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東京都で週の合計陽性者数がついに100人を割り込む

#東京9人

日本ではコロナ新規陽性者数が絶賛激減中であり、東京都では昨日の新規陽性者数が、日曜日としては1年半ぶりに少ない9人に留まり、日本全体でも直近の1週間の合計新規陽性者数は711人と、やはり1年半ぶりの低水準でした。これに対し、隣国では新規陽性者数、重症者数、死者数がいずれも過去最高水準だそうです。日韓両国でワクチン接種率が似ているにも関わらず、です。

#東京9人

当ウェブサイトは「金融評論サイト」を名乗っており、感染症専門サイトではありません。

ただ、著者自身は「金融評論家」「エクセル評論家」「ハンバーガー評論家」でもあるため、基本的には「数値化できるもの」「データ化されたもの」があれば、当ウェブサイトで議論すべき対象に入ってきます。

こうした観点から、当ウェブサイトでは長らく、東京都における新規陽性者数・重症者数・死亡者数などの統計データを追いかけてきたのですが、最近、新規陽性者数がますます減少しています。

まずは、昨日の状況です。

都内のコロナ動向<11/28(日)時点>
  • 新規陽性…9人(前日比▲7人、前週比▲11人)
  • 7日平均…12人(前日比▲1人、前週比▲2人)
  • 重症者数…7人(前日比±0人、前週比▲2人)
  • 新規死亡…0人(前日比±0人、前週比±0人)

(【出所】東京都『新型コロナウイルス陽性患者発表詳細』、『新型コロナウイルス感染症重症患者数』より著者作成)

なんと、昨日は日曜日であるにも関わらず、新規陽性者数がヒトケタ台でした。日曜日にヒトケタ台となるのは、新規陽性者数が5人だった2020年5月31日以来、78週間ぶりのことです。また、重症者数は前週比で2人減少して7人であり、これも2020年7月16日以来、500日ぶりに低い水準です。

さらに、新規死亡者数については6日連続でゼロ人です。

もちろん、状況は予断を許すものではありませんが、それにしても少なくなったものです。

東京の週間新規陽性者数が100人を割り込む!

そして、東京都における新規陽性者数をさらに詳しく調べていくと、大変興味深いことが判明しました。

月曜日から日曜日までの7日間の新規陽性者数を合計すると、11月22日(月)から始まる週の新規陽性者数が、久しぶりに100人を割り込んだのです。

東京都の新規陽性者数(月火水木金土日|週合計)
  • 10/04(月)…*87 144 149 143 138 *82 *60 |803
  • 10/11(月)…*49 *77 *72 *62 *57 *66 *40 |423
  • 10/18(月)…*29 *36 *41 *36 *26 *32 *19 |219
  • 10/25(月)…*17 *29 *36 *21 *24 *23 *22 |172
  • 11/01(月)…**9 *18 *25 *14 *25 *29 *21 |141
  • 11/08(月)…*18 *30 *25 *31 *22 *24 *22 |172
  • 11/15(月)…**7 *15 *27 *20 *16 *16 *20 |121
  • 11/22(月)…**6 *17 **5 *27 *19 *16 **9 |*99
  • (【出所】東京都『新型コロナウイルス陽性患者発表詳細』より著者作成)

この「月曜日を起算日とする週間新規陽性者数」が100人の大台を割り込むのは、84人に留まった2020年5月25日に始まる週以来、じつに1年半ぶりのことでもあります。

少し長い時間で比較してみた

さて、新規陽性者数を週単位で少し前から遡って再確認すると、新規陽性者の減り方がよりいっそうクッキリと浮かんできます。

この数値は今年7月19日の週に1万人を超え、ピーク時の8月16日の週には3万人を超えたのですが、これが9月6日の週に1万人の大台を割り、10月4日の週には1000人の、11月22日の週には100人の大台を割り込んだのです。

東京都における新規陽性者数・週間集計(※月曜日基準)
  • 2020/05/25(月)~05/31(日)…***84
  • 2021/07/12(月)~07/18(日)…*7482
  • 2021/07/19(月)~07/25(日)…10241
  • 2021/08/16(月)~08/22(日)…34173
  • 2021/09/06(月)~09/12(日)…*9719
  • 2021/10/04(月)~10/10(日)…**803
  • 2021/11/22(月)~11/28(日)…***99

(【出所】東京都『新型コロナウイルス陽性患者発表詳細』より著者作成)

もちろん、11月22日に始まる週には祝日を含んでいたため、他の週と比べて少なめに出ている可能性がある点などには注意が必要ですし、この数字をもって「東京都における武漢肺炎が完全に終息した」と見るのは早計ですが、それにしても極端な減り方でもあります。

日本全体でも大きく減少中

また、上記は東京都の事例ですが、日本全体で見ても、新規陽性者数は着実に減りつつあります。

厚労省データによると、日本全体における11月21日から始まる週の新規陽性者数合計は711人ですが、ピークだった8月22日から始まる週の新規陽性者数合計は157,514人(!)にも達していました。それが、11月21日に始まる週の新規陽性者数は、なんと711人(!!)に激減しているのです。

日本全体の新規陽性者数(日月火水木金土|週合計)
  • 08/22(日)…16926 21664 24414 25040 24305 22838 | 157514
  • 08/29(日)…13668 17713 20029 18206 16719 16003 | 121677
  • 09/05(日)…*8229 10590 12384 10379 *8868 *8790 | *72131
  • 09/12(日)…*3092 *6656 *6885 *5492 *4761 *4561 | *37933
  • 09/19(日)…*1911 *1522 *3661 *3820 *1671 *2695 | *18567
  • 09/26(日)…**967 *1948 *1981 *1568 *1368 *1332 | *11259
  • 10/03(日)…**501 *1108 *1181 **913 **814 **791 | **6180
  • 10/10(日)…**285 **671 **741 **645 **523 **538 | **3985
  • 10/17(日)…**178 **422 **425 **312 **345 **308 | **2363
  • 10/24(日)…**145 **349 **319 **294 **321 **280 | **1931
  • 10/31(日)…***75 **238 **264 **120 **254 **233 | **1406
  • 11/07(日)…***88 **221 **209 **213 **196 **196 | **1278
  • 11/14(日)…***75 **147 **199 **159 **153 **106 | ***965
  • 11/21(日)…***45 **109 ***73 **112 **113 **122 | ***711

(【出所】厚生労働省『オープンデータ』より著者作成)

新規陽性者数がここまで激減した理由について、感染症の専門家らも確たる答えを出せていないようではあります。

隣国では過去最悪水準

ただ、個人的な仮説ですが、こうした状況をもたらしているのは、おそらくは①国民の75%以上がワクチンの2回接種を終えていること、②日本人がマスク着用、手洗いなどの基本的な生活習慣・衛生習慣を身に着けていること、③みだりに不要なPCR検査をしたりしないこと、といった要因があるとは思います。

そして、日本と地理的に非常に近い隣国では、昨日も「感染者」(※原文ママ)が4000人近くに達し、重症者や死亡者も最多を更新した、といった報道がなされています。

[速報]韓国の新規コロナ感染者3928人 重症者・死者は最多

―――2021.11.28 09:37付 聯合ニュース日本語版より

韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)によれば、28日0時時点における韓国国内の新規「感染者」数は3928人で、前日(4068人)と比べれば140人減った、などとしていますが、依然として過去最高水準であることは間違いありません。

ちなみに日韓両国の人口の違いを勘案すれば、韓国における「4000人」は、日本でいえば「1万人」という水準であり、9月上旬の状況と非常に良く似ていますが、重症者数の増え方などを見ていると、現在の韓国の方が状況は芳しくなさそうにも見えます。

というのも、重篤・重症患者は647人、死者も56人で、聯合ニュースは「いずれも過去最多を更新した」と伝えています。この点については、亡くなった方のご冥福を祈るとともに、重症者の一刻も早い快癒を望まざるを得ません。

すなわち、新規陽性者数が過去最低水準に向かう日本と、過去最多水準に向かう韓国、という好対象が出現していることは、大変に重要です。なぜなら、両国はワクチン接種率も大変に似通っていて、地理的にも非常に近く、気候などの条件も似ていると想定できるからです。

当ウェブサイトの著者自身は防疫の専門家でもなく、医師ですらありませんので、このあたりの事情について専門的な学識に基づく研究ができるわけではありませんが、それでもコロナ防疫でここまでクッキリと明暗を分けるというのは、将来の防疫研究上は非常に重要な統計的事実ではないでしょうか。

そして、こうした状況差をもたらしたのは、見かけ上の「ワクチン接種率」だけではない、なにか別の要因なのではないか、という疑問が浮かびあがります。

今後の専門的な研究結果については興味深く眺めていきたいと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (22)

  • コロナ対応以外にも菅さんのgood jobとしては、二階氏幹事長辞任があると思います。ベトナム首相が来日された時、怨讐ミカンを持ってテレビにしゃしゃり出てきてましたが、先は長くないでしょう(勿論政治家としてですが)。
    さて、本日産経一面ニュースですが、過去に朝鮮総連土地建物を仲介したことのある山内俊夫参議院議員(74)が自身の関連会社である羽田空港格納庫合同会社にかかる横領で逮捕されました。彼は、朝鮮総連関係で、過去、「朝鮮総連が継続使用できれば、日朝関係が進展して国益にもかなうとの思いからだ。朝鮮総連の意向を直接受けたわけではない」と説明したそうです。次期参院選までに、自民党はこういう膿をもっと出しましょう。

  • >③みだりに不要なPCR検査をしたりしないこと、

    隔離を目的としない検査をしても良いかもと思うのです♪
    匿名化した検体で検査して、感染率だけ追っかけるみたいな?

    そういうデータがあれば、自粛とか外出制限とかの目安にならないかな?って思うのです♪
    あと、ワクチンで発症を抑えられるなら、感染率と発症率の比較で、そのあたりの効果なんかも見えてくるように思うのです♪

  • 韓国人が新型コロナにいくら感染しようが、きちんとした統計を出さない国はコロナ対策の参考に出来ません。自分が作った嘘の統計に自分自身まで騙されて取るべき対策が何なのか分からなくなっている状況に見えます。

    今現在の日本の陽性者数の少なさは単に人知の及ばない、例えるならばカミカゼのような僥倖が重なっただけに思えます。
    南ア発のオミクロン株は遅かれ早かれ日本に侵入してきます。その時第6波の山とならず重症者数が増えなければ日本人の衛生意識は高いと考えてもよいでしょうが、さてどうなりますやら。何と言っても何故陽性者数が急減したのか理由が分からないので第6波になっても病床を増やす等の対症療法的対策しか取れないのが心配です。

  • >気候などの条件も似ている

    これはどうなのかな?って思うのです♪
    日本国内でも、東京と札幌や沖縄とは気候はだいぶ違うように感じるのです♪

  • 「現状ワクチンだけでは、コロナ禍を防ぐ事は出来ない」のは、世界的な感染状況を見れば間違い無いと思います。
    オミクロン株の発生した南アフリカの映像を見ると、マスク着用率も高くなく日常生活をしています。ワクチン接種率は30%未満ですが、昨日は日曜日で接種会場はお休み。
    世界全体が、日本のような防疫が出来る訳も無く、変異株騒ぎは当分続くんだろうなと思いました。

  • 今朝のNHKワールドニュースで南アの医者がオミクロン株は入院まで至らないケースが多いと言っていた。これが事実ならGood news なのか?

    • sqsqさま
      南アフリカの入院や隔離の基準が、良く分からないんですよね。

    • アフリカでは風土病も多くて、アフリカ人は一般に強靭かつ病気に対する抵抗力も強い人が多いです。
      アフリカ人が軽症で済んだとしても、無菌培養に近い日本人はイチコロかもしれません。

      • 匿名29号さま
        私は、免疫力はインド人が最強(単なる妄想)と思ってましたが、結構な数の死者が出ましたからね。
        こればかりは、まだ見当付かないですよね。

  • コロナ流行初期に、ドアノブとかタブレットのタッチとかでクラスターが発生したとかのニュースがありました。
    接触感染を防止するために日本では、あらゆるところにアルコールの噴霧器があって手の消毒をすると言う行為が日常に根付いています。
    諸外国ではワクチンですら強制をしないとやらないので、手の消毒などはしている割合が相当に低いのではないかと推測しています。
    このことが日本が感染者が低い一番の要素では無いかと思う次第です。

    • しおんさま
      アルコール消毒が多すぎて、手荒れになり易くなってクリームを塗る回数が増えました。
      老化のせいではなく、アルコール消毒のせい。

  • 国内の新規陽性者数は、会計士様のご指摘のように8月末から11月初旬まで急激に減少しています。Our World in Data の Cases で日本の陽性者状況を片対数グラフで見てみるとこの期間ほぼ直線的に減少し、約2か月間(9週間)で百分の一(0.6の9乗)となっています(4.5週で十分の一:0.6の4.5乗)。即ち毎週、陽性者は前週の60%に減少し続けていたことになります。他国ではイスラエルが日本に近い傾向を示していました。なおインドも約1か月で十分の一程度に減少しましたがその後の減少傾向は緩やかです。さて、昨日の国内新規陽性者は70人台ですが、気を緩めずにコロナ対策を続けたいところです。

    • インドネシアの減り方もすごい。ピーク時56000人の感染者が最近は300人台。
      日本より減り方が速い。

  • ハンバーガー評論家からみた究極のハンバーガーと至高のハンバーガーは何ですか?ライスバーガー?

    • 究極、至高という枠組みではありませんが、コスパという点では、午後5時以降に某大手ハンバーガーチェーン店における「ダブルサイズ」のバーガーに「倍」指定をすれば肉が4枚になるという意味で最高であり、お勧めです。

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