やはり、立憲民主党は、立憲民主党だったようです。『立憲民主党の目玉公約「減税」潰しを自民党に期待する』でも述べたとおり、ほんの一瞬でも有権者に刺さりそうな(?)公約っぽいものもありましたが、その後の「#政権とってこれをやる」を見ていると、やはり脱力せざるを得ません。ただ、冷静に考えると、立憲民主党の「変えよう。」自体も、なにかとツッコミどころだらけでもあります。
立憲民主党の「脱原発」
本稿は、ショートメモです。
立憲民主党の「政権公約」(っぽいもの)のなかに、時限的な減税などが盛り込まれたという話は、先日の『立憲民主党の目玉公約「減税」潰しを自民党に期待する』などでも取り上げたとおりです。
当ウェブサイトとしては、そもそも現在の日本における最大の問題点が、「際限なく上昇していく税率」にあると考えており、不必要に高い税率が日本経済の活力をそぎ、日本を衰退から滅亡に導こうとしているとの危機感を抱いています。
その意味で、最大野党でもある立憲民主党が減税を掲げ、与党である自民党などに対して少しでも危機感を抱かせることに成功すれば、立憲民主党にも存在意義(?)はあったと言えるのではないか、などと、ほんの一瞬でも考えたことは事実です。
ただ、やはり「立憲民主党は立憲民主党だった」ようです。
立憲民主党が本日公表した「#政権とってこれをやるVol.7」の内容が、大変に困りものだからです。
枝野代表が「気候危機に歯止めをかける 自然エネルギー立国の実現」を発表 #政権取ってこれをやる Vol.7
―――2021/10/01付 立憲民主党HPより
ダラダラ長いので、本稿では「1」のみを引用します。
1.原発に依存しなカーボンニュートラル
原子力発電所の新増設は認めない
原子力発電所のない社会に向けた不可逆的な方針をすみやかに確立
自然エネルギー電力を2030年に50%、2050年に100%を目指す
2030年に温室効果ガス排出を2013年比55%以上削減
国の直接かつ独自の事業として送電網を整備
…。
原子力発電所のない社会において、どうやって温室効果ガス排出量を削減するというのでしょうか。
まさか、今年の水害でも露呈した、何かと問題だらけの「太陽光パネル」を、今以上に設置させるという構想でも進めるつもりでしょうか(※太陽光パネルと土砂災害の関係を巡っては、次の論考なども参考になると思います)。
太陽光パネルと土砂災害、解明迫られる因果関係/盛り土や建設残土の問題と併せて総点検が必要だ
―――2021/07/10 9:00付 東洋経済ONLINEより
これを読むにつれ、やはり、「立憲民主党は立憲民主党だった」、という感想しか残らない、という次第です。
「変えよう。」→なにを?
さて、ついでに申し上げるなら、立憲民主党の現在のキャッチフレーズは、「変えよう。」、だそうです(図表1)。
図表1 「変えよう。」
(【出所】立憲民主党HP)
「変えよう。」とは、いったい何を「変えよう。」なのでしょうか?
冷静になって振り返ってみたら、立憲民主党の「前身の前身」である民主党が2009年8月の衆議院議員総選挙で圧勝したときと比べ、最も変わったものといえば「党名」でしょう。立憲民主党の「都合が悪いから『りせっとぼたん』」という発想については、まったく変わっていないように思えてなりません。
あるいは、政権交代すればたしかに日本は「変わる」かもしれませんが、それが「良い方向に」変わるという保証はどこにもありません。
あるいは、もう少しきついことを申し上げるなら、党名が何度も何度も変わっているわりに、もう何年も「もりかけ」「もりかけ」と言い続けている立憲民主党の基本的態度自体が「変わった」とも思えません。
ついでに申し上げるなら、最近、ツイッターなどでは、やたらと「#政権交代」「#変えよう。」といったツイートを見かける気がするのですが、そのようなツイートを発する人は、「どの政党に」という最も重要なことをわざと伏せる傾向にあります。
「政権交代」どころか、政党支持率は軒並みヒトケタ台
しかも、多くの場合、新内閣が発足すれば内閣支持率は上昇する傾向にありますし(※著者私見)、それでなくても、主要メディアによる現時点における立憲民主党に対する政党支持率は、軒並み「ヒトケタ台」、「自民党の数分の1」という惨状です(図表2)。
図表2 政党支持率(2021年9月)
メディアと調査日 | 自由民主党(前回比) | 立憲民主党(前回比) |
---|---|---|
読売新聞(9/4~5) | 36.0%(+4.0) | 7.0%(+2.0) |
日経・テレ東(9/9~11) | 48.0%(+9.0) | 8.0%(▲3.0) |
朝日新聞(9/11~12) | 37.0%(+5.0) | 5.0%(▲1.0) |
時事通信(9/10~13) | 26.5%(+2.8) | 3.0%(▲0.9) |
産経・FNN(9/18~19) | 43.5%(+10.0) | 6.9%(+0.3) |
(【出所】各社報道より著者作成)
このまま選挙を迎えれば、「政権交代」どころではないことは間違いないでしょう。
いずれにせよ、「政権交代」などとおっしゃる前に、「自民党並み」とは申し上げませんので、せめて2桁の支持率を獲得しようとは考えないのか、個人的には疑問でもある、という次第です。
View Comments (51)
歴代党首や党名がすでに十分、”変わってます”よねぇw
不安定な自然エネルギーに100%頼るって、梅雨時期は?夜は?凪の日は?
100%自然エネルギーならそれと同じ発電能力のバックアップ電源は必要だと思いますがカーボンフリーなので火力発電はだめだし、どんなバックアップ電源があるのか聞きたいですね。
仮にカーボンフリーの夢の発電が出来たとしても自然エネルギー100%と同等の発電容量ならわざわざ自然エネルギーなんか必要ありませんね。
蓄電するなら100%+蓄電用の電力が必要だし、安全率を見込めば1週間分以上の蓄電量が必要、その蓄電に必要な電力を確保するために+αの容量が必要になる、恐らく日本中パネルを敷き詰めても不可能ではないかと考えます。
原発にゼロリスクを求めるならパネルや風車にも同じようにゼロリスクを求めなくてはいけなし、それらのコストを考えれば日本で製造業は出来なくなります。
大丈夫です。菅直人総理がやったように、韓国や中国系のパネルメーカ&ディベロッパが入ってくるための環境を無理にでも整えますから。環境にやさしい立憲共産党です。。
(立憲民主党に限りませんが)「支持層の平均年齢を、若い方に変えよう」という政党が出てきても、よいのではないでしょうか。
まず、憲法9条を変えましょうか。
イーシャ様
「日韓断交に変える」と言えば、ここにいる人は拍手喝采するのではないでしょうか。
イーシャ様。
引きこもり中年様。
パチ、パチ、パチ。
繰り返しになりますが、「変えよう」では無くて、自分達が「変わろう」という姿勢も無く、劣化して行くだけ。
変わらないといけない理由の説明も無く、憲法だけは変えない。
中朝工作機関として都合が悪い今の日本のシステムを「壊そう」としているだけです。
だんな様
そうですよね。
何かを変えようと思ったら、まずは自分が変わらないと、ねー。
と、思います。ハイ。
小池百合子都知事にダメ出しされた議員さんたちが、拗ねて自身の生活の為に作ったのがこの党の発端では? 泥船・負け犬・枝野さんが、起死回生で成功し、とりあえず今に至っています。 負け犬(瀕死)が主流になり、小池さん側に逃げたドブネズミが捨てた泥船に戻っているのが現状。
ここの投稿で拝見したと思うのですが、現立憲民主党幹部=カン内閣幹部。(何故か、当時のメンバーが引退せず、カビのようにはびこっている)
何を変えるのか言ってもらえないとね~
変えられて困るものもあるわけだし。
憲法のことか?
そもそも、立憲民主党とは、どこの国民のために活動している政治団体なのか?
売国奴の集まる政治集団に、なぜ日本国民の税金を注がないといけないのか?
自分には、凄い才能があるのにまわりがちゃんと自分を見てくれないので実力を発揮できないと言い訳しているミュージシャンの様。
俺は必ずビッグになるぜと、なんの努力もせずに夢を語る。
しかし、そんなクズの語る夢に共感して生活の面倒を見る女性が一定数いるのも事実。
まわりが、その戯言絶対出来ない言っても、信じてクズを養う女性と立憲民主党の支持者が重なって見えるのは気のせい?
立憲民主党の作戦は、その数%の人々に叶わない夢を見させて今ある議席を確保出来たらいいというものでしょう。
立憲民主党に変えられるのは自分の政党名だけ。
中身は旧態依然とした相手を批判することと何でも反対の旧社会党と同じ。
隗より始めよ
閑居小人さま
>立憲民主党に変えられるのは自分の政党名だけ。
確かに党名を変えるだけなら、党内で文句は出ません。
ところで、NHK党は今回は当選しそう?