オフィスのペーパーレス化が急速に進む「3つの要因」
まさか、「オフィスから紙がなくなる時代」が到来するとは、思ってもいませんでした。しかし、現実には急激な勢いで、紙がオフィスから追放されつつあります。著者自身も最近、それを実感しつつあります。その背景にあるのは、ネットの発展により、必要な情報はウェブで得られるようになりつつあることに加え、やはりコロナ禍でウェブ会議が一般化した、記憶媒体の価格が劇的に下がった、などの要因ではないでしょうか。
目次
専門知識の強み
じつは当ウェブサイトの著者は会計士です
少し古い話になります。
著者自身、じつは「公認会計士」という資格を持っており(※自分でもときどきその「設定」を忘れそうになるのですが…)、さらに、かつては監査法人にも勤務していました。
ただ、いわゆる「JーSOX」バブルの初期に監査法人を辞めて某企業に転職したのですが(結局、この会社には10年弱在籍していました)、思うところがあって起業し、2016年7月には匿名の独立系ウェブ評論サイトである当ウェブサイトを開設し、現在に至ります。
J-SOXとは内部統制監査のことですが、著者が監査法人を辞める際には、「これから世の中の人がJ-SOXを必要とするはずだ」、「なぜいま辞めるのか」、などとずいぶん引き留められたものです(いま思えば辞めたのは結果として正解でしたが…)。
こうした個人的なキャリアについて、あまり詳しく説明するつもりはありません。
ただ、ひとつだけ間違いなく言えることがあるとしたら、現在の自分自身がこうやって事業を行っているのも、これまで出会ったさまざまな人たちに助けていただいたという要因が大変に大きく、その意味で、何とかここまでやって来ることができたことについては、関係する皆様方には感謝してもしきれません。
改めて関係する皆様に御礼申し上げたいと思います。
専門知識にはずいぶん助けられた
さて、先日の『ネットに接した人がオールドメディア虚報に気付くまで』では、新聞、テレビなどの「オールドメディア」が虚報を垂れ流しまくっているという点に著者自身が気付くようになったのは、なかば「偶然の産物だった」、という点について説明しました。
前稿では、そうしたきっかけのうち、こんなエピソードを取り上げました。
- 中国人留学生に「日本の過去の蛮行」を謝罪したところ、その中国人留学生から「日本はこれ以上謝るな」とたしなめられた
- 業務上、インターネットを使わざるを得ない状況に追い込まれ、オールドメディアというフィルタを通さず、専門機関などの発表をそのまま一次ソースとして参考にするようになった
この2つは、オールドメディアの報道がウソだらけだという点を見抜くうえで、非常に重要なきっかけだったと考えています。
ただ、じつはそれ以上にもうひとつ、重要な視点があります。それが「専門知識」です。
著者自身はこう見えて国家公務員採用Ⅰ種試験(現在の用語でいう「国家総合職」試験)に合格した経歴を持っていますが、そのときに、経済学、財政学などをかなり深く学びましたが、それだけではありません。
これに加えて「公認会計士」という資格を持っているのですが、その試験に合格するために、会計学(簿記、原価計算、財務諸表論、監査論)、経済学、経営学、商法(現在の「会社法」)、会計実務、監査実務、経営分析、税務実務を一通り学習した経験があります。
(※ただし、「国家Ⅰ種試験」や「公認会計士試験」の制度や出題科目は当時のものであり、当時と現在ではさまざまな点において違いもありますし、また、とくに会計学や法律に関してはこの20年で変化した点も多いため、当時詰め込んだ知識のなかには現時点で使い物にならないものも多いのが残念ではありますが…。)
また、会計士補・公認会計士になりたての頃は、ちょうど監査現場にもIT化の流れが押し寄せており、PCのスキル――とくに表計算ソフト(Excel)、データベースソフト(Access)などを深く学習したことは、現在でも著者自身にとってダイレクトに役立っています。
さらには、金融規制、マクロ・ミクロ経済学、会社法制、会計学、税制・財政学などの専門知識を踏まえ、さまざまなウェブサイトで統計データなどの一次資料を漁り、実証研究を続けていることが、金融・経済評論における基礎体力を構成しているのだと自覚している次第です。
(※もっとも、著者自身は専門分野である金融、エクセル、ハンバーガー以外の領域にはあまり知見が深いとは言えず、最近だと専門外で深く突っ込んで調べる事項といえば、「ビアンカ・フローラ問題」や「せかいのはんぶん問題」などについて、思い出したときに議論するくらいだと思う次第です。)
「ビアフロ問題」のリンク
「せかいのはんぶん問題」のリンク
最近の紙離れ
「紙に埋もれるデスク」問題でふと気づいたこと
さて、そんな話題はわりとどうでも良いとして、本稿ではそんな日々の業務の中での「気付き」をメモにしておきたいと思います。
現在、著者自身はとある理由があって、オフィスの整理を行っています。このオフィスの整理というのは、本来ならば日々、やらなければならない仕事ではあるのですが、最近だとどうしても面倒になり、ついつい領収書だの、定期購読物だのといった書類がデスクの上に積まれてしまうことも多いのです。
この手の「仕事場の整理」は、思い立ったときでなければなかなかできません。
ところで、常々説明しているとおり、著者自身は会社でも自宅でも、テレビもなければ新聞(一般紙)も購読していない、という状況が続いているのですが、仕事柄、専門誌・業界紙については、どうしても購読せざるを得ません。専門家にとって専門知識は命綱のようなものだからです。
ただ、古い雑誌や業界紙を片付けていて気付いたのですが、これらの雑誌・業界紙については、発刊とりやめになるという事例が相次いでいるのです。
実際、今から7年前に起業した時点だと、著者は専門誌・業界紙を少なくとも5種類購読していましたが、そのうちの2誌はすでに紙媒体での刊行を取りやめ、ウェブ閲覧しかできなくなっていますし(そのうち1誌は別料金で紙媒体版の入手自体は可能)、1紙はウェブ閲覧サービスを開始しています。
また、著者自身がかなり以前から寄稿させていただいている業界紙の場合だと、今年6月の時点で、すでに購読契約の約6割がウェブ閲覧版に切り替わっており、紙媒体での契約は約4割に留まるのだそうです(同社の社長が教えてくださいました)。
いちおう、同社の社長は、「まだ古い人は紙媒体を必要としている」、「紙媒体版が必要だという人がいらっしゃる限りは、できるだけ紙媒体の発行を続けたい」とおっしゃっていたのですが、言い換えれば、「紙媒体版を必要とする古い人」が業界からいなくなれば、完全にウェブ版に移行せざるを得ない、という意味でもあります。
思えば、じつに大きな変化です。
紙離れはユーザー側でも急速に進む
そして、本格的にオフィスの整理を始めると、とくに某専門誌の場合、この7年間でただの1回も手に取っていないことに気づきました。
もっといえば、毎年のように購入していた「会計監査六法」、「金融会計監査六法」(いずれも日本公認会計士協会編著)についても、ここ数年は購入していないのです。
正直、法令も会計基準も、オフィスに居ながらにして、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)や金融庁、企業会計基準委員会(ASBJ)、日本公認会計士協会(JICPA)などから直接入手することができるようになりました。
もちろん、ときどき過去の法令や基準などを参照しなければならないこともあるため、紙媒体で過去の基準が残っていると何かと便利ではあるのですが、それでも普段からこれらの紙媒体を業務上使用するということはあまり多くありません。
ということは、専門誌・業界紙、あるいは専門書などについては、じつはそれらの多くについては、わざわざオフィスに備えていなくてもよい、という状況が生じつつあるのです。紙離れはユーザー側でも急速に進んでいる、というわけです。
コロナ禍は「紙離れ」のきっかけだった!
これに加えてもうひとつ、大きな影響が生じたのが、2020年3月以降のコロナ禍でしょう。
コロナ禍以前であれば、「顧客を訪問する際にこちらで資料を人数分印刷する」という準備作業を行っていたのですが、こうした習慣がコロナ禍のため、消滅してしまったのです。
そもそもコロナ禍の最中、とくに2020年3月から2022年6月頃まで、著者自身はほとんど外出をしていませんでした。外出回数が「まったくのゼロだった」というわけではありませんが、少なくとも飛行機や新幹線を使った出張は、2年以上まったくなかったのです。
そのかわり多用したのが、Zoom、WebEx、Teams、FaceTimeといった、ウェブ上で会議をするためのシステムです(※ちなみに当社では、現在でもこの4つのシステムのすべてに対応しています)。
これらのシステムを使えば、(FaceTimeを除いて)そもそも資料を画面上に表示させることができますので、基本的に資料を印刷する必要がありません。先方も当方も、ウェブ上の資料を共有しながら、必要に応じて手元のノートやPC上のワードパッドなどにメモを取れば良いだけの話だからです。
そして、最近になって著者自身も徐々に外出をするようになったのですが(※ちなみにワクチンはすでに4回接種済みです)、やはり「資料を印刷しない」という状況に変わりはありません。
むしろコロナ禍の影響もあってか、先方からは「資料は紙で印刷しないでほしい」、「必要な部数についてはこちらで印刷する」、などと要望されるようにもなりましたし、また、顧客によっては、当方が送付したPDFファイルを印刷せず、個々人が支給されているタブレットで手元に表示させているというケースすらあります。
つまり、コロナ禍の本質は、紙の追放にあったのかもしれません。
会計士の研修制度もウェブで完結
ちなみに「脱・ペーパー」という意味では、「CPE制度」という論点に触れておく必要もあるかもしれません。
公認会計士は継続的に専門知識をアップデートし続けることが法律で義務付けられており、これについては「CPE制度」として定着しています。
日本公認会計士協会ウェブサイトの『CPE(継続的専門研修)制度』というページの説明によると、CPEとは英語の “Continuing Professional Education” を略したもので、日本語では「継続的専門研修」と呼ばれています。
公認会計士は基本的にこの「CPE制度」に基づき、年平均40単位以上を履修することが義務付けられており(※)、また、履修しなければならない科目の中には「税務に関する研修」、「職業倫理」などが含まれています。
(※1単位≒1時間。また、履修しなければならない単位数は、正確にいえば「年間40単位」ではないのですが、このあたりの詳細については本稿では割愛します。)
このCPE単位を取得するうえでは、かつては日本公認会計士協会などが実施する研修会にわざわざ出向かなければならないなど、かなりの手間がかかっていたのですが、コロナ禍の影響もあり、ウェブ研修が一般化しました。これは正直、受講サイドにとっては本当に助かります。
著者自身もこのCPE制度を受講する義務を課せられているのですが、ウェブ視聴が認められるようになったことで、わざわざ時間をかけて物理的に市ヶ谷にある日本公認会計士協会本部などに出かける必要がなくなり、浮いた時間を有効活用することができるようになったのです。
さらには、研修会資料についてもネット上で配布されるため、それらをPCに保存すればよく、物理的に紙媒体に印刷する必要すらなくなりました。かつてのように「受講した資料をどこかに保管する」という必要性がなくなり、データで置いておけば済むというのは、本当に素晴らしいことです。
MBあたりのメモリ価格は19年で3200分の1に!
こうしたなか、やはり世の中、ここまで急速なIT化が進んでいる要因のひとつに、記憶媒体の単価が大きく下がっていることがあげられることは間違いありません。
著者自身の家計簿や会社の帳簿などに基づけば、外付けのHDDやフラッシュメモリの価格は、この20年で劇的に下がりました。2003年12月14日に128MBのUSBメモリスティックは4,704円でしたが、2022年10月15日時点で256GBのUSBメモリスティックは2,995円です。
256GBとは262144MBのことですので、MBあたりの値段は2003年12月14日時点で36.75円、2022年10月15日時点で0.011円です。つまり、約3200分の1、という計算ですね。
あるいは1円で買えるメモリは、2003年12月14日時点で0.027MB、2020年10月15日時点で87.5MB、つまり約3200倍に増えている、という言い方もできます。
ちなみに2004年5月2日、業務用に使用する目的で、1GBという、当時としては破格の大容量のメモリスティックを29,800円で購入しているという記録がありますが、2022年10月15日時点で1TBの外付けSSDは19,403円です。
1TBは1024GBですので、GBあたりの値段は2004年5月4日時点で29,800円、2022年10月15日時点で18.9円、つまり1573分の1です。
雑誌1冊フルカラーでもせいぜい500MB
これだけ技術が進歩しているのですから、私たちビジネスマンの仕事の在り方が変わるのは当然です。
先日、ためしに古い雑誌をPDF化してみたところ、フルカラーで500MB、モノトーンで296MB程度でした(取込条件はA4版、解像度600×600dpi)。
これを今から20年前にやろうと思えば、当時のPCのHDDのスペックがせいぜい20GB程度だったことを思い起こすと、40冊も取り込めばPCがパンクしてしまいました。しかし、現在だと小さい256GBのUSBスティックに524冊収納できるという計算です。
本当に紙がなくても大丈夫な世の中になりつつあります。
もっといえば、オフィスに保管している過去のすべての雑誌類をPDF化することができれば、現在のオフィスに存在する大きな本棚のうちの3分の2が不要になりますし、極端な話、オフィスは現在よりももっと小さくて済むはずです。
この点、著者自身が執筆した書籍は(実名で執筆した書籍、「新宿会計士」名義で執筆した書籍を含めて)10冊あり、それらの著者引受分が残ってしまっているため、それらの書籍をまだ当面、物理的に保管する場所が必要なのですが、あと10年も経てばそれらを処分しても問題ないと思う次第です。
最近の監査現場はどうですか?
ちなみに「紙」という意味では、もっと強烈な思い出があります。
会計士(公認会計士/会計士補)という仕事は、昔から「紙の山」と格闘しなければならないことで知られていました。今から20~30年前に会計士として会計監査に従事していた人なら覚えていらっしゃるかもしれませんが、本当に「紙」「紙」「紙」でした。
会計士監査においては、監査で調べた内容をもとに「監査調書」を作らなければならず、この「監査調書」はたいていの場合、被監査会社の勘定科目の推移表であったり、証憑類のコピーであったり、とにかく「紙」だったのです。
ちなみに「公認会計士」は英語で “Certified Public Accountant” であるため、これを略した「CPA」という呼称が日本でも使われているのですが、一部の現場では「CPA」とかけて “Cut Paste and Attach” (切り取り・貼り付け・添付)などと揶揄する人もいたほどです。
また、会計士監査では、会計士の皆さんは所属する監査法人の事務所ではなく、被監査会社の会議室に出かけて仕事をすることが大変に多く、『監査小六法』、『金融監査小六法』、『銀行経理の実務』といった重い書籍を毎日持ち運ぶのは、もっぱら新人の仕事でした。
さらには、会計監査の仕事では過年度調書を参考にすることも多く、膨大な紙の調書の山をスーツケースに放り込み、監査法人の事務所と被監査会社の間でそれらを運搬しなければならないため、会計士にとって何より必要なスキルは「筋力」だったというのはここだけの話です。
なお、締めにちょっとしたお願いがあります。
本稿をお読みくださっている方の中に、もしも法定監査に従事されている現役の会計士の方がいらっしゃれば、最近の監査現場の状況についてご教示くださると大変にうれしいです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
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当方はソフトウェアエンジニアですが、最近は殆ど紙で資料を扱ってません。
コスト削減によって印刷するな!があったのは間違い無いですね。
それと情報漏洩の観点から、印刷した資料の後始末に気を使わなくちゃならなくなったのも大きいと思います。
それでもプレゼン資料作成の際の校正作業は印刷物じゃないとはかどらないんですよね;あれ、なんでですかね?検索使ったり、表現ゆらぎとかツール利用ができて電子媒体のほうが便利なことも多いんですけど、最終チェックだけは印刷していました。
木漏れ日や水面からの光(透過光)をオミットして、天敵や獲物などを反射光で捉える(認識する・対応する)ように進化してきた結果ではないか?
という仮説をずいぶん前に見た記憶がありますが、説得力あると思っています。
画面上でいくら校正しても紙にすると速攻で誤字脱字が見つかるの、本当に不思議ですよねー
おもしろいですね。
実物を見たことが無いんですが、電子ペーパーは反射光だったはずなので、校正の能率が変わる、なんてことがあるのかも知れませんね。
ただ、経験的には紙印刷でチェックしたとしても、なぜか正式版を出した後にミスを見つけることもしばしばで・・・
会議がなければコピー機もヒマです。
コピー機・プリンタの稼働率は急落してしまっているのではないでしょうか。製紙業界プリンタ用紙出荷量や、オフィス向け複合機メンテナンスの契約数などを分析監視すれば「ペーパーレス度」の変化を捉えることができそうです。
当方が近頃心がけているちょっとした工夫は「切り取り&スケッチ」で画面に見えているものの必要箇所だけを矩形に切り取って、メールに添付して送信したり、後で再参照する可能性に備えて一時保存ホルダーに投げ込んでおくというものです。写真アルバムツールなどはみなさんお使いかと思いますが、サムネイル画像で縦覧できるため一覧性検索性に優れていますので、それらを活用するのも効果があります。
slack は強力なコミュニケーションツールでみなさんも日々利用しているかと思いますが、情報分類&整理手段としてとても有用です。当方は自分自身にメッセージを送るというかたちで、毎日どんどん投げ込んでいます。
紙はまだまだ健在だと思うのは、区役所で住民票をもらう時。
50年前と何も変わってない。
紙の申込書に手書きすると紙の住民票がもらえる。料金を払うと紙の領収書。
わたくし、30年くらい前から役所勤めしてますが、30年前は住民票原本自体が紙でした。今は原本は電算データで正式な名称も「住民票の写し」ですが昔は「住民票謄本」「住民票抄本」でした。
ヘッダー部分が住所、世帯主名で世帯員が下に並んでて、謄本のときはそのままコピーしますが、抄本のときは折りたたんで特定の人だけコピーしてました。
勿論変更情報は全て手書き。悪筆で読めない字とかあって、公文書なのに…と言う時代でした。
紙は紙でも進化はしてるんですよね。笑
三十数年前、実家のある自治体も紙でした。しかし窓口の対応は迅速で「ナントカ町の誰それをお願いします。」と言ってから交付請求書を書いて、書き終わるのと同時に住民票の写しが出てきたのを思い出します。
医療業界もペーパーレス化には程遠いです。特に病院勤務ではオンライン会議が難しく、タブレット端末を全員分用意できないので、会議は対面で集まり、紙資料を配って行っています。この方がコストが安いので。
そもそも対面で行わないとできない仕事が多いですから仕方ありません。在宅ワークに憧れます。
それでも10年前に比べたら紙の使用量はだいぶ減りました。専門書やガイドラインが電子書籍やPDFファイル、専用サイトになった事で、かつて持ち歩いていたB5版以下のアンチョコ本の数倍の情報をスマホ1台で確認、検索できるようになりました。学会誌や業界誌もwebサイトに、講演会オンラインに代わりつつあります。
専門学会や産業医講習会もオンラインが始まりましたが、もう少し定員と頻度を増やして欲しいですね。休みを潰して遠出する必要がなくなりますので。
当方、土地家屋調査士です。
登記申請では、法務局からは法務省の登記申請ソフトによるオンライン申請を求められています。実務上でも登記申請ソフトはフォーマットに申請内容を入力していくだけ、しかも、過去の類似登記申請のフォーマットの再利用も出来るので、申請書作成業務楽ですし、ペーパーレス化が進んでいます。
添付図面もTIFFデータ、登記委任状、添付情報はPDFデータに電子署名で可能ですので、登記申請データもペーパーレス化が進んでいます。
土地家屋調査士特例制度により、全ての登記申請情報を電子データで添付すれば、一切、法務局に行かずに登記の完了も可能です。
相続証明情報も以前は膨大な戸籍謄本、住民票等を添付していましたが、法務局の法定相続証明情報制度の導入により、A4用紙1~2枚の証明書の添付で済んでしまいます。
マイナンバーカードを持っていれば、コンビニでの住民票や印鑑証明書の交付も可能ですし、カード情報の読取とパスワード入力で住民票の添付不要、更に登記申請委任状とすることも可能です。
ただ、個人的に不動産登記の代理を行うので、申請人の方に「重要なこと」と自覚して頂くため、登記申請委任状、承諾書、境界確認書等は署名・押印をお願いしています。(実印が必要な場合もありますので。)
それと、付帯業務としての土地開発申請などは、未だに膨大な量の紙での申請書類の提出を求められますので、当方の業務ではカラー複合機は大活躍しております。
また、法務局でも電子データで提出された申請情報は紙印刷してチェックしているようですし、当職も同様に紙印刷してチェックしていますので、間違い探しの面では紙媒体がいいと考えてます。
ネットの普及で、登記申請を御自分で申請される方が増えたように思います。
ただ、土地家屋調査士や司法書士の間では本人申請は結構ですが、法務局の登記受付窓口で長々と問合せをするのはちょっとなあ、という感想です。
>> 相続証明情報も以前は膨大な戸籍謄本、住民票等を添付していましたが、法務局の法定相続証明情報制度の導入により、A4用紙1~2枚の証明書の添付で済んでしまいます。
私の母親が他界したときは除籍謄本・改製原戸籍謄本合わせて5通にまたがっており、法定相続証明情報で凄く助かりました。自分で謄本を取り寄せて家系図を書くとはいえ「無料」というのが凄いなあと思います。法務局はサービスによって手数料・登録免許税の金額の大小が随分異なるのが気になります。一生に何度も手続きに行く訳ではないですが….
登記の窓口は基本的には申請を受け付けるだけで相談は行わない、という認識です。それでも事情を知らない人は、世間の他の窓口同様、質問相談してしまうのでしょうね。
新型コロナ感染症のため登記相談を行っていないので、登記受付窓口で問合せをしてしまうのでしょうね。
法定相続証明情報も法務局のHPから、エクセルフォーマットがDLできるので、本籍、住所、生年月日等の入力だけです。御指摘の通り無料。
近々、不動産の相続登記を義務化するらしいので、法務局のサービスの一環と思います。
一昔前は紙に消費量は文明度のひとつの指標。日本人は一人あたり、中国人の何倍の紙を消費している、なんてはなしがありましたが、ペーパーレス時代のいまは、データ通信量がその代わりとなるんでしょうか。
>一部の現場では「CPA」とかけて “Cut Paste and Attach” (切り取り・貼り付け・添付)などと揶揄する人もいたほどです。
かつて、DNAの塩基配列を決定するという操作が、結構な習熟を要し、かつ手間暇も掛かる代わりに、何か新しい遺伝子の塩基配列を決定すれば、それだけで論文に出来たという時代があったのですが、そういう風潮を指して、生物の組織、細胞からDNAを取り出し(Extracting)、塩基配列の決定をやって(Sequencing)、それで論文の刊行はOK(Publiishing)、つずめてESPサイエンスなんて、半ば自虐的な業界用語がありました。上の文章を読んで、久しぶりにこの言葉を思い出しました(笑)。
済みません。古い話なので記憶が不確かになっていました。
コメント中「ESPサイエンス」としたのは、「CSPサイエンス」とすべきでした。
「C」は、目的の遺伝子をプラミドなど適当なDNAベクター(運び手)に組み込んで、大腸菌内で増やす操作、クローニング(Cloneing)の略です。
学校(大学)のペーパーレス化が進みません。
おそらくは学生も保護者も若い教職員も「タブレットでいいのに…データにして/でくれ」と思っているのに、上から「○部印刷しといてね」と指示が来る。
教員の中にはwebでデータ共有して、タブレットで講義受ける為に印刷した資料が大量に余り、大変だった印刷丁合ホチキス留したそれらをシュレッダーにかける羽目に…
トップの頭の中身を刷新して欲しいです。
(本好きとしてはkindle しまくる傍ら、図鑑や図録系は紙での書籍を購入してしまいます。)
4つ目の理由は、ウォシュレットの普及でしょう。
某官庁の末端組織に、「非正規派遣労働者」として働いています。
えっ、ペーパーレスが進んでいるの?
という感じです。
申請書を端末パソコンで作成(電子化)し、
印刷して、会計担当、上司、関係/協議部門(複数部門)に承認/決済をもらい、次席、主席、〇〇(責任者)と印刷された紙媒体に、赤色のペンで署名をもらい、紙媒体をファイルに保存し、ファイルロッカーに収め、
端末パソコンに戻り、申請/送信、する。
と、いう状態です。霞が関ではパソコンで処理されているので電子化が進んでいる、という認識なのでしょう。
ちなみに、印刷したハードコピーでファイルロッカーが多数必要な状態です。私は「非正規派遣労働者」なのでファイルロッカーが(いら)ないのでスキャナーに取り込んで、シュレッダーにかけて廃棄しています。
ちなみに、就労管理もパソコン(EXCEL)で作成された紙媒体に記入し責任者の捺印(署名でなく印鑑による捺印)が必要です(ワープロ機能しかないパソコンを使用しているのでしょう)。
私はpdf化されたファイルに記入しなければならない書類には、テキスト入力し署名(signature)をイメージ化してpdfファイルに貼り付けて、印刷して提出しています。
民間企業に勤務していたころはグループウエアで申請から承認まで電子化されていました。
医者の書くカルテはかなりペーパーレス化が進んでいるんじゃないかな。
いろいろな病院、クリニックに通ってるけど電子カルテが主流と考えて間違いないと思う。
医者が私の電子カルテを開いてクリックするとレントゲン写真、心電図、検査数値その他が一目瞭然。これができるのは医療のマーケットが大きいからだろう。将来はこれらのデータが大きなクラウドに格納されマイナンバーからどこからでも閲覧可能になるのではと考えている。
新しい病院に行くたびに既往症を聞かれ検査をやり直す必要がなくなるのでは?
1980年代は手書きの財務関連のレポートをアメリカの親会社に送っていた。どうやって送るのか? 驚くかもしれないがフェデラルエクスプレスやDHLを使っていた。
その後FAXの時代が長かった。FAXは日本の発明で日本ではすぐに広まったがアメリカで広まるのは遅かった。非常に短い間だがパソコン通信で送っていた時期があった。もうパソコン通信がどんなものだったかも覚えていない。そのあとはe-mail。その後、金のある企業はERPに移っていったが、高すぎて手の出ない企業が多かったのではないか。
最近若い人と話していて「テレックスって何ですか」と聞かれた。大企業の経理では手形を見たことのない社員がいるという。
世の中変わっていくもんだと思う。
ペーパーレス化が進んでいるものの、エラい人に説明するときは紙の資料をお渡しする慣習がしぶとく残っています。
エラい人ほど頭が古いのはしょうがないですが、こうも世の中の進歩が早いと年功序列によって組織の脳年齢の高さが顕著に出てしまう日本の競争力には大きなマイナスですね。
自席に紙が山積みですが、ファイリングを含む定型業務や雑用や無茶振りを受けてくれる若手社員が入って来ない「ペーペーレス化」だけは着実に進行しています。