憲法第9条信者の方が好きそうなツイートがありました。「仮にプーチン氏のようなリーダーが選ばれても、他国への侵略ができないようにするための条項が、憲法第9条だ」。詭弁であり、屁理屈であり、メチャクチャな論理のすり替えでしょう。いずれにせよ、ウクライナ戦争は我々日本国民に対し、自前で国を守ること、信頼できる同盟関係を作ること、そして行動を通して信頼を獲得することの重要さを教えてくれます。
目次
ウクライナ危機と憲法第9条教
ウクライナはNATO加盟国ではない!
日本時間の24日、ロシアがウクライナへの侵攻を開始しました。
こうしたなか、米メディアCNNは昨日、こんな記事を配信しています。
ポーランドとバルト三国、NATO条約第4条を発動 協議要請
―――2022.02.24 17:30 JST付 CNNより
CNNによると、NATOに加盟するポーランドとバルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)の4ヵ国は24日、安全保障上の懸念に関する同盟国との協議を定める「北大西洋条約第4条」を発動したそうです。
この「第4条」とは、「締約国は同盟国の領土保全、政治的独立、安全保障が脅かされているといずれかの締約国が認めるときは、いつでも協議する」と定めた条項で、エストニアのカラス首相はロシアのウクライナ侵攻が「欧州全体への脅威」を示すものだと述べたのだとか。
いちおう、NATOは先月、東欧への兵力派遣を決定していますが、肝心のウクライナ自体、現時点においてNATO加盟国ではないため、「1つ以上のNATO加盟国に対する武力攻撃は全加盟国に対する攻撃とみなす」、とする条項が直接適用されることはないはずです。
NATO加盟国、東欧に兵力派遣 ウクライナ情勢めぐり緊張高まる
―――2022.01.25 17:53 JST付 CNNより
いずれにせよ、今回のウクライナ戦争を巡っては、北大西洋条約機構(NATO)、米国、欧州連合(EU)などとしても、なかなか介入し辛いものでもあります。
ウクライナ戦争の日本国民への教訓
このように考えていくと、場合によっては数日中以内にウクライナがロシアに降伏する、といった展開も否定できません(もちろん、論者のなかには、「ウクライナがアフガン化する」、などの主張もあるのですが…)。
そして、今回のウクライナ戦争については、私たち日本人にとってもいろいろ考えさせられる部分があります。
その最たるものは、国を守るためには、最低限、「▼自前の軍隊をきちんと持つこと、▼重層的な同盟関係を持つこと、▼国際社会に対して自国の立場を常に発信すること」――が必要だ、という事実です。
この点、「そういえば、憲法第9条があれば攻め込まれない、などとおっしゃっていた方々がいたな」、と思い出し、彼らの屁理屈が聞きたいところだと思い、その内容を『ロシアのウクライナ侵攻で露呈:「憲法第9条の限界」』で記したところです。
憲法9条信者の皆さん、何か言うことはありませんか?「憲法9条教」の人たちは、この状況をどう受け止めているのでしょうか。ロシアがウクライナに全面侵攻したと報じられるなか、「最低限の自衛力がなければ軍事攻撃を受けたときに困る」という実例が、全世界に示された格好です。また、今日のウクライナ危機は明日の台湾危機かもしれません。日本は今以上に「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」諸国との「価値同盟」を強固にすることを急がねばならないでしょう。当ウェブサイトでは毎年5月3日、つまり「憲法記念日」に、... ロシアのウクライナ侵攻で露呈:「憲法第9条の限界」 - 新宿会計士の政治経済評論 |
ところが、これに「続報」がありました。
憲法第9条を巡り、日本共産党の志位和夫委員長が、「この条文は他国への侵略ができないようにするための条項だ」、などと言い出したようなのです。
志位和夫
憲法9条をウクライナ問題と関係させて論ずるならば、仮にプーチン氏のようなリーダーが選ばれても、他国への侵略ができないようにするための条項が、憲法9条なのです。
―――2022/02/24 17:51付 ツイッターより
まさに詭弁であり、とんでもない議論のすり替えであり、屁理屈です。
憲法第9条は国防の役に立たない!
今回、問題となっているのは、「憲法第9条のような条文があろうがなかろうが、他国から攻撃されることがあり得る」、ということであり、「攻撃される側」のロジックとして、そのような条文が無意味ではないか、という点でしょう。それなのに、志位委員長は、「攻撃する側」のロジックにすり替えているのです。
志位委員長のツイートに賛同している人もいるにはいるのですが、正直、このロジックで納得できる人が日本国民の多数を占めるとも思えませんし、とても残念なことに、「『戦争反対』と唱えていれば戦争は発生しない」、というものでもありません。
いずれにせよ、志位委員長におかれては、是非とも中華人民共和国とロシア連邦共和国に赴き、それぞれの国で「貴国も日本の憲法第9条と同じ条文を憲法に盛り込むべきだ」、と主張なさるのが筋でしょう。
憲法と同盟の問題
憲法第9条の問題点は「第2項」
もっとも、憲法第9条をよく読むと、次のように書かれています。
日本国憲法 第9条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
じつは、このうちの第1項の条文については、じつは、1929年に発効した「パリ不戦条約」の文言と、さほど大きく変わりません。しかし、第2項については、自然に読むと、(自衛戦争を含めた)あらゆる戦争を禁止したものではないか、と思えてなりません。
とくに、第2項末尾の「国の交戦権は、これを認めない」という、日本語としても極めて奇怪な文言の存在により、「たとえ日本が外国から侵略されたとしても、武器を取って戦うことは許さない」、という意味だと読み取れてしまいます。
(※ただし、「第2項については『自衛のための戦争』まで否定したものではない」、とする解釈もあり、実際、政府・防衛省は第2項を含めた憲法第9条全体について、「わが国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置を採ることを禁じているとは解されない」としています。)
個人的な理想を言えば、第9条を丸ごと廃止してほしいという気持ちもあるのですが、やはり、戦後70年以上、憲法改正を行ったことがないなかで、いきなり全面的に変更するのは難しいのも実情でしょう。
このように考えるならば、憲法第9条についても、たとえば次のような案が考えられるかもしれません。
第9条第2項のみを改正または削除する
第2項そのものを削除するか、あるいは「国の交戦権は、これを認めない。」の文言を削除する
第9条に第3項を付け加える
第9条第3項に「前項の規定に関わらず、防衛権を行使することを妨げない。」とする文言を付け加える
ロシアは国連常任理事国
次に考えねばならないのは、同盟関係です。
今回のロシアの行動は、国際法に照らして明らかな侵略行為でしょう。ただし、ロシア自身が国連安保理の常任理事国ですので、安保理がロシアに対し、非難声明を出そうとしても、ロシアは拒否権を行使することができます。
このあたり、個人的には一種の知的ゲームとして、「もしロシア以外の国連の全加盟国が国連を脱退し、『新国連』を作ったらどうなるのか?」などと考えないわけではありませんが、やはり、常任理事国である米国、英国、フランスなどが国連を脱退するというのは非現実的です。
やはり、侵略を防ぐためには、個々の国が最低限の自前の軍隊を備えるのに加え、ある程度はちゃんとした同盟関係を作り、仮想敵国を牽制することが大切です。
この点、日本は戦後、長らくの間、「自衛隊」という(いちおうは)軍隊に準じる組織を持ち、これに米国との同盟関係を重ねることで、旧共産圏(ソ連、中国、北朝鮮など)と向き合ってきましたし、1965年以降は韓国と国交を正常化したことで、「日米韓」という仕組みを国防の基軸に据えてきたのです。
日米韓3ヵ国連携の限界
ただ、この「日米韓連携」を巡っては、日米韓「三角同盟」などと俗称されることもあるのですが、公式には「同盟」ではありません。あくまでも日米同盟と米韓同盟の2つの辺が存在しているに過ぎず、日韓両国は同盟関係にはないからです。
それどころか、韓国が近年、とくに朴槿恵(ぼく・きんけい)政権時代あたりから、米国の同盟国でありながら、中国に傾斜する姿勢が目立ってきました。中国が主導する「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)に参加するなどの姿勢は、その典型例でしょう。
これは、冷静に考えると、日本や米国にとっては非常に危うい行動でもあります。
韓国では「米中両国の間で戦略的な曖昧さを維持すること」が国益だと信じ込まれているフシもあるのですが、「三角同盟」の一角が中国に取り込まれていることで、いざというときに「日米韓3ヵ国連携」が、想定通りには機能しない可能性が出てきたからです。
そして、もしも「日米韓3ヵ国連携」が有事に際し、事実上機能しないのだとしたら、そのような連携をあてにすること自体、日本にとっては無益であるばかりでなく、むしろ有害であり、危険です。
価値同盟と日本の行動
日本の活路は「FOIP」にあり!
だからこそ、安倍晋三総理やその後継者である菅義偉総理は、日本外交の主軸を、「基本的な価値を共有する国々」との連携に切り替えたのです(『近隣国重視から価値重視へ:菅総理が日本外交を変えた』等参照)。
日本時間の土曜日早朝、菅義偉総理は訪問先の米国で史上初の対面での日米豪印首脳会談に臨みました(厳密には、今年3月のテレビ会議を含めれば、首脳会談としては2回目ですが…)。少しインドのトーンが弱いというのは気になるところではありますが、ただ、今後は「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)が日本外交における基軸となることは間違いありません。まさに菅政権の最後の仕上げ、というわけです。クアッドではなくFOIPが重要先日の『日本外交は「クアッド+台湾」>「中露朝韓」の時代へ』では、「最後の最後まで仕... 近隣国重視から価値重視へ:菅総理が日本外交を変えた - 新宿会計士の政治経済評論 |
そして、この大きな転換がなされたがために、日本の安全が危機一髪で守られる可能性が出て来ました。
これが、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」という構想です。
現在のところ、FOIPに強くコミットしている国は、米国、日本を含め、世界にいくつか存在しており、とくに日米豪印4ヵ国の連携は「クアッド」と呼ばれています(ただし、今のところクアッドが「4ヵ国軍事同盟」に発展するかどうかは微妙ですが…)。
また、これに加え、少なくとも豪州や英国などでは、「ファイブアイズ」と呼ばれる連携に日本を招き「シックスアイズ」に発展させるべき、などとする主張も出てきています(『中国共産党が恐れる「シックスアイズ」こそ日本の進路』等参照)。
ファイブアイズ、という「同盟」があります。これは、米国、英国、カナダ、豪州、ニュージーランドの5ヵ国がおもに軍事情報などを共有するための協定ですが、これについて①たんなる軍事情報協定から資源・経済同盟に拡充させるべき、とする議論と、②これに日本を招き入れて「シックスアイズ」に発展させるべき、とする議論が、おもに英国や豪州の保守派の議員から提起されています。ただ、この議論に対し、中国共産党の機関紙である環球時報が、「米中対立局面で日本は米国の味方をするな」と主張しているのです。ファイブアイズファ... 中国共産党が恐れる「シックスアイズ」こそ日本の進路 - 新宿会計士の政治経済評論 |
安倍、菅両総理が辞任してしまい、また、現在の岸田首相がこうした構想にどこまで前向きなのかについては微妙ではありますが、国防は息の長いテーマです。
極端な話、岸田首相がこれらの構想を頓挫させたとしても、いずれ岸田首相が辞め、その次に総理に就任する人物が安倍、菅両総理の精神を引き継げば良い、という言い方もできるかもしれません。
結局は行動が大切
ただし、このあたり、当ウェブサイトでは『「シックスアイズ」は日本の行動の結果、自然成立する』などでも指摘したとおり、クアッドにせよ、シックスアイズにせよ、それらの枠組みが機能するかどうかを巡っては、結局は日本がどう行動するかにかかっています。
本稿はショートメモです。韓国メディア『中央日報』(日本語版)に本日、なにやら面妖な記事が出ていました。それは、「日本がファイブアイズに編入される」、というものです。まことに恐縮ですが、シックスアイズは「編入される」べきものではありません。日本の行動がほかの国々に信頼され、結果として自然成立するものです。普段から当ウェブサイトで報告しているとおり、外交の世界は「価値」と「利益」で把握するのがわかりやすいと思います。これは、①「基本的な価値を共有している国同士は仲良くできる」、②「戦略的な利益のた... 「シックスアイズ」は日本の行動の結果、自然成立する - 新宿会計士の政治経済評論 |
したがって、日本としては、まずは私たち一般国民が率先して、まずは憲法と国防に対する問題意識を改めて持つこと、それに続いて「友好国との連携」を強く意識することが大切ではないでしょうか。
そのうえで、現在の日米同盟を、たとえば「日米英3ヵ国同盟」、「日米豪3ヵ国同盟」、「日米台3ヵ国同盟」といった具合に重層化していくことが望ましく、その過程で、日本も「具体的な行動」を通じて諸外国からの信頼を獲得してく必要があると思うのです。
決して平坦な道のりではありませんが、日本国民ならばできるはず。
今国会における憲法議論などには、強く期待したいと思う次第です。
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>憲法9条をウクライナ問題と関係させて論ずるならば、仮にプーチン氏のようなリーダーが選ばれても、他国への侵略ができないようにするための条項が、憲法9条なのです。
つまり志位さんの主張が意味しているのは「ウクライナ憲法に我が国の憲法9条相当の内容があってもロシアに侵略されるのを防ぐことは出来なかった,だから日本にとっても他国からの侵略防止効果を9条に期待してはならない」ということですね.
言い換えれば,9条が必要なのは現代日本のような極めて平和主義的な国でなくて,ロシアや共産チャイナのような軍事力を背景とした侵略を厭わず実行する拡張主義的な国々こそ9条を憲法に追加することが世界平和のために不可欠と志位さんは主張したい訳ですね.
じゃあ志位さん,早速プーチンさんのところに行って「侵略者のお前は我が国の憲法9条をロシア憲法に追加しなさい」と厳しく叱ってあげて下さい.
おはようございます。「軍事力による侵略」という恐ろしい現実が平和ボケ日本にせまっていますが、日本のアチラ系の方々は、政治家やマスゴミばかりでなく映画界にもはびこっているということを思い出しました。
コロナ発生よりももっと以前で尖閣諸島も今ほど注目されていない時に、「空母いぶき」が映画化されました。原作は、「中国が日本の尖閣諸島に上陸して紛争が勃発し、F35Bを載せた空母いぶきが初の実戦に突入する」という時代を先読みした超リアルな秀作でしたが、映画は、「島しょ国Xが日本を侵略し」「最後は国連の艦隊が出動して紛争を終結させた」という与太話にすり替わっていました。
「中国を刺激するな」「国連が世界を救う」というプロパガンダを映画化した連中にもその心中(屁理屈)を聞いてみたい。
日共としては昔ソ連今中共が日本に武力侵攻しやすくするため
9条固持が党是なので、仕方ないかとw
さて
平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しよう
と決意した。われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に
除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。
個人的にはこの世に存在しないモノを当てにしていては安全も生存も怪しいし
利益のためなら武力行使当然、専制と隷従、圧迫と偏狭上等な現実を踏まえて
前文の全面改訂を望みます
>日共としては昔ソ連今中共が日本に武力侵攻しやすくするため
>9条固持が党是なので、仕方ないかとw
確か現行憲法が成立してさほど経っていない大昔(と言っても敗戦後ですが)には,憲法9条に唯一反対してたのが日本共産党だった筈なのですけれどね.「独立国家としての主権を損なう」とか何とかという実に筋の通った反対理由で.
宮本顕治時代の日本共産党は自主独立路線でソ連とも共産チャイナとも袂を分かっていたので,自主独立には軍隊が不可欠だと考えていたのでしょう.その軍隊が国のためでなく党のためであるとしても,ですが.
共産党が9条大好きになったのは,不破哲三が北京と仲直りして自主独立を捨ててからですね.
日本共産党と憲法9条との関係の歴史に関しては,元日本共産党員さん(でしたっけ,ハンドル名が間違っていましたらどうか御容赦下さい)あたりが解説して下さると有難いのですが.
ニッキョウの能書きはともかく私の経験だと
「ファントム1機で小学校が3校整備できる」とか立派に
反戦行為(相手国の軍備縮小を目論む戦争行為)してたので
それなりにクレムリンや中南海から資金提供されていたのではと
思ってます
中南海は、細菌戦研究部隊を題材にしたとされる小説をアカハタに
連載し始めたあたりでしょうか
偶然にも,共産党が9条に反対したという件に関して池田信夫氏がアゴラに記事を書いているのを見つけましたので,以下に示しておきます.
憲法9条は「他国への侵略を防ぐ条項」か
https://agora-web.jp/archives/2055286.html
池田 信夫
2022.02.25 13:16
(以下,引用は上記記事より)
この記事の中で,9条が他国を侵略しないことだけを目的としており,日本自身の平和(他国から侵略されないこと)を保証することは全く考えていないどころか,1946年の国会で吉田首相は日本が再び戦争を引き起こすことがないように日本の自衛権さえも否定して草案(の中の9条の原型)の妥当性を主張する次の答弁をしています.
>吉田茂:近年の戦争は多くは国家防衛の名に於て行なわれることは顕著なる事実であります。故に正当防衛権を認むることが偶々戦争を誘発する所以であると思うのであります。又交戦権抛棄に関する草案の条項の期する所は、国際平和団体の樹立にあるのであります。
そこにある通り,吉田が我が国自身の自衛権(吉田の答弁では「正当防衛権」と呼んでいるが)を認めない理由は自衛の名の下にしばしば戦争が始められて来たことにあります.
これに対して共産党の野坂参三は次のように他国を侵略する戦争は悪だが,他国から侵略された側が祖国を守ろうとする戦いは前者と区別すべきだという趣旨の次の質問をすることで我が国が自身を守るのに不可欠な戦力や交戦権さえ否定する9条に対して反論した訳です.
>野坂参三:二つの性質の戦争がある。一つは正しくない不正の戦争である。是は日本の帝国主義者が満州事変以降起こしたあの戦争、他国征服、侵略の戦争である。同時に侵略された国が自由を護る為の戦争は、我々は正しい戦争と云って差し支えないと思う。
>此の憲法草案は戦争一般の抛棄と云う形でなしに、侵略戦争の抛棄、斯うするのがもっと的確ではないか。
今の左翼政党もせめてこの野坂による批判ぐらいのリアリズムがあれば,少しは議論が出来るのでしょうが,もはや彼らは現実を見ない空理空論の世界で自慰行為をしているだけに等しい存在になり下がってますからね.ほとんどの国民から見捨てられてしまうのは当然と言えば当然です.
余談ですが,以上に引用した吉田茂の答弁から,明らかに現在の自衛隊の合憲性を主張するロジックとして使われている「憲法は『我が国は自衛権を放棄する』とは書いておらず自衛権の存在までは否定していないから,自衛権の行使手段としての自衛隊は憲法9条に違反しない」等の珍解釈は完全に間違っており,9条の誕生時の意図に従えば,自衛隊は完璧に9条に違反する違憲の存在だと結論せざるを得ません.
無論,私は自衛隊でなく9条のほうをさっさと削除すべきだと考えていますが,こうも明確に法律に反している状況を放置し続けるのは,我が国の法治国家としての根幹が疑われるので,解釈改憲なんかで誤魔化し続けるのではなく,この違憲状態は何を措いても最優先で解消されねばならない考えています.
本ブログ紹介の志位さんの憲法9条SNSに集まっている意見を見ていたらすごいの発見。「神宮外苑の100年の森900本近くを伐採なんて有り得ません」by 福島みずほ。いやーほんと〇▽×。
日本がまともな国であれば、
今が、自国領土である、北方領土奪還の好機であることに気づくだろう。
そしてそれが、ウクライナ侵略の歯止めにも、なるだろうことにも。
ロシア政府・軍の視点がウクライナという彼らにとって西側に向いている時に日本が北方領土奪還戦を仕掛けるというアイデアに関しては,ロシアによるウクライナ侵攻の可能性が出て来たという初めのころのこのブログのエントリのコメント欄に私も書いたことがありますが,その際に明確に述べました通り,ロシアから反撃として日本本土への核攻撃を受けないために日本がモスクワやサンクトペテルブルクなどのロシアの主要都市(ヨーロッパロシア)まで届き焼き払える長射程の核ミサイルを日本が配備していることが絶対的に不可欠な前提条件ですよ.
今の自衛隊の戦力では仮に北方領土奪還戦闘に勝利できるとしても,ロシアから「さっさと撤退しないと日本本土を核で叩くぞ」と核による恫喝を喰らえば撤退するしかありません.アメリカがいざという時に全く当てにならないことは今回のウクライナで証明されました.
ソ連解体時にウクライナには旧ソ連軍の相当量の核兵器が配備されていたが,ウクライナが旧ソ連の核兵器を放棄するようにという強い要求はロシアからだけでなく「いざという時には守ってやるから」とアメリカからも強く要求されたので,ウクライナはそれを信じて核兵器を放棄したという経緯があったと記憶しています.しかし,今回,アメリカはいとも簡単にウクライナと交わした約束を破り見捨てました.
ですから,北方領土を巡る日露戦争でもロシアからの核恫喝があればアメリカが日本を見捨てるのは確実です.(まして,日本はウクライナと違ってアメリカから多額の貿易黒字を稼ぎ続けて来たので,アメリカからすれば日本に金を奪われ続けて代わりに失業を押し付けられていると感じて来たのは確かです.ウクライナはアメリカにとって単に関心がないから守らないだけですが,日本の場合はその没落がアメリカにとって嬉しいという部分が確実にありますから,アメリカとしてはチャンスがあれば日本を見捨てたいという動機があることになります)
例えば,
1.日本国民の圧倒的多数が国防や領土に関してまともな意識を持ち,
2.9条もとっくに憲法から削除済で,
3.捕虜の取扱いを定めるジュネーブ条約等の国際法上での自衛隊の立場も今のあやふやなものでなく確実に一人前の軍隊としての扱いが保証されており,
4.更に,国連憲章での敵国条項の削除に既に成功している,
と仮定しても,核弾頭を搭載しヨーロッパロシアまで届く長射程の戦略弾道ミサイルを搭載した原子力潜水艦を何隻も同時に遊弋させられるだけの核戦力を日本が保有している(つまりロシアが核恫喝をして来たら「そちらが発射すればこちらもそちらの主要都市全てを核で焼き尽すぞ」と言い返せる)のでない限り,日本から北方領土奪還の対ロ戦を仕掛けることは不可能です.
志位和夫委員長は内心冷や汗をかいていたりするのかな?
こんな詭弁未満を堂々と言い放っても、共産主義そのものや憲法九条に対する目は
どんどん冷たくなっていくのは避けられないでしょうし。
日本共産党の寿命は志位和夫委員長の寿命と同じ、と考えていたのですが……
こりゃあ案外、この人が生きている内に終わりが来るかも?
志井さんの言ったのは詭弁でなく事実だよ
近代史を少し勉強したら将来東大に行ける可能性皆無の平凡な中学生にもわかることだから今更感もあるが
つまり、あなたの言いたい事は
「憲法9条のせいで日本は侵略戦争を仕掛けたくても仕掛けられないと
言う志位和夫委員長の主張は正しい」
「憲法9条が日本を守っているかどうか、他国の侵略を防げるかどうか
志位和夫委員長が触れていない事には興味がない」
の2点でよろしいでしょうか?
勉強したら→勉強しても
句読点を付ける練習をしましょう
頑張って下さいw
句読点は付けるべきだったが
「勉強したら」を「勉強しても」に変更したら意味が取れなくなるでしょ
『「9条で日本を守れるの?」ロシア侵攻で懸念噴出、共産は危機感』
https://www.sankei.com/article/20220225-VBJ5AZA6UFPLVALR6WQEO7F2UU/
>プーチン氏のようなリーダーに率いられた覇権国家が日本への侵攻を試みた場合の9条の効力は不透明だ。日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は「志位さん、共産党はこれまで9条で他国から侵略されないと仰ってたのでは?」と反応した。
>自民党の細野豪志元環境相も「論ずべきは、憲法9条があれば日本はウクライナのように他国から攻められることはないのかということ。残念ながら答えはノーだ」と発信。
昔だったらマスゴミ発信の情報には赤旗で対抗できたが、SNSの発達で逆風がもろに浴びせられるようになっている。自身もSNSで反撃しても、論点が浮き彫りになるだけ不利になるのは否めない。
果たして憲法9条のある国でプーチンさんがトップに立ったとして、他国への侵略を諦めるだろうか?
いやあり得ないでしょう。そもそもロシアはプーチンさんの手で憲法改正を何度もしている。例え就任段階で憲法9条があっても何の障害にもならない。
日本で憲法改正を阻んでいる国会議員の3分の二発議条項をプーチンさんならクリア出来るからね。
だから日本が憲法改正動きを見せた瞬間に国連加盟国が軍事制裁するのだよ
これは国連の決議を待たず加盟国自身の判断で行えることである
国連の敵国に対する軍事制裁は国連憲章違反ではなく国連の推奨事項だからどんどんやって良いこと。もちろん侵略戦争でもない
ドイツやイタリアは別の国になったという建前で敵国から外れたが、日本は依然として国連の敵
つまり、そういうことだ
いい加減なことを言うな。敵国条項はいまでもドイツも対象にしているよ。
国防軍を持つドイツが軍事制裁されないのはなぜだ?
ドイツではなくナチスが悪かったという論理でドイツはセーフ
日本はセーフという論理は成立していない
外務省のパンフによると、日本、ドイツ、イタリアは同じ立場、共に敵国条項の対象のようです。
一方、麻生さんの答弁によると、敵国条項は国連総会で死文化が決議済みとのこと。ですから、これを根拠に加盟国が旧敵国に対し、軍事制裁するのは難しいのではないでしょうか?
日本、ドイツ、イタリア等に対し軍事侵攻が行われれば、それは単なる侵略と見做されるのでは。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/pub/pamph/pdfs/un_jp1.pdf
より
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旧敵国の具体的な国名は、国連憲章には明記されていませんが、日本、ドイツ、イタリア、 ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、フィンランドの7ヵ 国を指すものと考えられています。
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https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a171569.htm
より
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二〇〇六年四月六日の参議院外交防衛委員会において、麻生外相(当時)は、「敵国条項につきましては、一九九五年、今から約十一年前になりますけれども、そのときのいわゆる国連の総会で死文化、死んだ文章、既に死文化しているとの認識を示す決議案というものが圧倒的多数の賛成で既に可決をされておりますんで、死文化したというのはもう現実であります。
以下略
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あの外務省がはっきりと言うくらいだから、唯一日本だけが敵国なのは明らか
麻生の答弁など何の意味も無い、廃止されてないのだから普通に生きているでしょ
ピヨピヨ
五月蝿い菌だな
ロシア軍の侵攻のペースは早く、そろそろキエフが、陥落しそうだという報道が、出てきました。
さて、共産党は「憲法9条は、国を守る」と言っていたはずです。
9条信者を含む改憲否定層は、憲法9条が国民を守るのでは無く、国民が憲法9条を守る事を重要視して、現実的な安全保障が、どのように確保されているかを無視します。
ウクライナ国民の声を聞けば、彼らが自由と平和を望んで「戦争したく無い意思」を持っている事は明らかです。
力による現状変更を肯定する国が存在する限り、自由と平和は憲法に書いてあるだけで、実現出来るものでは無いという実例が、また一つ増えたようです。
憲法9条は「本土決戦」しか認めてないので、本土決戦の予防措置は悉く違法なんでしょ。
本土決戦の定義を「軍事直接衝突」としている時点で間違いではないかなとは思うのですが
いつも知的好奇心を刺激する記事の配信ありがとうございます。
管理人様>「貴国も日本の憲法第9条と同じ条文を憲法に盛り込むべきだ」、と主張なさるのが筋
お優しいですね(笑)。
憲法9条を字義通り適用されていれば自衛隊は一切持てずロシアの占領下にあり、当然侵略の為の動員を憲法9条は止める事はできませんので、日本人は侵略の最前線に立つ事になります。
正しくは「9条をキチンと適用し、貴国の侵略に加担できず申し訳ございませんでした。せめて自分だけでも貴国に役立たせてください」と言って、9条教徒全員ウクライナの最前線にロシアの「侵略の尖兵」として赴き、銃爪を引かなければ自分が死ぬ戦場の理を死ぬまでの短い間だけでも十二分に堪能するべきと思いますね(笑)。
もちろん日本は彼らが出国時に日本国籍を剥奪し永久に日本国籍を与えない様にして、侵略の尖兵になる罰をキチンと与えるべきと思います。
以上です。駄文失礼しました。
別に上記は突飛でなく、元寇の南宋兵やベトナムでの文革派の人間、朝鮮戦争の国民党支持者等、敗北した男性に普通に訪れた「普通のこと」です(笑)。