自民党関係者の「不祥事(?)」が続いています。ここで大事なことがあるとしたら、岸田文雄首相自身にとって、解散するタイミングがますます難しくなってきたことは間違いなく、そうなると、(一部で報じられているように)北朝鮮問題などで無茶な逆転ホームランを狙おうとするかもしれません。ただ、岸田首相には政治家としての知性と素養が欠落しているため、下手に拉致問題で北朝鮮と直談判しようものなら、良いように利用されるのが関の山でしょう。ちょうど、対韓外交で国益をドブに捨てたようなものです。
目次
サマリー
マイナンバーカード問題もろくにハンドリングできず、対韓外交では火器管制レーダー照射事件ひとつ満足に解決できず、それどころか自称元徴用工問題でも韓国に譲歩し、あろうことか日韓通貨スワップ、ホワイト国という「盗人に追い銭」の岸田外交。
現在解散総選挙に踏み切ったとしても、自民党が政権を失うまでに惨敗する可能性は高くはないが、それでも岸田首相が逆転ホームランを狙おうとして北朝鮮に無理な譲歩をする可能性は懸念される。岸田首相には政治家としての知力も素養もないからだ。
逆転ホームラン?やめとけ。対韓外交でも国益をドブに捨てた岸田首相にそれができるはずなどない。宮澤喜一と同様、後世に深刻な禍根を残すのが関の山だ。
それは本当に不祥事なのか?
最近の自民党関係者の「不祥事」
本稿では当初、最近の自民党議員・関係者の「不祥事」「スキャンダル」などについて取り上げようかと考えていました。報道されているだけでも、次のようなものがあります。
自民党関係者の「不祥事」の例(敬称略)
- 木原誠二(内閣官房副長官・衆議院議員)…妻の前夫の不審死時関連し、重要参考人として警察の取り調べを受けていて、木原が政治的な権力を使い、捜査に圧力をかけていた、などとする疑惑が生じている
- 松川るい(参議院議員・自民党女性局長)…パリに公費で出掛け、エッフェル塔の前でポーズをとった写真を撮影させ、それをSNSにアップロードして批判を浴びている
- 今井絵理子(参議院議員)…松川と同じくパリに出掛けたほか、同じ月内でベトナムにも出かけ、プロレスラーである息子・今井礼夢(らいむ)の試合を観戦していた
- 秋本真利(外務大臣政務官・衆議院議員)…洋上風力発電を巡り、数千万円の賄賂を受け取っていた疑惑が浮上。4日(金)に政務官を辞任し、5日(土)には自民党を離党している
…。
明らかな事実誤認などもある
これらのなかには、明らかな事実誤認もあります。
たとえば松川氏のパリ旅行(しかも子連れ?)に関しては、個人的に大変能天気で公私混同も甚だしいとは思いますが、ただ、いちおうご本人らの説明を信じるならば、この出張は私費と党費で賄われおり、公金は使われていないのだそうです。
(※もっとも、自民党の党費も元を辿れば政党助成金が含まれているため、厳密な意味で「税金はまったく使われていない」わけではない、との考え方も成り立ちそうですが…。)
また、今井絵理子氏がご長男の礼夢氏(18)の試合を観戦したとしても、そこに直ちに何らかの違法性があるわけではなさそうですし、むしろ「聴覚障害と戦いながら高校に進学せずにプロレスラーとなった息子を、今井氏が母親の立場で異国の地で応援する」、という構図がそこまで非難されるべきかは微妙でしょう。
なお、最後の秋本氏の件に関しては、いわゆる再生可能エネルギー関連で、疑惑が河野太郎氏や「菅グループ」などにまで「飛び火」する可能性があるのかどうかについては見極めが必要ですが、現段階では「岸田首相の汚職」などと呼べるものではないでしょう。
木原問題についても簡単にコメントしておくと…
さらに、これらのなかの木原問題についても、ごく簡単にコメントしておきます。
木原誠二氏に対しては、著者個人としても決して良い感情を持ってはいませんが、あくまでも報じられている内容だけで判断する限り、最近話題の「殺人事件」云々に関しては、「もりかけ問題」と同じような構図があるように思えてなりません。
木原氏の奥様の前の夫が不審死を遂げたのは2006年の話であり、その木原氏がこの奥様と結婚したのは2014年。そして木原氏は2005年の小泉郵政解散で財務省を辞め、自民党公認で東京20区から衆院選に出馬し初当選していますが、2009年の民主党旋風のときには落選の憂き目に遭っています。
また、2012年以降に関しては小選挙区で当選し続けていますが、安倍政権下で13年に外務大臣政務官、15年に外務副大臣などに抜擢されたことはあるにせよ、当選回数や所属派閥などに照らし、正直、安倍、菅両政権下で警察の捜査に口出しできるほどの「有力議員」だったとは考えられません。
木原氏が本格的に「権力」(?)を握り始めたのは、岸田文雄氏が首相に就任した2021年10月以降の話であり、2018年以降に始まったとされるこの事件の捜査に木原氏自身が「口利き」したとするストーリー自体、かなり不自然です。
いくら木原氏のことが嫌いであったとしても、さすがにこの問題で「木原(氏)は辞めるべきだ」、と主張するには無理があります。
解散総選挙と自民党
解散総選挙は難しくなっている
ただ、こうした自民党に関する大小さまざまな疑惑が次々と噴出し始めているというのは、政治力学的には岸田首相にとって解散総選挙がますます難しくなっているということを意味するかもしれません。
先日の『維新圧勝シナリオは考え辛いが…ボーダー狙い本格化も』などを含め、当ウェブサイトでこれまで何度となく指摘してきたとおり、自民党がただちに政権を失う可能性は高くないにせよ、解散するタイミングを間違えれば、場合によっては自民党の過半数割れなどを招くおそれもあるからです。
自民党の「大物(?)前職議員」の長男である河村建一氏が東京6区で維新から出馬することに関連し、FNNプライムオンラインに「自民党の漂流族」を維新が狙っている、などとする記事が掲載されていました。河村氏自身が次回選挙で当選できるのかどうかは微妙ですが、ただ、「漂流族」というネーミング自体は興味深いところです。維新旋風でも自民が政権を失う可能性は低い先日の『数字で予測する衆院選:大量移籍で維新躍進が可能に?』などを含め、当ウェブサイトではこれまで何度となく報告してきたとおり、早ければ次回衆院選で... 維新圧勝シナリオは考え辛いが…ボーダー狙い本格化も - 新宿会計士の政治経済評論 |
これについて、くどいようですが、再確認しておきましょう。
そもそも論として、衆議院議員総選挙は、全国の小選挙区(※現在は289区)をどれだけ制することができるかで、帰趨の大部分が決定されます。
2005年以降の衆院選で見ると、自民党は獲得議席が119議席にとどまり惨敗した2009年、あるいは獲得議席が259議席にとどまった2021年の選挙を除くと、いずれも全議席数の6割を超える議席を獲得し、圧勝しています(※ただし21年の選挙では自民党は2議席を追加公認しています)。
自民党の獲得議席と定数、議席占有率(合計)
- 2005年…296/480議席(61.67%)
- 2009年…119/480議席(24.79%)
- 2012年…294/480議席(61.25%)
- 2014年…290/475議席(61.05%)
- 2017年…281/465議席(60.43%)
- 2021年…259/465議席(55.70%)
(【出所】総務省『選挙関連資料』データなどを参考に著者作成)
比例では自民党の得票、議席は3割前後
ただ、自民党が6割を超える議席を獲得していた2005年、あるいは2012年から17年までの3回の選挙について、自民党が必ずしも6割を超える有効票数を得ていたわけではありません。
小選挙区と比例代表に分けて集計しなおしてみると、そのことは明らかでしょう。
まず、自民党は比例代表では、一貫して30~40%程度の議席しか得ていません。
郵政解散で圧勝したとされる2005年では180議席中77議席を得ていましたが、それでも議席占有率は42.78%であり、また、自民党が最も惨敗したとされる2009年でも比例代表では180議席中55議席を得ており、占有率は30%を超えていたのです。
自民党の獲得議席と定数、議席占有率(比例代表)
- 2005年…77/180議席(42.78%)
- 2009年…55/180議席(30.56%)
- 2012年…57/180議席(31.67%)
- 2014年…68/180議席(37.78%)
- 2017年…66/176議席(37.50%)
- 2021年…72/176議席(40.91%)
(【出所】総務省『選挙関連資料』データなどを参考に著者作成)
では、実際の自民党の得票率は、どうだったのでしょうか。
比例代表に関していえば、全体の3分の1を超える票を得たのは2005年の小泉郵政解散時と2021年の2回だけであり、それ以外の選挙では、むしろ、自民党が得た票は全体の3分の1に満たないのです。
自民党の獲得票数と得票率(比例代表)
- 2005年…2589万/6781万票(38.18%)
- 2009年…1881万/7037万票(26.73%)
- 2012年…1662万/6018万票(27.62%)
- 2014年…1766万/5333万票(33.11%)
- 2017年…1856万/5576万票(33.28%)
- 2021年…1991万/5747万票(34.66%)
(【出所】総務省『選挙関連資料』データなどを参考に著者作成)
また、比例代表では得票率と議席占有率が、かなりきれいにリンクしていることがわかるでしょう。
極端な差がつく小選挙区
しかし、これが小選挙区となると、事情が異なります。
小選挙区ではブレが大きく、「郵政解散」では300議席中219議席と、じつに全体の73%を占める圧倒的な議席を確保しており、その次の2009年の選挙では、これが一挙に21.33%にまで激減。その後は2012年以降3回連続してほぼ4分の3の議席を占めていたことがわかります。
自民党の獲得議席と定数、議席占有率(小選挙区)
- 2005年…219/300議席(73.00%)
- 2009年…*64/300議席(21.33%)
- 2012年…237/300議席(79.00%)
- 2014年…222/295議席(75.25%)
- 2017年…215/289議席(74.39%)
- 2021年…187/289議席(64.71%)
(【出所】総務省『選挙関連資料』データなどを参考に著者作成)
一方、これに対し、小選挙区に関していえば、2009年を除けば、どの選挙でも自民党はだいたい全体の47~48%程度を確保していたことがわかります(※ただし2012年に関しては得票率は43.01%です)。
自民党の獲得票数と得票率(小選挙区)
- 2005年…3252万/6807万票(47.77%)
- 2009年…2730万/7058万票(38.68%)
- 2012年…2564万/5963万票(43.01%)
- 2014年…2546万/5294万票(48.10%)
- 2017年…2650万/5542万票(47.82%)
- 2021年…2763万/5746万票(48.08%)
(【出所】総務省『選挙関連資料』データなどを参考に著者作成)
得票率で見て、比例代表よりも小選挙区の方が上回っている「理由」に関してはよくわかりませんが、客観的事実として、「選挙区では自民党候補に票を投じるが、比例代表では自民党以外に票を投じる」、とする層が、毎回800万人前後存在しているのです。
腐っても鯛の自民党:維新に惨敗する可能性は?
また、自民党の得票率は毎回50%も行かないくらいなのに、議席占有率では最低でも64%、多い時で80%近くにも達するというのは、まさに小選挙区の特徴です。「得票率」と「議席占有率」の乖離が、とても大きいのです。
正直、小選挙区でも民主党旋風が吹き荒れた2009年を除けば、小選挙区ではやはり自民党が大変に強く、自民党は、いわば「腐っても鯛」です。
また、最近だと日本維新の会が勢力を伸ばしつつある、などと報じられることも増えていますが、維新は少なくとも現状では、事実上の「大阪府の地域政党」であり、これが大阪府以外の各地でも自民党を打ち負かせるほどに伸びていけるかどうかは微妙です。
実際、2021年の小選挙区のデータを使って実験してみると、仮に自民党と立憲民主党から「X票」ずつが日本維新の会と国民民主党に流れると仮定し、自民党から2万票が失われたとしても、自民党が減らす議席は30議席にとどまります(図表)。
図表 自民・立民から維新・国民に票が移転していた場合
X | 議席変動 |
5,000票 | 自民…259議席→257議席(▲2議席) 立民…*96議席→*95議席(▲1議席) 維新…*41議席→*43議席(+2議席) 国民…*11議席→*11議席(±0議席) |
10,000票 | 自民…259議席→251議席(▲8議席) 立民…*96議席→*94議席(▲2議席) 維新…*41議席→*49議席(+8議席) 国民…*11議席→*12議席(+1議席) |
15,000票 | 自民…259議席→244議席(▲15議席) 立民…*96議席→*92議席(▲4議席) 維新…*41議席→*57議席(+16議席) 国民…*11議席→*13議席(+2議席) |
20,000票 | 自民…259議席→229議席(▲30議席) 立民…*96議席→*85議席(▲11議席) 維新…*41議席→*76議席(+35議席) 国民…*11議席→*16議席(+5議席) |
25,000票 | 自民…259議席→220議席(▲39議席) 立民…*96議席→*79議席(▲17議席) 維新…*41議席→*90議席(+49議席) 国民…*11議席→*17議席(+6議席) |
30,000票 | 自民…259議席→211議席(▲48議席) 立民…*96議席→*77議席(▲19議席) 維新…*41議席→101議席(+60議席) 国民…*11議席→*18議席(+7議席) |
(【出所】著者作成)
※なお、以前の『立憲民主党幹事長「共産党との候補者調整を徹底追求」』の冒頭でも示した通り、このシミュレーションの詳細は、次の通りです。
- 2021年10月に行われた衆院選で、すべての小選挙区で自民党と立憲民主党の公認候補者から一律でX票ずつ、日本維新の会、国民民主党の公認候補者に票が移転する
- もしも得票が減る政党(この場合は自民と立民)のうち、いずれか片方しか候補者を出していない場合、得票が増える政党(この場合は維新、国民)がどちらも候補者を出していた場合には、自民、立民いずれかから2X票が減り、維新、国民それぞれにX票が移転する
- 得票が減る政党が両方とも候補者を出していた場合得票が増える政党が片方しか候補者を出していなかった場合には、自民と立民からX票ずつが減り、維新または国民に2X票が移転する
- その小選挙区に票が減る政党(自民または立民、あるいはその両方)、票が増える政党(維新または国民、あるいはその両方)のいずれかの側が存在しない場合、票は移転しない
- 比例代表の獲得議席数は影響を受けない
やはり、「立憲共産党」に回帰するのでしょうか。立憲民主党の岡田克也幹事長は4日の記者会見で、泉健太代表の指示に基づき、日本共産党などとの候補者調整を推進する考えを示しました。票読みの考え方からすれば当たり前の話ではありますが、それと同時に立憲民主党にとって、「立憲共産党」構想は、支持基盤のひとつでもある連合との関係を損ねかねない危険な麻薬のようなものでもあります。選挙結果シミュレーションの実施方法先日の『維新は候補者擁立急ぐも…躍進できるかは候補者数次第』では、2021年10月の衆議院議員総選挙の結... 立憲民主党幹事長「共産党との候補者調整を徹底追求」 - 新宿会計士の政治経済評論 |
つまり、「自民党から数万票が維新などの候補者に移る」などの極端なシナリオを置いても、意外なほどに、自民党の議席は減りません。その理由は簡単で、自民党の現職議員の多くは、小選挙区でしっかりと票を固めているからです。
ボーダー選挙区は58人だが…?
もちろん、自民党議員にも「ヤバい」人はいます。
『選挙でカギを握る自民・立民「99人のボーダー議員」』でも示した通り、「小選挙区では当選したが、2位の候補者との得票差が2万票以内だった」という選挙区を「ボーダー選挙区」と定義づけると、このボーダー議員の数は、自民党に58人もいます(ちなみに立憲民主党にも41人います)。
ここで、自民党の58人が立候補しているすべての選挙区で、立民などの候補者が維新に大量移籍でもすれば、最悪の場合、自民党が勢力を58議席減らし、維新が58議席増やす、といった展開も考えられなくはありません。
また、最近の世論調査だと、比例代表で「維新に投票する」という人の割合が徐々に増えているようですので、維新が比例でも14~15議席ほど上積みすれば、維新が次回選挙で一挙に100議席台に達する、といった可能性は否定できません(※むしろ、時間が経つほどにその可能性が高まります)。
ただ、こうした「極端なシナリオ」を置いたとしても、自民党は過半数割れを起こすにせよ、政権を失うほどにまで勢力を後退させる可能性は非常に低いと考えられます。すべては小選挙区・比例代表並立制がなせる業、といったところでしょう。
岸田首相の去就
岸田首相にとっては難しいハンドリング
しかし、これが岸田文雄首相の立場に立つと、どう見えるでしょうか。
著者自身が想像するに、岸田首相の目下の最大の焦点は、2024年9月の自民党総裁選で、ご自身が再び総裁に選ばれることです。そのためには、可能ならば「無投票再選」を演じたいところであり、それをやるための最も強力な手段のひとつが、解散総選挙です。
当ウェブサイトではこれまで何度も指摘してきたとおり、「自民党の獲得議席」という目標に照らすならば、選挙の時期は早いに越したことはありません。なぜなら最大のライバルとなり得る維新の側の、選挙準備が整わないからです。
裏を返して言えば、岸田首相がのんべんだらりと過ごし、解散時期が遅れれば遅れるほど、自民党が失うであろう議席の期待値は大きくなります。維新が選挙準備を進めていくからです。
このため、下手なタイミングで解散総選挙を打ってしまうと、自民党は(政権を失わないまでも)大幅に議席を減らすことになってしまい、「岸田おろし」が始まりかねません。少なくとも24年9月の総裁選での無投票再選の可能性は極めて低くなるでしょうし、下手をすると政権がそこまでもたないかもしれません。
逆転ホームランの訪朝?やめとけ!
こうしたなかで、懸念されるのは、岸田首相の「逆転ホームラン」狙いの政治パフォーマンスです。
その例として、一部報道では、岸田首相は小泉訪朝の真似をして、北朝鮮を訪問して拉致被害者を追加で1人か2人返してもらい、日朝国交正常化を演じることで国民の支持を集め、解散総選挙に踏み切るのではないか、といったうわさも耳にします。
それが事実ならば、正直、拉致問題の政治利用そのものでしょうし、岸田首相のように政治家としての知力(インテリジェンス)も素養(プリンシプル)も欠く、極めて頭の悪い人がそれをやれば、北朝鮮に良いように利用されるのが関の山だからです。
LGBT法や増税アドバルーン、あるいは日韓通貨スワップや韓国「ホワイト国復帰」、FCレーダー照射事件の未解決問題などでもわかるとおり、岸田首相の政策の特徴は、基本的に「盗人に追い銭」です。
自身が「よかれ」と思ってやったことが、今後の日本にとって深刻な爪痕を残すことになる、という点にあります。
とくに岸田首相の対韓外交を見ていると、南相手にここまで国益を惜しげもなくドブに捨てたのですから、北が相手ならばさらに大きな国益をドブに投げ捨てることは火を見るより明らかでしょう。
岸田首相に北朝鮮外交をやらせてはなりません。
なお、余談ですが、拉致問題に関して議論しなければならないのは「どうやって北朝鮮から拉致被害者を返してもらえるか」、「どうやって真相を北朝鮮に教えてもらうか」、ではありません。
本来議論しなければならないのは、「日本人全員を強制的に奪還するために、どうやって北朝鮮に攻め込むか」、「拉致事件の全容を知るために、どうやって北朝鮮政府幹部全員を拘束するか」、です(これは現行憲法でも認められる自衛権の範囲内ではないでしょうか?)。
余計なことはしないでほしい…
ただ、この「北朝鮮」云々は脇に置くとしても、自民党関係者にここまで「不祥事」(?)が相次いでいるなか、また、マイナンバーカードの問題ひとつ満足にハンドリングできないなかで、岸田首相が解散総選挙に踏み切ろうものなら、選挙結果次第では、岸田首相は政治生命を終えるかもしれません。
正直、組織や国家にとって最も有害な存在が、「無能な働き者」であるとする考え方が非常に正しいものであることを、岸田首相自身が体現しようとしているのかもしれません。そんな岸田首相が退陣に追い込まれれば、それはそれで悪い話ではありません。
ただ、問題があるとしたら、岸田首相の行いが後世に禍根を残すことです。
たとえば、下手なタイミングで解散総選挙に踏み切り、自民党が過半数割れを起こすような事態となれば、中途半端に政権を維持しつつも、政権運営が困難となります。たとえ岸田首相自身が引責辞任することになったとしても、後任の総理・総裁は弱体化した自民党のハンドリングに苦慮することでしょう。
ちょうど岸田首相ご自慢の「宏池会」の先輩政治家であり、大蔵官僚出身者で消費税導入の立役者でもある宮澤喜一が、対中、対韓外交などで国益を続々とドブに捨て、「失われた30年」の原因を作ったうえで、38年に及ぶ自民党政権を崩壊させたようなものでしょう。
いずれにせよ、著者自身の岸田首相に対する正直な気持ちを申し上げておくならば、増税にしても北朝鮮外交にしても、「少なくともこれ以上、余計なことをしないでいただきたい」、といったところです。
View Comments (53)
7月に中東訪問しましたが、ガソリン代は爆上げし、電気代も下がりません。石油の安定供給をお願いすべきところに行って、「脱炭素。えっへん。」って、うましか丸出しです。オールドマスコミ発表支持率ばかりを見ている岸田さん、早く解散してください。
サウジアラビアからの岸田文雄の重要度はこんな感じです。
「中国・サウジ間にくさび」など打てない岸田首相 日本国民の問題解決に専念すべき
遠藤誉7/17(月) 22:22
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/55b6ea9424396d565dda68a6bf99755ec21d477c
>中国側情報としては、12月7日、習近平が乗った専用機がサウジの領空に突入したあとの様子はこちらの動画で確認することができる。出迎えもファイサル外務大臣、中国担当大臣、その他の王室の主要メンバーと政府高官がいたが、2022年7月のバイデン大統領のサウジ訪問時には、出迎えが駐米サウジ大使や州知事だけで、タラップを降りた後も閑散としていた。
>バイデンのときはマッカ州の州知事だったが、岸田首相の時は同じくマッカ州の州副知事だったようなので、さらにランクが落ちている。
「キシダ?誰?」よりはマシな程度?
キシダはなにもせず寝とけ
全面的に賛同します。
国賊宮澤喜一の系譜が国賊宏池会岸田に脈々と流れていますね。
未来永劫二度と宏池会が政権を担うことを許していけませんね。
韓国人を評するのに用いる「最悪のタイミングで最悪の判断を行う」を岸田文雄に当て嵌めるのはもう少し先になりそうですが、今のところ順調?に其処へ向かってますね。
>こうしたなかで、懸念されるのは、岸田首相の「逆転ホームラン」狙いの政治パフォーマンスです。
逆転ホームランというか、南四局ラスからのトリプル役満縛りでの大々々逆転かと。
大三元+四暗刻+字一色みたいな。
トリプル役満、華麗なる役満の三重奏!
https://majandofu.com/triple-yakuman
スッタン+字一色とかスッタン+緑一色とか、他にも色々ありました。
でも、今の岸田文雄じゃあ1人マイナスのドンラスからのトリプル役満じゃなくトリプルロンで更に沈む事になりそう。
知性も素養も流れもないのに、強運どころか豪運頼みの自殺行為ですね。
トリプルロンって三家和のこと?
三家和は流局するだけなので点数は変わらず更に沈むことはないと思います。
今はルールが変わったのかな。
それともオーラスは違う扱いなのかな。
いずれにしても岸田総理は早々に退場してほしいです。
それも反則負けで。
三家和は流局が一般的ですが、頭ハネや3人上がりもありえて、ケースバイケースです。
どちらにしろ、逆転ホームランを狙って失敗しても損自体は確定してて増えませんが、ラスからの逆転狙いでミスって放銃ってのは損が増えるので、より岸田文雄の今に合ってると思います。
>それも反則負けで。
誤ロンしての罰符払いの方が、日本国民からするとまだマシな可能性が高いですしね。
点差が開きすぎていて一打逆転はもう無理なんじゃないのか。
そもそも一発逆転どころか盛大なオウンゴールになりかねないのですがね。
(岸田総理の北朝鮮訪問だけではありませんが)人は追い詰められると、分の悪い賭けに手を出す、ということでしょうか。
ホームランを打てる技量が有れば、逆転ホームランの可能性もあるでしょうが、これほどまでに暗愚だと、三振かボテボテのピッチャーゴロしかないでしょう。
今の状況は岸田首相一人の責任ではありません。首相に異を唱えない全ての自民党議員の責任です。SNSで旅行やら食事やらをアップするのではなく、政治的メッセージを発信してもらいたいものです。
また千葉区で自民党議員の政治とカネ問題か…
千葉区って呪われてるのだろうか?
CVIDの取り決めまで緩めて、北朝鮮との宥和政策を繰り広げた場合、最悪の結果として、米英まで敵に回す恐れがあります。
今現在、そうなったら、日本にどれほどの禍根を残すことになるのか?
拉致被害者を救うことは大切なことであることは間違いありません。
ですがその結果として、将来、救える拉致被害者の数万倍に及ぶ日本国民の犠牲者が出る危険性についても、考えを巡らして欲しいな、と思います。
彼が訪朝したところで、「安請け合いの言質」を取られて終わるだけのように思えます。
原理原則を軽んじるその場凌ぎ。「自国が譲る形での弱腰外交」しかできないからです。
・・・・・
政権を例えれば、
菅政権ⓢは、見かけは武骨でも中身の詰まった「”うまい”ミカン」でした。
岸田政権は、見かけ倒しで、中身スカスカの「”す上がり”ミカン」ですね。
同じ自民採決でも、
菅政権ⓢの決断は、党内プロセスを経た、民主主義の行使。(国益に資する!)
岸田政権の決断は、権力で自我を通した、ただのゴリ押し。(私益に資する?)
岸田外交の実態は「目先の功と引き換えに原理原則をいとも簡単に曲げる弱腰外交」。
岸田総理に進言したいのは「”みてくれ”じゃなく中身を見てくれ!」ってことですね。
・・。
*パフォーマンスじゃなく、実利で投票したいと思っています。
>「”みてくれ”じゃなく中身を見てくれ!」
封神演義(*^_^)
そう言われれば、実家の本棚にあったような気がします。