時計の針を10年戻す岸田首相:ツイート反応は冷やか
火器管制レーダー照射事件が解決していないにも関わらわず、尹錫悦(いん・しゃくえつ)韓国大統領に対する儀仗隊の栄誉礼が実施されるなど、どうも日本国民を侮辱しているようにしか見えません。ただ、岸田文雄首相のツイートを眺めていると、一般のユーザーは岸田首相に対し、間違いなく批判的な視線を注いでいます。「いいね」が100件を超えているコメントを片っ端から拾ってみたのですが、肯定的なものが見事に1件もありませんでした。
昨今、オールドメディア(とくに新聞、テレビ)とインターネットで見える世論に大きな断絶が生じて来ているようです。
著者自身、2015年12月28日の日韓慰安婦合意のときには深く失望した記憶がありますが、当時、岸田文雄外相(当時)のフェイスブックの記事(※おそらく現在は削除済み)を読んだ際に、同じように深く失望したであろう多くのユーザーからの批判で溢れかえっていました。
「後講釈」ですが、この慰安婦合意自体、実際に韓国に出かけて行って結んだのは岸田文雄氏でしたが、その裏には故・安倍晋三総理大臣、そして安倍総理のもとで当時内閣官房長官を務めていた菅義偉総理が、韓国側と慎重にことを進めていたという事情があります。
皮肉なことかもしれませんが、この慰安婦合意のおかげで、そして韓国がこの慰安婦合意をまったく履行せず、それどころか文在寅(ぶん・ざいいん)政権下の韓国がこの合意を破棄してくれたことで、結果的に、日本にとっては「韓国と積極的にかかわらなくても良い」という状況ができたのです。
まさに安倍晋三総理大臣が2012年12月に再登板して以来、日本が10年かけて築き上げてきた外交的ポジションを、この岸田文雄首相という政治家は、たった一瞬で瓦解させたのであり、その意味で岸田首相は時計の針を10年後退させた、という言い方をしても良いでしょう。
いや、10年後退させるどころではありません。
岸田文雄首相は16日夜、自身のツイッターを更新し、こんなことを述べました。
「韓国の尹大統領をお迎えし、国交正常化以来の友好協力関係の基盤に基づき、日韓の関係を更に発展させていくことで一致しました。また、『シャトル外交』の再開でも一致しました。現下の我が国の戦略環境の中で、日韓関係の強化は急務です。引き続き、緊密に意思疎通を継続していきます。」
韓国の尹大統領をお迎えし、国交正常化以来の友好協力関係の基盤に基づき、日韓の関係を更に発展させていくことで一致しました。また、「シャトル外交」の再開でも一致しました。
現下の我が国の戦略環境の中で、日韓関係の強化は急務です。
引き続き、緊密に意思疎通を継続していきます。 pic.twitter.com/4wA4LctFqh— 岸田文雄 (@kishida230) March 16, 2023
嬉々としてツイッターにあげた動画では、儀仗隊による栄誉礼がなされているシーンも映っています。
2018年12月に韓国海軍がわが国の自衛隊機に火器管制(FC)レーダーを照射した事件がまったく片付いていないにも関わらず、その自衛隊の儀仗隊が韓国大統領に栄誉礼を行うというのも、まさに自衛隊と日本国民を侮辱する行為にほかなりません。
韓国は自らが作り出した諸懸案を、本当になにひとつとして解決していないのに、どうして岸田首相はその韓国に対してここまで卑屈に譲歩したのか――。
もちろん、岸田首相が約束した「日韓シャトル外交」とやらも、「野田佳彦パターン」、すなわち「シャトル外交」を繰り返すうちに新たな難題が持ち上がり、「岸田ディール」が破綻する、という可能性もあります(シャトル外交が始まる前に岸田政権が終われば良いではないか、といったツッコミはしないでおきます)。
ただ、それと同時に、今回の岸田首相の無意味な対韓譲歩を巡って、新聞、テレビといったオールドメディアと、ツイッターなどを通じて見える一般ユーザーの反応に、大きな、大きな齟齬が生じていることもまた事実です。
先ほど引用した岸田首相のツイートに対する返信のうち、「いいね」が100件を超えているものを片っ端から拾ってみると、いずれも岸田首相には批判的です(文意を損なわない範囲で原文を修正している場合がありますが、すべてにリンクを張っておきますので、原文はリンクでご確認ください)。
- 自衛隊機レーザー照射解決してないのに自衛官に儀仗令ですか?これはやばいよ
- 貴方はまったく信用できない。
- 緊迫した社会情勢であり、韓国が味方にいた方が良いという現状は理解するが、韓国と国際秩序側の国として対等に付き合うためにも、日本国として安易な妥協や譲歩はしないようにお願いしたい。ちゃんと条約等の国家間の約束を守らせてほしい
- 竹島、レーダー照射はどうなんたっですか?岸田さん、日本の世論わかってますか?
- 過去から学べない者は、過ちを繰り返す
- 輸出管理の厳格化は韓国の横流し疑惑から端を発しているが、日本政府は韓国側の疑惑を透明化できたのか?「今後は起こり得ない」と断言できるだけの説明もない中で、日本側が譲歩する話ではない。の勢いでホワイト国復帰までが既定路線なら、私は岸田首相の対応に納得ができません
- 徴用工問題は解決済なのにまた改めて解決させる為に国民の血税を支払うんですか?そんな無駄な自己満足…御自分のポケットマネーでやってくれませんか?血税は国民のだめに使ってください!
- レーダー照射事件の解決無しに強化出来るんですかね。
- 対応が甘過ぎますよ!砂糖菓子に蜂蜜とザラメをかけるような物です。前に終わった筈の宿題をもう一度やってきて、それにご褒美を与えているのと同じです。
- 竹島を韓国に侵略されたままで一体どんな信頼関係が築けるのかご教示ください
- 今までに、一回でも友好関係がある時期ってありました?嘘つかれて騙されて利用されて搾取され続けてるだけですよね?メモは見ないと意味ないですよ?
…。
いちおう、引用に当たっては、「いいね」が100件を超えているもののうち、過度に攻撃的なコメント、画像だけのコメントなど10件弱のツイートについては除外しています。どのコメントも岸田首相に対しては肯定的とはいえません。
私たち日本人は、実利のみならず、名誉と尊厳を重んじる民族です。来年の9月に行われる自民党総裁選で、自民党がこの首相を更迭できるのかどうか、日本人はしっかりと見ているはずです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
キッシー選んだ議員も国民が選んだんだし、わしゃなんも期待しとりゃせんがのぅ
ナルヨウニシカナランで…
と、モノポリー続けることを放棄してGTAに乗り換える層が拡大して…ないとイイナァ
>すなわち「シャトル外交」を繰り返すうちに新たな難題が持ち上がり、「岸田ディール」が破綻する、という可能性もあります
可能性ではなく、必ずそうなると思います。
外交の岸田をアピールしたい岸田サン。
日韓関係改善、シャトル外交の復活を自分の実績にしたいみたいだけど、数年後にはまた騙された日本の総理として一躍有名人になりそうです。
韓国大統領は国賓としてアメリカに招待されるみたいですけど、岸田君にはお声もかからず。
アメリカ政府は岸田って本当にバカだなと嘲笑してると思います。
何処からみても岸田君は外交に関しては故安倍総理の足元にも及びません。
キシダにご用心
気をつけろ 暗い夜道と 宏池会
K国民とK氏を見たらドロボウと思え
英国訪問時にジョンソン元首相が戦闘機を従えたユニオンジャック塗装の軍用機をロンドン上空に飛ばして大げさな歓待をしましたが、今や俺がボスだと自己顕示欲丸出しの彼はマネしてみせているのでしょう。得意に反して国民から総すかんを喰らいバックファイヤーする可能性があります。
左派政権ができたら、約束したことを反故にするでしょうから、その時は、経済制裁するなり、するぞと脅せばよいだけです。屑国家には。西岡力氏や鈴置氏のようなスペシャリストを国政の場や地方議会に送るよう運動しましょう。
大いに同意いたします。
かの国が約束を反故にしたときは、屑国家の存亡の危機に陥る程の痛手を与えましょう。
かの国への岸田総理の扱い様は、お目出度い限りです。(笑い)
安倍首相が韓国と慰安婦合意をした時(キシダが外務大臣だったね)、安倍さんは言ったよね。
「この合意を守らなかったら韓国は終わる」と。
皆さん、この発言を覚えていますか?
「名誉と尊厳を重んじる民族」その通りですね。そのために命さえかけて戦った民族です。
一方で「日本人の名誉と尊厳を踏みにじること」が善であり正義であり平和であり、日本の人権を最大限貶めることで愉悦感、優越感を覚える偽日本人も沢山います。そういう偽日本人がありとあらゆる分野に権力を持っています。
損することも貶められることもあるでしょう、覚悟と決意をもって闘いつづけるしかありません。
広島県民です。Kには投票しません。以上。
来年9月に自民党総裁選か、、、遠いなぁ(笑)。
それまでに、「操縦不可能」になっても構わないが。ただし、スキャンダル絡みはやめてくれ。ついでに宏池会を半減するぐらい「負」の遺産を置いて行け!
次は必ず、日韓通貨スワップの再締結を言い出す。韓国は、岸田首相が首相であるうちにと、急ぐだろう。そうすればもう日本に用はない。
何某:「自衛隊機レーザー照射解決してないのに自衛官に儀仗令ですか?これはやばいよ」
上記が胸に沁みますなぁ・・・。どうしてこうも宏池会の首相は・・。広島サミットが気がかりになってきました。首相はくじ引き制にした方がマシなんですかねぇ。
「史上最悪の屈辱外交…」
⇒めずらしく同意。合ってる。頑張れハンギョレ!(笑)
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/46211.html
菅前首相、韓国の尹大統領と会談 正常化合意「高く評価」
菅さんも本性を表したね
ガースーは良くも悪くも実務家であって、
“世界的俯瞰視点からの国家観”は割りと曖昧ぢゃないすか
安倍晋三という思想的道標の元では大戦略的国益伸長に資する役割を果たせましたが、
御本人はワリカシ”どぶ板”的視程に強みを持つタフな政治家、あたりがハマり処ではないかと思われまする
>私たち日本人は、実利のみならず、名誉と尊厳を重んじる民族です。
信義もですね。
そういえば、報道の自由度ランキングではネット右翼によるジャーナリストへの攻撃が報道の自由度を損ねていると少なくとも昨年は書かれていたような気がしますが……ジャーナリズムは100件以上のいいねを集めたコメントをどのように解釈するのでしょう。興味深いですね
>韓国は自らが作り出した諸懸案を、本当になにひとつとして解決していないのに、どうして岸田首相はその韓国に対してここまで卑屈に譲歩したのか――。
数々の懸案について本質的な解決が全く図られていないにもかかわらず、あたかも日韓関係が正常化されたがごとき嘘を演出するために、虚飾で埋め尽くされた韓国大統領訪日イベントでしたね。
安倍元総理や菅前総理が築き上げてきたレガシーをぶち壊し、自衛隊の誇りをズタズタにしてまで、韓国大統領を日本に呼ぶ必要が果たしてあったのか。こんなの、日本の国益をみすみす韓国に売り渡してるだけじゃないのか。
昨日は、上に書いたような怒りで頭がグルグルしていたので、コメントを書くことができませんでした。今日になって少し気持ちも落ち着いてきたので、気を取り直して岸田総理のツイッターに張り付けてある首相官邸クレジットの動画を眺めていたら、瞬く間に昨日並みの怒りのテンションで血圧が爆上がりですわ。
こんな、日本国民に対して喧嘩を売ってるような動画を、おそらく岸田総理は、あたかも偉大な大仕事を成し遂げたかのような達成感に満ちたドヤ顔でツイッターに載せたんだろうなと思うにつけ、岸田総理は本当は日本と日本国民の敵なんじゃないか、という思いが沸き上がってきます。
岸田総理のツイッターへの返信コメントで高評価を得ているものが、一様に岸田総理に対して批判的であることを、自分の目でも確認してようやく、今回の岸田総理の狼藉に対して怒りを覚えているのは自分だけではないんだな、と納得し、気持ちの安定を取り戻しつつあります。
岸田総理には果たして、この、自分に対する批判的な意見の束を受け入れる覚悟はあるんでしょうか。まあ、岸田さんは、見なかったこと、なかったことにするんだろうな、と懐疑的に思いつつも、岸田総理に対する批判的なコメントが高評価を集めているという事実は動かしようがないということに、ある種の安心感も覚えたところであります。