朝日新聞が「シャウエッセンの値上げ大失敗」を報じる
おいしいソーセージとして有名な「シャウエッセン」が値上げによってスーパーの棚の「一等地」を奪われた、などとする記事が、朝日新聞に掲載されました。5月に月ぎめ購読料を値上げしたばかりの朝日新聞が報じると、説得力が増すように思えるのは、気のせいでしょうか。
シャウエッセンとは?
シャウエッセンといえば、「おいしいソーセージ」として有名です。
【参考】シャウエッセン
(【出所】アマゾンアフィリエイトリンクより)
ただ、昨今の「値上げラッシュ」から同商品も無縁ではいられず、度重なる値上げを余儀なくされました。
『食品新聞』に昨年7月に掲載された『日本ハム ハム・ソーなど再値上げ 「シャウエッセン」は容量減』という記事によれば、2022年2月に値上げが実施されたほか、同10月以降は「1袋あたり6本入り」自体は変わらないものの、容量を8%削減することで、実質値上げに踏み切ったそうです。
正直、家計としては少しでも大容量のものを購入するなどして自衛せざるを得ないところでしょう。
【参考】シャウエッセン1150g版
(【出所】アマゾンアフィリエイトリンクより)
朝日新聞「シャウエッセン値上げ大失敗」
もっとも、これに関連し、ゴールデンウィーク中の5月4日付で、朝日新聞デジタルに、「ちょっとした話題」が掲載されていたのを発見しました。
シャウエッセン値上げ「大失敗」、社長の後悔 スーパーの棚、奪われた「一等地」
―――2023年5月4日 5時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より
リンク先記事は有料版であり、朝日新聞デジタルの有料契約がなければ閲覧できませんが、記事タイトルなどからもわかるとおり、シャウエッセンが値上げに加え、テレビCMなど客との接点を減らした間隙を突かれるかたちで、他社製品にスーパーの「一等地」を奪われた、などとするものです。
値上げのネガティブな側面を報じている格好だともいえるでしょう。
朝日新聞は2年で20%以上値上げされた
ただ、個人的にはこれを朝日新聞が報じたという点に説得力があると感じてしまいます。朝日新聞自身が今月以降、月ぎめ購読料を500円引き上げて4,900円に設定したからです(※朝夕刊セットの場合)。値上げ率でいえば約11%であり、この価格設定は日経新聞と同じです。
また、その朝日新聞は約2年前、2021年7月にも、購読料をそれまでの4,037円から4,400円に引き上げたばかりでしたので、いわば、たった2年弱で、じつに20%以上も値上げされた格好です。
これについては『新聞値上げ、実は「戦略的縮小」の布石だった可能性も』でも指摘したとおり、どうせ紙媒体の新聞業界自体が縮小していることがわかっているなかで、一種の「戦略的な縮小」に備えたものだ、という可能性は、仮説としては成り立つかもしれません。
ただ、利益が苦しい中での値上げが「逆効果」をもたらす可能性もあることも、また、間違いありません。値上げを契機に新聞購読を止めてしまうというケースもあるからです(『値上げが背中押す?「ついに新聞の購読を止めました」』等参照)。
新聞の値上げという動向に注意
このあたり、個人的に注目したいと考えているのは、朝日新聞の値上げが部数にどのような影響を与えるかという観点、および、他紙がこれに追随するかどうかという観点です。
考えてみれば、新聞とはじつにコストがかかるビジネスです。多数の記者を雇い、報道ヘリなどの設備を整え、さらには大量の紙を使って情報を印刷し、人海戦術により物理的にそれらを全国津々浦々に送り届けるわけですから、それなりの部数がなければペイしません。
余談ですが、当ウェブサイトのような独立系ウェブ評論サイトの場合、情報をいちいち紙に印刷する必要はありません。PCなどの電子デバイスがあれば記事配信が可能ですし、PC代を別とすれば、電気代・レンタルサーバ代などを含めた諸経費も、年間でせいぜい数万円といったところでしょう。
いずれにせよ、シャウエッセンが値上げによりスーパーの棚の一等地を失ったとしても、美味しければ挽回は可能ですが、新聞の場合、値上げで郵便受けの一等地を失ったとしたら、挽回するのは難しいのかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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シャウエッセンは2Pで購買することでのお得感がある限り、大丈夫!(安心)です。
朝日新聞の場合は、朝夕セットでの購読にお得感が限りあり、大丈夫?(心配)です。
朝日新聞は、戦略的縮小に踏み切っているでしょうけれど、本稿に書かれている通り巨大な設備装置産業ですから、その最後の均衡点がどこになるのか?
銀行は、三菱UFJ、三井住友、などが、お互いのATMを利用できるようにして、維持費やメンテナンス費の節約に入りましたが、新聞の場合、輪転機は他の新聞や雑誌などの印刷を請け負うことで生き残りの寿命を延ばすことにしても、新聞販売店は、どうするか?
既に、一つの販売店で複数の新聞の配達をやるようにはしているが、やはり、廃業店が出てくるでしょうし、配達地域の切り捨ても出て来るでしょう。
シャウエッセンが失敗したのは、多分、マーケティングの基本を見誤ったからではないでしょうか?
食品のみならず、「食」に関する業界は、全て連鎖している、つまり、トレードオフの関係にあることを忘れていたのかもしれませんね。
「食」業界は、国民全体の、胃袋とお金の上限を超えることは出来ない、ということを。
つまり、衣食住の、「食」にかけられるお金と国民の胃袋の総合計には、限度があるのです。
家で食事をすれば、外食には行かない。その分、外食産業の売上利益は減少します。
「食」の予算が決まているから、シャウエッセンの値上げ分に金を掛ければ、他の食材を減らすか食べる量を減らすしかない。
さらに、公認会計士のように幾らお金持ちでも、胃袋は一つしかない。つまり、食は、消費される量に限界があります。
そういう中で、自分の所だけ、値上げという言わば「我儘」が、このマーケットの中で受け入れられるかどうかを、判断しなければならない、ということですね、マーケティングとは。
そこを見誤ったのか?
スーパーの売り場の一等地を与えられなくなったとなれば、既にスーパーからは見限られつつあるのかもしれない。高級スーパーに力点を移すのか?とすれば、もっと味に関してのマーケティングが必要になるかもしれない。
単に、材料費が上がったから、価格を上げればいいというものでもないところが、マーケティングの難しい所ですね。経営戦略全体を見直さなければならなくなることもあるでしょう。
朝日新聞も、その限界を見極めようとしているのかも。つまり、コア・ファンがどれだけいるのか?という。
産経新聞は、もうとっくの昔に、コア・ファンに支えられる新聞になっていますね。
その通りです。
朝日新聞は、すでにコアユーザに支えられている事を自覚して編集している事が伺えます。
産経新聞も早く中途半端な紙面作り止めて旗幟鮮明な新聞にする事が発行部数低下の下支えになると思います。
人口減少社会の社会的構造変遷を考えるに、デジタル化の伸展に依れば省人化へのハードルが低い産業分野から、現時点の人口減少ペースに省人化進度が追いつけない産業分野へ労働者を再配置してゆく過程にあるんでんな
シャウエッセンは値上げしても買うしこういう記事見たら買って応援したくなるけど、朝日新聞は値下げしても買わないし苦境だって記事あったら腹抱えて笑うよ。
あと日本ハムの製品は別にシャウだけじゃないけど、朝日新聞の製品って新聞だけですよね。ヤバない?
シャウエッセンも好物ですが、
昔ながらの
赤いウインナーも好きです
値段に驚き、
こんなに高かったかな、
、
朝日だから
こちらの(赤い)ウインナーも取りあげていただきたいものです。
「珊瑚を大切に」
これを唱えさえすれば、いつの日か必ずや高慢不遜な新聞記者がこの国から滅びることでしょう。
>シャウエッセンが値上げに加え、テレビCMなど客との接点を減らした間隙を突かれるかたちで、他社製品にスーパーの「一等地」を奪われた
個人的な感想ですが、「テレビCMの減少で客との接点を減らした結果が売上減少の一因」と考えているのなら、テレビ・広告・マスコミ業界が自身の影響力を過大評価してるんじゃないかと思います。
値上げの要因は勿論あるでしょうが、ソーセージは店頭に並ぶ競合商品と容易に食べ比べできる商品であり、実際に比較選別された結果コスパとして他社商品に劣る(香燻などかな?)と判断されただけだと思います。
影響力という点では、テレビCMなどより、スーパー・コンビニに陳列確保する営業の方がよほど大きいんじゃないかと思いますね。消費者が比較検証しようにも店頭に並んでなければ選択肢にすら上がらないですから。
※あくまで消費者目線の意見です。
新聞は・・・まぁ・・そうねぇ(遠い目w
新聞の商品は情報や共通話題の提供、テレビの商品はそれに加え娯楽や暇つぶしと大まかに考えた場合に、
情報や共通話題の競合製品ははネットのニュースサイトや個人ブログYoutube
手軽な娯楽や暇つぶしはYoutubeやTiktokya各種ゲームとかになるかと思います。
情報の正確性や速報性、娯楽や暇つぶしの品質としても、利権に守られて護衛船団的に内部しか見ていない新聞テレビに競合商品を上回るコスパやタイパがあるとはとても思えませんね。私見ですが
新聞の購読の決定権は専業主婦だと思います。
(専業主婦の定義は短時間労働・パートも含めて稼いでいない人とのこと)
60代以上の約8割が新聞を読んでいますが、デフレに慣れきっていたのに
20%値上げの新聞は、さすがに購読中止か他紙を継続かの俎上にのるでしょう。
専業主婦も年金生活者の年間「60,000円」出費を、他の物に変えることを考えてほしいですね。
シャウエッセンに代わる物を見つけたように。
値上げして、広告も減らしたから、売り上げが落ちただけ。
朝日新聞の値上げとは、関係ない。
この記事を書いたのは、広告をもっと出せというシグナルでしょう。
経済学で最初に習うのは需要曲線。価格が上がれば需要は減る、つまり買う人(購読者)が減る。朝日の値上げでどれくらい部数が減るか楽しみだ。
私は2割は減るとみている。
日本ハムがシャウエッセンの価格を引き上げ内容量も減らしたので、消費者が他社同等製品(アルトバイエルン(伊藤ハム)、香薫(プリマハム)、燻製屋(丸大食品)、あらびきポークウインナー(高崎ハム)など)に移行しただけですね。小売店はその商品の売上が落ちれば棚の(面積)の見直しをするので、シャウエッセンの列が減って他社製品の列が増えたってことでしょう。
小売の現場で棚の面積の大きい商品=売れている商品=いい商品、という経費のかからない広告効果を他社製品に取って代わられてしまった日本ハムの忸怩たる思いは想像に難くない。
これまで高くても美味しいからとシャウエッセンを選んでいた層が、値上げを機に店頭価格がワンランク下がる他社製品を食べてみたら「これでいい」「こっちも美味しい」ということになったのでは。安くても美味しいを知ってしまった消費者は、もう、シャウエッセンには戻らないでしょう。
朝日新聞の購読料引き上げとは問題の構図が違うし関係ないですね。