「国際社会の信頼できる一員として、良き隣国であり続けたい」と述べたロシアの外相、そして「むしろロシアはウクライナ危機を収束させようと努力している」と述べた駐米露大使…。本当に面黒い国です。「自分たちは悪くない」と言い張るレトリックが典型的な「ウソツキ国家」のそれであるとともに、現在の状況が自分たちにとって都合が悪いということも、彼らの報道を眺めていると、手に取るようにわかる、というわけです。
ロシアは「5月9日の勝利宣言」を諦めた?
ロシアにとっての大変重要な日付といえば、対独戦で勝利したとされる5月9日です。ですが、『限りなく低い「5月9日にロシアの勝利宣言」の可能性』などでも取り上げたとおり、どうもロシアはこの5月9日に「勝利宣言」をすることを、完全に諦めているフシがあります。
5月9日といえば、ロシアにとっては対独戦勝利記念日だそうです。こうしたなか、ロシアのラブロフ外相はイタリアのメディアのインタビューに対し、「ウクライナでの特殊軍事作戦」を5月9日に向けて完了させることはない、などと述べたそうです。ほんとうにわかりやすい国だと思います。「戦果」(?)がないことをみずから認めたようなものだからです。早くも5月:ロシアに「戦果」はあるのか?早いもので、もう5月になってしまいました。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まったのが2月24日のことですので、もう丸2カ月... 限りなく低い「5月9日にロシアの勝利宣言」の可能性 - 新宿会計士の政治経済評論 |
考えてみれば、それも当然かもしれません。2月24日にロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、「戦果」らしい戦果はないからです。
それどころか、現在のロシアは西側諸国からの経済・金融制裁を喰らい、マクドもスタバも撤退し、ロシア人はクレジットカードも使えなくなり、ロシアと外国を結ぶ主要な国際航空便は運行を停止し、さらには黒海艦隊の旗艦「モスクワ」は海の底。
もちろん、ロシア自身は北朝鮮などと異なり資源国ではありますので、その気になれば「内に籠る」ことはできます(『意外としぶとい?ルーブル「紙屑化」の可能性を考える』等参照)。
北朝鮮を道連れでどうぞルーブルが、意外としぶといです。もちろん、国際社会が対露制裁をさらに強化すれば、ルーブルがさらに下落することはあるかもしれませんが、だからとって「紙屑化」するのかどうかに関しては、非常に気になるテーマです。ロシアは内に籠ることができる国でもありますし、北朝鮮のように長年にわたる経済制裁にしぶとく耐えているという事例もあるからです。金融制裁・現時点までの効果金融制裁発表から1週間ロシアがウクライナに軍事侵攻したことを受け、国際社会がロシアに対する厳格な金融制裁を発表してか... 意外としぶとい?ルーブル「紙屑化」の可能性を考える - 新宿会計士の政治経済評論 |
しかし、それと同時に、昨今の国際化した社会において、西側諸国からさまざまな製品などが入って来なくなった場合には、経済にいかなる影響が生じるのかは予測が困難でもあります。
ラブロフ外相「中央アジア諸国と良き隣人でありたい」
こうしたなかで、ロシアの高官の発言からは、現在のロシアが置かれている状況を垣間見ることができます。
ロシアのメディア『タス通信』(英語版)に昨晩、こんな記事が掲載されていました。
Russia seeking to be good neighbors with Central Asia, Lavrov says
―――2022/05/05 16:02付 タス通信英語版より
タス通信によると、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は木曜日、『ロシア新聞』(ロシースカヤ・ガゼータ)への寄稿で、中央アジア諸国との修好30周年を記念するなかで、「近隣のすべての国とのあいだで良好で建設的な関係を維持することを模索している」、などと述べたのだそうです。
タス通信が報じたラブロフ氏の発言は、こんな具合です。
「ロシアは国際社会の信頼できる一員として、良き隣国であり続け、すべての国、主に隣国と建設的な協力を維持しながら、慈悲深い外部環境を求めている。その多くが我々の同盟国でもある中央アジア諸国との戦略的パートナーシップを享受せざるを得ない」。
タス通信によると、ラブロフ氏はまた、「地政学的状況が激動するなかで」、ロシアと中央アジアとの貿易関係が成長しつつあるとし、「2010年から2021年の間だけでもロシアの累積投資額は約305億ドルに上り、1万社以上のロシア企業と合弁事業が活動しており、90万人の雇用を生み出している」と絶賛したそうです。
正直、わけがわかりません。
この人物のいう「国際社会における信頼できる一員」かつ「良き隣国」とは、ある日宣戦布告もなしにいきなり隣国に攻め込むことをさしているのでしょうか?なかなかに不可解であり、面黒い見解です。
駐米露大使は核戦争に言及
一方、同じくタス通信には今朝、こんな記事も出ていました。
Russia does not threaten US, its allies in Europe – ambassador
―――2022/05/06 10:45付 タス通信英語版より
こちらの記事では、アナトリー・アントノフ駐米ロシア大使がニューズウィークの記事で、「ロシアは米国、米国の欧州諸国の同盟国を脅かすつもりはない」、「ウクライナ危機がこれ以上悪化するのを防ぐように、ロシアはベストを尽くしている」と述べた、などとしています。
この人物の発言についても取り上げておきましょう。
「我々の国は米国やその欧州の同盟国を脅かすつもりはない。それどころか、これと対照的に、我々はウクライナ危機のエスカレーションを防ごうと努力している。我々はロシアの特別軍事作戦に対するNATO諸国の介入に関連する新たなリスクについて警告することを余儀なくされている」。
これもなかなか強烈な言い分といわざるをえません。
この期に及んでロシアによるウクライナ侵略を「特別軍事作戦」と言い張るというのも興味深い点ですが、それ以上に、「むしろ我々の方が平和実現のために努力している」という言い分も強烈です。
日本の近所にある、「自分たちの側に100%の過失があるにも関わらず、あたかも相手に過失があるかのごとく振る舞う」という3ヵ国に慣れていたとしても、やはりロシアの言い分を聞けば、改めて新鮮な気持ちになれるのかもしれません。
もっとも、アントノフ氏の本当に言いたいことは、次のこんな発言ではないでしょうか。
「現在の世代のNATO諸国の政治家らは、核戦争の脅威を真剣にとらえていない」。
いわば、再び核戦争の可能性に言及した、ということでしょう。
いずれにせよ、ロシアの当局者のこうした発言を眺めていると、現在のロシアが置かれている戦況が決して芳しくないことがわかります。また、自分たちが苦しい状況にあるということを自ら述べてしまうタス通信というのも、興味深いメディアと言わざるを得ないのです。
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個人的感想ですが、5月9日にプーチン大統領としては、(勝利宣言か戦争宣言か、それとも別の宣言かは別にして)今回のウクライナ危機に関して、何らかの言及をせざるを得ません。もしかしたら、世界の予想の上をいく宣言(?)を、するのかもしれません。
すみません。追加です。
昔、イギリスのチャーチルが、有名な「鉄のカーテン」演説をしましたが、5月9日にプーチン大統領が、「次のカーテン」演説をすることは、ないでしょうか。
本日(5月6日)、夜8時のBSフジプライムニュースに、安倍元首相が出演して
『ロシア軍事侵攻と日本、国を守るための新戦略』について語るようです。
文字には出てませんが、河野元統幕長も相方出演すると言ってました。
敗色明らかな中とはいえ
勝利宣言に躊躇するとは
意外と小心もののプーチンさんです。
その点、
プーチンさんの肩を持つ
ミスター民主党鳩ぽっぽさんとかは
負けてもいつも勝利宣言して
来てるように感じます。
また、イスラエルに
ナチスレッテル貼りを
謝罪したことについては
同じナチスレッテル貼りでも
謝罪をしない菅直人センセに
負けてしまってお見えです。
今回の侵略でネットでは
プーチンは菅直人を超えた?
との声があがりましたが、
いや、まだだ。プーチンは
原発を爆発させてない?
との書き込みも目にしました。
>勝利宣言に躊躇する
そのうちどっかの半島よろしく「精神的勝利宣言」でもプーチンはするつもりなのでしょうか?
プーチンさんの文在寅化
なんでしたらちょうど5月9日ですし、露韓合同で「終戦宣言」と「戦勝宣言」一緒にやればいいのに。
10日から新政権なんだし❗
もしかしたら、ラブロフは手のひらを返しているのでしょうか?
ウクライナが戦争を止めようとしないから、続けてるんだ?
酔っ払いを相手にしているようで、話についていけません。
黒海艦隊が順調(?)に削られいるようです。
まだ5年程の新しめの艦やらソビエト時代から造り続けて輸出もしてるフリゲートやら。
>>自分たちが苦しい状況にあるということを自ら述べてしまうタス通信
タスケテ通信と空目しました。
慈悲深い外部環境ってw
>この期に及んでロシアによるウクライナ侵略を「特別軍事作戦」と言い張る
かつて帝国が支那「事変」を戦ったことを想起します。決して日中戦争ではありませんでした。
なら、満州帝国はドンバスで、南京攻略がマリウポリってことですな。
そのうち、国民党政府は相手にせず・・・なんて言い出すと思います。
日ロ中韓北のネトウヨ=血の繋がった完全同類
ロシアを「嘘つき国家」といってる割に、
「自称元慰安婦」とか「自称元徴用工問題」とか…呆
それの被害者の基本、日本人ですけど。
日本のネトウヨは海外で「NETOUYO」と英語になり、
訳は「日本の異常者」。
まともな日本人や海外からすれば、ネトウヨ日本の妄言は、ロシアネトウヨの妄言と全く同じなのよ。
世界「侵略戦争するな」
ロシア・旧日本軍「うちの戦争だけは正義!侵略じゃい!」(→ブチギレて国際団体を出ていく)
世界「何でこんなことをする?」
ロシア・旧日本軍「欧米に追い詰められたガラ〜!」
世界「戦争に乗じた性犯罪者が」
ロシア・旧日本軍
「レイプはウクライナ人がやった!」
「慰安婦は売春婦!」
世界「自国民まで殺してるな」
ロシア・旧日本軍「祖国の為に散った兵士のために、豪華な教会・靖国建てました!」