米韓高官が1日にオンラインで協議したのだそうですが、その協議内容を眺めていて驚いたのは、韓国メディアが大いに期待していたはずの「金融協力」「外為市場の安定(?)」に関する文言がまったく含まれていなかったことです。これを記事に仕立てたメディアの記者の方も、違和感を抱かなかったのでしょうか?
韓国が現在、「米韓通貨スワップ」など、とにかく米ドル建ての通貨スワップ協定を必要としているらしい、とする話題については、当ウェブサイトでも先月半ばごろから注視してきた論点のひとつです。
ただし、『完全な勘違いに立脚した米韓通貨スワップ待望論=韓国』などでも詳しく解説したとおり、当ウェブサイトの見立てに基づけば、米国が韓国と通貨スワップを締結する可能性は、ほぼ皆無と考えて良いでしょう。
米韓首脳共同宣言を受け、一部の韓国メディアが再び「通貨スワップ待望論」に火を付けました。ただ、韓国政府はこの「通貨スワップ待望論」を巡って、何とか水面下に押しやろうとしているフシがあります。米国が韓国と通貨スワップ(あるいは為替スワップ)を締結する可能性は、極めて低いからです。したがって、そろそろ「韓米通貨スワップ待望論」が「韓日通貨スワップ待望論」に化ける可能性への備えをしておいても良いのかもしれません。「韓米通貨スワップ待望論」の実際中央日報「韓米共同宣言は常設通貨スワップ構築の土台か」... 完全な勘違いに立脚した米韓通貨スワップ待望論=韓国 - 新宿会計士の政治経済評論 |
そもそも韓国国内では、米韓共同声明の文言で「為替市場」に言及されたことを理由として、米国が韓国との間で通貨スワップを結ぶことに前向きだ、などとする解釈も見られたのですが、このあたりは完全に韓国国内の「勘違い」です。
なぜなら、米韓共同声明で出てきた次の趣旨の文言は、米国が韓国に対して「そもそも不透明な為替介入をするな」という牽制であり、むしろ米国が韓国との間で通貨スワップを締結する意思を持たない証拠と見るのが正解だからです。
「秩序ある、そして機能的な外国為替市場を含めた持続的な成長と金融の安定を促進するため、両大統領は外為市場の発展について、緊密に協議する必要性を認識した。2人の大統領は、公正な市場原理に基づく競争に共通の価値と本源的利益を共有しており、市場を歪める慣行に対処するため、協力することにコミットする」。
ただ、『韓国銀行総裁、米韓常設型通貨スワップにノーコメント』などでも触れたとおり、韓国国内では依然として「米韓永久通貨スワップ」への期待感が強く見られるのが実情です。
韓国銀行の総裁は26日、米国と「常設型通貨スワップ」の議論を行っているかどうかについて尋ねられ、コメントを控えたのだそうです。自然に考えて「断られた」のでしょう。なぜなら、常識的に考えて、現在の金融状況から判断する限り、米国は韓国と為替スワップを再開する環境にもなければ、新たな通貨スワップを締結する可能性もゼロに近いからです。今朝の『韓国金融学会長「実益のため韓日通貨スワップ再開を」』では、韓国紙『毎日経済新聞』に掲載された『韓日、政治的葛藤にも通貨スワップはしなければならない』【※韓国語】と題... 韓国銀行総裁、米韓常設型通貨スワップにノーコメント - 新宿会計士の政治経済評論 |
こうしたなか、韓国ウォンも為替相場がやや落ち着いているためか、ここ数日に関しては、韓国メディアから一時的に通貨スワップ論が姿を消しています。しかし、次の記事を読むと、逆に強い違和感を抱くのです。
韓米高官 首脳会談受け経済安保協力など協議
―――2022.06.01 11:51付 聯合ニュース日本語版より
聯合ニュースによると、韓国外交部の李度勲(り・どくん)第2次官が1日、米国のホセ・フェルナンデス国務省次官(経済成長・エネルギー・環境担当)とオンラインで協議を開き、「経済安全保障での協力など先月の韓米首脳会談を受けた措置」を話し合ったのだそうです。
ちなみに同じ内容については韓国外交部ウェブサイト(※韓国語)にも掲載されていますが、具体的な内容については、サプライチェーンや先端技術での連携を含めた経済安保協力などの分野で「具体的な成果を出すための取り組みを急ぐこと」を申し合わせた、などとしています。
ただ、この記事、あるいは韓国外交部のウェブサイトを見ても、「金融協力」、「外為市場の安定性」などの記述もなければ、もちろん「通貨スワップ」の「ス」の字も出てきません。これを記事に仕立てた聯合ニュースの記者の方は、この点に違和感を抱かなかったのでしょうか?
いや、もちろん、スワップの協議をする窓口は国務省ではなく米FRBや財務省なのだ、などと言われれば、みもふたもない話です(※厳密にいえば、通貨スワップは財務省かFRB、為替スワップはFRBが主管でしょうか)。
しかし、金融協力に関してまったく言及もないという時点で、やはり韓国メディアで一時期出てきていた「米韓通貨スワップ待望論」が完全な虚報であるという証拠がまたひとつ積み上がってしまったようなものでしょう。
あれほど大騒ぎしていたのに、すっぽりとこの手の論点が抜けてしまうあたり、ある意味では興味深い、などと思ってしまうのです。
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※厳密にいえば、通貨スワップは財務省かFRB、為替スワップはFRBが主管でしょうか
多分ですけどアメリカは特に区別なくすべてFRBが取り仕切るのではと推測します。
日本の場合ですとおっしゃるような区分けになると推測します。それは通貨スワップが財務省所管の外貨準備を動かしうるものだからです。
アメリカですと、どんなスワップだろうとFRBが取り仕切るドルに関するものだからFRBこそが所管すべきとなります。
で、米韓の会談でスワップのすのじも出てこないのは韓国側が言い出せないから、というのが私の見立てです。願望ありきかもしれませんが、今回のニュースもそのことを推測させるに充分な内容です。
そもそもスワップを勘違いする韓国。これからどうやって軌道修正していくのでしょうね。まあ、反日でありもしない内容を国民に信じ込ませる国ですから、スワップについても同じパターンかもしれませんね。
韓国マスコミや韓国の経済・金融自称専門家や言論人や(特に共に民主党の)政治屋や活躍圏の成れの果てや頭壊文やらが
「基軸通貨と通貨スワップしてウォンレートを安定させよう!」
とかおっしゃる。
為替操作することが大前提にある思考がただごとじゃない。
>「秩序ある、そして機能的な外国為替市場を含めた持続的な成長と金融の安定を促進す」
って文言は、韓国政府や韓銀が為替操作するなよ!って念押しされたんだって理解は出来ないらしい。
相場操作するための原資なんて、どこの国が渡すかよ?
会計士様も人が悪い。
スワップがあるかもという韓国の報道が出た時から嘘だ勘違いだと予想をしておきながら、改めて証拠を見せつけて やっぱ嘘やんという。
皆が、そうだろうなと言う事を はっきり口に出して言うと 韓国のボケに対して 鋭いツッコミをいれてるみたいで 笑いがとまりません。
普通は平時に有事に対する保険を掛ける。
韓国でいうならウォン高のときにウォン安に備えスワップを結ぶ。
ところが韓国はまったくの逆。
ウォン高なら余裕をかましてスワップのスの字も出ない。
ウォン安になると「スワップ!スワップ!」と騒ぎ出す。
これなら各国に足元を見られるのも当然のこと。
韓国はこんなことも理解できないらしい。
>あれほど大騒ぎしていたのに、すっぽりとこの手の論点が抜けてしまう
彼らにとっては自国メディアのご都合主義的報道が、嘘から誠を目論んでの"希望的韓測記事"だってことは語らずとも通じる暗黙の了解なのですから、無くて元々、都合の悪い事実が無かったことになるのは公然の出来事であり誰も疑問に感じたりはしないのでしょうね。
きっと何事〔特に被害者コスプレ〕もメディアの必要以上に誇張した発信を、国民は相応に絞って受け止める社会なんだと思う。日本を含めた国際社会はそれを理解した上で対峙しないからバカを見ることになるのかとも・・。