こういうことが続けば、長い目で見て、日韓関係は確実に傷つきます。何の話かといえば、一部メディアが相次いで、「政府が佐渡金山の世界遺産登録を見送る方針だ」と述べたことと関連しています。そして、こうした状況を見ていると、今から約9年前に、エドワード・ルトワック氏が上梓した『自滅する中国』という書籍の一節を思い出さざるを得ないのです。
世界遺産登録見送り?一般読者、自民党保守派などが反発
「2011年12月14日には『従軍慰安婦』を表現する上品ぶった韓国人少女の像が日本大使館の向かい側で除幕された。<中略>これは韓国に全く脅威をもたらさない国を最も苛立たせるような行為であった。<中略>戦略面で現実逃避に走るのは<中略>、国際政治に携わる実務家たちの力や、同盟国としての影響力を損なうものだ。さらにいえば、これによって実際に脅威をもたらしている国に威嚇されやすくなってしまうのだ」。(エドワード・ルトワック著『自滅する中国』P234より)
ユネスコ・世界文化遺産の申請に、文化審議会が佐渡金山を選定したところ、韓国がこれに対し猛反発しており、一部では日本政府が推薦を見送ると決めた、などとする報道もあります。
韓国反発で佐渡金山の世界遺産推薦見送りへ…「南京」では日本が反発、「逆の立場に」
―――2022/01/20 08:27付 読売新聞オンラインより
佐渡金山の世界遺産推薦見送りへ 政府
―――2022/1/21 00:41付 産経ニュースより
読売新聞や産経新聞は、いずれも「複数の政府関係者が明らかにした」として、政府が佐渡金山の世界遺産推薦を「見送る方向で調整に入った」、などとしています。
この点、『Yahoo!ニュース』やツイッターなどのネット上では、「やっぱり岸田(首相)は弱腰だ、失望した」、「韓国の難癖に対し折れるという前例をまたひとつ作った」、といった一般読者・一般ネットユーザーからの批判も、かなり寄せられているようです。
これに加えて、上記産経などの記事によれば、自民党内でも保守派を中心に反発が高まっている、などとしており、さらに次の時事通信の記事でもわかるとおり、安倍晋三総理は「論戦を避ける形で登録を申請しないのは間違っている」、「ファクトベースで反論を」と述べているそうです。
佐渡金山、反発には反論を 安倍氏―世界遺産
―――2022年01月20日14時55分付 時事通信より
少し慎重に判断すべき
もっとも、本件については、「現時点で日本政府が世界遺産推薦を見送ると決定した」と判断するには、少し早い気がします。
そもそも複数のメディアが「推薦見送り」報じたということは、「政府内で本当にそのような調整がなされている」という可能性だけでなく、「政府側がわざと一部のメディアにリークして、世論の反応を伺っている」という可能性もあるからです。
実際、次の時事通信の記事では、現時点では「政府内で推薦見送り論が強まっている」とは記載されていますが、「推薦見送りを決めた」とは記載されていません。
「佐渡金山」推薦に見送り論 保守派は圧力、岸田首相の判断焦点
―――2022年01月21日07時28分付 時事通信より
このため、現時点で「佐渡金山の推薦が見送られた」と決めつけるのは、少し性急かもしれません。
ただし、こうした「見送り論」が出て来る理由については、少し補足が必要でしょう。
読売の記事によると、「世界遺産委員会が一度不可と判断した推薦候補がその後に登録されたケースはない」としています。つまり、韓国の「朝鮮人強制労働」という主張に対し、ちゃんと準備しないままで世界遺産推薦に踏み切ってしまうと、その後は世界遺産登録ができない(かもしれない)、という判断です。
その意味では、もしも政府内の「見送り」の論拠が「朝鮮人の強制労働が行われていた」という韓国側の主張に対し、国際社会が納得するようなかたちで反論の準備をするためだ、というものであるならば、そこまで感情的に反発する必要もありません。
(※もっとも、個人的に岸田文雄首相には「決められない」「判断先送り」という悪癖があると懸念しており、今回の決定が「決められないから先送り」の結果なのかどうかについても、見極めが必要だとは思う次第です。)
日本政府の過去の「チョンボ」
ところで、ここで思い出さねばならないのは、2015年7月の、佐藤地(さとう・くに)ユネスコ大使(当時)の “forced to work” 発言でしょう。長崎県端島(いわゆる「軍艦島」など)の世界遺産登録にあたって、日本側はこんな趣旨の発言をしたのです。
「日本は非常に多くの朝鮮人を含めた労働者がいくつかの場所で、1940年代に厳しい環境の下、自らの意思に反して連行され、強制労働に従事させられた<中略>ということの理解の促進に向けた行動を取る準備がある」。
これについての詳細は『ユネスコ軍艦島遺憾決議、日本は「根元を断つ」努力を』あたりでまとめていますが、本当にマヌケとしか言いようがありません。
不法行為の全コストを、利息付きで韓国にお返ししよう個人的におそれていた事態が実現しました。明治期の産業革命施設の世界遺産登録を巡り、2015年7月に日本の外務省が切った「空手形」が、ブーメランの形で返ってきたからです。複数メディアの報道によれば、ユネスコ世界遺産委員会は22日、「軍艦島の朝鮮人強制連行・強制労働に関する展示方法や展示内容が不十分」とする趣旨で、日本を非難する声明を全会一致で採択したのだそうです。結論からいえば、これについては「放置」せざるを得ず、かわりに「根元を断つ努力」をしなけれ... ユネスコ軍艦島遺憾決議、日本は「根元を断つ」努力を - 新宿会計士の政治経済評論 |
いちおう、外務省としては、この発言については次のような説明(というか釈明)をしています。
- 「意思に反して連れて来られ(brought against their will)」と「働かされた(forced to work)」との点は、朝鮮半島出身者については当時、朝鮮半島に適用された国民徴用令に基づき徴用が行われ、その政策の性質上、対象者の意思に反し徴用されたこともあったという意味で用いている
- 今回の日本代表団の発言は、従来の政府の立場を踏まえたものであり、新しい内容を含むものではない
- 今回の日本側の発言は、違法な「強制労働」があったと認めるものではないことは繰り返し述べており、その旨は韓国側にも明確に伝達している
しかし、こうした外務省の説明だと、国際社会では「朝鮮人の強制連行の事実があったと日本政府が認めた」という印象を覆すことなどできません。当時の日本が「韓国側の主張は事実ではない」ときちんと否定しなかったことが、今日にまで禍根を残している格好です。
以上のような経緯を踏まえるならば、個人的には、佐渡島の世界遺産登録を見送るという判断は、止むを得ない側面もあると考えています。
というよりも、韓国が仕掛けて来る「歴史プロパガンダ」に対しては、個別で対応していてはキリがない、という側面があるように思えてなりません。
むしろ、自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、竹島不法占拠問題といった、韓国が日本に対して仕掛けているさまざまな不法行為とともに、これまでに日本が受けてきた損害を回復させるという意味では、まとめて何らかの形で解決を付けなければならないのではないかと思う次第です。
長い目で見て日韓関係はどうなる?
もっとも、本件を巡ってもうひとつ、個人的に痛感したことがあるとしたら、こうした一連の騒動が日韓関係に対し、決して良い影響を与えることはないだろう、という点です。
韓国の世論から見れば、「日本に勝った」という精神的満足は得られるかもしれませんが、長い目で見れば、こうした行動のひとつひとつが着実に日韓関係を毀損していきます。
この点、米国の政治学者で米戦略国際問題研究所(CSIS)のシニアアドバイザーでもあるエドワード・ルトワック氏は9年前に執筆した『自滅する中国』(日本語版は芙蓉書房出版、2013年7月24日第1刷発行、翻訳者は奥山真司氏)の234ページ目で、こんなことを指摘しています。
- 2011年12月14日には「従軍慰安婦」を表現する上品ぶった韓国人少女の像が日本大使館の向かい側で除幕された
- これは韓国に全く脅威をもたらさない国を最も苛立たせるような行為であった
- 戦略面で現実逃避に走るのは、国際政治に携わる実務家たちの力や、同盟国としての影響力を損なうものだ
- さらにいえば、これによって実際に脅威をもたらしている国に威嚇されやすくなってしまうのだ
これを約10年前の時点で指摘していたルトワック氏の慧眼には、改めて驚きます。
たとえば『ついに日韓ハイレベル防衛交流「ゼロ回」に=防衛白書』などでも触れたとおり、日韓の「ハイレベル防衛交流」――「防衛大臣、防衛副大臣、防衛大臣政務官、事務次官、防衛審議官、各幕僚長」が「それぞれのカウンターパート」と実施する2国間会談――が滞っていることを思い出しておくべきでしょう。
本稿は、速報です。ついに韓国との「ハイレベル交流実績」が「ゼロ回」になってしまいました。コロナ禍のために対話が停滞しているためなのか、それとも「それ以外の理由」があるのかはさておき、事実として、防衛省が本日公表した『令和3年版防衛白書』によれば、韓国は昨年4月からの1年間で「交流実績ゼロ」だったのです。「竹島」云々より、むしろこちらの方が重要なのかもしれませんね。ハイレベル交流実績以前の『ハイレベル防衛交流面でも大幅に後退していた日韓関係』で、過去数年分の防衛白書を確認したところ、韓国との「... ついに日韓ハイレベル防衛交流「ゼロ回」に=防衛白書 - 新宿会計士の政治経済評論 |
過去数年分の防衛白書の記述を確認すると、2021年度はついにこのハイレベル防衛交流の回数がゼロ回になってしまったことが確認できます(図表)。
図表 ハイレベル級協議の開催回数(※クリックで拡大)
(【出所】過去の防衛白書より著者作成)
また、従来の韓国は、日本にとって常に3番目の貿易相手国でしたが、近年、貿易額では台湾が韓国に代わって日本にとっての「3番目の貿易相手国」に浮上することも増えてきました(『日本はモノづくり相手を韓国から台湾に切り替えるのか』等参照)。
10月分の貿易統計からは、台湾が日本にとって引き続き3番目の貿易相手国であることが判明しました。といっても、4番目の貿易相手国である韓国と比べると、その差は肉薄しています。ただし、もしも当ウェブサイトが考える「日本企業がモノづくりのパートナーを韓国から台湾にシフトさせている」とする仮説が正しければ、いずれ「台湾>韓国」という流れは完全に定着するかもしれません。普通貿易統計・10月分最近、当ウェブサイトで毎月のように確認するようになってきた統計のひとつが、『普通貿易統計』という統計データです。その... 日本はモノづくり相手を韓国から台湾に切り替えるのか - 新宿会計士の政治経済評論 |
さらには、『日本の金融機関にとって韓国は「1%少々の国」だった』でも触れましたが、日本から見て韓国は、金融的に見て、極めて重要性が低い国となりつつあります。
「日本にとって韓国の重要性は1%少々だ」――。こう述べると、多くの人が反論するでしょう。「いや、韓国は日本にとって3番目ないし4番目の貿易相手国であり、切っても切れない関係にある」、と。しかし、「国際金融の面では」、日本にとって韓国が1%少々のシェアしかない国である、というのは、確たる統計的事実です。最終リスクベースで見て、日本の国際与信全体に占める韓国の割合は、1.05%なのです。外国に流れる日本のカネ土曜日の『日本から溢れ出た5兆ドルもの国際与信は欧米に向かう』では、以前から何度となく当ウェブ... 日本の金融機関にとって韓国は「1%少々の国」だった - 新宿会計士の政治経済評論 |
このように考えていくならば、次の10年で日韓関係がどうなっていくのか、なんとなく想像がつくと思ってしまう次第です。
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毎日の更新御疲れ様です。韓国としてはまたしても、岸田氏が折れたと狂喜するでしょうね。
これほど韓国主張にファクトがない事例が続いているのに、日本側は検討するとしてしまった。
ここから推薦続行するのは、罠でも仕掛けるつもりならいいのだけど?例えば韓国の主張する労働者1140人の氏名と労働期間資料を【韓国側で公開】する様に要求するとか。日本側に提出しても明治期の佐渡金山に無関係なので提示しないとか。捏造&嘘つきを根拠に再度推薦にちてもいいな。
自己レスです。日本政府の今回の失態にはメディア対応は早かったが、日本海ガス油田開発に対して韓国がその座標を要求した件は大分反応は鈍いね。駐日韓国大使は見たくなかったが。
googleニュース検索ではこの記事は読売と産経系が目立ちますね。いつぞやの文在寅迎賓館歓待記事を思い出します。
韓国への反論準備のための一時的後退なら、官房長官あたりからそのように発表があるのでしょう。(当然、ありますよね?)
しかし、韓国の難癖はだいぶ前から報道されているので、とっくに反論準備はできててもおかしくないと思いますが。対象は江戸時代だそうで反論は容易だと思うんですが。
今まで何も準備してなかったんすかね?
その準備は安倍・菅政権のときにすべきですが、していなかったということですよね。その当事者である安倍さんがこの件で政権に意見をいうのはおかしいということです。しかも、管轄の文科相は安倍派が大臣を歴任しています。
安倍さんは正しい、安倍さん以後、特に岸田政権は正しくないとう観点はそろそろ卒業したほうがいいと思います。安倍さんだって、危うい失策はたくさんあります。特にロシア外交は、あのまま安倍さんに任せるのは危険でした。
>安倍さんは正しい、安倍さん以後、特に岸田政権は正しくないとう観点はそろそろ卒業したほうがいいと思います。
私、そんなこと書いてます?
なるほど,YTさんは,「岸田さんは前任者に全て用意しておいてもらわないと自分では何も判断したり企画・実行したり出来ない全くの無能者だ」という主張を婉曲語法で表現されたのですね.
ついでに言えば,外国の顔色を窺って協調するのが大好きな岸田さんは,対立ウェルカム&嘘吐き韓国叩き上等な安倍・菅さんらの用意していた対処法(当然ながら対立路線ね,例えば佐渡金山での徴用が違法だという韓国の主張を証拠に基づいて徹底的に論破し,韓国人が最も嫌う世界の面前で韓国の嘘を暴いて韓国に恥をかかせる,とかね)を拒否した(けれど代案を考えるのが面倒だから取り敢えず延期で逃げた)という可能性も大いにあるんですがね.
まさか,安倍・菅政権が岸田さん好みの対応策を用意していなかったのが悪いなんて言いたいのかな,岸田マンセーな(&安倍・菅嫌いもかな?)YTさんは?
元ジェネラリスト様
私も準備していて当然だろう、と思います。
端島と同じ対応ぐらいしか準備ができていないで、佐渡の話を出しているならマヌケもいいところだと思います。
政府はまだ公式には延期するとは一言も言ってません。単に見送る方向というマスコミ報道があるだけです。
反論準備のためかどうかも不明な時点で韓国への反論の準備ができてないと批判するのは行き過ぎな気がします。
推測になりますが、岸田さんが見送りの方向で与党の有力議員に根回しを始めたのではないでしょうか。その反発が出てるように思います。
いずれにせよ、安倍元総理が良い牽制球を放ってくれました。退任後もいい仕事してます。ファクトで反論して、それでユネスコで韓国との間で紛糾して登録が実現できなかったとしても毅然たる態度を貫いてほしいですね。
韓国は日本が何を配慮したところで反日は変わることはないですから、もはや遠慮は無用でしょう。
>韓国への反論準備のための一時的後退なら
「なら」と、仮定の上でのコメントですが。
しかも本記事でも確定でないことを強調しているわけですから、このコメント欄では仮定であることは共通認識だと思いますが。
直接のレスはしませんが、このスレにまとめレスです。
> 私、そんなこと書いてます?
これは、私の勘違いです。別の掲示板で、この原因は安倍氏にもありますよと指摘して四面楚歌になったことがあるので、被害妄想でした。
> いずれにせよ、安倍元総理が良い牽制球を放ってくれました。退任後もいい仕事してます。
いまだにこういう意見があるのは不思議なのですよ。高市氏が牽制球を投げるのはいいのですが、当事者であった安倍氏が他人事のように表にでるのは違和感があります。
> ファクトで反論して、それでユネスコで韓国との間で紛糾して登録が実現できなかったとしても毅然たる態度を貫いてほしいですね。
気軽に怖いことを書いていますね。登録が実現できなかったら佐渡金山はユネスコの枠組みでは今後も世界遺産になれないと元記事に書いてありますよ。佐渡の人はすごく落ち込みますよ。
安倍氏はそうなるリスクがあるのに、100%勝てる保証もない論戦をやれと、現政権にいっているわけです。安倍氏自身は5年前に負けましたよね。岸田氏のせいにしていますが、当時首相の安倍氏も連帯責任です。
なんで、みんな安倍氏に甘いですよね。安倍氏は自分が当事者でやって失敗したことを現政権に責任転嫁していることがよくあります。しかも、たちが悪いことに、本人もその支持者もそれに気づいていないところが怖いのです。
このブログぐらいです。5年前のチョンボを説明しているのは。
何のために首相とは別に外務大臣がいて外務省を統括しているのか良く考えようね.
YT様、レスありがとうございます。
確かに佐渡の方には気の毒ではありますが、私は佐渡の世界遺産登録よりも、強制労働について誤った認識に反論していく方が国益としては重要であり、更に韓国の批判に屈したかのような外形を作り出し、韓国を増長させるようなことは避けるべきという考えです。
金山は観光資源としてはだいぶ地味です。世界遺産の石見銀山にも行ったことがありますが、地味なせいか世界遺産登録しても観光客はそれほど多くないように思いました。最近、世界遺産は世界中で数が増え、行ってみたらたいしたことないと感じるものも時々あって価値がインフレしてるように感じてます。
なお、登録が否決されたら二度と世界遺産になれないのではなく、一度否決されたものがその後登録された前例がないので登録は極めて困難になるかもしれないという方が正確だと思います。
私もムッシュ林さんの意見に賛成です。
論戦の結果、登録されなければ佐渡の方は確かに落ち込むでしょう。しかし、日本の国民としてありもしないことを論戦に参加せずに認めることの方が遥かにマイナスが大きいと思います。
待っていれば有利な状況になるのであれば、そういう戦略もありますが、K国に関してはそれはないと思います。めんどくさくても、煩わしくてもキチンと反論すべです。
>被害妄想でした。
YTさんには以前にも同様のあらぬ指摘をされた記憶があります。
岸田氏に批判的な意見はすべて安倍肯定の裏返しに違いない、という前提をおいて人と話をすれば、議論は混乱するだけでしょう。
少なくとも私はそんな考えは持っていません。
対話相手を十把一絡げにしてしまうのではなく、一人として全く同じ意見の人などいない、くらいで臨んだほうが炎上確率は下がると思います。
「意見が違えば敵」というわけでもないでしょう。意見の違いを認めたほうが楽しいですよ。
まず、元ジェネラリストさんがそうだと言っている訳ではないですが。
>岸田氏に批判的な意見はすべて安倍肯定の裏返しに違いない、という前提をおいて人と話をすれば
同時に、自分は以前に岸田氏に対して「もうちょっと様子を見る余地はあるんじゃない?」程度の、少しでも寛容な意見に対し、岸田信者に違いないという前提での罵声コメントも見掛けたことあります。
「意見が違えば敵」というわけでもないというのは、全くの同感なのですが。
前提をおいて人と話しをしないというのは、YTさんとは逆の立場の人にも心がけて欲しいものだなあと、端から見ていて思ったりしました。
人の意見に意見するなら、まずもとの意見をよく理解してからは最低限ですよね。そこで話し相手に対する敬意の程度も測れます。
ところで、「立場」ってなんでしょう?
「○○だから△△」と根拠があって意見があるはずなので、そこには立場という概念は出てこないはずなんですが。
「〇〇の立場だから△△」って変ですよね?
ネット上に溢れる「擁護」という言葉にも私はとても違和感を感じます。こっちを批判すればあっち擁護とか。
立場に捕われて、どっち側の人間だからこう主張する、ということになると、韓国のウリナムと同じレベルになっちゃうと思います。
>ところで、「立場」ってなんでしょう?
「〇〇だから△△」という意見なり主張をする立場となった。というだけではないでしょうか?
勿論、これが逆に「〇〇の立場だから△△」という主張の仕方になっちゃっている人もいるでしょうけど。
「こっちを批判すればあっち擁護」という考えに違和感を覚えるのは同感です。
つまりそれは、「〇〇だから△△」と考えて意見を言って、たまたまその問題についてはそう主張する立場になったっていうだけなのに。
「〇〇の立場だから△△」なんだって思われてしまうっていうことですものね。
立場というのは、根拠の後に意見と同時に出来るものであって。意見の先にあるべきものではないと思います。
そしてまた、意見を見て「〇〇の立場だから」という前提で考えるのは避けるべきものなのではないかと。
本当に危なっかしい首相やね。
今のところ、大きな失点はないと思うけど。
いつかとんでもないミスするのでは。
素人にも明らかなチョンボはしないと思うけど
安全パイばっかり切って、リスクを取って勝負すべきところでも勝負できず
大物手の振り込みこそないものの、自分はダマの平和1回しか上がれなくて
でっかくマイナスする展開が予想できる
五輪外交ボイコットのころから、ポピュラーな意見に迎合せず、一歩引いて冷静に分析されているブログ主らしい記事ですね。
事前クレーム制度というのは、従軍慰安婦や南京大虐殺を世界遺産にすることを防ぐために、日本が主導的に導入した制度です。今回はそれが逆用されたということです。佐渡金山の登録ハードルがあがったのは残念ですが、中国や韓国がユネスコを悪用する情報戦を防ぐには必要な制度でもあります。そういう状況のもとで佐渡金山を登録するにはまだ準備が足りていないと思います。
そういう背景があるのを知っている当事者なのに、やたら強硬な意見を言って現政権の選択肢を狭める元総理大臣について、個人的に彼の政治資質を一度統括する必要があると思っています。(保守系ブログではまだ時期尚早かもしれません。コメント欄が荒れて読者が減りますからね。)
安倍元首相を過大評価しすぎるべきではない、と言う論点は一理あると思います。
「あくまでも今までの総理に比べれば功績が突出しているだけで、完璧には程遠い。
ただし、そもそも政治家だろうと君主だろうと人間に完璧など求めるべきではない」
が私の評価なので、保守界隈で安倍元首相に頼りすぎな面があるのは心配です。
ただ、同時に「そうなっても仕方がない」とも思います。
安倍元首相程”敵”に親の仇のごとく攻撃されまくった人は居ませんから。
未だにモリカケサクラの呪文を唱え続けている野党支持者が少なくないのを見ると、
批判的に反応されても仕方がないかと。
私としては安倍元首相には今後は「タカ派」として活躍して欲しい所です。
岸田首相に関しては評価を保留しているので、どう転ぶか分かりませんが。
あっさり引っ込めて、かの国にとっては、久々の攻撃材料を摘み取ってしまうことで、かの国のリアクションを見てみたい気がするのは、私が意地悪な性格のせいです。
一時勝ち誇ったリアクションは予想の範囲内ですが、攻撃ネタを取り上げられて、高まったリアクションを維持したいけど維持出来ずに「あぁー、まだそんなこと言ってんだ」くらい、未練たらたらのかの国に常態を見たいのです。
でも、この段階で抗議してくるなんてほんとせっかちだなと思います。私だったら最後の最後に潰しにかかるけど。意地悪だから。
この案件については、世界遺産登録を諦める以外に方法は無いと思います。
大多数の韓国人は、大韓民国憲法前文に明記されているとおり「大日本帝国による朝鮮併合は、国際法上、違法・無効」と信じていますから、併合中の朝鮮半島出身者の日本国内での労働は、全て「違法な強制連行による違法な強制労働」と言う結論にしかなりません。「自称元徴用工」も「自称元日本軍性奴隷」も同じです。
「事実に基づき反論すべきだ」と言っても、「強制連行による強制労働だった」という信念に凝り固まっている人々を、世界遺産委員会の場で事実に基づいた議論で納得させることは不可能だと思います。
世界遺産登録を待ち望んでおられる佐渡ヶ島の方々には申し訳ないとは思いますが。
世界遺産登録について全く詳しくないのですが、佐渡島の世界遺産登録を実現するためには韓国人を納得させる必要があるのですか?
匿名様へ
産経新聞と読売新聞オンラインの記事から引用します。
「日本は韓国が慰安婦資料の登録を目指した『世界の記憶』(世界記憶遺産)をめぐり、関係国が合意しない限り申請しないという制度改革を主導した経緯がある。
世界文化遺産の審査には、『世界の記憶』(世界記憶遺産)と同様のルールはない。
しかし、外務省内では、『今回は日本が逆の立場になり、韓国の反発がある中で推薦すれば国際社会の信用を失いかねない』との判断も働いた。」
ありがとうございます!
新潟県民としては、ようやく佐渡金銀山の世界遺産登録の順番が巡ってきたのだから、登録を喜ぶだけでなく、如何に周遊観光につなげるべきか、などと考えていました。まさか、こんな些細な(政治的な)いちゃもんで、見送りが議論されるなんて驚きだ、と思っています。端島の時のかけ違いが、佐渡で増幅して影響するなんて。
現政権にとっても、韓国との新たな争点を作ることになることを避ける意味があるのかもしれません。が、ことの展開によっては、対韓国に弱腰との政権批判の流れにつながらないとも限りません。私個人としては、約束を回らない、約束を破る、嘘をつく、他に嫌がらせをし続けるような国には、毅然と対応する政府であって欲しい、と思っています。
この件は,既に昨日,シンシアリーさんが取り上げられ,そこにコメントしたのだけれど,文章を整理し直してこちらにもコメントしておこう.
今回の佐渡金山推薦の件に関して私の考えは次の通りです.
佐渡金山の登録推薦は日本政府として淡々と行えば良いのです.当然,登録審査プロセスで韓国は嘘八百を並べて反対してくるでしょう.
日本は,それらの嘘だらけの「証言」を証拠に基づいて逐一反論することで,韓国の反対の理由が如何にデタラメで証拠のないものかを世界に明らかにすれば良いのです.それによって,韓国が「日本政府は約束を守っていない」とグズグズ言い続けている軍艦島における韓国の反対理由も同様にデタラメで証拠がないのだろうなとUNESCOを始めとして世界中に印象付ければ一石二鳥なのです.
「強制労働させられたから違法だ」という韓国側の「証言」が如何にデタラメかというのは,例えば戦時の勤労徴用は徴兵と同じく世界中の多くの国々で過去も現在も行っており国際的にも合法とされていることからも明らかで,そのこと(戦時徴用であること)を証拠に基づき提示して,韓国側の嘘の「証言」を徹底的に論破すれば良いだけの話に過ぎません.
韓国がデタラメな理由・嘘の「証言」を並べて反対したら,そのデタラメぶりを世界中の目の前で徹底的に暴き出して韓国に大恥をかかせれば良いのです.つまり何よりも面子に拘る韓国人が最も忌み嫌う「世界中の人々の前で韓国に大恥をかかせる」という精神的な激痛を,韓国という国による誣告に対する罰として日本は韓国に与えれば良いのです.
それにしても,やはりヘタレ岸田さんでは日本の国益を守る外交は不可能だと証明されましたね.
岸田さんも自身が外務大臣として煮え湯を飲まされた韓国相手ならばヘタレないだろう,岸田外交がダメなのは共産チャイナ相手だけかと甘く予想していましたが,自分が二度も煮え湯を飲まされた(1.軍艦島世界遺産登録交渉での尹外交部長官の最終段階での掌返し,2.オバマ政権の圧力で自分が安倍総理を説得する形で結ばされた慰安婦合意が文政権によって反故された件)韓国相手にさえ,向こうが騒いだらこちらが引くなんて弱腰ヘタレ外交を繰り返すとは呆れて物も言えません.
今回の佐渡金山の推薦を韓国の反発で見送るという件,直接には外相の林さんの大失策だが,その無能な林さんを更迭できないのは岸田さんの責任だし,今回の林さんのヘタレ決定に関しては岸田さんも了承して見送りという決定になったと考える以外にない.つまり岸田さんが外交に関して全くの無能ということ.
岸田さんを早く降ろさないと日本外交は大変なことになる.既に岸田さんはアメリカ政府から信頼を失って首脳会談ひとつ開催してもらえない.
共産チャイナは今の日米の間に吹いているスキマ風を絶好のチャンスと見て,北京五輪が終わったら台湾侵攻をやりかねないし,その時には日本は尖閣を失うことになる.
決断力ゼロの岸田さんでは尖閣に人民解放軍が急襲上陸しても「色々な意見を聞いて総合的に判断しなければ」とか言ってグズグズと対応を先延ばしにして自衛隊を出動させる機会を喪い,在日米軍から失笑を買うのが精一杯になりそうなのが日本国民の一人として空恐ろしい.
岸田さん,自分の無能さを自覚して,さっさと内閣総辞職して下さい.トップの仕事の中でも重要なのは決断することとその決断に責任を持つことだ.特に今のような非常時には何よりも迅速な決断が不可欠だ.(尖閣や台湾への共産チャイナの軍事侵攻が十分に考えられ北は北で核開発,韓国は韓国で対日戦の軍備増強を進めるという外交面でも非常時だし,中華コロナの爆発的感染拡大という内政面でも大変な非常時だ.過去50年で今ほど日本が様々な面で非常事態になったことはなかっただろう)
貴方はその最も重要な迅速な決断ということを全くやれていない.今まで見た限り,迅速な決断をやれる能力が岸田文雄という人間には完全に欠落しているし,自分の決断に責任を持つ覚悟も感じられない.
それは対中非難決議の件にしてもワクチン入手やブースター接種の件にしてもです.
日本もトンデモナイ人物(非常時にはリーダーとして最も不適切な人物)を過去半世紀で最大の非常時にリーダーに選んでしまったものです.
ついでに言えば,最後の1行に関してはアメリカも同様.
つまり,共産チャイナの軍事的な台頭という非常事態に,日米は共に決断力に欠ける最悪のリーダーを選んでしまったということです.
そもそも 強制徴用工などいなかったのだから、何もなければ佐渡金山の世界遺産登録に何の障害もなかったはず。
ところが、NHKが捏造した戦時中労働工の劣悪環境の坑内のドキュメンタリーによって 韓国発で「軍艦島強制労働工問題」が捏造されたて彼らの武器の一つになってしまった。そして、韓国KBSとズブズブな関係のNHKは「おとぼけ」を決め込んでいる。
しかし、国会内では日本を守ろうとする議員たちによってNHKへの追及は続いている。
新潟の県知事や議員たち、県民たちは世界遺産登録を進めるために、NHKが真実を言えと、抗議をするべき。
①NHKの端島(軍艦島)に関する捏造番組、韓国への勝手な映像提供をガンガン追及する 和田政宗議員
参議院内閣委員会 2021年3月16日↓
https://www.youtube.com/watch?v=hq9b9JCRjHM
➁NHK「緑なき島」坑内映像ねつ造疑惑 山田宏の質問で一歩前進!NHK会長「有識者で再検証を行う」・ 総務大臣「元島民の納得を 参議院決算委員会2021年5月17日↓
https://www.youtube.com/watch?v=dO07XTW4rzk
③NHK番組 緑なき島について前田会長を追及!青山繁晴議員国会質疑㉖総務委員会 2022年3年3月30日↓
https://www.youtube.com/watch?v=RegKp9Tr0ok
結局は韓国側が何かしらイチャモンを付けて、日本からカネを分捕ろうとしているだけではないかと思います。
大嘘をついて大金を強奪した成功体験があるから、強請れば日本側が日和って金を出すとでも考えているのでしょう。
因みにそのカネの行き先は自称・被害者ではなく、北朝鮮に裏ルートで回るのではないかと思います。
韓国の左派系団体は常に北朝鮮と深い関係があると言われていますからね。
岸田さんに質問してみたいこと。
1 準備のために今回見送るのであれば、準備期間はどれくらい必要なのでしょうか。
2 勝ち目がないということであれば、文化審議会が佐渡金山を選定する前になぜ潰さなかったのですか。
3 韓国の反対を見て見送った場合、日本の国益、道理、誇りはどうなるのでしょうか。