東京五輪でオールドメディアが見せる「手のひら返し」
東京五輪が大変に盛り上がりを見せています。嬉しいのは金メダルの数もさることながら、日本選手の多くは、勝っても負けても清々しい態度を維持していることです。コロナ禍での無観客という逆境を乗り越え、是非、選手の皆さまには最大限、実力を出していただきたいと思う次第です。こうしたなか、本稿では最近目についたいくつかの記事を、メモ的に紹介しておきたいと思います。
メディアの世論誘導と東京五輪
『おもてなしとフェアプレイ、五輪大成功こそ最大の反撃』を含め、以前から当ウェブサイトで指摘してきたとおり、五輪開幕直前、新聞、テレビといったマスメディア(あるいは「オールドメディア」)の雰囲気は、基本的に五輪に対して非常にネガティブでした。
たとえば、「日本を代表する言論機関」だと騙る某大手新聞社などは、「公式スポンサー」でありながら、社説では五輪中止を求め、高校野球を強行するとの姿勢を示した、という椿事まで発生しました(『「五輪はダメだが高校野球はOK」の首尾一貫性のなさ』等参照)。
こうしたダブルスタンダードは極端な事例だとしても、オールドメディアは繰り返し、世論調査で五輪中止を誘導しました(※といっても、『メディアが世論調査で設問を「微妙に」変える理由とは』などでも指摘したとおり、メディアが世論を誘導するために、設問項目を巧妙に変えるのは、今に始まったことではありませんが…)。
しかし、メディアの「妨害」(※敢えて「妨害」と言わせていただきます)にも関わらず、結果的に東京五輪は開幕し、そして現在、日本は空前の「メダルラッシュ」に沸いています。
東京五輪公式ウェブサイトの『メダル順位』によると、現時点で日本のメダル獲得数は、米国、中国に次いで3番目であり、しかも金メダル数に限定すれば13個で日米中3ヵ国が並んでいるという状況にあります。
いちおう、日本選手団が目標に掲げているのは、「金メダル数30個」、「大会3位」だそうですが、個人的には金メダルの数もさることながら、日本の多くの選手が今のところフェアプレイに徹し、勝っても負けてもきちんとコメントしている点を、非常に嬉しく感じています。
窪田順生氏「一流ジャーナリズム機関」、皮肉ですか?
ただ、五輪が盛り上がっていると見るや、とたんに「手のひら返し」をするのも、またオールドメディアの特徴でしょう。
これについて、ノンフィクションライターの窪田順生氏が本日、ウェブ評論サイト『ダイヤモンドオンライン』にこんな記事を寄稿されています。
「メダルラッシュで日本の世論はコロッと変わる」という予言が的中した理由
―――2021.7.29 4:40付 ダイヤモンドオンラインより
興味を引くのは、記事タイトルにある「日本の世論はコロッと変わる」という表現です。
ただ、これも窪田氏の記事を拝読したうえで、敢えて窪田氏のいわんとするところを当ウェブサイトなりに噛み砕くならば、「コロッと変わ」ったのは、「日本の世論」ではなく、「オールドメディアの報道姿勢」ではないか、という気がしてなりません。
その意味では、若干「タイトルに偽りあり」、といったところですが、だからといってリンク先記事に書かれている内容がおかしい、という意味ではありません(といっても、個人的にはこの記事の内容に全面的に同意するつもりはありませんが…)。
詳細な内容についてはリンク先を直接お読みいただきたいのですが、ここでは、当ウェブサイトのこれまでの議論とも非常に整合していると思しき記述を紹介しておきましょう。
「忘れている人も多いだろうが、ちょっと前までマスコミの多くは五輪開催に反対していた。日本を代表する一流ジャーナリズム機関『朝日新聞』は社説で『夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める』(5月26日)と表明し、ワイドショーでも、立派な専門家・評論家の皆さんが『こんな時期に五輪なんて国民の命を犠牲している』と唇を震わせて怒っていた。」
オールドメディア、ジャーナリスト、メディア御用達のコメンテーターの皆さんは、ほんのちょっと前までご自身が何を主張していたのかを忘れてしまっているように見受けられる、という意味では、まったくそのとおりでしょう。
(※なお、余談ですが、普段の窪田氏の論調から判断して、「日本を代表する一流ジャーナリズム機関」「立派な専門家・評論家の皆さん」という表現自体、窪田氏の本心ではなく、どちらかといえば日本の「ジャーナリズム」全体に対する皮肉がたっぷり込められているように思えるのは、気のせいでしょうか。)
決めつけは良くないが…
こうしたなか、少しだけ気になる情報を紹介しておきましょう。
ツイッターなどで、「特定の国のテレビクルーが日本選手に対し、試合を妨害しようとしたのではないか」、といったうわさも出ているからです。
最初はツイッターなどで拡散していた情報が、28日の卓球女子シングルス準々決勝で、韓国人選手と対戦していた伊藤美誠選手が審判に対し、「テレビクルーのライトがまぶし過ぎる」と申し立てた、という出来事です。これについては夕刊フジ系のウェブメディア『zakzak』も取り上げています。
伊藤美誠に妨害ライト? 卓球・韓国戦、テレビクルーのカメラから 試合中断、審判にアピール
―――2021.7.29付 zakzakより
そして、このクルーのライトを巡っては、「特定国のメディアがわざと日本選手に対する妨害行為をした」、などとする情報が拡散しているようですが、「拡散」している動画や画像などから、該当するテレビ局の国籍や意図を特定するだけの手掛かりはありません。
したがって、これについては現時点で「特定国が日本選手を妨害しようとした」とまで決めつけるのは、いかがなものかとは思います。とりあえず本件については安易な「決めつけ」をしない方が良いでしょう。
念のため、注意喚起まで。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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メダルラッシュでも広告入らず…東京五輪スポンサー大手紙の誤算
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6400072
あれだけ五輪中をを叫んでいた大手新聞社は一方でアスリートのメダル獲得ご祝儀広告をアテにしていたそうです。しかし、全然広告が入らず大打撃との事。
半世紀ぶりの夏期オリンピックでメダルラッシュ、広告収入が年々減っていく中で恵みの雨となる筈だったのが己の手でフイにしてしまう結果に。
haduki 様
いつもコメントありがとうございます。
なかなか興味深い話題ですねwさっそく使わせていただきます。
引き続き何卒よろしくお願い申し上げます。
企業がよくやる新年のあけおめ広告も来年は減りますかね?
たの心配です
「たの心配」言うたな!
毎度、バカバカしいお話を。
オールドメディア:「数字は正義だ。真実だ」、「数字は過去を改変できる」
おあとよろしいようで。
記事更新ありがとうございます。卓球で空前の大活躍を見せた水谷選手、マスコミの過剰取材にやめてほしいとの告知をしたそうです。
卓球にかぎらずだそうですが特定の国からのSNSの誹謗中傷が凄いのだとか。,,,どことは言いませんが同類項でしょうか(怒)
>そして、このクルーのライトを巡っては、「特定国のメディアがわざと日本選手に対する妨害行為をした」、などとする情報が拡散しているようですが、「拡散」している動画や画像などから、該当するテレビ局の国籍や意図を特定するだけの手掛かりはありません。
そもそもオリンピックの試合中継の責任と中継映像の様々な権利の全てとはIOCに帰属するのでは?
今回は東京での開催ですから,
1.IOCが日本のテレビ局(への委託だとすれば恐らくはNHK)に国際映像の撮影・中継を委託しているか,
2.IOCが海外から連れて来た専用のクルーが全ての中継映像の撮影を行っているか,
3.1と2との併用か,
の何れかだと個人的には推測していますが.
五輪ほどの巨大なイベントで将来的にも過去の試合の映像が何度も使用され,その度に映像使用料という形でIOCに相当なお金を生み出し続けてくれるのに,その試合の撮影を様々な国のテレビクルーが(IOCに許可を得るにしても)勝手に行えるとは,到底,考え難いのです.
どなたか,五輪の試合の中継映像の権利関係に関して御存知の方がいらっしゃったら説明して頂ければ幸いです.(私の想像では,取材スポットでの個々の選手・コーチらへのインタビューの映像はいざ知らず,少なくとも試合の映像の権利はIOCが全て握っているというものです)
陰謀論者としては第4の可能性として、「テレビクルーを装った妨害チームが潜り込んでいる」というのは如何でしょう。
プロのTVクルーなら競技者に向けて強いライトを当てるとは普通考えにくいので、やっぱしモグリです。そのうちレーザーも使われるかもしれません。・・・なんて煽ったりして。
匿名29号様
近未来を予測するのが凄いですね。
私もあやかりたいものです。
照明なんて姑息な業をせず、レーザーを使うのはどこの国か
みんなよく知っているあの特定国群ですよね。