X

安倍「川柳騒動」受けネットで「珊瑚を大切に」が流行

これを「川柳」と呼んでよいものか――。昨日はネット空間が騒然となりました。朝日新聞の紙面に掲載された「川柳」っぽいものが、故・安倍晋三総理の国葬、あるいは暗殺事件そのものを揶揄するようなものばかりで、なかには五七五調が崩れ、川柳としての体をなしていないものもあるようだからです。ただ、こうした騒動を見るにつけ、「第四の権力」は終焉を迎えつつあると痛感せざるを得ません。

安倍総理「珊瑚を大切に」

「珊瑚を大切に」――。

これは、産経新聞社の阿比留瑠比氏が先月、吉田調書について発したツイートに対し、安倍晋三総理が「引用ツイート」機能を使い、簡潔にコメントしたものです。

阿比留氏の元ツイートは、福島原発事故に関する吉田昌郎所長が政府事故調の聴取に応じた際の記録(吉田調書)を産経新聞が入手した際、その内容が朝日新聞の報道とまったく異なっていたという経験をツイートしたものです。

「珊瑚」とはもちろん、1989年に発生した、朝日新聞社による沖縄県の珊瑚礁を棄損する自作自演捏造報道事件のことを指しているのでしょう。安倍総理が凶弾に倒れ、帰らぬ人となった今でも、この安倍総理のツイートはインターネット空間で存在感を放っているのです。

「朝日川柳」が安倍総理の死を揶揄?

そして、この「珊瑚を大切に」が昨日、ツイッターで大いに注目されました。

その理由はおそらく、「朝日川柳」です。

朝日川柳 西木空人選

―――2022年7月16日 5時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より

朝日川柳 西木空人選

―――2022年7月15日 5時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より

「西木空人」と名乗る選者による「川柳」が7本ずつ掲載されており、とくに日曜日付の7本に関しては、そのすべてが安倍総理の暗殺事件や国葬などを否定的に取り上げた句です(「川柳」と言いながら五七五調となっていないものもある点は、とりあえず突っ込まないことにします)。

内容についてはいちおう著作権があるため、あえて本稿では転載しませんが、「朝日新聞のPVを増やしたくない」という方なら、和田政宗参議院議員や朝日新聞の元編集委員だった峯村健司氏のツイートで内容を確認しても良いかもしれません。

和田氏「選挙運動中の銃撃殺害事件をあざ笑うかの句」

ウェブ評論を行っていると、たいていのことにはさほど驚かなくなるものですが、さすがに今回の「川柳」っぽいものに関しては驚きました。なかには「(容疑者が取り調べで)動機を述べたところ、テロじゃなかったようだ」、といった趣旨の句も含まれているからです。

実際、和田氏はツイッターを通じ、こうも憤っています。

民主主義の根幹である選挙運動中に受けた銃撃殺害事件を、あざ笑うかのような句」。

本当に強烈です。

くだんの「珊瑚を大切に」というリツイートの嵐も、こうした朝日新聞社の「川柳」に対して違和感ないしは反発を覚えたツイッター・ユーザーが、それだけ多かったということを意味しているのかもしれません。

「メディアが第四の権力名乗るなら国民の審判受けよ」

ちなみにこの記事をめぐっては、神戸にあるデイリースポーツが記事にしており、おもにインターネット上で大きな反響が生じていることを取り上げています。これについては『Yahoo!ニュース』に転載され、多くの読者コメントが寄せられているようです。

朝日川柳が物議「コラかと思った」「ビックリ」 7本全部が安倍氏国葬皮肉る

―――2022/07/17 16:38付 Yahoo!ニュースより【※デイリースポーツ配信】

本稿で注目しておきたいのが、こんな趣旨の読者コメントです(文章の順序を入れ替え、誤字を訂正し、単語を補うなど、できるだけ内容を変更しない範囲で読みやすく修正しています)。

  • マスメディアは第四の権力としての性質を有しているため、国民の審判を受ける立場となるべきだし、その紙面構成・編集方針などの情報開示がなければならない
  • マスメディアが権力に対し透明性・公正性を要求するのならば、マスメディア自身もそれらを国民から要求されるべきである

…。

大変に興味深い指摘です。

新聞、テレビを中心とするマスメディア(あるいはオールドメディア)が、ともすれば自分たちのことを「第四の権力」と位置付けているフシがありますが、もし彼ら自身が「第四の権力」であろうとするならば、立法・行政・司法などと同様、有権者たる私たち国民からの審判を受けなければならないという理屈は、そのとおりでしょう。

また、オールドメディアは自分たちが権力(とくに与党議員)に対して舌鋒鋭く説明を要求するわりには、自分たちの不祥事にはダンマリを決め込むという傾向が強いという点については当ウェブサイトでも頻繁に指摘してきましたが、こうした態度は「権力者」として許されるものではありません。

その意味で、こうした読者コメントがつくというのも、大変に興味深い時代になったものだと言わざるを得ません。

そもそも少数寡占は是正されるべき

もっとも、当ウェブサイトとしての意見を申し上げるならば、とくに日本の場合でいえば、オールドメディアには本来、「第四の権力」などを握らせてはならないと考えていますし、そのような権力は国民がオールドメディアから取り戻していかねばならないと考えています。

その理由は、日本のメディアはごく少数の企業によって支配されてしまっているからです。

たとえば、朝日新聞社グループは在京キー局のテレビ朝日、在版準キー局の朝日放送と事実上同一資本にありますし、フジサンケイグループは在京キー局のフジテレビと全国紙である産経新聞社、読売新聞は日テレとよみうりテレビ、といった具合に、本当に限られた企業が新聞、テレビの双方に影響力を持っているのです。

また、NHKは新聞社を持っていませんが、地上波を2チャンネル占有するなど、日本の世論に大きな影響力を持っています(※余談ですが、NHKはみずから「公共放送」と騙りながら、その放送内容の「公共性」を担保する仕組みも存在せず、それどころか職員の採用基準すら明らかにされていません)。

さらには共同通信と時事通信という2つの通信社は全国の地方紙などに記事を配信しているため、どの地方紙も配信する記事の内容が似たり寄ったりで、とにかく日本のメディアには多様性がありません。多様性がないごく少数のメディアが日本の世論形成に大きな影響を与えるという状況については非常に問題があるのです。

社会のネット化でオールドメディアの権力は消滅する

ただし、社会のインターネット化が進んでいけば、少数寡占、つまり「少数のオールドメディアが日本の言論空間を支配している」という状況については、自然と解消に向かうのではないか、というのが当ウェブサイトにおける持論でもあります。

ちなみに自分でも驚くのですが、当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』は、発足からもうすぐ6年が経過します。

当ウェブサイトは、「可能な限り、『誰に対しても公開されている一次情報』のみをもとに、『読んでくださる方々の知的好奇心を刺激すること』を目的に議論を構築しよう」、というコンセプトで開始したものですが、まさかこんな長続きするとも、こんなに多くの方々に読んでいただけるとも思っていませんでした。

感謝しきりです。

当ウェブサイトを含め、ネット上の多くのウェブ評論サイトは新聞社やテレビ局と異なり、取材などを通じて「一次情報そのもの」を作り出す能力は持たないのですが、その分、経済統計や要人発言などの「確実な一次情報」をもとに議論を構築することに特化することができます。

そして、このようにして構築された議論は、読者にとっても「検証が可能」であり、透明性が高いものです。疑問・反論などがあれば(ルールを守ったうえで)読者コメント欄に書き込めば良く、その気になれば記事に示されている一次情報に自ら当たることもできるからです。

こうした機能を持つウェブ評論サイトは、今後、増えることはあっても減ることはないでしょう。

いずれにせよ、今回の川柳騒動も、「ネット発」で大きく炎上したものであることを踏まえると、朝日新聞社を含めたオールドメディア各社の社会的影響力は凋落を続けていることは間違いありませんし、彼ら自身がその透明性と説明責任を放棄すれば、「第四の権力」とやらについても消滅するのは時間の問題なのでしょう。

新宿会計士:

View Comments (77)

  • 朝日新聞って他のメディアが赤報隊による阪神支局襲撃事件を揶揄するような記事や報道見たら、どう反応するんでしょうね。今回の件って下劣極まりないし、新聞というメディアを使ったことに虫唾が走ります。子供の教育上も悪影響です。こんな新聞は早く潰すべきです。

    • 同感です。例えば朝日新聞が他人事のように赤報隊事件の川柳ならこうなると思います。あくまでも悪い例ですので私が思ってることではありません。
      「ねつ造を成敗すっきり赤報隊」
      「小尻記者ねつ造新聞に殺された」
      「赤報隊裏で旭日旗が引き金を」
      川柳ですから、珊瑚を大事にみたいなクスッとするものが本来ですよね。
      今回の川柳は川柳に名を借りたヘイトと思います。

    • 他社なら大いに非難するでしょうし、朝日新聞に直接この手の川柳が届いたとしたらごく当たり前に警察に通報するでしょうね(笑)

  • 私はこの川柳騒動を見た時、特に驚きはしませんでした。
    「ああ、朝日はとうとう動かざるを得なくなったんだな」と思ったので。

    暗殺直後とその後数日程はアンチ安倍のマスコミも政治家も識者も
    白々しく無難な事を言うか、沈黙を保つかの2パターンでした。
    恐らく彼らは”死んだ英雄”の手ごわさと、過去の自分達の言動が
    原因の一部ではないかと見なされる可能性で恐怖で真っ青になっていたのでしょう。

    しかしそういう恐怖はアンチ安倍勢力でも”分かっている側”しか認識しておらず、
    彼らの支持者や資金源たる”一般人”は死者冒涜とも取られかねない態度を取り、
    むしろ狂喜乱舞していた様です。そういう人達は”分かっていない側”だったのであり、
    「やっとアベが居なくなった!バンザーイ!バンザーイ!」とでも思っていたのでしょう。

    そして彼らが”死んだ英雄”の力に遅まきながら気付いた時、彼らは当然
    ”正しい存在”と見なしているマスコミや野党議員が自分達の為に叫び出す事を要求します。

    朝日新聞は本心ではこんな川柳で騒動を起こしたくなかったが、
    彼らの支持者と資金源の為にやらざるを得なかった……そう推測しています。
    アンチ安倍勢力はますます先鋭化し孤立化していきますが、もはや道を引き返せる訳が
    ないのでこのまま止まったら死ぬマグロの様に暴走し続けるしかないのでしょう。
    誰もブレーキをかけられる権限も力もないのです。

    • 右派の全員が安倍晋三を政治的・宗教的に擁護してくれると思い込んでいると、痛い目を見ますよ。

      私は右派ですが、イデオロギーに対して妄信するようなバカではないです。

      いままで自民党・安倍さんにたいしては中立の立場でしたが、今後はあなたたちのような、政治の世界を曲解して崇拝する人たちに対するアンチとしてのポジションにつかせていただきますね。

      朝日だから間違っている、安倍だから正しい、そんな話ではもうなくなりました。

      • ……?すみません、意味不明です。

        私は「右派」「盲信」「宗教」などと言ったワードは使っていませんし、
        私が一体何のイデオロギーを語ったと言うのです?
        曲解とはどこの部分ですか?

        中立を名乗っておきながら「あなたが悪いのでアンチになります」と
        言う主張も大変意味不明です。私は別に自民党や安倍元首相を
        崇拝している訳でも神格化している訳でもありませんよ?

        「朝日だから間違っている、安倍だから正しい」これも一体何の事です?

        大変失礼ながら、レスする先を間違えていませんか?

        • HNが無いので分かりませんが、右派を騙るアサヒ信者じゃないんですか。知らんけど。
          アサヒは打倒自民、打倒安倍を社是としてきました。主筆クラスも公言していた筈です。これは思想信条の自由を否定するかのようにも見えます。
          第四の権力かダヨーンの権力か知りませんが、一応公平・中立を言うなら、明らかに可笑しいですね。
          だから、「アサヒだから間違っている」は、某界隈では既知の事実としてあります。
          一方でそれを苦々しく思うグループが居ることは、信教の自由は保障されているので、構わないのです。
          私は「安倍だから正しい」とは思いませんが「アサヒだから間違っている」とは思っています。

          • 確かにHNが無いから普段どんなコメントを
            している方かまるで分かりませんね。

            朝日はとにかく安倍元首相、安倍政権に敵対的でしたからね。
            しかしそれを心地よく思う人もそれなりには居るのでしょう。
            ラサール石井氏は、今回の川柳を絶賛していた様ですし……

            だからこそ私は今回、「朝日新聞は支持者と読者の為に
            やむを得ず炎上覚悟でこんな川柳を書いた」と思っています。

            もしかしたら社説ではなく川柳として載せたのも、
            川柳なら「朝日新聞が書いたんじゃありません、
            読者からの投稿です」とかわせる余地があるからかも……?

          • 安倍の葬儀はウチで出す!といったたぐいの事言ってませんでした?

            税金を使った国葬に反対なら、朝日にスポンサーになってもらいましょう。
            決して忘れていませんよ。

          • 門外漢様。

            『アサヒだから間違っている』とは思っています。

            座布団2枚です。

            サンゴ事件からですね。
            チョット可笑しいやんと、思って注意するようになりました。

      • 朝日だから間違ってる、安倍だから正しいではないというのはその通りですが、今回の件では朝日は間違っているし安倍氏はテロの被害者で悪くないです。
        しかしこのブログやコメ欄を読んだ程度で政治を曲解し崇拝してると断定して敵に回ると発言する。
        あなたのその逆恨み的考え方はテロリストと変わらないのでは?と思ってしまいますね。

      • こないだから必死になってアンチコメを投げてるようだが、今度は言うに事を欠いて「私は右派」「自民党・安倍さんにたいして中立の立場」だと?
        なりすましバレバレ。臍が茶を沸かすとはこういうことを言うんだよ。

        そもそも「朝日だから間違っている、安倍だから正しい」なんていつ誰が言ったの?

        端から見ても極左イデオロギーに盲信してるようにしか見えないし、元々アンチポジションのくせに。
        しかも今回ばっかりは元朝日新聞の人間からすらもドン引きされてる。

        新宿会計士さん、今後はコメント投稿欄にはIDを表示するようにしませんか?
        そうすればこういう分かりやすい詐称コメントは減少すると思います。
        必要以上に匿名性を高くする必要はありません。

  • 統一教会問題は慰安婦問題の逆パターンですよね。

    慰安婦問題

    かつて日本が作った組織に、朝鮮人が関与し、朝鮮人を苦しめた(苦しみの度合いは諸説あり)
    そして、韓国人は一応の被害者のケアについて、反日素材として政治利用するまで一切興味がなかった。

    統一教会問題

    かつて韓国が作った組織に、日本人が関与し、日本人を苦しめた(テロを起こすほどおいつめられた)
    そして、自民党信者は被害者のケアについて、今のところ一切興味がない。

    もうお分かりだと思いますが、統一教会ひいては韓国によって苦しめられた人を救うことと、反韓素材として政治利用することはWinWInの関係なのですよ。

    しかし、元首相の名誉を守りたいばかりに絶好のチャンスをみすみす逃そうとしていますよね。

    •   せめてHN名乗ったら>? 匿名を名乗る連中って大概誇大妄想ばっかり垂れ流しますね。

    •  あんたも統一教会の名前が出るまで被害者には無関心だったくせに。

      • それは出た後でも同じでしょうね。
        反安倍無罪の叩き棒でしかありませんので
        こういう手合いがカルト被害者に関心を持つことは今後もないでしょう

    • なんという矛盾だらけのコメントなんだかw

      お前さんが法治国家というものを全く理解していないという事だけはよくわかったよ。

      >政治利用することはWinWIn

      バカバカしい妄想なら余所でやれば?w

  • 朝日新聞の川柳には驚きを感じない。朝日新聞社内にはこれを止める理性や分別はない。一種の狂信グループが社内をリードしこれに反対するものは粛清される。
    これはどこかで見た構図。日本陸軍、連合赤軍、オウム真理教。追い詰められた組織の末路にはさらに狂信化して自壊していった。
    朝日新聞はこれからますます追い詰められ、ますます狂信が先鋭化していくと思う。末路はマスコミではなく先鋭化したテロ集団としての監視が必要。

  • 読者投稿と一緒で社内の意見を読者投稿に偽装して発表しているだけでは?
    仮に本当の読者投稿だとしても選択し紙面に乗せてるのはアサヒ新聞なんだから
    まぁそういうことなんでしょう

    • おたくの新聞は何故こんな"川柳"
      を載せた→新聞社「ワタシじゃなくて選者が選んだんですウチは関係ないデス」
      選者は何故こんなのを選んだのだ→選者「この川柳は読者がつくったんですボクじゃありません」
      あなたはどういう気持ちでこんな川柳を作ったのか→新聞社「表現の自由ガー!個人攻撃ガー!」

  • 表現の不自由展での対日レイシズムを芸術の看板で誤魔化すレイシスト達に人間らしさを求めるのがそもそも間違いなんですよ。

    彼方のレイシストに人間らしさなんて欠片も無いです。

    ネロナムブルの体現者である文在寅と同じ。

    綺麗事を使って身内で庇い合い、甘い汁を吸い合う社会の寄生虫です。

  • こんなことはあり得ない、コラージュ、捏造の類だろうと思ったほど、ひどいできごと。
    話せばわかる、数の力でなく対話、戦力でなく外交で解決と主張する方たちが、立場の違う人たちをまったく理解しようとしない、むしろ銃撃されて亡くなるという惨事を叩くチャンス、喜ぶ機会と捉えていることに驚きました。

    世の中に川柳のような考え方を持つ人がいて、それを全国紙に掲載しても問題ないと考える新聞社があるということが広く明らかになった点が今回のひとつの面で、朝日新聞社は自らの手で自分の将来を狭めたと思います。

    赤旗のようにニッチナンバーワンで継続する新聞?もあるので、経営方針をそちらに傾けたのかなーと思います。

1 2 3 4