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    Categories: 外交

韓国野党要求に日本の公使「外交ルート通せ(意訳)」

福島第一原発の処理水の海洋放出を巡り、明日以降日本を訪れる予定の韓国の野党議員らが、それに先立ち、日本大使館を訪れて浪岡大介公使に抗議文などを手渡したのだそうです。ただ、浪岡公使は一行に対し、「日本政府は韓国政府に十分に資料を提供している」、「(不足する場合)韓国政府を通じて要請してくれれば資料を提供する」と述べたそうです。意訳すれば、「正式な外交ルートを通せ」、という意味です。

菅総理の日韓議連会長就任後最初の仕事が「面会拒否」

日本が計画している福島第一原発の海洋放出を巡り、韓国の野党などの議員が6日からの日程で日本を訪れるが、東京電力も日韓議連も面会を拒否している、などとする話題は、昨日の『「汚染水問題」来日の韓国議員と日韓議連が面会拒否か』でも取り上げたとおりです。

韓国の野党議員らが日本にやってきて、福島県を視察する計画を立てているそうです。もっとも、これらの議員に対し、日韓議連側は面会を拒否する意向を示していると、韓国メディアが報道しました。日韓議連の会長が菅義偉総理に交代したことも影響しているのかどうかはわかりません。ただ、もっと重要なことは、「ともに民主党」が依然として韓国国会で多数を占めているという事実です。汚染水問題福島第一原発からのALPS処理水の海洋放出に先立ち、この処理水のことを韓国国内ではメディアなどが率先して、「汚染水」などと誤った...
「汚染水問題」来日の韓国議員と日韓議連が面会拒否か - 新宿会計士の政治経済評論

日韓議連といえば最近、額賀福志郎・衆議院議員に代わり、菅義偉総理が会長に就任したばかりですが、菅総理が会長に就任して最初の仕事が「アポなしでやって来る韓国の野党議員との面会拒否」だとしたら、さっそくに素晴らしい仕事をしている、という言い方もできそうです。

考えてみれば、日本政府が処理水の海洋放出を決断したのも、菅総理の時代です(『処理水は「汚染水」に非ず:海洋放出は合理的な決定だ』等参照)。ほんの2年前に海洋放出を決断した際の責任者だった菅総理が、韓国の野党議員との面会を断るのも、理にかなっています。

※なお、科学を無視する政党や国が猛反発している模様「菅政権時代に発生した事故が、菅政権になってやっと解決に向けて少しずつ動き出す」。「菅」は「菅」でも「菅違い」、というわけですが、菅義偉総理が昨日発表したALPS処理水の放出については、やっとここまでこぎつけた、という点で、感慨深いものがあります。米国やIAEAなど国際社会も全面支持しているようですが、なかには科学を無視してこれに噛み付く奇特な人たちもいるようです。足掛け10年、やっとここまで菅総理が「ALPS処理水を2年後から海洋放出」菅義偉総...
処理水は「汚染水」に非ず:海洋放出は合理的な決定だ - 新宿会計士の政治経済評論

訪日に先立ち日本大使館を訪問した野党議員ら

ただ、韓国メディアの報道によれば、それでも野党議員らは日本の訪問を強行するようです。

韓国メディア『中央日報』(日本語版)によると、韓国の最大野党「ともに民主党」に所属する議員らが5日、在韓日本大使館を訪れ、「汚染水放出に関連し、韓国を始めとする周辺国家が安全性検証に直接参加しなければならない」などと主張したのだそうです。

在韓日本大使館を訪ねて行った野党議員「日本原発汚染水検証に周辺国の参加を」

―――2023.04.05 15:37付 中央日報日本語版より

ちなみにそもそも記事タイトルや本文にある「汚染水」という用語自体が大きな間違いですが、韓国メディアは「保守派」とされる中央日報ですら、平気でこのように誤った用語を使うので、注意が必要です(日本をわざと貶めるためでしょうか?)。

記事によると大使館を訪れたのは党の「福島原発汚染水放出阻止対応団」一行で、応対したのは浪岡大介経済公使(駐韓日本大使代理)だそうです。

また、一行は浪岡公使に対し、「安全性検証に韓国と周辺国が直接参加できるよう協力すること」、「周辺国の明示的な同意があるまでは、汚染水の放流を中断すること」を要求。あわせて「安全性確保以前には福島近隣の水産物輸入再開を要求しないこと」などの内容の抗議書簡文も伝達した、などとしています。

浪岡公使「正式な外交ルートを通せ」

もっとも、浪岡公使は「日本政府は韓国政府に十分に資料を提供している」としたうえ、「(不足する場合)韓国政府を通じて要請してくれれば資料を提供する」と述べたのだそうです。意訳すれば、「正式な外交ルートを通せ」、という意味です。

また、日本政府は処理水の海洋放出を巡って、科学的なアプローチに従い、国際原子力機関(IAEA)などと適切な協議を続けています。これらの野党議員は、どうしてウィーンのIAEA本部に出かけて抗議しないのでしょうか?

なんだか、意味がよくわかりません。

いずれにせよ、韓国の野党議員が明日以降、何をしに日本に来るのかはよくわかりませんが、なにか具体的に「汚染水の海洋放出」とやらを阻止することができるわけでもないでしょうし、日韓議連や東京電力側がその面会を拒否すれば、そのこと自体、韓国で再び日本に対する反発が強まる可能性もあります。

その意味では、日韓関係の「改善」とやらが前途多難すぎる、ということだけは間違いないと言えるでしょう。

新宿会計士:

View Comments (26)

  • 韓国内で愚民の喝采を得んがためのサル芝居をするのは構わんが、スタンドプレーで日本にまで筋違いなことを言ってこられても相手のしようがない、とはっきり言わないと判らんのでしょうね。
    外務省のスタンスにはブログ主さまならずとも疑問は多々ありますが、今回「意味不明の文書」を受け取る役目をやらされた浪岡氏とやらには同情を禁じえません

  • 日本に来ても東電関係者にも日韓議連議員にも会えず、原発施設も視察できず、ただの福島観光旅行になりそうですね。
    福島のおいしい海産物を堪能してくださいね。

  •  韓国国民の健康よりも、選挙目的でガヤガヤやっているのが見え見えですね。毎日、日本人の嫌韓感情を育成してくださって、頭が下がります。

     んなことよりも、コップ半分イラストがあるいらすとやに驚きを禁じえません。

  • 日本が出してる科学的資料を信用せずに、IAEAにも聞きに行かず、論理的会話が出来ない人間に、日本政府が出来る事など どれ程あるのか?

    おそらく、トリチウムがどうとか どんなに説明しても 理解不可能なのでしょう。
    例えるなら 理科のテストが赤点なのに 何故赤点なのか?と文句を言ってる様なもの。
    テストの内容をどんなに説明しても 理解出来るのは自分が不当に赤点にされたと感じる事だけ。

    知らんがなと丁寧な無視以外に方法はなさそうです。

    • 韓国では、「IAEAに日本は多額の資金を出している。だからIAEAなど信用するに足りない」などというご意見が飛び交っているようですよ。また、韓国の公的研究機関が「影響なし」とする研究結果を発表したら、非難囂々だったとか。韓国的「真実」が一度形成されたら、どれほど事実をぶつけても聞く耳を持たない、妄言として排除されるだけという典型的な事例でしょう。

      まあ、今回の韓国野党議員来日は完全に国内向けパフォーマンスですので、日本としては相手にしないのが正解です。ただ、そんな連中を迎えねばならない駐日韓国大使館の人たちは、さぞかしご苦労なことでしょうな。赤坂のクラブの予約は済んでいるかな?

      • 全くその通りです。

        付け加えるなら、韓国の国会議員は国内向けパフォーマンスですが、それを支持する国民が多数存在する事を示唆してます。
        つまり、科学的根拠を理解出来ない国民、またはいいかかりでも日本にイチャモンをつける事に喝采する国民 が少なからず存在するのです。

        これが日本なら 処理水より汚い水を出しながら文句を言いに行く議員を恥知らずと嫌悪します。

        例えば、報道に圧力をつけただろと議員辞職をせまり 言った本人が報道に圧力検閲編集介入を行いつつ、議員を辞めずに居座り続ける憲法学者に拍手喝采するのは極々少数です。
        多数の日本人は嫌悪します。

        これだけ価値観の差がはっきりする事もないでしょう。

    • 韓国人が科学が分からないのではなく、科学的な事実は分かった上で、反日プロパガンダとしてやっているのではないでしょうか。この福島のアルプス処理水について批判してくるのは、中国、韓国、ロシア、北朝鮮だけ。尹大統領になっても何も変わりません。日本と関係改善というのは韓国が欲しいもののために上部をつくろっているだけ。自称徴用工で岸田をうまく騙したけど、本質は何も変わってない。

  • 制裁やるやる議員ら他3名が鬱陵島視察を理由に入国を拒否された件を引き合いに出して入国拒否すればいい。

  • 入国拒否したらよろしいかと思います。
    日本の国会議員も韓国への入国を拒否されたでしょう。
    国と国との関係は相互主義が原則ですよね。

    • 入国拒否だと、ムダに騒がれそうですから、入国審査に時間をかければ良いのでは? 2日くらい。書類に不備があるとかなんとかで。空港の特別室のようなところに入ってもらい、そこで韓国式接待をすればまんざらではないかも。

  • さすが菅義偉元総理と言うべきでしょうか、こういう仕事人ぶりは素直に拍手したいですね。
    今までは足手まといどころか内通者の様な立ち振る舞いだった日韓議連が、
    今後は日韓関係を「適切に管理」する為の機関になるのなら万々歳です。

    どうせなら、韓国の野党議員達を「政治活動目的での入国は認めない」と空港で
    追い返して欲しいものです。そうすれば韓国側はもっと反日に勤しんでくれるし、
    日本側も「やっぱり韓国ってこんな国じゃん」と認識が深まってWin-Winでしょう。
    日韓関係を深めたい一部の勢力だけは悔し涙を流す事になるでしょうがね。

  • >韓国メディア『中央日報』(日本語版)によると、韓国の最大野党「ともに民主党」に所属する議員らが5日、在韓日本大使館を訪れ、「汚染水放出に関連し、韓国を始めとする周辺国家が安全性検証に直接参加しなければならない」などと主張したのだそうです。

     この対応は記事に書かれたとおりですが、「日本政府からは【汚染水】の放出はする予定がない」との通達を受けているので、当方の権限ではではそちらの要求に対応できません。「その点に疑問があるなら取り次ぎ位はできないこともないが、日本政府に申し入れもらった方が納得のいく対応ができるでしょう」ということの方が彼らには実状が良く分かったかなと言う気がしますが。

     

  • 新宿会計士様が紹介してくださったのと別の記事にはよっつの要請事項ってのがあったのです♪

    >「共に民主党」は日本側に、
    >△汚染水の処理過程での最優先価値は日韓両国の国民の安全だという点の確認、
    >△韓国だけでなく周辺国が安全性の検証に直接参加できるよう協力し、該当国が同意するまでは処理水放出の決定を撤回、
    >△安全性が確保されるまでは水産物の輸入再開議論の禁止、
    >△資料提供に積極的に協力、
    >の4つの要請事案を伝えた。

    なんていうか身勝手なことばかりなのです♪
    「安全」とかいってるけど、どうせ「安全じゃない」って結論が先にある人たちのいちゃもんにしか思えないのです♪

    「原発処理水の検証に協力すべき」…韓国野党「共に民主党」が日本に伝えた4つの提案
    https://s.wowkorea.jp/news/read/390693/

  • 出入国在留管理庁によると
    上陸拒否事由(入管法第5条)は
    (1)保健・衛生上の観点から上陸を認めることが好ましくない者
    (2)反社会性が強いと認められることにより上陸を認めることが好ましくない者
    (3)我が国から退去強制を受けたこと等により上陸を認めることが好ましくない者
    (4)我が国の利益又は公安を害するおそれがあるため上陸を認めることが好ましくない者
    (5)相互主義に基づき上陸を認めない者
    となってます。
    竹島上陸者(議員も個人も)は犯罪者ですから(2)に該当。
    東電、三菱重工前で抗議活動、沖縄座り込みや、竹島の日妨害の活動家は 
     (4)に該当。
    ノービザで入国できる国だからと甘い考えで来る奴ら 入国拒否要件に該当する者は 日本の地を踏まさずさっさと返品していただきたいものです。
    法務省 がんばってください。

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