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    Categories: 外交

日本がシベリア鉄道よりもFOIPを重視するのも当然

約束破るウソツキ国家のことを信頼しろと言われても無理です

あらかじめお断りしますが、本稿では『「中国を排除するな」発言の真意はFOIP不参加の言い訳』でも予告した「FOIPクアッド首脳会談」を取り上げようと思っていたものの、昨日深夜時点で首相官邸HP等に該当する記事がアップロードされておらず、話題として取り上げることができませんでした。ただ、良い機会なので、「日本がシベリア鉄道よりもFOIPを重視する理由」について、当ウェブサイトなりの見解をまとめておきたいと思います。

クアッド首脳会談

「中国を排除するな」発言の真意はFOIP不参加の言い訳』などでも報告したとおり、昨日は、「クアッド首脳会談」が開催されたはずです。本稿では当初、そのFOIP首脳会談について、なにか見るべきところがあれば取り上げようと思っていました。

ただ、昨日の深夜時点で、これに関する情報が、首相官邸ウェブサイトにも、ホワイトハウスウェブサイトにも、まだ掲載されていませんでした。これは深い議論が行われているためなのでしょうか、それともほかに何らかの理由があるのでしょうか。

いずれにせよ、FOIPクアッド首脳会談については、興味深い話題があれば、別稿にてじっくり取り上げてみるつもりです。

ただし、昨日は「良いニューズ」もありました。

首相官邸HPに掲載されている、昨日午前の加藤勝信官房長官による記者会見によると、「諸般の事情が許せば」、菅義偉総理大臣が4月前半にも訪米し、ジョー・バイデン米大統領とのあいだで初の日米首脳会談を実施することで米国と合意したのだそうです。

ちなみに菅総理は「バイデン大統領と対面で面会する初の外国首脳となる」のだそうです。

バイデン氏という人物が信頼に値する政治家なのかどうかは置いておくとして、やはり、前政権を率いた安倍晋三総理とドナルド・J・トランプ前大統領との個人的な信頼関係も含めた密接なつながりが、現在の日米関係を規定しているようにも思えてなりません。

FOIPクアッドと日本

FOIPの反対語は「不自由で閉鎖された南シナ海」?

さて、この「FOIPクアッド」を巡っては、当ウェブサイトでは『「中国を排除するな」発言の真意はFOIP不参加の言い訳』などを含め、その目的や意義、期待される効果などについて、何度となく触れてきました。

わかりやすくいえば、FOIPとは「自由で開かれたインド太平洋」という構想のことですが、敢えてそのその「反対語」を(やや乱暴かつ強引に)定義するなら、「不自由で閉鎖された南シナ海」、といったところでしょうか。

いうまでもなく、日本は「自由、民主主義、法治主義(あるいは法の支配)、基本的人権尊重、積極的平和主義」などの価値観を尊重し、それらを実践する国です。

これらの価値観を実践するうえで、さまざまな不都合があることは事実でしょう。たとえば、マスメディアが「報道しない自由」を振りかざしていたとしても、「報道の自由」の美名のもとに、むしろ私たち国民の「知る権利」が侵害されているのが実情です。

こうした「行き過ぎた自由主義」、あるいは「歪曲された自由主義」が良いのかどうかについては、さまざまな議論があることは事実でしょう。

重要なのは「クアッド」ではなく「FOIP」

しかし、総じて日本は自由主義的で民主主義的な社会であり、また、一般論ですが法律も契約もよく守られていますし、一般に日本社会では、「ウソをつくのは悪いこと」、「努力するのは素晴らしいこと」、といった価値観が確立されています。

そして、中国が東シナ海や南シナ海への海洋進出を活発化させ、台湾に対する軍事侵攻を示唆する報道なども散見されるなかで、日本が単独で自国の国益を守り抜くには限界があることも、また間違いありません。

だからこそ、日本は価値観を共有する(または日本の価値観を尊重してくれる)ような相手国との連携を深め、ともに国際社会の脅威に立ち向かっていかねばなりません。これこそがFOIPの本質なのです。

そして、「FOIPの理念のもと、ともに国際社会における共通の脅威に立ち向かう」とコミットした国が、現時点では日米豪印の4ヵ国ですので、それを「FOIPクアッド」あるいは「クアッド」と呼んでいるに過ぎません。

極端な話、日米豪印の4ヵ国にカナダやニュージーランド、英国などが加われば、そのような連携は、定義上、もはや「クアッド(=4者連携)」ではありません。「クアッド」は「クインテット(=5)」、「セクステット(=6)」、「セプテット(=7)」に発展的に解消するからです。

だからこそ、むしろ「FOIPクアッド」という枠組みに関し、より強調すべきは「クアッド」の方ではありません。「FOIP」の方なのです。

基本的価値がどれだけ重要なのか

こうしたなか、昨日の『拙著・対韓制裁論に対するアマゾンの書評がすばらしい』でも報告した、拙著『韓国がなくても日本経済はまったく心配ない』に対する書評を巡っては、じつは前半部分自体が当ウェブサイトの主張する外交論そのものの説明にもなっています。

まずは、「国益と国家の目的」の部分を眺めてみましょう。

  • 国家は国民の平和と繁栄のために存在する。これらを「国益」と呼ぶ。政府のすべての行動は国益を最大化することに向けられるべきであり、外交も国益を最大化する手段のひとつである。

このあたり、当ウェブサイトではこれまでに何度も繰り返し述べてきた論点ですし、今後も繰り返すつもりですが、その理由は、「外交の専門家」を名乗る人(たとえば、元外交官)のなかにも、この点を理解していないと思しき事例を見かけるからです。

外交とは国益を最大化するための手段のひとつに過ぎず、決して「仲良しごっこ」ではありません。

某国が主張する「強制労働」という事実無根の冤罪に堂々と反論しなかったばかりか、それがあたかも事実であるかのように国際会議の場で発言し、自身はその後、欧州某国の大使としてのうのうと過ごしている者にこそ、この言葉をかみしめてもらいたいところです。

ところで、もうひとつ重要なことは、その相手国がわが国と「基本的価値」を共有しているかどうか、という視点です。

  • わが国は「自由・民主主義、法の支配、積極的平和主義、人権尊重」などの基本的価値を尊重し実践する国だが、この基本的価値を共有していない国と外交をするには大変な負担を強いられる。よって、よほどの必要性がない場合、基本的価値を共有しない国との外交は必要最小限に留めるべきだ。

現代の日本社会は自由主義、民主主義などの基本原理に基づき、社会構成員相互間の高度な信頼を前提として成立しています。日本社会において、「約束を破るウソツキ」は理解の範囲を越えた存在であり、ときとして軽蔑の対象にもなります。

そんな日本社会のことですから、最低限の基本的価値自体を共有していない国、社会と付き合うこと自体、大変な負担を強いられます。だからこそ、日本が基本的価値を共有していない国と深く付き合うならば、よっぽどの理由がなければならないのです。

シベリア鉄道と一帯一路

日欧航路、海路か空路

さて、なぜこんな話を改めて申し上げるのかといえば、『一帯一路・日韓トンネル・鉄道共同体構想は「与太話」』や『行き詰まる一帯一路構想と中国に失望する中・東欧諸国』でも述べた、「ユーラシア大陸の交通網」という話題を、ふと思い出したからです。

あらためて議論を繰り返しておきますが、日本と欧州の間で物資を運搬する手段としては、理屈の上では海路、陸路、空路が考えられます。

海路だと、コストが安いという長所はありますが、最大の短所は、時間がかかり過ぎることです。

たとえば日本の神戸から欧州のロッテルダムまでは、直線距離だと9250キロメートルほどですが、海路だとマラッカ海峡やスエズ運河などを経由するため、最短ルートを通ったとしても2万キロメートル以上航行する必要があります。

実際、船会社のウェブサイトなどで調べてみると、コンテナ船で日本から欧州に貨物を送付する場合には、ルートや目的地にもよりますが、だいたい30~60日程度の時間が必要です。コンテナ船の速度は平均時速50キロ程度であり、ユーラシア大陸を大きく迂回する必要があるからです。

一方、空路だと、物資を非常に迅速に運ぶことができる反面、コストが非常に高いという短所があります。

コロナ禍以前であれば、大手航空会社は東京からロンドンやフランクフルト、パリ、ミラノ、ヘルシンキなど欧州主要都市に直行する定期旅客便を頻繁に運航していましたし、著者自身もそれらに何度も搭乗しています。

ちなみに所要時間については気流の関係上、往路と復路でも微妙に異なりますが、東京・ロンドン間でざっくり平均14時間前後、といったところでしょうか。

シベリア鉄道と日本

このように考えていくならば、本来、ある程度コストを抑えつつ、時間も短縮するという意味では、陸路の輸送にもっと依存しても良いはずです。

現状、ウラジオストクからロシアの首都・モスクワまでの所要時間はだいたい1週間だそうですが、空路と比べると時間はかかるものの、海路と比べればかなり時間を圧縮することができるはずです。これについては国土交通省が2019年に実施した実証実験が参考になります。

シベリア鉄道による日露欧間貨物輸送の実証事業の結果(速報)【※PDFファイル】

―――2019/12/26付 国土交通省HPより

この点、国土交通省によると、輸送コストは海路と比べ1.5倍かそれ以上だったとしており、また、一部貨物に関してロシア側の規則の不透明さ、軽度な揺れ、突発的な衝撃が記録されるなど、まだまださまざまな課題があることが示されたそうです。

もっとも、海路で最大60日程度の時間が必要な日欧間の物流が、陸路で約10日間にまで圧縮されるなら、1.5倍くらいのコスト増くらい、十分に吸収できそうな気がします。

また、ロシア側の運送品質の課題などについては、輸送規模が増えていけば改善すると期待できますし、日本の資本を入れて路面改良工事などを行えば、輸送品質はさらに向上すると考えられます。

さらに、あくまでも「机上の理論」ベースですが、仮にロッテルダムからウラジオストクあたりまでを横断する高速鉄道を敷設(あるいはシベリア鉄道を含めた既存鉄道を改良)し、ノンストップかつ時速200キロでの運転が可能となれば、欧州からウラジオストクまで50時間程度で結ばれます。

まさに、「夢の物流手段」、というわけですね。

「ロシアに物流を握られるのはマズい」

ただし、さまざまなデータから判断する限り、現状において、日欧の貨物輸送は海路が基本であり、シベリア鉄道が大々的に利用されているというデータはありません。ではなぜ、既存のシベリア鉄道を利用したり、日本の支援で高速鉄道を敷設したりする、という動きにならないのでしょうか。

やや強引な「決めつけ」かもしれませんが、著者なりの仮説に基づけば、その究極的な理由とは、結局、「ロシアを国として信頼することができないから」ではないかと思います。

いったん輸送経路が確立すると、経済はその物流の存在を前提に回り始めます。仮に、日欧間の貨物輸送にシベリア鉄道というルートが確立すれば、企業はその輸送手段の存在を前提に生産計画や物流計画を立てるでしょう。

しかし、ロシアという国に関しては、なにか都合が悪いことが発生すれば、腹いせにその物流を止めてしまうのではないか、という懸念を、私たち日本人は心のどこかで持っているのかもしれません。

だからこそ、せっかくシベリア鉄道というルートが存在しているにもかかわらず、日本はそのルートを大々的に使用しようとしないのだ、という仮説が成り立つのです。

そういえば、中国が掲げる「一帯一路構想」も、シベリア鉄道はルートから外れていました(図表1)。

図表1 「新シルクロードと21世紀の海上シルクロード」

(【出所】中国国務院報道局英語版ウェブサイト “How the world will benefit from China’s Belt and Road?” 掲載の図表を著者が加工。赤線は上海とロッテルダムの最短ルート)

ロシアにとっての「友邦」であるはずの中国でさえ、一帯一路のメインルートからロシアは外されているように見えてしまうのです。

ましてや、日本にとっては「価値を共有していない国」であるロシアと現在以上に深い関係を結ぶべきなのかについては、慎重に判断しなければならないのは当然の話です。

いわば、「シベリア鉄道」(=ロシアとの関係)よりも、「海上輸送路」(=FOIP構想)を重視するのは、現在の日本にとってはあまりにも当然すぎる判断だ、ということでしょう。

日本は中露韓とは価値を共有せず

ついでに、外交論という視点からは、日本が中国と基本的価値をまったく共有していないという点についても確認しておきましょう(図表2)。

図表2 日中の基本的価値
基本的価値 日本 中国
自由主義かどうか 日本は自由主義国家である 中国は共産主義国家である
民主主義かどうか 日本は民主主義国家である 中国は独裁主義国家である
法治主義かどうか 日本は法治主義国家である 中国は人治主義国家である
基本的人権かどうか 日本では人権が大切にされる 中国では人権が無視される
平和主義かどうか 日本は平和主義国家である 中国は軍事主義国家である

(【出所】著者作成)

ここまで基本的価値を共有していないのは、まさに「お見事」というほかありません。

ロシアや韓国のように、一見すると自由・民主主義的な国を装いながら、実際には「約束を破るウソツキ国家」というケースもありますが、中国の場合はそもそも自由主義も民主主義も存在しないのです。

もちろん、「日本とまるっきり違う国」だからこそ、中国に対しては「違う」という前提で接することができるのだ、という言い方をしても良いのかもしれませんが、それにしてもここまで価値観が異なっているにも関わらず、こんな国との関係を深めてしまったことが日本にとって正しかったのか、検証は必要でしょう。

いずれにせよ、日本自身がFOIPを推進していけば、おのずから中国との価値観の違いが問題となる局面が到来するはずです。それなのに、『貿易統計②脱中国が遅々として進まぬ状況を直視すべき』でも述べたとおり、むしろ日中の貿易上のつながりは深化しているというフシもあります。

その意味で、昨日のFOIPクアッド首脳会談がこうした日中の価値観の違いを経営者らに深く認識させるきっかけとなると良いと思う次第です。

新宿会計士:

View Comments (62)

  • 単純に輸送って面で見ると中東から原油を他の手段で運んだら?と
    考えてみれば理解できそうですがw
    あと、EU圏からロシア経由で鉄道は直通できません 軌間が違う

    レアメタルやマスクで中共が、何やったのか知っててなお中共に依存するのであれば
    知性疑われても仕方ないかと

    • > EU圏からロシア経由で鉄道は直通できません 軌間が違う

      そうだったんですか。同じ広軌だと思い込んでいました。
      どんな風になっているのか知りたくてググってみたら、Wikipedia先生が判りやすい一覧を用意してくれていました。
      https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8C%E9%96%93%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

      軌間の違いを乗り越えて走る、こんな楽しそうな列車の旅も見つけました。

      ベルリン~モスクワ間を走るフリーゲージトレインに乗車
      https://news.mynavi.jp/article/centralandeasterneurope-1/

      新宿会計士様がご紹介の国土交通省調査の詳細は、多分これだと思います。
      https://www.mlit.go.jp/common/001354391.pdf

      この報告書を読む限り、貨物列車ではフリーゲージトレインは採用されていません。

      • 阿野煮鱒 様
        かつての関東軍は、ソ連侵攻時の兵站の為、フリーゲージ貨車を持っていました。
        但し実際に使ったのはソ連軍で、8/15以降の満州侵攻時に接収して使用したようです。
        その後この貨車がどうなったかは知りませんが、多分メンテが難しくて放棄されたのでしょう。

  • 些末な突っ込みで恐縮ですが、前々から気になっていることがあります。

    >「クアッド」は「クインテット(=5)」、「セクステット(=6)」、「セプテット(=7)」

    quintet, sextet, septetに対応する「四人組」は、quartet(カルテット)です。

    quadは、数を表すラテン語系接頭辞を名詞形にしていると考えられ、それに相当する 5, 6, 7は、quint, sext (sex), sept です。

    混在するとムズムズします。

    • 私も。
      single ,double ,triple ,Quadruple, quintuple, sextuple, septupleのQuadだろうとおもっていたので安心しました。

  • > FOIPの反対語は「不自由で閉鎖された南シナ海」?
    ひょっとすると、FOIPの同義語は「閉ざされた朝鮮半島」かも。
    いや、同義語でも反対語でもいいから、「閉ざされた朝鮮半島」を世界共通戦略にして欲しい。

    • 個人的には『世界から隔離されるべき朝鮮半島』の方がしっくり来ます!

      • 『世界から隔離されるべき朝鮮半島』:
        今は北半分だけですが、”国際平和の敵、ならず者国家群”としてもうすぐ南半分も仲間入りするでしょう。

      • 鈴置氏の著作群タイトルをいまふたたび目にしました。本当にそうなってしまっています。「冒進し崖から飛び降りようとする集団」「蟻地獄に墜ちた集団」言葉通りです。そして日本国が同じ憂き目を味わうことがあってはなりません。

    • 報道機関ソウル支局を隔離すれば、「閉ざされた朝鮮半島」は自然に現実となります。
      みんぞっくの悲願、「統一朝鮮」とはつまりそういうものです。支局勤務の駐在員のかたがにあっては現地軍自活を続けていただきます。赦免状を持った勅使はいつ来るのか。日本国記章の飛行機(復員船)は行ってしまった。新作能「令和俊寛」近日公開、お楽しみに。

      • 『ユーラシア大陸の虫垂半島』は如何でしょうか?
        中身が中身である上、役立たず、かつ腐敗するばかりが能で。

  • >ウラジオストクからロシアの首都・モスクワまでの所要時間はだいたい1週間だそうですが、

    それ以上に、日本の港湾での荷役、日本の港からウラジオストクまでの航路日数、ウラジオストクでの荷役・貨車への積み込み、西欧行きなら鉄道軌間が異なる事から必要になる貨車から貨車への積み替え、或いは台車交換等々の面倒くさい二重手間、三重手間とそれに関わる不確実性や積み荷に対する保安や国境を越える度に必要になる通関の手間を考慮すべきでは?

    結果として、対象になる積み荷は『価格が余り高額でなく、無駄に嵩張り過ぎず小さすぎず、重すぎず軽すぎず、輸送中の最高気温や最低気温に耐えられて、しかも通過する諸国通過中に没収、或いは盗難に遭っても財政的にも国防保安の観点からも問題の無い物品』に限られてしまうでしょう。

    日本と欧州での貿易でその条件に合致するモノなんてあるのでしょうかね?

    • Yaab 様

      条件に合致するもので、日本を起点 or 終点にするものは考え難いですね。
      日韓トンネルなど結ばない場合、半島を起点にするものならありそうです。
      辛[つら]いラーメンとか、朝鮮人とか・・・
      発火・爆発するスマホや自動車は論外ですね。

      • 訂正:
        「日韓トンネルなど結ばない場合、」 → 削除
        「発火・爆発する」の前に一行追加: 日本には有害無益なものばかりですが。

      • 火葬蒙古軍襲来に備えて博多港を封鎖し、近隣に居住する蠢動勢力への監視を強めるべきタイミングと愚考いたします。ビートル? 琉球諸島へ転戦させればよいではありませんか。基隆港まで爆速航海だ。

    • Yaab様

      >日本と欧州での貿易でその条件に合致するモノなんてあるのでしょうかね?

      日欧間とまで言わずとも、隣り合ってる日ロ間だって。

      私が住む日本海側の県にある貿易港。かつては北洋材の大集散地で、丸太を浮かべておく広い水面が敷設されていました。だけど、当時の日本の旺盛な木材需要に目を付けて、ソ連政府が無茶苦茶な値段をふっかけ続けた結果、今では原木輸入量はかつての1/20。

      代わって原料輸入の主力となったのが、石油天然ガス。環日本海貿易の勃興、シベリア・サハリンのパイプライン構想なんぞを当て込んで、国内最大規模の備蓄基地が出来たのでが、ロシアからの輸入量なんて、アチラの数々の背信行為もあって、ほとんど増えてない。北米からのシェールオイルやインドネシアの天然ガスなどで、需要が代替されています。

      木材にしろ、石油・天然ガスにしろ、

      『価格が余り高額でなく、無駄に嵩張り過ぎず小さすぎず、重すぎず軽すぎず、輸送中の最高気温や最低気温に耐えられて、しかも通過する諸国通過中に没収、或いは盗難に遭っても財定義に宛てはまらんではない政的にも国防保安の観点からも問題の無い物品』

      の定義に、まあ部分的にはあてはまらんではないでしょうけど、良好な商売を続けたければ、顧客との間に長期的な信頼関係を築くのが第一、という鉄則がまるで分かってない、やらずぶったくりが最高なんて国とは、どんなモノの売り買いであろうが、まず「手を出さぬが吉」ということだと思います。

  • 「シベリア鉄道」と聞くと,昔,一部区間ですが,ハバロフスクからイルクーツクまで3日乗ったのを思い出します。はっきりいって,ハバロフスクとモスクワ間が7日もかかり,走らせられる列車の本数も限られているので,物流には船舶ほど役に立たないと思います。現在でも重量ベースでの物流量の99%くらいは海運です。鉄道輸送の弱点はJR貨物を見てもわかると思います。
    プーチン政権が続く間は無理でしょうが,シベリア,あるいは,ロシア全体の経済の将来性には大きな関心を持っています。
    中国とロシアは対米国の意味で「敵の敵は味方」という関係にすぎなくて,共産主義的価値観も共有していませんし,国境問題もあって,対米関係がなければ犬猿の仲になすはずです。
    ところで,日米関係は蜜月だと思いこんでいる人もいるかもしれませんが,日本がアメリカを信頼している程アメリカは日本を信用していません。昔は,日本,中国,韓国などを天秤にかけて,どこに肩入れするのが最も有効か,いろいろ試していました。今は,消去法で日本が一番ましだと思っているくらいで,それほど基本的価値観も共有していません。
    ロシアや中国はそのことをよく知っていて,日本なら少しは自分の側にもなびいてくれるのではないかと秋波を送ってきます。実際,欧米とロシアの関係ほど日本とロシアの関係は悪くありません。アメリカから見ると,日本も結構二股外交をしているように見えると思います。

    • 中国人はなべて苦力と見下しわが生活を楽にしてくれる低賃金労働者・世界の工場・大量販売の市場とみなす視点は、シビル戦争のころからアメリカ合衆国は今もまるで進化がないとそのように愚考しております。

  • 中露韓で北朝鮮も通るとなれば、日本人の嫌いな国ランキング上位と、変わらないじゃない。 
    上手く行く理由が無い。

    • 太田裕美版なら、レコードもCDも持っています。
      大滝詠一版も持っていますが、聴くのは裕美さん版ばかりです。

      • 岩崎宏美、太田裕美のお二人と並ぶと、本田美奈子さんがちょっと苦戦して見えますね。
        大滝詠一先生は、フィル・スペクターを崇拝するアメリカン指向な曲を作ることが多いのですが、この曲は北欧指向だそうで。

      • イーシャ様

        素晴らしい動画を紹介していただきありがとうございます。
        まさに奇跡のコラボ、堪能いたしました。

      • う~む、凄いテイクですね、これは。全体のサウンドよりなにより、本人の歌唱だけで勝負できる歌い手がいた時代なのだなぁと思います。
        ところで、このvideoを見に行ったら、おすすめビデオのところで凄いのを見つけちゃいました。岩崎宏美&良美姉妹による「聖母たちのララバイ」です。

        https://www.youtube.com/watch?v=wdtat0H2uPw

        聴いてて涙が止まらないレベル。現代にこのクラスの歌い手が果たして何人いるだろうかと暫し考えこんじゃいました。

      • DVDを確認したところ、番組は1994年のミュージックフェアー。
        曲目は
        ・木綿のハンカチーフ
        ・1986年のマリリン (本田美奈子ソロ)
        ・聖母たちのララバイ
        ・つばさ (本田美奈子ソロ)
        ・Virginから始めよう (太田裕美ソロ)
        ・そばに置いて (岩崎宏美ソロ)
        ・さらばシベリア鉄道
        でした。
        DVDに残していたやつの方が、随分音質がいいです。

        阿野煮鱒 様
        > 本田美奈子さんがちょっと苦戦して見えますね。
        本田美奈子さんは本格的にクラシック転向する前で、ファルセットの声質が他のお二人と合わなかったのかもしれません。転向後なら、逆に圧倒していたかも。
        ちなみに、「つばさ」の驚異のロングブレスは、岩崎宏美さんもカバーできなかったとか。

  • FOIPクアッド首脳会談宣言において、「北朝鮮の拉致問題の早急の解決の必要性」という文言が入れられました。
    これは、南北統一朝鮮を画策する韓国をFOIPクアッドに入れさせないための極めて意義深い重要なメッセージであり、日本の外交的勝利と言えるでしょう。

    韓国はクアッド入りを模索しているようですが、自由で開かれた民主主義よりも独裁主義国北朝鮮との統一を最大目標とする民族主義国家は及びじゃない、というわけです。
    バイデン政権もそれに合意したということは、アメリカも明らかに日米韓連携から距離を置きだしたということでしょう。

    菅首相、なかなかやりますね。
    さすが頑固一徹、梃子でも動かない精神で日本主導の外交を始めることができました。
    今後ますます期待したいです。

    つまり、

  • 更新ありがとうございます。

    3月13日付けで首相官邸HPに「日米豪印首脳テレビ会議」について、菅義偉総理の発言がアップロードされてます。詳細は皆様でご覧下さいませ。

    大要、
    ①新型コロナウイルス対策を始め重要課題について、議論を重ね協力を深める。新型コロナ対策は4か国でインド太平洋地域の途上国などへ、ワクチンの支援等で協力。

    ②自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、菅総理からASEANなど諸国との連携を提案、賛同を得た。

    ③菅総理からミャンマー情勢の重大な懸念、中国の一方的な現状変更の試みに強く反対する旨、更に拉致問題解決も参加各国の協力を得られた。

    ④日米豪印4か国が新たなステージに引き上げれた会合であり、年内に対面での首脳会談を行う事で合意。

    他の首脳の発言は分かりませんが、無事テレビ会談を行えたと言う実績に繋がりました。

    (話を戻して)
    「日本シベリア欧州弾丸列車構想」の件ですが、結論的には20世紀初頭の遺物的構想であり、現在では一瞬頭によぎっても、否定的になるでしょう。

    浦塩からモスクワ経由ベルリン(パリ)ルートや、釜山から北朝鮮、中国、モスクワ、欧州ルートとしても(何も大陸と日本間は海底トンネル)、トータルで日本にマイナスの要素が大きいです。

    途中に匪賊や野盗がいつ出るか分からない危険路線(笑)、また露中はじめ国家公務員・鉄道会社職員が鉄道保護・警戒担当をしても、信用出来ない民族です。仮に貨物列車50輌を繋いでも、目的地到着は5輌かもしれない。残り?引き込み線で掠奪されてます。

    鉄道の軌間は狭軌、標準、広軌、その他といろいろありますが、広軌を敷設した国は、大戦時に巨大列車砲や大型戦車を積載する狙いもあったからです(因みに日本は狭軌なので戦車は小型化しました)。

    どうせシベリア鉄道経由なり大陸横断鉄道にするなら、広い大陸なので改軌して統一させるのは難しい事では有りません。日本の技術なら難しく無い。

    むしろ、電化されてない区間が長大で、牽引するディーゼル機関車、電気機関車との入れ替えが時間のロスになるのと、高速電車(のぞみクラスでは無い、時速160km程度)でも路盤が土盛りで緩く、本格的に走らすならコンクリート化とロングレールの採用が不可欠です。

    信号系統や指揮所の練度も心配です。以上、どのような観点から見ても、日本は経済効果より、心配事が増えるだけだと思います。オマケに日本が一番恩恵あるからタップリ出資しろ?要りません!

  • 本論とは無関係ですが、図表2において「自由主義」と「共産主義」が対比されていますが、この部分の「共産主義」は「全体主義」の方がより適当ではないでしょうか?

    何故なら、共産主義以外にも非自由主義の体制は有り得ますし、それに現在の中国は、殆ど資本主義経済であり共産主義とは言いにくいです。さらに強権で国民を締付け、共産党の政治目標の為に全国民を動員しようとする姿は全体主義というのにピッタリだと思います。

    • さらに余談になって恐縮ですが、かつてサヨクの皆さんは全体主義という用語を使いたがりませんでした。なぜならば、全体主義と言ってしまうと、共産主義だけでなくファシズムまで包含してしまうため、区別がつかなくなることを嫌ったためだと言われています。
      現代の視点から見れば、一党独裁という点で共産主義もファシズムも同じだし、司法より党が優越する共産主義の方が、より全体主義の色が濃いようにも見えますが、当時ファシズムは「諸悪の根源、悪魔の思想」と断じられていたのに対し、共産主義は「実現されるべき人類の理想」のように見られていましたので、一緒にされたくないという気持ちは想像がつきます。
      結局のところ、同じ穴の狢であることがバレたので、今となってはほとんどギャグですが、昔はサヨクが右寄りの人を「このファシストめ!!」と罵倒するなんてことがよくありました。全体主義者が全体主義者のことを全体主義者と罵倒するなんざ、天に唾するようなもんですが、昔はそれが通用したのです。どっとはらい。

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