X
    Categories: 外交

「安倍なき日本は、むしろやりにくい相手に」=韓国紙

「日本の右翼を束ねていた安倍総理がいなくなったことで、日本の韓国に対する譲歩はますます期待しづらくなった。尹錫悦(いん・しゃくえつ)政権には今まで以上に緻密な対日外交が求められる」――。こんな趣旨のコラムが昨日、韓国メディア『朝鮮日報』(日本語版)に掲載されました。なかなか興味深い視点です。唯一残念な点があるとしたら、そのコラムの執筆者自身が、安倍総理の置き土産であるFOIPの本質を理解していない点ですが…。

FOIPで変わった日本の外交

CNNがFOIPを絶賛

安倍晋三総理が日本、そして世界にもたらした遺産は、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を世界共通語にしたことだ――。

こんな趣旨の指摘が、米メディア『CNN』から出てきました。それがこんな記事です。

「自由で開かれたインド太平洋」、安倍元首相の一言が変えた米国のアジア観と中国観

アジア太平洋地域の多くの人々にとって、安倍晋三元首相は先見の明のある人物だった。台頭する中国を課題ととらえ、米国主導の政治・軍事同盟システムにもたらす影響を認識していたからだ。<<続きを読む>>
―――2022.07.22 19:25付 CNNより

詳しい内容についてはすでに昨日の『安倍総理の「FOIP」が米国を動かした=CNN指摘』でも取り上げたとおりですが、当ウェブサイトなりに要約すれば、FOIPの究極的な目的は「国際法を守る国を豊かにする」ことにある、というものでしょう。

「国際法 守らぬ国に 懲罰を」安倍総理が提唱した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」をめぐって、米メディア『CNN』に金曜日、安倍総理の最大の貢献は「軍備ではなく言葉だ」と指摘する記事が掲載されました。いわば、FOIP自体が日本だけでなく「世界レベルの遺産」だ、ということでもあります。そのうえ、安倍総理の逝去に際しては、米印両国がどう反応したのか、安倍総理が法の支配をどう考えていたのか、といった点についても、このCNNの記事は大変に参考になるものです。FOIPの価値FOIP(自由で開か...
安倍総理の「FOIP」が米国を動かした=CNN指摘 - 新宿会計士の政治経済評論

このあたり、私たち日本人にとっては、「国際法を守る国には経済的繁栄という恩恵が待っている」、などといわれても、ピンとこない人も多いでしょう。なぜなら、「国際法を守る」というのは、私たち日本人にとっては当然すぎる話だからです。

しかし、世界には残念なことに、国際法を平気で蹂躙する国家もありますし、一見すると「法の支配や人権を尊重する自由・民主主義社会だ」と名乗っていながら、実際には国際法を無視したデタラメな判決を乱発するような無法国家もあります。

当然、全世界の国々が国際法を尊重しているわけではなく、この世界は日本や米国のような「国際法を尊重している国」、中国やロシアのような「国際法を蹂躙する国」を双方の対極として、国際法に対する順守度合いが強い国、弱い国が、まだらのように存在しているのです。

だからこそ、「国際法をちゃんと守ること」の重要さを機会あるごとに強調し、態度を決めかねている国を「自由・民主主義側」に引き寄せていくことが必要なのです。

安倍外交は「韓国→インド」のシフトだった

こうした文脈で、改めて安倍晋三政権、とくに2012年12月の第二次政権発足以降、日本の外交方針は一貫していたことに気づきます。

自由、民主主義、法の支配、人権尊重、積極的平和主義といった基本的価値を共有する国との関係を維持、強化する一方で、こうした基本的価値を共有しない国との関係を整理する、という流れです。前者の典型例がインドであり、後者の典型例は韓国でしょう。

「自由で開かれたインド太平洋」という表現にもあるとおり、安倍総理はインドを中国に対抗する重要な価値同盟の基軸に位置付けましたが、韓国に関しては2015年ごろから「日本と基本的価値を共有する相手」とはみなさなくなりました。

つまり、日本外交は伝統的な「近隣国重視外交」からは脱却し、地理的に遠くても基本的価値を共有する友人との関係を重視するようになった、というわけです(ちなみに近隣「国」のなかで、安倍政権下で関係が強化されたのは台湾くらいなものではないでしょうか)。

その意味では、日本外交が、まさに「近場の韓国」から「基本的価値を共有するインド」にシフトしたのです。

(※なお、個人的にインドが日本と基本的価値を完全に共有しているかどうかに関しては若干疑問でもありますが、この点については、もし機会があれば、改めて別稿にて議論したいと思う次第です)。

朝鮮日報コラム記事

安倍総理を「極右政治家」と決めつける朝鮮日報のコラム記事

こうしたなか、安倍総理の逝去から3週間以上が経過するタイミングで、ほかにもいくつか興味深い話題が出てきています。韓国メディア『朝鮮日報』(日本語版)に24日付で掲載されていたこんなコラム記事も、その典型例でしょう。

【コラム】安倍氏なき日本、さらにやりにくい相手になるかもしれない

―――2022/07/24 06:52付 朝鮮日報日本語版より

コラム記事を執筆したのは朝鮮日報の顧問の方だそうですが、記事の第3段落でいきなりこんな記述が出てくるため、日本人読者としては戸惑うかもしれません。

韓国で安倍元首相は『極右政治家』として知られている」。

この手の「右翼」ないしは「極右」といったレッテル張りは、韓国メディアに出てくるものではありますが、そのわりにこれらの用語が何を意味するのかについては、よくわかりません。

この著者の方が言いたいことは、おそらく、安倍総理の在任期間中における「韓日関係は1965年の両国国交正常化以降で最悪だった」、「強制徴用、慰安婦、歴史教科書、半導体先端材料の対韓輸出制限を思い出す人が多い」、といったものなのだと思います。

正直、自称元徴用工問題にしろ、自称元慰安婦問題にしろ、対韓輸出管理適正化措置にしろ、勝手に問題化したのは韓国の側であり、安倍総理ではありません。「二重の不法行為」、つまり「①ウソや捏造、歪曲に基づき」、「②法的な根拠のないことを日本に要求する」という行為を仕掛けているのは韓国の側でしょう。

右派を束ねた安倍総理

ただ、本稿でこの朝鮮日報のコラム記事を紹介する気になった理由のひとつは、このコラム著者なりの独特の見方が垣間見えるからです。

この著者の方は、「安倍元首相が日本の政界において最も右寄りであることは事実だ」、などと言いつつも、「そのイメージのほとんどは文在寅(ムン・ジェイン)政権時代の『竹槍外交』によって作られたことも否定できない」と述べます(※「ムン・ジェイン」とは「ぶん・ざいいん」のことですのでご注意ください)。

これは、いったいどういうことでしょうか。

このコラムの執筆者の方は数年前に訪日し、「ベテラン・ジャーナリスト」に安倍総理の強みを尋ねたところ、こんな答えを得たのだそうです。

日本の政治家の中で右翼を制御できる人は安倍氏だけだ」。

つまり、「右翼に反対する政治家、右翼を扇動する政治家はいても、右翼に振り回されず、決定的な瞬間に停止信号を送り、その信号が伝わって聞き入れられる政治家は安倍元首相しかいない」、というのです。2015年12月28日の日韓慰安婦合意についても、この「ベテラン・ジャーナリスト」氏は次のように述べたのだとか。

支持基盤である右翼が『安倍に裏切られた』と言って猛烈に反対したのにもかかわらず、2015年の韓日慰安婦合意を導き出すことができた」。

安倍総理の支持基盤が「右翼」なのかどうかはともかくとして、たしかに2015年の日韓慰安婦合意は、安倍総理だからこそ導き出すことができたものだ、という言い方は、そのとおりでしょう。安倍政権の岩盤支持層を一時的に落胆させるのと引き換えに、結果としては日本外交に絶大な効果をもたらしたからです。

当ウェブサイトなりの見方で恐縮ですが、この慰安婦合意自体も、安倍総理の「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」というビジョンに従い、韓国がFOIPに加わる資格があるかどうかを検証する、という意味合いがあったのかもしれません。

つまり、この慰安婦合意を取り交わしたことで、韓国が合意を守れば守ったで、自称元慰安婦問題という歴史問題が日韓間の懸案に浮上することがなくなるという効果が得られる一方、合意を破ったら破ったで、韓国が日本と基本的価値すら共有しない国であることが確定することになったからです。

その意味では、この慰安婦合意には、現在の韓国の外交ポジションを確定させる効果があったのかもしれません。韓国が自由・民主主義諸国同盟から除外されようとしているという現在の状況を直接にもたらした原因でもあるからです。

「キー・パーソンがいなくなれば日本も譲歩は難しくなる」?

要するに、安倍総理の逝去に伴い、日本で「右翼」(?)を束ねる存在がいなくなったことで、「この人を納得させることができれば日本に対韓譲歩を求めることができる」というキー・パーソンがいなくなった、といった趣旨のいうことを述べているからです。

自民党の最大勢力である安倍派(清和政策研究会)を安倍総理が会長として抑えているという状況がなくなったことは、むしろ岸田文雄・現首相にとっても、「安倍総理に話を通せば安倍派が納得してくれる」という状況がなくなったということを意味しています。

林芳正外相あたりが韓国に対して妙な譲歩をするのではないか、といった危なっかしさもないわけではありませんが、先日の『韓国「誠意ある対応」発言に「言語道断」=佐藤正久氏』でも取り上げたとおり、むしろ対韓譲歩の動きが少しでも見えれば、自民党側が強硬に反発する、という構図が出てきました。

参議院議員で自民党の外交部会長を務める佐藤正久氏は、韓国の朴振(ぼく・しん)外交部長官(※外相に相当)が日本に対して「誠意あるリアクション」を迫ったことをめぐって「言語道断だ」と語気を荒げたそうです。弱小派閥「宏池会」出身の岸田首相、林外相が安易に韓国に譲歩することができないゆえんでもありますが、ただ、韓国からの「罠」はまだまだ続くでしょう。油断できません。韓国外相「日本は誠意ある対応を」先日日本を訪問した韓国の朴振(ぼく・しん)外交部長官(外相に相当)は、メディアなどに対し、日韓諸懸案の解決...
韓国「誠意ある対応」発言に「言語道断」=佐藤正久氏 - 新宿会計士の政治経済評論

朝鮮日報のコラム記事には、こんな記述があります。

韓日間の問題は右派の壁を越えられなければ合意も実践も不可能だ。韓国の前向きな姿勢に対して、岸田首相が薄氷を踏むように用心して言葉を選んでいるのには、そうした背景がある。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の対日外交は綿密に行わなければならない」。

「右派の壁を越えられなければ」云々の記述は、「日韓諸懸案で日本に韓国への譲歩を呑ませるには」、と読み替えると、スッと意味が通ります。尹錫悦(いん・しゃくえつ)政権の「対日外交は緻密に」云々の部分についても同様で、「対日譲歩を強いるのは難しくなった」、という指摘でしょう。

日本が「譲歩」することは、もうあり得ない

ただ、このコラム執筆者が盛大に勘違いしているポイントがあるとしたら、べつに日本の政権が「右翼」だろうが「左翼」だろうが、今後日本が国際法を逸脱するような譲歩を行うことはあり得ない、という認識が欠落していることではないかと思います。

くどいようですが、安倍総理の置き土産であるFOIPは、この理念に賛同する国に対して、「自由、民主主義、法の支配、人権尊重」といった普遍的な価値を大切にすることを要求する考え方であり、これを提唱している日本自身が「法の支配」から逸脱した行動を取ることができなくなったからです。

自称元徴用工問題の例でいえば、韓国の裁判所である「大法院」が下した判決が、結果として1965年の日韓請求権協定という国際条約に違反する状態を創出しています。したがって、この判決は「違法判決である」と評価することができます。

当然のことながら、日本政府の第一の要求は、「司法府の判決自体が違法である」という状態を何とかすることであり、韓国政府が現在こねくり回している「解決策」っぽいものも、自称元徴用工判決が適法であるという前提に立っている限りは、日本政府が受け入れることは絶対にないでしょう。

この点、個人的には日本政府の対応に物足りなさを感じている点は事実です。「日本企業の資産現金化なら対抗措置を講じる」などと述べるのではなく、現時点において何らかの対抗措置を検討してほしいと思う次第です(『韓国への対抗措置については「検討段階」を終えたのか』等参照)。

いつまでも「ゼロ対100」理論にやられっぱなしではなく、日本もそろそろ、不法行為を行っている相手国に対し、相手国の不法行為のコストを転嫁する作業に取り掛かってほしいものです。ところで、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に金曜日、「日本の韓国への対抗措置」に関する記事が掲載されていたようなのですが、正直、この話題には、あまり新味自体はありません。二重の不法行為とゼロ対100理論『【総論】韓国の日本に対する「二重の不法行為」と責任』を含め、普段から当ウェブサイトで何度となく指摘しているとおり、日韓諸...
韓国への対抗措置については「検討段階」を終えたのか - 新宿会計士の政治経済評論

ただ、少なくとも現在の自称元徴用工問題などのように、国際法の観点に照らし、全面的に韓国側に責任があるような問題がいくつも放置されているという状況自体、韓国自身が「国際法を守らない国である」という評価を国際社会において確立させるに十分でしょう。

そして、こうした国際的な評判は、韓国の解決が遅れれば遅れるほど広まっていきますし、日韓関係が「テーパリング」方向に向かうことで、韓国自身の立場も徐々に悪化していく可能性があります。

キャピタル・フライトが続く現在の韓国が、日本との通貨スワップの締結に成功するか、失敗するかは、その試金石のひとつなのかもしれません。

大法院判決を憲法裁が取消!?

さて、本日の「オマケ」です。

韓国憲法裁、大法院判決3件を取り消し

―――2022/07/22 15:18付 朝鮮日報日本語版より

同じく朝鮮日報の記事によれば、先週、韓国の「憲法裁」が「大法院」の判決3件を取り消したのだそうです。

大法院が違憲の法律を根拠にして、税金700億ウォン(約73億3000万円)の納付を命じる判決を下し、憲法上保障された裁判請求権を侵害した

…。

こんなことができるのならば、2018年10月と11月の大法院判決も同様に、韓国政府が「憲法違反」を理由に憲法裁に取消を求める訴訟を提起すれば良いような気がします(※他国の裁判所の管轄問題について、本来ならば私たち日本人が何か議論すべきものではありませんが…)。

ただし、朝鮮日報によると、憲法裁が6月30日に別の事件の判決を取り消した際、大法院の側は、「憲法上、最高位の裁判所である大法院の判断を外部機関が再審することはできない」とする見解を示しているのだそうです。

いずれにせよ、私たち日本としては、韓国がどのような手段を講じるにせよ、自称元徴用工判決を無効化することができるかどうかを、まずは生温かく見守りつつ、それができなかったときの「準備」を怠らない、というのが正しい態度ではないかと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (35)

  • いや、だから統一教会を日韓問題の新たな主軸にすればいいだけでしょうに

    オールド保守やネット右翼の人は、「ボールは韓国にある」という精神勝利的な思想が根底にあって、いつも受け身ですよね

    例えば、"統一教会の教義"を韓国人の前で音読してあげるだけでも、日本にとって泣き所である"道徳的優越性"のゲームチェンジャーになるでしょう。

    はっきり言って、対韓国においてなんの力ももたない日本が「無法者ガー、懲罰ガー、国際法ガー」といっただけでは、共産党の志位委員長の「戦争を起こさせないー、憲法9条がー、国連憲章を守れー」とたいして変わらないですよ。

    実際にめぼしい結果は出ていませんし。

    • 統一教会問題に関してはマスコミも野党も
      「あわよくば自民党になすりつけたいけど……無理かな……」程度の
      扱いしかしていないので、対韓国への武器に使うのは無理だと思いますよ。
      残念ながら自民党も脛に傷がある様で、ほとんど触れようとしないので。

      ”道徳的優越性のゲームチェンジャー”は既に
      ”国際法も条約も守らない上にそれを指摘すると逆切れする国”と言う事実で
      日本の国内でも国外でも既に確保できています。
      マスコミも”識者”もロクに韓国を庇わなくなったのも、アメリカも国連も
      何も言ってこなくなったのもこれのお陰でしょう。

      今の日本が韓国に対してやっているのは兵糧攻めなのでは?
      外貨が欲しくて欲しくてたまらないのに日本もアメリカもくれない。
      そのプレッシャーでいつか自爆する。それが狙いだと思われます。
      これは”対韓国においての力”と言って良いでしょう。

      ところで、ついに”オールド右翼”だけじゃなく”ネット右翼”とも
      言う様になりましたね?

      • "プログレッシブ右翼"とか"ニューウェーブ右翼"とかも出てくるのか、新展開に期待しておるところであります

        • すると、ポストパンク右翼とか、アンビエント右翼とかも出現するのでしょうか?
          EDR(Electro-Dance Right)なんかは、「ええじゃないか」を踊り狂うのかもしれませんねえ。

    • >統一教会を日韓問題の新たな主軸

      仰る通りと思います。

      3年後の選挙に向けて我々が何処まで学習してムーブメントを起こせるかにかかっていると思います。
      道徳、倫理の時間にカルト宗教に騙されない方法を強化した方が、株式投資や英語の時間増より意味があると思うのだが。

  • 「日本政府の第一の要求は、「司法府の判決自体が違法である」という状態を何とかすることであり、」

    それは全くその通りだけど、もっと言わせてもらえば、日本国民の大多数の第一の要求は、「韓国の存在自体が鬱陶しい」と言う状態を何とかしてほしいということよね。これが次の段階になると「韓国が存在してもしなくても日本には関係ない、もうとにかく関わりたくない」になって、関係改善しないのがニューノーマルになって、それが普通の状態になって、関係改善する意思そのものがなくなるのよね。反社会的な人たちとは関係を改善するんじゃなくて、お付き合いしないのが筋よね。ところで韓国がIPEFみたいにchip4にも表向きだけは入って内側からサボタージュしようとしたら、鬱陶しいどころでは済まなくなるわよね。ああ、考えるだけで憂鬱。

  • 最近思うのは「インド太平洋」の構想は安倍晋三総理の功績なのは確かだとは、認めている。(べつにオレが認めなくてもいいんだけど)ただ、麻生太郎総理が、「自由と繁栄の弧」が最初の提唱だった記憶がある。それを具現化したのが安倍晋三総理の「FOIP」では。なので、麻生太郎総理にも触れてあげないと「最初はオレが、、、」と口をさらに曲げないか、心配になる。(冗談だが)。いづれにせよ、統一教会や、日韓議連など親韓組織の解体、消滅に力をそそがねばならない。しかし議員どもしょうがない奴ばっかりだな!

    • ここの愛読者は麻生さんのことがきちんとこのブログに記述されてきたことわかってますのでご心配なく。そもそも麻生さんの最近の発言を聞いていれば、「コワモテのおれには世界中の人に説いてまわるなんんて芸当は逆立ちしてもできない」と彼は自覚していると思います。

  • >「自由で開かれたインド太平洋」という表現にもあるとおり、
    >安倍総理はインドを中国に対抗する重要な価値同盟の基軸に
    >位置付けましたが、韓国に関しては2015年ごろから
    >「日本と基本的価値を共有する相手」とはみなさなくなりました。

    「自由で開かれたインド太平洋」は正確には「自由で開かれたインド洋・太平洋」です。
    この「インド」は「インド洋」で「インド共和国」の事ではありません。

    出典: https://www.mofa.go.jp/files/000430631.pdf

    国際社会の安定と繁栄の鍵を握るのは,
    「2つの大陸」:成長著しい「アジア」と潜在力溢れる「アフリカ」
    「2つの大洋」:自由で開かれた「太平洋」と「インド洋」
    の交わりにより生まれるダイナミズム
    ⇒ これらを一体として捉えることで,新たな日本外交の地平を切り拓く

    • インド洋のキープレーヤーがインド・オーストラリアという事です。

      アジア・太平洋と言った時にその地域のキープレーヤーとして中共・日本・ASEAN・米・加・オーストラリア・チリと出てくるように。

  • 中国の一帯一路構想は20世紀の3B政策、それへの対抗としてのFOIPは21世紀の3C政策ではないかと。一次元を二次元で抑え込む単純な発想。歴史的には、どちらに軍配が上がったかは明らかではあるか、決着をつけるために大きは犠牲が払われ、世界の体制が大きく変わってしまった。
    90年初頭に中国も民主国家になれるとの政治的な希望的観測と巨大な市場創出と低コストの生産拠点の確保という
    資本主義の欲望が相まって今のモンスターを作り出してしまった。確かにインドは現在は民主国家であるが、カースト、ジャーティに代表される複雑な社会制度と階層間の差別、複雑な民族と統治制度があり、今後どのように転ぶか分からない。国力が大きくなり豊かに、かつ、大きな軍事力を持ったときに過去の覇権、栄光を求めることはないのかの心配は拭えない。イギリスの民族分離統治への復讐は考えないのだろうか?
    今のところインドは我々の味方ではあるようだが、もう一つの中国を作り出さないようにすることも考えないと。なんと言っても、今の世界のトラブルの元を作り出した英国がからみ、欲望の権化のような米国が乗ってくるのだから。

    • ある意味日本も通った道で、安倍さんも「何大日本帝国の真似してんねん」と事あるごとに中国に警告してたけど、日本の場合って過去の栄光関係ありましたっけ?まあ、あの手の振る舞いは新興国が陥りがちなものでありますし、この先、インドやインドネシアが陥らないとも限らないので、FOIPはそれを防止するための教育機関でもありますよね。

  • >その意味では、日本外交が、まさに「近場の韓国」から「基本的価値を共有するインド」にシフトしたのです。

    21世紀日本版「遠交近攻」ですね。

  • 韓国マスコミは、物事が進展しない理由を、自分たちに求めず、相手方に求めます。
    韓国経済界が強く要望する日韓関係改善が進まない原因は、韓国が自分たちにあるボールを自国の事情で返せない(一方的に国家間の合意を破った韓国が、日本が納得できる対案を提示できない)ことあると認めない。
    やれ安倍政権が嫌韓だの、岸田政権は安倍の支援を受けないとやっていけないから踏み切れないだの、参院選挙前で(本来やらなくてはいけないのに)動けないだの、です。参院ネタはもう使えないので、新たな日本由来の”進展しない”ネタ探しでしょう。安倍さんがいなくなって右派を抑えられる人がいなくなった、からだと。
    あなた方がきちんと自分の側にあるボールを返してくれれば、進展しますよ。
    そうこうしているうちに、韓国にうんざり感を持つ日本人がどんどこ増えると思うので、個人的にはこのままでも、ちっとも構いません。

  • できないことへの言い訳ですよね。そもそも条約で締結済のことが提訴できるというのも問題だと思いますし、韓国が国内で撤回や説明するしかない話ですからねえ。
    麻生、安倍両元総理が提唱されたFOIP、クアッドという枠組みはアジア的な価値観との決別という意味で大きかったと思いますね。近隣国からのタカリからの脱却宣言でもあったかと思います。

  • 韓国は:
    我が国と、自由と民主主義、市場経済等の基本的価値を共有する重要な隣国
    我が国にとって最も重要な隣国
    我が国にとって重要な隣国
    我が国にとって隣国

    この下は?

    • 我が国にとって不用な隣国
      我が国にとって害がある隣国

      ではいかがでしょう w

  • 再三コメントしているような気もしますが、韓国政府は日本政府による「日韓条約及び請求権協定に違反している」という指摘に対して、何も答えていません。最低限、その指摘に対する韓国政府の姿勢が明確にならない限り、事態が一歩も進まないというのは、単なる論理的帰結です。

    本来、「条約/協定」違反を問われた場合に取り得る対応は以下の3つに限定されるはずです。
    1. 「条約/協定」違反を否定し、違反していないことを論証する
    2. 「条約/協定」に違反していることを認め、是正措置を取る
    3. 「条約/協定」に違反していることを認め、開き直る

    「条約/協定」であっても解釈の違いは存在し得ますので、当事国間に解釈の齟齬が生じることも当然あり得ます。そのため、ほとんどの場合、「条約/協定」には紛争解決手続きが規定されています。しかしながら、皆様も良く御存じの通り、韓国政府は日本政府による紛争解決手続きの開始申し入れに対しても何もアクションを起こしませんでした。通常の法廷であれば、この時点で日本側の全面勝訴となります。ゆえに、日本政府は韓国に対して、合理的な範囲で制裁措置を実行する権利をすでに持っているという解釈も可能でしょう。現状は、単に権利行使を保留しているだけだとも言えます。

    一応、なぜ韓国政府が「まとも」な反応を示さないでいるのかについて考えてみると、まず以下の2つが考えられます。
    a. 韓国政府としては、日本政府による「条約/協定」違反という指摘に対して有効な論理的反証ができないことを理解している。さりとて、「条約/協定」違反を認めて有効な是正措置を取ることはbによりできず、そうかといって、開き直るだけの度胸もない。
    b. 「韓国は三権分立国家なので、司法判断に行政は介入できない」という文在寅政権の与太話を多くの国民が真に受け、信じ込んでいる。ゆえに、大法院判決は「正義の実現」と受け止められている。

    ちなみに、大韓民国憲法には以下のような規定があります。

    第6条 ①憲法により締結·公布された条約と一般的に承認された国際法規は国内法と同等の効力を有する.

    従って、「条約/協定」に違反するということは、国内法に違反するのと同等ということになります(*)。ならば、件の大法院判決は、「条約/協定」に違反する限り、国内法にも違反しているということになります。さすがに立法機関でもない大法院が勝手に法律を作る(解釈は可能でしょう)わけにもいかないので、国内法に反する判決は無効とせざるを得ません。
    以上から、韓国政府としては、「条約/協定」違反を公に認めるわけにもいかず、話をすり替えることに全力を注がざるを得ないのだと思われます。「条約/協定」違反を議題としたら、その時点で敗けが確定してしまうからです。

    なお、一点指摘しておくべきと思われるのは、少なからぬ韓国人が、韓国式法秩序概念により、「日韓条約は当時弱かった韓国が無理矢理結ばされたものである。今や国力も国格も上昇し、日本と対等以上になった韓国にふさわしい内容ではない。ゆえに、日韓条約は修正されてこそ『正しい』」と考えていると見られるフシがあることです。今や強国となった韓国にふさわしい内容ではない日韓条約など蔑ろにして構わないのだという発想も、そこから産まれていると見做しても良いかもしれません。

    そう考えると、韓国との「対話」や「議論」が噛み合うことなど、最初から期待してはいけないのだと考えるべきなのかもしれませんね。

    • 注を書き忘れた......
      (*) 韓国憲法には、国際法と国内法とで矛盾または摩擦が生じた際に手続きについて何も規定がありません。ただし、すべての国が「国際法優位」と規定しているわけではないので、韓国だけが「異常」というわけではありません。

      • 龍 様

        >ただし、すべての国が「国際法優位」と規定しているわけではないので、韓国だけが「異常」というわけではありません。

        論理的には、字面通りと思うのですが、
        その例外の国を挙げて頂けると話が分かりやすいと思います。

        可能性のある国(勝手な主張だけのものも含む)で、私が思いつくのは
          ・”条約・合意を守らない嘘つき”国
          ・タリバン支配下のアフガニスタン
          ・ISIL
        位です。

        • 実は、アメリカ合衆国も「国際法優位」とはしていません。場合によっては、国内法のほうを優先することすらあります。
          日本国憲法は第98条で国際法優位を定めていますが、それが「世界の常識」というわけでは必ずしもないのです。

          • 「ただし、すべての国が「国際法優位」と規定しているわけではないので、韓国だけが「異常」というわけではありません。」

            国際法優位は「条約法に関するウィーン条約」(1969年署名、1980年発効)で決まっていますよ。第27条で国内法(憲法を含む)を理由に条約を守らないとお尻ペンペンすると書いてあります(書いてない!)
            Article 27. INTERNAL LAW AND OBSERVANCE OF TREATIES
            A party may not invoke the provisions of its internal law as justification for its
            failure to perform a treaty. This rule is without prejudice to article 46.

          • Padme Um様

            しかしながら、アメリカもフランスも同条約を批准しておりません。

          • 「しかしながら、アメリカもフランスも同条約を批准しておりません。」

            それはそうだけど、日本も韓国も批准済み。米国は署名したけど批准してないわね。フランスは署名も批准もしてない。でもそれは少数派で欧州だとフランス以外だとノルウェー、ルーマニア、アイスランド以外は批准しているし、中国やロシアも批准してるわよ。地図見つけたから貼り付けるね。
            https://en.wikipedia.org/wiki/Vienna_Convention_on_the_Law_of_Treaties#/media/File:Vienna_Convention.jpg

          • Padme Hum様

            # 前回はHを落としちゃいました。大変失礼しました。

            「批准している国がある」というのと「それは世界の常識だ」というのとでは等価ではありません。アメリカやフランスのような大国ですら批准してない以上、「国際法優位」を定めてない方が異常なのだという言い方はできないでしょうと言っているだけですよ。実際、国際法と国内法との整合は各国それぞれであり、どれが正しいと一概に言うことはできません。

            そして、韓国が「条約法に関するウィーン条約(以下、「条約」)」を批准済みなのであるとすれば、「条約」第26条および第27条に拘束されますので、条約違反との指摘に対して、上記に示した1-3のいずれかについて明確にする義務が発生します。その点に関してもネグっている以上、韓国は「条約」に関しても違反しているということになります。

            話が発散しかけてますが、結局のところ、韓国政府が日本政府の指摘する「条約/協定」違反に対し、どのような姿勢を取るのかという点に戻るのですよ。そこが明確にされてない以上、法理に関する議論にすらならないのです。

          • 龍 様

             成る程、回答ありがとうございました。

             Padme Hum 様のコメントと併せて考えると、この場合の国際法と言うのはコモン・ローのことですね。
             条約よりも国内法が優先するというのとは違い、この領域になると主張の食い違いの世界という事ですね。

            しかし、”条約・合意を守らない、嘘つき”国の場合、

            ・条約に定められている仲裁に応じない

            と言う明確な条約違反を犯しているわけで、米国とは一緒に出来ないと思います。

             

      •  憲法が国際法に優位すると、憲法上に規定されているとしても、それは外国との関係において憲法を理由に国際法を反故にできるという意味ではありません。飽くまで、国内限定の話です。

    • 龍さま

      >「日韓条約は当時弱かった韓国が無理矢理結ばされたものである。今や国力も国格も上昇し、日本と対等以上になった韓国にふさわしい内容ではない。ゆえに、日韓条約は修正されてこそ『正しい』」と考えていると見られるフシがあることです。

      確かにそうですよね。上記をふまえると
      日本もかつて幕末のころ不平等条約を欧米と結ばされましたが、その後おおざっぱにいうと日本は国力があがって条約を改正することに成功しました。韓国がこのあたりの歴史・経緯をしっかり勉強して当時の日本の改正に至らせるワザを踏襲して条約改正を言い出してくると面倒くさそうですね。韓国にそのような動きがあるのかどうかはしりませんけれども。   
      ふと思い浮かんだので・・・

      • 欧州某国駐在 様へ
         幕末日本が欧米と締結した不平等条約には「完全かつ最終的に解決された」という文言は無く、日米修好通商条約第13条には「将来の協議による改正」の条項がありました。
         日韓請求権協定には「将来の協議による改正」の条項は無く「完全かつ最終的に解決」されていますので、ご指摘の心配は御無用と思います。

        • 名無しの権兵衛 様

          なるほど、そうでしたか。解説ありがとうございました。

    • 龍 様へ
       韓国大法院判決は、大韓民国憲法前文の「悠久の歴史と伝統に輝く我が大韓国民は3·1運動により建立された大韓民国臨時政府の法統(中略)を継承し」を根拠にしています。
       意訳すれば、「大日本帝国による朝鮮併合は違法・無効で、併合期間中の朝鮮半島の正統政権は大韓民国臨時政府であり、その法統を継承した大韓民国は戦勝国だ」ということになります。
       この憲法前文を根拠として、「違法な植民地支配に基づく戦犯企業の強制連行・強制労働という不法行為に対する強制徴用被害者の慰謝料請求権は日韓請求権協定により『完全かつ最終的に解決された』日韓両国・両国民間の請求権には含まれていない」という理由で自称元徴用工の慰謝料請求を認めたもので、この判決は日韓請求権協定に違反しない(日韓請求権協定に規定されているのは強制徴用被害者の給料や賃金のみで慰謝料請求権は含まれていない)という論理です。
       また、韓国では憲法が国際法規(条約)に優位するというのが通説・多数説ですから、韓国内では法理論的には全く矛盾していないと思います。あくまで「韓国内では」ですが。
       そして、文在寅政権も尹錫悦政権も「司法の判断を尊重する」と明言していますから、基本的には大法院判決の論理を肯定していると考えて良いと思います。

1 2