし、こうした発想自体、極めて無責任であるだけでなく、正直、有害でもあります。

おそらくは国民の過半数が現行憲法に問題を認識しているなか、「ケンポーキュージョー教」という「ノイジー・マイノリティ」の声が、本来の国民の総意であるはずの「改憲」を妨害している可能性があるからです。

ウクライナ戦争の現状

もっとも、現実の社会が、こうしたケンポーキュージョー教の教義とリンクしているというものでもありません。というよりも、やはり世界的にみれば、「各地で戦争が発生している」という現実があるわけです。

その典型例が、ウクライナでしょう。

2022年2月にロシアが「特殊軍事作戦」と称し、ウクライナへの違法な侵略戦争を仕掛けました。その過程で、ロシア軍は多くの国際法違反行為―――とりわけ、「民間人の生命や財産に危害を加えること」など―――を重ねており、これらの行為は本来、戦後、厳しく裁かれなければなりません。

ただ、現実には、戦線はもう2年半、膠着している状況です。

ロシアによる侵攻直前、あるいは侵攻当初は、ものの数日でウクライナの首都・キーウをロシア軍が攻め落とし、ウォロディミル・ゼレンシキー大統領も排除され、ウクライナがロシアの傀儡国家となるだろう、といった分析をした人もいらっしゃいました(敢えて実名は挙げませんが)。

しかし、現実にはウクライナ軍はロシアの侵攻に持ちこたえ、ロシア軍は少なくとも開戦から約1ヵ月あまりでキーウ近郊からは撤収しています(その過程でキーウ近郊のブチャなどで、ロシア軍によるものとみられる残虐行為の数々が発覚しています)。

また、ウクライナ側は一部の占領地をロシアから奪還し、ロシアは(おそらくはウクライナ側の撃沈により)黒海艦隊の旗艦「モスクワ」を喪失し、クリミア大橋に攻撃を受けるなど、ウクライナが思いのほか健闘していることは間違いありません。

ただ、依然として2014年に占拠されたクリミア半島やセバストポリ市、ウクライナ戦争開戦後にロシアがウクライナから奪ったドンバス地方など東南部地域はロシア軍が占領したままであり、戦況は各地で一進一退状態が続いています。

これについて一部の人は、西側諸国がロシアとウクライナでの潰し合いをさせている、などと称します。

要するに、西側諸国はウクライナに決定的な武器を供与せず、ウクライナが負けそうになったら武器を供給するという手法で、ロシアを疲弊させているのだ、といった言い分です。

こうしたやや陰謀論的な見方に、当ウェブサイトとしては自動的に与することは控えたいとは思いますが、やはり、民主党政権下の米国の対宇支援は果たして十分なのか、見ていてもどかしいと感じる人も多いのではないでしょうか。

ウクライナの越境攻撃に関するBBCの解説記事

さて、こうした状況を巡っては、今年の8月6日以降、ちょっとした変化が生じています。

ウクライナ軍がロシア領に攻め込んでいるのです。

宇軍がロシア領を30km前進か』などでも触れたとおり、ウクライナ側は、現時点で宇軍がロシア領を約1000平方キロメートルほど占領していると発表したらしく、また、英メディア『BBC』は、宇軍が国境から30㎞ほど前進している、などと報じています。

この作戦には、果たしていかなる意味があるのか。

これに関し、BBCが14日夕方、こんな記事を配信していました。

【解説】 ウクライナの越境攻撃、これからどうなるのか ロシアに侵入して

―――2024/08/14 16:58付 Yahoo!ニュースより【BBC NEWS JAPAN配信】

執筆したのはBBCの「安全保障担当編集委員」のフランク・ガードナー氏です。

BBCにはこのような専門編集委員が在籍しているという事実に、個人的にはまず驚きます。日本のメディア(NHKや民放テレビ局、大手新聞社など)に、そのような専門ポジションがあるという話は、あまり耳にしないからです。

それはさておき、ガードナー氏はこのウクライナによるロシア領土への侵攻・占領について、こう指摘します。

ウクライナは今日もなお、厳しい選択を迫られている。ロシア政府に最大限の圧力をかけるために軍を駐留させ続けるのか、それとも今すぐ撤退するのかの選択だ」。

これは、いったいどういう意味でしょうか。

そもそもガードナー氏によると、今回のウクライナのロシア領(クルスク州)への越境攻撃の目的には、①ロシアのウラジミル・プーチン大統領(※)が始めたこの戦争が、いまやロシア人に苦痛を与え、近代戦のあらゆる要素を駆使した洗練された連携攻撃が可能だと示すことにあった、とする説明を取り上げます。

※なお、余談ですが、ウラジミル・プーチンは国際刑事裁判所(ICC)から戦争犯罪人として逮捕状が発行されているため、当ウェブサイトではこの者のことを、敢えて「ウラジミル・プーチン容疑者」と呼称することもあります。ご留意ください。

ウクライナの厳しい選択とは?

それはともかく、ガードナー氏が「ウクライナの厳しい選択」と述べるのには、理由があります。

それは、今回の越境攻撃にはほかにも、②ロシアに圧力を掛け、ウクライナ領のドンバスに駐留しているロシアの軍隊の一部を移動させること、③将来の和平交渉の切り札として、十分なロシア領土を確保すること、という目的があると指摘します。

BBC記事が指摘する、ウクライナによる越境攻撃の3つの目的
  • ①プーチン容疑者にウクライナの反撃能力を示すこと
  • ②ドンバスのロシア軍の一部を移動させること
  • ③将来の和平交渉の切り札としてロシア領を占領すること

この3つの目的のうち、①の部分を重視するならば、ウクライナ軍は早期にロシアから「名誉ある撤退」をしなければならない、ということです。なぜなら、ロシア軍が侵攻して来たウクライナ軍に対し、反撃を行うための兵力を投入してくる可能性があるからです。これについてガードナー氏は、こう指摘します。

プーチン氏はこの問題に全力を投じると同時に、ドンバスでウクライナに圧力をかけ続け、ドローンやミサイルによるさらなる攻撃で、ウクライナ国民をこらしめるだろう」。

しかし、それと同時にこうした「名誉ある撤退」は、②、③の目的を否定することになります。

これに加え、英エクセター大学のデイビッド・ブラグデン博士は、今回の攻撃がウクライナにとって、「より強い立場から自国領返還交渉をすることができる」だけでなく、「プーチン政権に対するロシアの人々の印象を損ない、クレムリンに権力保持が危ういと思わせて、和解を求めるよう仕向ける」という目的もあると説明します。

すなわち、ウクライナにとってはこうした戦略上の効果が得られる反面、とくにウクライナ側にとっての供給線が伸び切っているなかで、「占領した領土を維持しようとすれば、人員、装備、後方支援の面で大きな負担がかかる」(ブラグデン博士)とのことです。

日本のメディアではあまり見かけない

なかなかに、参考になる記事です。

もちろん、軍事的な専門家を自負する方々にとっては、今回のガードナー氏の分析だと「物足りない」、あるいは「間違っている」など、不満を抱く方も多いかもしれません。

しかし、あくまでも個人的な考えでは、これは、私たち日本人にとっては非常に価値のある記事だと思います。

日本のメディアには軍事専門のエディターなどがほとんどいないためでしょうか、戦争に関する、この手の戦略面から見た記事が、日本のメディアから出て来るのをあまり見たことがないからです(まったく皆無、というわけではないのかもしれませんが…)。

いずれにせよ、「ケンポーキュージョー」、「センソーハンターイ」、「ヘーワ、ヘーワ!」などと唱えていれば戦争が生じないと勘違いしている一部の日本人に対し、ウクライナ戦争は、「無法国家が戦争を仕掛けてきたら、否が応でも戦争に巻き込まれる」という、非常にわかりやすい事例であることは間違いありません。

そして、無法国家による戦争のリスクは、日本人にとっても他人事ではありませんし、国際常識も通じず、国際法もないがしろにする無法国家が、ロシア、中国、北朝鮮など、日本の近隣に少なくとも4ヵ国存在していることは、絶対に忘れてはならない事実です。

その意味で、私たち日本人には、ウクライナの全面的な勝利を祈りつつ、このウクライナ戦争の動向を見守る義務があると思うのですが、いかがでしょうか?

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. 引きこもり中年 より:

    毎度、ばかばかしいお話を。
    日本マスゴミ村:「BBCに負けても恥ではないが、某会計士に負けるのは恥になる」
    まあ。BBCに負けても責任問題にはならないでしょう。

    1. 名古屋県民 より:

      資本規模でしか勝る点のないマスゴミ勢が恥じ入る様子がないのは、いかなる故か。
      恥を知らぬからか、はたまた負けの線引きが常人の思うそれと異なるからか。

  2. ちょろんぼ より:

    ウクライナがモスクワを占拠し、モククワを起点に露を東西分断させる。
    それにより和平交渉を望むが正しいのですが
    問題はウクライナにそれをやりきるだけの戦力が無い事です。
    ウクライナ領内だけの戦闘だけでは、じり貧になる事は
    目に見えていますからね。
    どこかの紙面で露が対ウクライナ戦争で勝利したら
    西独に攻め込むというのがありましたが
    それをやるくらいの予備戦力(核以外)を露が持っているのでしょうか?
    人員は余りあるとして、装甲戦力が無くなりそうだと思うのです。
    お得意のシベリアから戦力を輸送するのでしょうか?

  3. いまどき より:

    日経新聞に高坂哲郎さんという、非常に有能な記者が日経新聞のサイト(本紙ではなく)が
    記事を書いておられます。

    1. 匿名 より:

      追記です。日本にも立派な記者がいるのですが、どういう訳か日経新聞本紙には
      出てきません。不思議です。そう言えば、中韓問題の偉大な有識者鈴置さんも
      日経本紙には出てきませんでしたね。

      2024年8月7日にGmailに投稿された、「高坂 哲郎 NIKKEI Briefing 」https://mail.google.com/mail/u/0/?tab=rm&ogbl#search/%E9%AB%98%E5%9D%82%E5%93%B2%E9%83%8E/FMfcgzQVxtsQzKwbvpPLlWmXxwnrjnvXでは、以下の記述があります。

      「ロシア優勢」と語る謎
      「ウクライナは地上戦ではロシア軍と互角に戦う一方で、海洋戦や航空戦では無人機を活用して優勢であり、諜報戦でも強力なパートナーを得ることでロシアを突き放しています。これらの結果、今やロシアには、①犠牲を顧みない地上戦での力押し戦術を惰性で続ける②追い詰められれば核兵器を使うぞと脅す③人を雇ってウクライナ支援国の大型店舗に放火するなどの破壊工作をしたり、スパイを使ってロシアに有利な情報を流す影響力工作を展開したりする――といった手法しか残っていません。ただ、①をやりすぎるとロシア国内で反発が強まります。通常の兵力動員は政治的に難しいため、契約軍人への給与を増額するなどしていますが、これはロシア国内の賃金全般を上昇させ経済に悪影響を及ぼしつつあります。②の核の威嚇も、最近は米欧が威嚇し返す局面に入ったため、効果には陰りがみえます。このため、今後は③の各種工作が一層激しくなりそうです。」

  4. はるちゃん より:

    専守防衛状態のウクライナには、トランプ大統領誕生で停戦交渉を強いられた場合、ロシアとの交渉に使える材料が乏しいというのが現状です。
    トランプ大統領が誕生する前に少しでも停戦交渉に有利な状態を作っておきたいというのが本音でしょう。
    日本のマスコミが静かなのは、専守防衛という考え方が停戦や和平交渉に不利であるということが明白になる事を恐れているからではないでしょうか?

    1. 雪だんご より:

      >日本のマスコミが静かなのは、専守防衛という考え方が停戦や和平交渉に不利であるという
      >ことが明白になる事を恐れているからではないでしょうか?

      ロシア応援団も動機の一つに、それがあるかも知れませんね。
      現在日本人はわざわざ自分で学ぼうとしない限り戦争に関する知識は習得できず、
      「戦争は良くない」「だから軍隊を持つな」「話し合いで解決しなかったら諦めろ」と
      どうしようもない三段論法もどきを押し付けられるだけ。

      それを全て覆してしまうのが、このウクライナが攻め込まれていると言う現実。
      「ただでさえネットのせいで余計な知識を得やがる日本人が増えてきたって言うのに、
      これ以上見せたくない物を見せるなー!さっさと降参しやがれー!」とでも叫びたいのかも?

  5. クロワッサン より:

    日本人の拉致被害者を救出する為に日本軍が朝鮮半島に攻め込み、戦争を行う場合には、同じように兵站の問題が生じるって事ですね。

    韓国軍を当てにしようにも、真っ当な韓国人ならば北朝鮮と協力して日本軍と戦う事を即決断するでしょうし。

    首都とか制圧するよりは金一族を捉えて全員友愛して根切りにするのが、戦争終結には大事なんでしょうし。

  6. sey g より:

    “信長の野望”をしてたら簡単に想像できますが、最前線の手前はスカスカにしてます。
    そのほうが効率がいいからです。
    が、何かの間違いで前線に穴があき内側に進軍されたら 即リセットです。
    プーチンもリセットボタンがもしあるなら、セーブポイントからやり直したいのでは?

  7. 匿名 より:

    ウクライナとロシアの対立。過去の日中戦争と同じ様な構図となってきましたね

  8. 元雑用係 より:

    昨日あたり、ウクライナが占領地に軍政事務所を開設したと報じられています。占領地の長期維持の意思表示と思います。主目的の一つに外交カードとしての占領地獲得があった可能性は高まったかと思います。
    BBCの記事にもありますが長期維持の難度は高そうです。戦後に明らかになるかもしれませんが、どの程度の勝算あっての判断だったのか気になるところです。
    外交カードとしての占領地獲得も、反ウ国へのガス供給制御カード獲得にしても、占領地を失ってしまえば失うメリットなので長期維持は重要目標であると言うことになります。

    ただ、スジャの計量所を確保したことで取り放題となった(という説あり)ガスの備蓄を進められると、仮に占領地を失っても得られるものがあったという結果にはなりそうです。
    冬の燃料確保は国民の継戦意思に関わる大きな問題だと思います。

  9. CRUSH より:

    シニカルだけど現実的な視点は、全面的に帰依して信じたらダメですよ。(笑)
    そういう見方もできるなぁ、くらいで。

    遠い国の話だから、現実的な話がしにくいのだとすれば、身近に置き換えてみたらどうでしょうか。

    例)
    ①共産党中国が特殊軍事作戦と称して北朝鮮に侵入。
    ②数日で陥落するかと思われたが、西側が支援して膠着長期化。
    ③他人事ではない南挑戦は、陰に陽に北朝鮮を支援。
    ④ロシアは、建前は静観だけど陰に陽に共産党中国を支援。
    ⑤余計なことをすると核を使うぞ!という共産党中国による恫喝。
    ⑥日本は北朝鮮に、しゃもじを支援する。
    ⑦北朝鮮は日本に感謝し、竹島は日本の領土だ!と閣議決定する。

    シニカルだけど現実的な見方をするならば、日本の国益は
    ①戦争の長期化。
    ②北朝鮮軍と人民解放軍が共倒れ。
    ③核兵器の封印。
    あたりですよね。(イメージしやすい?)
    欧州の各プレイヤーは最初からそういう方向で行動し続けているかと思います。

    で、ウ軍による越境攻撃ですが、巷の分析のなかでは、トランプによる強制調停の可能性に備えて、クリミヤと交換する人質を確保しに走ったのだ、という論になるほどなぁ、と思いましたね。

    クラリス姫は北の塔の上で手が届かないから、カリオストロ伯爵の娘を誘拐!人質同士を交換しようぜ、みたいな。
    まあ、観察(ウォッチング)継続ですね。

  10. 庭師 より:

    ウクライナによるロシア領内への越境攻撃では、ロシアが核兵器を行使する可能性が出てきたと愚考します。
    自国領内で核兵器を使うというのは今までの戦術としてはあり得ない話ですが、自国に攻め入ってきた敵を殲滅させるためならば可能性もゼロではないかと。ましてやあのロシアですし。
    攻め入った先で核兵器を使えば世界中から袋だたきになるので、ロシアといえどもハードルは高いでしょう。
    しかし、自国内であれば他国での核行使に比べれば批難も薄まるかも知れませんし、ロシアのことですから「ウクライナが核を使った」と主張する可能性もありますね。

  11. G より:

    私は戦争はどっちもどっちで、ウクライナに肩入れするのもなんか違うなぁと思ってるのですが。。

    今回の事件は本文のような主張も出来るし、ウクライナとて絶対の正義じゃないことの証と取ることも出来ます。
    ウクライナが正義でロシアを悪って単純に捉えたい自称平和主義者にとって、今回のウクライナの越境攻撃は不都合な真実としてなるべく静かにやり過ごしたいってのはあるでしょうね。

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