なぜ「回らない寿司屋」でサーモンが提供されないのか
どうしてサーモンは「回らない寿司屋」で提供されないのか――。これに関して衝撃的な記事がありました。要は江戸前で鮭が穫れなかったこと、そして寄生虫の問題です。ただ、冷凍技術なども進歩しているわけですから、新たなネタを開拓するという意味では、良い時代が訪れているのかもしれません。
「食べて応援」の関連もあるのでしょうか、最近、改めて水産物に注目が集まっているように見受けられます。
こうしたなか、水産物の筆頭格といえば寿司でしょう。
海外旅行に出かける方はお気づきかもしれませんが、最近、寿司は世界中で食されており、なかでもネタとシャリから構成される握り寿司を提供する店は、欧州、アジア、北米、オセアニアなどを中心に、たいていの大都市で見られる、との話もあるようです。
ただ、寿司がここまでメジャーな存在になってしまうと、私たち日本人が独占していた味覚が世界中にバレてしまい、結果的に私たち日本人が口にする寿司ネタの値段が上がってしまうのではないか、といった懸念も生じているようですが、話はそこに留まりません。
実際のところ、寿司ネタの流通には、技術の進歩というものも論点としては切り離せないのです。
こうしたなか、Yahoo!ニュースに9月1日付で掲載されたこんな記事が、ちょっとした衝撃を与えているようです。
【衝撃】高級寿司屋が「サーモン」を提供しない!たった2つの理由
―――2023/09/01 12:31付 Yahoo!ニュースより
執筆者は「ぱぷちゃん」氏で、肩書は「板前&食の探求者」となっています。
ぱぷちゃん氏によると、サーモンやその関連商品(たとえば「炙りマヨサーモン」など)が高級寿司店で取り扱われていない理由が、次の2点であると説きます。
- 昔は江戸前(東京湾)で鮭は穫れなかった
- 生のサーモンにはアニサキスが寄生している
このうち1点目については、想像するに、例えば都内の「高級寿司屋」は、伝統的な「江戸前寿司」を志向しているケースが多く、必然的に輸入物が多いサーモンはメニューから外されてしまう、という意味だと思います。というのも、ぱぷちゃん氏は次のように指摘しているからです。
「『昔からの伝統を大事にしている』や『新鮮な刺身』を売りにしている『江戸前寿司』ではこの輸入を使うのは正直あまり、好ましくありません。寿司職人としてのプライドです」。
この点については正直、日本全国の寿司ファンの皆さんにとっては異論もあるのかもしれません。
しかし、2点目に関しては、たしかにそのとおりでしょう。
ぱぷちゃん氏によると、アニサキスを死滅させる方法は、次の2つです。
- ①60度以上での1分以上の加熱
- ②マイナス20度以下での24時間以上の冷凍
これについて、江戸時代にできる方法は①のみであり、②の方法は不可能でしたし、当然、江戸時代にそんな方法は知られていなかったでしょう。江戸近郊に常時マイナス20度の地域はおそらく存在せず、したがって、もしも江戸前に鮭がいたとしても、それを寿司で食するということが不可能だったのでしょう。
もっとも、これに関連し、ぱぷちゃん氏はこう述べます。
「しかし、最近はサーモンを提供し始めているお寿司屋さんもあるみたいです。個人的に“回らないお寿司屋さん”で出るサーモンを食べてみたいです。絶対美味しい!」
この記述に賛同内視鏡環する人は、かなり多いのではないでしょうか。ちゃんと調査したわけではありませんが、当ウェブサイトの主観では、96.2%程度の人が「美味しいサーモンは回らない寿司屋でも提供されるべき」と思っているはずです(決めつけです)。
それに、技術が進歩すれば新たな保存法や調理法などが編み出されるものです。
フリーズドライ、電子レンジ調理などがその典型例ですし、また、冷凍技術も進歩しているわけですから、輸送コストさえ厭わなければ、サーモンなどの寿司ネタを内陸国に運搬することも可能でしょう。
また、一説によると、アボカド巻きなどの新ネタを支持する人もいるようであり、一部の創作系料理屋では、こうした新ネタを積極的に取り入れているとも聞きます。
このように考えていくと、新ネタを積極的に取り入れていくことで、寿司業界も深化していくことができるのかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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寄生虫の存在はたしかに前から指摘されていた。ただ解凍技術がともなわない。解凍すればドリップがでる。ゆっくり冷凍庫から冷蔵庫に移し、あとは自然解凍できたとしても、やはり味覚成分であるドリップはながれる。商品の限定販売なら多少は、出荷量は見極めつくが、万が一を考えたら、オレには勇気はでない。最近ちらほらサーモンの握りはみるが、オレは食べない。人それぞれだから販売は自由だが
北海道ではルイベなる調理法がある。生のサーモンは魅力だが解凍した味が劣るのはどうだろうか。
サンマも寄生虫の問題で寿司ネタに使うことが少ないと聞いたことがある。
ちょっとした余談
https://www.afpbb.com/articles/-/3478450?cx_amp=all&act=all
>他の産地のマグロは日本産ほどおいしくないからだ
日本の技術がおいしさの差となってあらわれてます w
行きつけの寿司屋は、抗生剤使用の問題から、生サーモンを扱ってないと話してました(真偽は不明)
おちゃ様
>真偽は不明
これは真実でしょうね。何しろ養殖では自然界にはあり得ない密度で魚を飼い、できるだけ短期間にすべてを太らせるためには、食い切れないほどの餌を与えつづける必要がありますから。
魚集団内の感染症の拡がりも気に掛けなきゃ行けないでしょうが、水質汚濁で雑菌が増殖する方が、人への健康面でもっと心配。中でも危ないのが、海水中にも存在する食中毒菌の腸炎ビブリオ菌でしょう。だから、餌には抗生物質を混ぜるのは避けられない。
そういう意味で、抗生物質食って育った魚は、サケに限らず、養殖魚なら大体がそう。それがいやなら、ウチは天然物以外のネタは使いませんという、高級寿司店に行くしかないですね(笑)。
アニサキスの対応や、種別・部位ごとのフグ毒の管理や、酢じめ等々の様々な調理法などの工夫は、代々魚介類を食べ続けてきた日本人の経験則によるものなのでしょうね。
だからこそ日本料理人は食用にされる多数の魚の危険性や旬を識別するための修行期間が長く必要だったのかなと思います。(現在ではマニュアル化された知識で代用できる部分も多いかもですが、昔は旬を繰り返す年単位の修行だった訳ですから)
>当ウェブサイトの主観では、96.2%程度の人が「美味しいサーモンは回らない寿司屋でも提供されるべき」と思っているはずです(決めつけです)。
ネタにマジレスも何ですがw、私は3.8%の人間ですねぇ…
サーモンの脂の部分があまり好みではないです。同様にマグロもトロよりは赤身の漬けの方が好きですし、江戸前寿司の定番のような酢じめのコハダとかも趣向から外れるので、寿司屋さんでは白身魚中心のローテになってしまいます。
まぁ個人の趣向は多種多様ということで^^
近年、急速凍結及び急速解凍技術が進み、凍結時の細胞破壊、解凍時のドリップ流出の低減が実現されているようです。
前者の問題では、以前は凍結点に達するまでの時間圧縮等に主眼が置かれていましたが、現在ではプロトン冷凍という画期的技術により、凍結時の細胞破壊を無問題的レベルにまで抑えられるようになっているようです。
https://www.shingi.co.jp/proton/?yclid=YSS.1000419229.EAIaIQobChMIka3Z5peLgQMV2EdgCh0xzw34EAAYBCAAEgIEwPD_BwE
ただこうしたハイテク機器が、町のお寿司屋さん層にまで拡大されるかどうかは、かなり微妙でしょうね。
これ、水分子の向きが揃っていると、水が凍結しても膨張しにくいってことなんでしょうかね。
とても興味深いお話をありがとうございます。
氷の結晶構造を見たら水分子が同じ向きではないことに気づきました。
それで結晶が大きくなりにくい、ということなのかな。
すみません、原理が気になる気質で自己満足のために返信してます。無視してください。(笑)
元雑用係 様
コメント有り難うございます。
ド私立文系頭の私ですから、やはり詳しい原理はわかりません。(笑)
ただプロトン問い名前の通り、原子レベルまで細胞の冷凍プロセスを制御できる技術なんだろうなぁ~という程度までに漠然と、あくまでも漠然と考えております。
元雑用係様
おそらく水分子のプロトン(軽水素)が1個だけもっている電子の超微細な磁石としての性質を利用して、電磁場の中でそれを一定の向きに揃え、急速冷却したときに、瞬時に無数の小さな氷の結晶を生むことで、冷凍魚の最大の難点となる、組織内にだんだんと大きな氷晶が成長することが防がれるということだと思います。
解凍するときも、氷がむらなく水に戻るでしょうから、それも組織の損傷の低減に繋がるのでしょう。
それにしても、そこまでして旨いサカナを食べたがる、日本人の飽くなき美食へのこだわりの強さと言ったら、一体何なんでしょうね(笑い)。
伊江太 様
そこまでして旨いサカナを食べたがる、日本人の飽くなき美食へのこだわりの強さと言ったら、一体何なんでしょうね(笑い) >
その「こだわり」こそ、古代から生の魚の旨さを追求してきた、日本人の矜持の顕れだと思います。
魚は生が一番旨い、というのは古代から現代に至るまで、一貫して日本人の共通認識だったと思います。生で保存できなかった昔は乾燥させたり、塩蔵するなどの手段で、生に準ずる味わいを愉しんできました。
そして冷蔵技術のなかった時代にあっても、発酵という技術によって魚肉を長期間保存できる熟れずしを食してきました。そこから発展したのが江戸時代に生まれた握り寿司です。
さらには猛毒であるふぐを食してきたのも日本人ですし、そしてそのふぐの最も強烈な部位である肝ですら、長期間糠漬けにすることで無害化できることを見つけたのも、我等が祖先の偉業のひとつといえるでしょう。
料理の発展段階に於いて生ものを文化的に下位に置いたレヴィストロースも、後に日本にきて刺身を食べてからは、自身の学説に修正を加えたとも聞いたことがあります。
かつては生魚を食べることを野蛮視していた西欧人らも、こんにち寿司や刺身の旨さに目覚めつつあるようです。
日本人の魚の旨さを追求する「こだわり」が、とうとう分子原子レベルにまで到達してしまったのが、このプロトン冷凍なる技術だといえるのかもしれません。
くだらない問いに、ありがとうございます。
水分子の配向に電磁場で働きかけて素直な水素結合を邪魔するのだろうかとも思いましたが、当方物理化学から離れて久しく、同じことをおっしゃっているのかどうか判別できず、これからググって勉強いたします。(笑)
取り急ぎ御礼を。
水に限らずですが、磁場を与えて分子の向きを制御する成形技術とか、事例が結構がたくさん出てきました。ノウハウある企業は結構あるんでしょうね。
魚をおいしく食べるための拘りでは最近は「神経締め」をよく聞きます。これはご存じの方は多いかな?
漁師さんが魚を釣り上げた直後にワイヤーを脳天に突き刺して神経を破壊し、全身の動きを止めてしまうことで、無駄なエネルギー(ATP)の消費を抑えて美味しさを維持できるそうです。身に残ったATPの量が刺身のうま味を左右するそうです。
漁師さんにすれば一匹ずつ処理するので手間がかかり収量が減るので嫌がるそうです。が、高くてもおいしいものが食べたい消費ルートの確保と併せて、そっちに転向するケースも出ているそうです。
すべての漁師さんがそうなるわけにはいかないでしょうが。
食へのこだわりの一側面つながりということで。
愛知県東部在住 様
面白い情報を教えて頂きありがとうございます。
これは、飲食店の経営を相当に合理化するものですね。
機器の価格とランニングコストから、幾らのコストダウンが出来て、又、幾らの売上増加が見込めるかも計算出来ます。又、労働の平準化も出来ますし、小規模店でも、セントラルキッチンのような集中製造が出来る上に、味の劣化も無く食品ロスもかなり低減できます。この機器を使えば、今迄、経営に不安定性が付きものであった飲食店も経営が計画的に安定化出来る可能性があります。
要は、この機器を使うノウハウを早く体得した所は、勝ち組になれるかもしれません。
ただし、その大前提は、料理が美味しい事ですが。
さより 様
コメント有り難うございます。
かつて冷蔵冷凍機器関連業界に身を置いておりました。
その頃は氷温冷蔵とか恒温恒湿冷蔵等というのが主流でしたが、時代と技術の様変わりの速さには驚かされるばかりです。
仰るとおり、この技術は食品業界に大きなターニングポイントを生じさせ得る力を秘めているようにも思われます。
尤もそれも、使う人間のアイデア次第であるとも思われますが。
愛知県東部在住様
そうですか、それでは冷凍冷蔵はご専門なのですね。今回、このようなコメントを投稿して頂き有り難く思います。少し、ネットで調べて見ましたが、いろいろと情報がが出て来ました。それで、思い出した事は、温度とは、分子の熱運動だったな、と。それで、何故、急速冷凍が出来るかと言えば、予め、電磁界の場を作って分子の乱雑な熱運動を抑えて置けば、温度による熱運動をより速く収める事が出来るのだ、と。何故、電磁界によって分子の熱運動を抑えることが出来るかと言えば、分子を構成する原子の配列により、陰性の極性が出来る分子があり、水分子は、その極性をもっているからだ、と。
分子の熱運動は、その周りのコロイド状の組織にブラウン運動を起こさせ、組織の組成を破壊して行くので、温度が高いと、所謂「傷む」のですね。通りで、「傷む」とものがベタ〜と柔らかくなる訳です。
もう少し調べて、昔勉強した事を思い出しつつ、新たに知識を整理したいと思います。
今回は、本当にありがとうございました。
少し付け加えますと、電磁界の中で、水分子の極性により水分子を整列させているので、より小さい範囲の単位で水分子を凍結させることが出来、それによって解凍時も、周りの組織の組成の「破壊」も少なく、元の状態への復元率が高くなるのですね。
最近では、陸上養殖のサケもかなりの広がりを見せているようです。
https://www.fra.affrc.go.jp/cooperation/knowledge_platform/salmon_sub/1st_session/files/4.pdf
https://fukuoka-leapup.jp/biz/202306.9099
他にも、「サケ 陸上養殖」で検索すると、多くのサイトがヒットします。
海に依存しない陸上養殖のメリットは、収量の安定化と、寄生虫などを完全に防除できるという点が挙げられます。つまり、陸上養殖のサケであれば、アニサキスなどの寄生虫を心配する必要はないということになります。こうなると、回らない寿司屋でも、サーモンの握りを出すところがそのうち出てきそうですね。
もっとも、個人的には、マグロでも大トロよりは赤身、せいぜい中トロまでというタイプなので、回らない寿司屋でサーモンの握りがあったとしても頼むかどうかは微妙です。
ところで、「江戸前」というのであれば、そもそもマグロだって対象外のはずです。実際、江戸時代にはマグロは下魚として扱われており、せいぜい赤身のところをネギま鍋にして食うくらいだったと聞きます(トロは捨ててたとか!)。そんなマグロだって、今や寿司ネタの中心とも言えるような地位を築いたのですから、サーモンだって……
>「江戸前」というのであれば、そもそもマグロだって対象外のはずです。
なかなか微妙かと思います
確かに江戸湾でマグロはとれませんが
「江戸前」が開発された初期からマグロはお品書きにあったとする説もあります
江戸時代後期にはしょうゆの醸造が本格化して赤身のズケがはやったそうです
トロは大正末期に価格が安いところから一部の学生等が食べはじめ
本格的に食べられるようになったのは1960年代からだそうです
高級寿司店でサーモンが提供されないのは、安全なのは冷凍ものかノルウェー産の養殖ものだからでしょうか。
ノルウェー産の養殖サーモンの抗生物質の使用量は0.00036mg/kgですから、肉の175mg/kgよりは安全・安心かもしれません(FIFES:国立栄養・水産食品研究所)。
福島第一原発の処理水を汚染水と強弁する人たちには、安心できないでしょうが。
話が逸れるのですが・・・
お魚って、養殖より天然物が良いって言う人がいるじゃないですか?
でも、鳥や牛や豚、野菜に果物、穀物じゃ、天然物って見かけないですよね♪
お魚もいつかは、天然物よりも美味しい養殖ものが出回るようになるのかな?
って思うのです♪
私もそれはまえから思っていました。
この牛は天然物だからうまいよ、などとは言わないですからね。そもそも無いし。何故魚だけ天然物が良いのかと思います。
> 野菜に果物、穀物じゃ、天然物って見かけないですよね♪
その代わりに「おーがにっく」とかいう言葉が流行ってますね。食べる方とすれば、おーがにっくであろうがあるまいが、美味けりゃ良い(あとは懐と相談)なんですが。
> 天然物よりも美味しい養殖ものが出回るようになるのかな?
こちらは当面難しいかも。養殖物はどうしても運動量が落ちるため、筋肉量が落ちるとか、締りが落ちるでしょうし、どうしても脂肪過多になります。まあ、私程度を誤魔化すようなレベルであれば作れるでしょうが、本当に舌の肥えた人たちを誤魔化すのはかなり難しいだろうと思います。
鶏ですら、ケージ飼いのブロイラーと露地飼いの地鶏じゃだいぶ味に違いがありますから(こちらは私でもある程度分かる)。ましてジビエともなると。
>>鳥や牛や豚、野菜に果物、穀物じゃ、天然物って見かけないですよね♪
これらのものは、野生ものを、人間が何とか品種改良して食べられるようにしたものです。野生のものなんて、そのまま食べたら不味いものでしょう。野生のイチゴなんて食べられません。
魚は、活動移動範囲がとても広いので、養殖物は中々真似できないのでしょう?
稚魚の育成も難しいですし。
その中で、
魚の養殖で成功したと言われているのは、近畿大学のマグロの養殖です。
近畿大学農学部スペシャルサイト
「近大マグロから動植物の複合生産まで。次代の食料生産モデルを創造する。」
石橋 泰典 教授/水産増殖学研究室
https://www.nara.kindai.ac.jp/labo/research/001.php
近畿大学 研究ピックアップ
https://www.nara.kindai.ac.jp/labo/
マグロの養殖が成功したとなれば、天然物のマグロをどこかの国に買い占められても、ずっと食べ続けられる可能性があるので安心です。
「天然水」
なんてのも言語明瞭意味不明ですよね。
天然ではない水があるのか?
(電気分解の反対をやればよいから、MIRAIの排気系?からはリーズナブルに人工水を入手できるのかもですが。)
天然水になんのアドバンテージがあるのか?
消費者をバカにしてる気もしますが、とにかくこのキャッチコピーを考え付いたサントリー広報は天才たと思います。
あと脱線ついでですが、
「有機野菜」とか
「手作り」なんてのも
消費者をバカにしてる気もします。
消費者がバカなのかも??
理解している範囲で書かせていただきます。間違っているかも知れませんが。
天然水とは、取水したものをそのまま飲めますよ、と言う意味だと理解しています。通常の水道水は、川から取水したものを、ゴミなどを沈殿処理などで取り除き、更に、塩素で殺菌された水です。
有機栽培とは、無農薬無化学肥料による栽培の事で、主に有機肥料による栽培の面から、その名前を付けたのだ、と理解しています。
手作り、とは、正しく機械に依らずに作ったよ、と言う事ですね。職人の腕に依りますが、手打ち蕎麦の方が、機械打ち蕎麦よりは、美味しく感じます。何か、職人の技があるのでしょう。
熊本市に親戚が住んでいるのですが、「天然水」より「地下水」の方が美味しそうな気がします。
多くの天然水は、地下から汲み上げています。取水方法は兎も角、そのまま飲めるものが天然水です。六甲の水などは、市街地の土地に井戸を掘り、汲み上げています。
熊本ではないですが、隣の大分の日田の天領水も、地下から汲み上げて、天然水として販売しています。
例えば、京都の老舗和菓子屋が伝統的なレシピを守るのは、よいことです。
唐辛子だとかチーズだとか、それまでに無かった素材を使って「伝統料理」を創作する某地域の人たちよりは、なんぼか健全かと。
なおかつ同じ老舗がニューウェーブにチャレンジするのも、よいことです。
どこぞの又聞きですが、世界中でもっとも製造販売されている「SUSHI」はカリフォルニアロールなのだそうです。
市場原理に従って、守るもよし、打って出るもよし。
起源主張したり知的所有権などで他人の足を引っ張ったりするよりは、なんぼか健全」かと。
まあ、食物が他所の地域に伝播して次第に変容する、場合によっては、オリジナルとは似ても似つかぬものになるなんてことはよくあることですので、今更驚くようなことでもありません。でも、寿司を「生魚を適当なサイズに切って丸めたご飯に乗せた、料理とすら言えないほど簡単なモノ」などと思い込んでる連中に、寿司の新たな発展などできるはずもないでしょう。
全く、仰る通りです。
寿司とは、寿司ご飯と握りの技の極意があり、その修行に時間がかかるのに、です。
更に、魚だって切り方で味わいが変わるのに、です。
回転寿司でさえ、握ったご飯にどれだけ空気を含ませるかなど、ご飯の量と握り具合を機械で実現する研究に余念が無いのに。
寿司は、食事文化の域のものだということを理解したら、日本の食文化の深さに更に驚くでしょうね。
そう、刺身包丁があんな長ドスのような形状をしているのも、ちゃんと意味があるんですけどね。
そして、大方の日本人であれば、単に白身の魚と言っても、魚種によって味わいがそれぞれ違うことを知ってます。たとえ魚自体の名前は知らなくとも、タイとヒラメとフグの刺身が、それぞれ食感も味わいも全然違うことはわかります。このへんの感覚が他国でも通用するのか、共感してもらえるのかはわかりませんが、先祖代々魚を食べ続けてきた民族ならではなのかもしれません。
まあ、およそ食通には程遠い私なんぞは、アジとイワシとサバがあれば、ほぼ不満はなかったりしますが。
軽い知り合いに、お好焼き屋をやってた人が居ました。お好み焼き屋なのにメニューにうどんはあるので尋ねたところ、元々メニューにはなかったのだが、注文する客が多く、やがて裏メニューになり、その内表メニューになったとの事。
全く知らない訳ではない中華料理屋で。カレーを出す店がある、この店もカレーはメニューにないが、注文する客が多く、裏メニューになっている。
則ち、客の要求でメニューにないものを出す店は少なからずある様だ。
「俺は客だ。神様だ。メニューにあろうがなかろうが、そんな事とは無関係に注文する。」という客が多いかどうか、そういう客層に迎合する店かどうかで決まる話。
どうでもよい話だとは思うが、頑な伝統を守る店が、極少数でも構わないから残っていて欲しいとも思う。
今宮神社前の一和は1000年以上にわたって、あぶり餅だけを提供している和菓子屋です。
先年、京都に遊んだ際に初めて伺いました。名物のあぶり餅は、美味さに感涙するなどという代物でこそありませんでしたが、「これでいいのだ、文句あるか」というある種の清々しさを感じさせました。「ウチはこれ(だけ)で千年やらさせてもろてます」というわけです。
特別に美味いものというわけではないかもしれませんが、一度は食べておきたいですね。