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「維新も国会でサル芝居と発言した」…何か問題でも?

「維新の馬場氏もかつて『サル』発言を行っていたことが明らかになった」。「SNSでは『維新も同じ』などとするコメントも出ている」。これは、『日刊ゲンダイDIGITAL』というウェブサイトが昨日配信した記事に含まれた内容です。はて。日本維新の会の馬場伸幸氏が「猿芝居」などと発言したことは事実ですが、それになにか問題でもあるのでしょうか?だいいち、小西氏の「サル」「蛮族」発言は重みがまったく異なるのですが…。

サル・蛮族発言の余波続く

「サル・蛮族」発言の小西洋之氏を巡る話題は尽きることがないようです。

たとえば今朝の『小西氏、今度は「謝罪ツイート」を印刷して相手に渡す』では、小西氏が自身のツイートをカラー印刷し、日本維新の会の馬場伸幸代表の事務所に持参した、とする話題を取り上げたばかりです(該当するツイートは下記の通りです)。

維新は立民との共闘凍結継続を表明今度は「ツイッターに投稿したツイートをカラーでプリントアウトした紙を相手に渡して謝罪する」という事例が出てきました。問題の紙は、衆院憲法審査会が毎週開催されていることを念頭に「サルがやること」、「蛮族の行為」などと侮辱した問題で、立憲民主党の小西洋之・参議院議員が日本維新の会の馬場伸幸幹事長の事務所を訪れて、秘書に手渡したものだそうです。ここまで社会常識がないと、逆に感心します。小西氏の「サル・蛮族」発言への謝罪は遅すぎた立憲民主党の小西洋之・参議院議員が衆院...
小西氏、今度は「謝罪ツイート」を印刷して相手に渡す - 新宿会計士の政治経済評論

まともな社会人経験者であれば、「ツイッターの画面を印刷して謝罪に訪れる」という行動に対し、強い違和感を持つ方は多いでしょう。これが「謝罪・反省文を書いて持参する」というのならば理解できなくはありませんが、さすがにツイート画面の印刷で「謝罪しました」と言われても困惑する限りです。

実際、少なくとも著者自身が『Yahoo!ニュース』の読者コメント欄やツイッターなどで高評価を受けているコメント等を確認したところ、「小西(氏)は自民党応援団だ」、などと揶揄する意見なら目につきますが、小西氏や立憲民主党を擁護する意見は皆無に近いのが実情です。

維新の面々も「サル芝居」を国会で連発していたじゃないか

ただ、これに関連し、小西氏や立憲民主党を擁護する記事が皆無というわけではありません。

『日刊ゲンダイDIGITAL』というウェブサイトが昨日配信したこんな記事が、それです。

小西議員「サル発言」を批判できる? 国会で「サル芝居」を連発しまくる維新の面々

―――2023/04/13 14:40付 Yahoo!ニュースより【日刊ゲンダイDIGITAL配信】

日刊ゲンダイによると、小西氏が発した「サル」発言問題を巡り、SNS上で「いやいや、維新も同じ」、「維新は小西氏の『サル発言』をやたらと強調しているが、自分たちはどうなのか」といった投稿がみられる、などとしています(※個人的に、そんな投稿を見た記憶はあまりありませんが…)。

これは、いったいどういうことでしょうか。

これについて日刊ゲンダイは、馬場氏自身もかつて国会で「サル発言」をした、と指摘します。

なるほど、確かに過去の国会会議録を検索すると、維新議員もしょっちゅう、『サル発言』している。例えば、馬場氏も2020年1月23日の衆院本会議でこう発言していた。『<中略>国民はできの悪い茶番劇、猿芝居を見せ続けられてきました』」。

この馬場氏の発言は、いわゆる「もりかけ問題」、「桜を見る会」問題など、「維新以外の野党」が「かれこれ4年近くにわたり、政府のスキャンダル追及に余念がないこと」を批判する文脈のなかで出てきたものです(記事ではこのほかにも足立康史衆院議員の「猿芝居」発言も取り上げられています)。

これについて日刊ゲンダイはこう述べます。

馬場氏は本会議、予算委、常任委での議論について『サル芝居』『茶番劇』と言い放っていたわけで、小西氏の発言と何が違うのだろうか

…。

社会通念上、「サル芝居」と「サル」では重みが違う

もしかし、この記事の執筆者の方は、この「サル芝居」「茶番劇」発言を、本気で問題だと思っているのでしょうか?

そもそも論ですが、「サル芝居」といわれても、一般社会通念上、それらを演じる人たちを「サル」に例えて侮辱したことにはなりません。「サル芝居」は一種の慣用語として定着しているからです。

また、馬場氏は衆院本会議で堂々と発言していますが、小西氏の「サル」「蛮族」発言は、オンレコであったとはいえ、記者団に対する閉鎖的な場での発言です(※ちなみに小西氏ご本人は「オフレコ」と言い張っているようですが、この点については毎日新聞が3月30日付の記事で否定しています)。

小西氏は『サル発言』の前後に『オフレコ発言しないほうがいいかもしれないけど』『サルって言ったら差別発言になるのかな?』などと述べたが、撤回や修正はしなかった」(2023/3/30 20:42付 毎日新聞デジタル日本語版『立憲・小西氏が発言陳謝 「憲法審、毎週開催ってサルのやること」』より)

それはともかく、馬場氏の「猿芝居・茶番劇」発言と、小西氏の「サル・蛮族」発言では、重みがまったく異なるのですが、日刊ゲンダイの記事では、「ネット上でこんな声が出ている」としつつ、「こんな声が出るのも無理はない」と述べます。

  • 馬場代表は『小西さんを追及するチームを作ったほうがいい』と言っていたが、自分の党は
  • 本会議場や委員会で他党の議員を口汚くののしっている維新が人の事を批判できるのか

このあたり、「ネット上の声」など、いくらで挙げることができます。なぜなら、たとえばツイッターの場合、記者自身がツイッターで裏アカウントでも作り、そのアカウントでそうツイートすれば済むからです。

初動を誤った小西氏と立憲民主党

当ウェブサイトとしても、現在の自民党政権が100%、日本の国益に資することを行っているとは考えていませんし、批判すべきは批判しなければならないと考えていますし、また、いわゆる「ブーメラン」批判も大事だとは考えています。

しかし、さすがに今回の『日刊ゲンダイDIGITAL』に掲載された小西氏に対する擁護論にはかなりの無理がありますし、実際、ヤフコメなどを眺めていても、とくに高評価上位10件のコメントは、いずれも小西氏、立憲民主党に対して批判的です。

その意味では、小西氏や立憲民主党がこの問題で初動を誤ったことは間違いないと結論付けて良いでしょう。

新宿会計士:

View Comments (28)

  • 「〇〇ちゃんもやってる!」って小学生かって思います。
    誰かがやってれば自分が同じことやってても許されるっておかしいですよ。
    もし維新に問題発言があって傷ついた人がいればその人の申し立てで別途追及すれば良いだけで、何ら関係はないのですよ。

    サルという単語が問題なのではなく、何をサルに例えたかが問題。立憲の件は日本の最高法規である憲法についての審議においてその構成する人に対して向けられたもの。これは大きいですね。

  • サスガのヒュンダイもコレが維新貶め立憲擁護にナランことくらい…ワカランから"ヒュンダイ"(と揶揄される)か!

  • 昔のことを今さらながら引き出すのは
    どこかの半島みたいですね、

    それなら
    毎回高槻市で
    ゾンビ当選する
    セメント議員の皇室侮辱発言は?。

    • まさに 三流韓流政党である
      立憲民主党の本質をズバリお突きです。(^^)

    • >毎回高槻市でゾンビ当選するセメント議員

      衆院選で比例復活もできないほど惨敗したのに、参院選に立民の比例名簿上位で出馬して当選。れいわ新選組や旧NHK党と同じく、制度の抜け道を使った方法で、国民をバカにしています。

  • ふと思い出したこと
    うろおぼえなので間違いがあるかもしれませんが。

    とある政治家が「東南アジアへの投資の成果に期待する」というような意味で「豚は太らせてから食え」と言ったところ、「現地人を豚呼ばわりするのか」という批判が巻き起こったそうです。
    それに対して「そりゃ違うだろ」とツッコんでいたのが航空機事故解説者?の柳田邦男。

  • サル呼ばわりと猿芝居を同一視するとは
    ヒュンダイは中の人が日本語を苦手にしていることがバレてしまいましたね…
    え?そんな事わかってるって?

  • 擁護する余地の無い人(しかも本人もまじめに反省するつもりが無い)を擁護すると色々無理が出てくる典型ですね。
    猿だの蛮族などの言葉ばかり取り上げられてますが、それよりもっと問題は自分が追及すると言っていたマスゴミへの圧力でしょう。それを忘れてはいけません。それも法律の解釈変更などではなく直接的な圧力ですからね。

  •  麻生氏の「ナチスの手口」発言を思い出しますね。

    https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a184006.htm

     リンクは辻本清美の質問主意書なのですが、批判ありきで偏っているであろうこれですら麻生氏が「ナチスは憲法を喧噪の中で変えていき、皆良い憲法だと納得していた。騒ぎにするからおかしさに気づけない、静かにやろう。そして騒ぎにしたのはマスコミ。」とした発言内容を隠していません。
     "あの手口(のおかしさ・悪質性)から学んで(ああならないよう)静かにやろう。"という意味であり、その後の謝罪にしても「誤解を与えたりナチスを引き合いに出してしまったこと」を謝罪しています。マスコミがまさに騒ぎ立てた記事などとは注目点がほとんど逆です。
     ……今思えば、ナチス云々の揚げ足取りよりも、「マスコミが悪い」と断言したから攻撃されたのだろうなぁ……

     馬場維新の「サル」がつく言葉というだけでのこの批判も同じ構造ですね。
     しょうもない国会浪費をさして、せっかく一票を投じて信任した議員と議会が猿芝居なんぞをしてしまっているのを見せられている「国民」を案じている発言でしょうに。

     「サルってついてるうううぅぅぅ!!!」で思考が止まる人って、まさしくサr

  • 良いですねぇ。
    オールドメデアのデタラメ援護射撃。
    共産党の選挙惨敗。からの開き直り。
    全てキッシーの援護なのですが分かってるのかな。分って無いだろうな。(古すぎ)
    野党はその筋の老人票で生きて居る。でじり貧。
    結果として自民党だけが増えてくる。
    これって良くないこと。
    益々自民党をネット界隈は厳しく見ていかなければ。

  • 謝罪したら負け、謝罪しなかったら勝ちでイチャもんつけて100対0を誤魔化すなんて、アレ?どこぞの半島国の話題ではありませんでしたか、失礼致しました。

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