脱マウス:キーボードショートカットをマスターしよう

キーボードを使えばPCの操作はより早くなる――。これが「エクセル評論家」としての鉄則のひとつです。本稿は『エクセルの達人』(エクタツ)というウェブサイト(※すでに閉鎖済み)に過去に掲載した「キーボードショートカット」を再掲するものです。

『エクセルの達人』(エクタツ)とは、「エクセル評論家」でもある新宿会計士が2021年8月から10月にかけて運営していたウェブサイト。現在は閉鎖済みだが、主要なコンテンツについては現在でも当ウェブサイト『エクタツ』にて閲覧可能。

エクセルの業務効率化の第一歩は「脱マウス」にある。本稿では、エクセルマスターを目指すうえで欠かせない、基本的なキーボードショートカットの操作の一部について紹介しておきたい。

エクセルを使って生産性を高めるには、どうすればよいか。

そのカギのひとつは、「キーボード・ショートカットのマスター」だと考えている。

どんなエクセルの参考書を見ても、だいたい掲載されているのが、「Ctrl+C」、「Ctrl+V」だ。これは、コピー、ペーストを意味する。

ただ、「エクセルの達人」を目指すのであれば、これだけでは不十分である。

じつは、エクセルに関しては、たいていの操作はキーボードで完了できるのだ。順次、見ていこう。

Ctrl+A

セレクトオール、すなわち「すべてを選択する」というコマンド。エクセルのバージョンによっては、1回押しただけでは「レクタングル」、すなわちデータの範囲しか選択できないが、もう1度押すと、全画面を選択することができる。

Ctrl+S

「保存する」。大変便利なので、是非ともマスターしたいコマンドだ。実際、エクセルなどのオフィス系ソフトウェアは大変脆弱で、頻繁にハングアップする。とくに作業中には頻繁にこのキーを使い、こまめにファイルを保存するように努めたい。

F12

「名前を付けて保存」。現在のワークシートを別名で保存したいときに、覚えておくと大変便利。

Alt+F→A

「名前を付けて保存」。F12と似ているが、若干使い勝手は落ちる。

Ctrl+D

「上のセルの内容をコピー」。意外と知られていないが、いちいち「Ctrl+C」、「Ctrl+V」という操作をする必要もなく、大変に便利なコマンドなので、是非とも覚えておきたい。

Ctrl+R

「左のセルの内容をコピー」。「Ctrl+D」とセットで覚えておくと良い。

Alt+E→S

「形式を選択して貼り付け」。エクセルはそのまま「Ctrl+C」、「Ctrl+V」とやると、元セルの形式(書式など)を引っ張ってきて貼り付けてしまう。「値だけ貼り付けたい」、「書式だけ貼り付けたい」、などの際には大変有益だ。

Ctrl+F

「検索」。文字列を探すことができる。あらかじめ範囲選択したうえで「Ctrl+F」とやれば、その範囲で合致する文字列を探し出してくれる。

Ctrl+G

セルのジャンプ。別途、「セルの選択」を選べば、「可視セルだけ選択する」、「数式だけ選択する」、「定数だけ選択する」などのコマンドを選ぶことができる。

Ctrl+Z

「アンドゥ(やり直す)」。直前の操作の取消。エクセルは操作を複数回分覚えていてくれるので、「Ctrl+Z」を複数回押せば、数回前の操作にまでさかのぼることができる。

Ctrl+Y

「繰り返す」。同じ操作を繰り返してくれる。また、「Ctrl+Z」でやり直した操作を元に戻すのにも使える。

Ctrl+O

「ファイルを開く」

Ctrl+W

「ファイルを閉じる」

Ctrl+N

「新しいファイルを作成」

Ctrl+P

「印刷する」

Ctrl+I

「セルの値を斜体にする」。Iは「イタリック」の意か。

Ctrl+B

「セルの値を太字にする」。Bは「ボールド(太い)」の意か。

Ctrl+X

「セルの値をカットする」。ただし、ワードと違い、どこかのセルに貼り付けるまでは、元のセルの値はそのまま維持される。貼り付ける方法は「Ctrl+V」でも良いが、エンターキーでも良い。また、「Ctrl+C」の場合と異なり、「Alt+E→S」の操作は受け付けられない。なお、この「Ctrl+X」で切り取ったセルを参照しているセルがあった場合、参照先のセルにおいても参照先を自動で変更するという機能がエクセルには存在する(※これが便利かどうかは別として)。

Shift+F11

「新しいシートを挿入」。エクセルを使った作業をしている場合には、意外とよく使う。「Ctrl+N」で新規ファイルを立ち上げるのと違い、同じファイルに新たなシートを簡単に挿入することができる。

以上、頻繁に使用するショートカットキーの一部を紹介した。是非、業務の効率化に役立ててほしい。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

このエントリーをはてなブックマークに追加    

読者コメント一覧

  1. asimov より:

    更新ありがとうございます。

    自分がオフィス系のソフトを使い出した頃は専門書や専門学校も少なく「習うより慣れろ」で、良くイルカさんのお世話になっていました。
    知識も系統的なものではなく、抜けているところは全然身に付いていません。

    仕事上必要になれば、調べるなりなんなりしてやり過ごすのですが、ショートカット系までは余り手が回っていません。
    十年近く前に「alt」+「enter」で、セル内の改行がようやく出来る様になった覚えがあります。(^^;

    ですのでこうやって時々でも「知識を増やす機会」が得られるのはありがたいです。

※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。

やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。

※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。

※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。

当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。

asimov へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
関連記事・スポンサーリンク・広告