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首相長男がまたも週刊誌ネタ、今度は「女子大生と…」

『週刊文春』(電子版)で初月300円支払えば、岸田文雄首相の長男である首相秘書官の「新たな醜聞(疑惑)」の全文を読むことができます(個人的に300円の価値はないと思いますが…)。こうしたなか、やはり次々と醜聞が報じられるということは、この長男が週刊誌に対し、格好のネタを提供しているという言い方もできるでしょう。

岸田文雄首相のご長男を巡って、『週刊文春』がまた新しい燃料を投下したようです。

岸田翔太郎秘書は「女子大生と早朝4時ラブホテルに消えた」

―――2023/02/08付 週刊文春電子版より

週刊文春によると、岸田首相の長男の秘書官の「飲み仲間」が若い女性たちから「キッシーの息子だよ」と持ち上げられ、「やたら上機嫌だった」と証言したのだそうです。ちなみにリンク先記事は有料で、途中で「初月300円でこの続きが読めます」のメッセージとともに唐突に記事が打ち切られます。

おそらく記事の続きには記事タイトルの内容が掲載されているのだと思いますが、タイトルとリード文で読者を釣り、有料契約に持ち込む、という手法でしょうか。先月の『数字で見る「雑誌業界」:217誌の増減率ランキング』でも取り上げたとおり、雑誌業界もそれなりに大変なのかもしれません。

本稿では雑誌の部数増減について、もう少し詳しく紹介してみます。元データは「一般社団法人日本雑誌協会」が公表する『印刷証明付部数』の検索サイトから取得したもので、2008年と2022年の雑誌発行部数を比較してみたいと思います。雑誌協会のデータ昨日の『数字で見る「雑誌業界」・概況編』では、「一般社団法人日本雑誌協会」が公表する『印刷証明付部数』の検索サイトから取得したデータを使い、いくつかの雑誌についての増減を概観しました。ただ、その後この雑誌協会のデータを色々と確認してみたのですが、どうもデータ自体が...
数字で見る「雑誌業界」:217誌の増減率ランキング - 新宿会計士の政治経済評論

個人的に、このリード文を読んで「続きを読むために300円を支払おう」という気にはなりませんが、少なくとも週刊誌片手にスキャンダル追及をするのが本業である立憲民主党の議員であれば、300円という大枚を喜んで支払うのではないでしょうか。

ちなみにこの長男を巡っては、『首相長男の観光疑惑で「私用はなかった」=木原副長官』などでも取り上げたとおり、すでに▼官邸情報漏洩疑惑、▼私用観光疑惑、▼首相のキーウ訪問潰し疑惑――、などが続々と出て来ています。

岸田首相長男の「公用車を使った物見遊山」疑惑を巡り、木原誠二・内閣官房副長官は27日午前の会見で、この長男の外国訪問中の行動について、「対外発信に使用する目的での街の風景やランドマーク等の外観の撮影」、「政治家としての首相のお土産等の購入」などであり、「観光地のなかには立ち入らなかった」、「自身や私用目的での買い物等はない」などと述べました。さて、これをどう考えるべきでしょうか。木原副長官が本日も会見したが…岸田文雄首相の今月の欧米5ヵ国訪問に随行した秘書官を務める長男が、公用車で観光地を訪れて...
首相長男の観光疑惑で「私用はなかった」=木原副長官 - 新宿会計士の政治経済評論

もちろん、週刊誌業界も生き残りに必死ですから、物見遊山疑惑であれなんであれ、読者が食いつきそうなネタを拾ってきては、せっせと記事に仕立てているという側面もあるでしょう。

しかし、それと同時に本来、首相秘書官といえばそれなりの大物キャリア官僚などが就くべき要職であり、秘書官は文字通り、首相の相談相手でもあります。経験に乏しい若者をこの要職に就けるという時点で、さまざまな週刊誌リスクに晒されるということは、最初からわかっていた話です。

もちろん、政治家が身内を秘書官にしてはならないというルールはありませんし、実際、岸信夫・前防衛相(故・安倍晋三総理大臣の実弟)も、長男である信千世氏を自身の秘書官にしていたという実例があります。その意味では、首相の息子が首相秘書官に就任すること自体、べつに違法でも異例でもありません。

また、文春の「女子大生とホテル」云々の報道が事実だったとしても、極端な話、その「女子大生」が独身で成人であれば、そこにはなんら違法性もありません。少なくとも首相長男の側は独身だそうですので、(婚約でもしていない限りは)「不倫」というスキャンダルも生じないでしょう。

ただ、「それにしても脇が甘い」、というのが正直な評価です。

長男もちょっと頭が廻れば、自身の父親がいつまでも首相を務めるという保証がないということくらい理解できるはずですし、その期間、ちょっとくらい遊ぶのを我慢し、少なくとも首相秘書官という特別職公務員であることを自覚すべきだと気付くはずです。

一般人であれば、独身の成人男女が何をしようが自由ですが、自身が特別職公務員であり、父親が日本国の首相であるという立場であれば、普段の言動にはより細心の注意が必要であることについては、指摘するまでもありません。

それに、少なくともこれまでに報じられた「情報漏洩疑惑」や「物見遊山疑惑」については、(言い訳はどうであれ)おそらくは事実です。岸田首相や長男にはそれなりの「言い分」もあるのかもしれませんが、放っておけば支持率低迷、機密情報漏洩などを通じ、政権の命取りにもなりかねません。

さらには、首相秘書官の期間にあまりにも醜聞が発生しすぎるならば、長男自身にとっても、将来のキャリア形成において役に立ちません。

もし岸田首相が自身の息子のキャリアを本気で守るつもりがあるのなら、いったん身を引かせるというのもひとつの選択肢であるはずですが、岸田首相はこれについてどう判断するのでしょうか?

新宿会計士:

View Comments (17)

  • 2/6の投稿の再録です。それが事実か、違法かには関係なく、まだまだ続くと思われます。
     岸田首相は、国民の俗悪な大衆的嗜好といったものを、甘く考えない方が良い、と思います。「首相が身内贔屓で登用した長男が、出来が悪いにもかかわらず、親馬鹿で更迭できない」というストーリーは、大衆の好物そのものですよ。こうなると、あることないこと、噂の類が週刊誌とやらに掲載され(本件記事もその類)、そのうちに「火のないところに煙は立たないだろう」と大衆は確信を深めていきます(”真子さん騒動”における小室親子の事例に学ぶべき)。
     身内が絡む話に、側近といえども、諫言はできません。首相自身が「泣いて馬謖を切る」しかありません。そうしないと、それでなくても低迷する内閣支持率への影響が大きくなります。

  • 岸田首相では自民は衆議院選挙に勝てないと考えます。
    末期の森政権のようになるのは時間の問題ではないでしょうか。もっとも、政権のやるべきこと(のすべてでないにしろ)を一応は進めているようです。だからと言って誰が首相でもそうすべき事項なので格別ひいきできる状況ではありません。

  • 息子さんの特別職をしているからこその輪をかけた非難を取り除くのは簡単です、岸田首相が辞職すれば済む話ですから。そういう意味で、低俗なマスコミと連携するさらに低能な野党が期せず岸田首相を降ろしてくれるなら、宏池会と今の政府に期待していない側としては喜ばしいことなのかもしれません。

    懸念は、そのうちこれがモリカケと同じ構図だった、とわかることですかね。

  • この手の記事に共通するのは「否定するのもバカバカしい」たぐいのもの。
    じわじわと小出しにしながら「バカ息子」を印象づけ、間接的に岸田にダメージを与える。

    公用車を使ったーー>公用車を使って観光地を巡った
    ビストロで同僚と食事をしたーー>「ビストロ」という高級レストランで仲間と舌鼓をうった
    官邸近くのホテルにチェックインしたーー>ラブホテルに入った。

  • 世襲でも一度はよその釜の飯喰わせるとか民間企業に一度預けるとかするのがリスクヘッジ。

    なんで直参にしたのかわからない。

  • いつも楽しく拝見してます

    ただこの話題は正直どーでもいいと感じてます
    独身で若ければ女子大生と合意の上であれば何してもいいだろうし
    安倍首相のモリカケ桜や、麻生さんのカップラーメンの値段、漢字と同じように今の政権のアラ探しして支持率落ちたらいいなと同じ感じがします

  • 危機管理ができない人なら、政治家としてのキャリアは今の内に潰れた方が良い。

  •  便所文集の与太記事を真に受けるようでは、野党はとてもまともとは思えませんね。
     かの津田議員(当時)の暴力行為を完全スルーした便所週刊誌の記事を信じる方がどうかしています。

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