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貿易統計②脱中国が遅々として進まぬ状況を直視すべき

ちょうど2ヵ月前、産経新聞社が刊行する月刊オピニオン誌『正論』(2021年1月号)に『「切っても切れない日中関係」の幻想』という論考を寄稿させていただいたのですが、現実に出てきた貿易統計のデータを見る限り、残念ながら日本の「脱中国」の動きに前進は見られません。本稿では昨日の『貿易統計①輸出品目は「モノを作るためのモノ」に特化』の続きとして、対中貿易について確認しておきましょう。

2021/01/31 21:00追記

本文中の記述に誤りがありましたので修正しております。誤りが生じた原因は、著者自身のデータベースの更新ができておらず、輸入品目のコードが古いままとなっていたためです。大変失礼しました。

お詫び:貿易統計分析について

財務省税関が28日に発表した『普通貿易統計』の速報値に基づき、一昨日の『普通貿易統計発表:輸出入はともに大きく落ち込む』では2020年を通じた貿易高について、昨日の『貿易統計①輸出品目は「モノを作るためのモノ」に特化』では品目別の貿易高について、それぞれ分析しました。

本日以降は「各論」として、各国との貿易高について確認しようと思っていたのですが、昨年購入したPC上でデータベースソフト(Microsoft Accessなど)が使用できなかったため、本日は中国に関する分析データしか完成しませんでした。

明日以降も続きができるかどうかについてはよくわかりません。本日は中途半端ですが、中国に関するデータのみを取り扱いたいと思います(一部、米国などのデータも可能な範囲で取り上げます)。

輸出高

全世界への国別・品目別輸出高

あらためて、対外輸出の国別総括表を再掲しておきましょう(図表1)。

図表1 輸出相手国(2020年における上位10ヵ国と2019年比増減)
相手国 金額と構成比 2019年比増減
中華人民共和国 15兆0828億円(22.05%) +4009億円(+2.73%)
アメリカ合衆国 12兆6125億円(18.44%) ▲2兆6421億円(▲17.32%)
大韓民国 4兆7662億円(6.97%) ▲2776億円(▲5.50%)
台湾 4兆7391億円(6.93%) +505億円(+1.08%)
香港 3兆4145億円(4.99%) ▲2508億円(▲6.84%)
タイ 2兆7231億円(3.98%) ▲5676億円(▲17.25%)
シンガポール 1兆8885億円(2.76%) ▲3103億円(▲14.11%)
ドイツ 1兆8776億円(2.74%) ▲3275億円(▲14.85%)
ベトナム 1兆8261億円(2.67%) +290億円(+1.61%)
マレーシア 1兆3435億円(1.96%) ▲1054億円(▲7.28%)
その他 18兆1328億円(26.51%) ▲4兆5241億円(▲19.97%)
合計 68兆4066億円(100.00%) ▲8兆5250億円(▲11.08%)

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成)

相手国別に見ると、日本にとって最大の輸出相手国は中国、2番目が米国です。しかし、金額で見ると、中国に対する輸出高は前年比微増となる一方、米国に対する輸出高は2.6兆円も落ち込んでいる、ということがわかります。

また、輸出を品目別に展開したものが図表2ですが、これで見ると、日本の輸出品目については輸送用機器(自動車)などを除き、「最終製品」ではなく、「モノを作るためのモノ」(資本財、中間素材など)が中心であることがわかります。

図表2 品目別輸出高(2020年と構成比、2019年との比較)
品目 2020年金額と構成比 2019年比増減
機械類及び輸送用機器 40兆4216億円(59.08%) ▲6兆0255億円(▲12.97%)
化学製品 8兆5402億円(12.48%) ▲1989億円(▲2.28%)
原料別製品 7兆5068億円(10.97%) ▲9002億円(▲10.71%)
特殊取扱品 5兆2952億円(7.74%) ▲3545億円(▲6.27%)
雑製品 4兆1149億円(6.01%) ▲4028億円(▲8.92%)
原材料 9930億円(1.45%) ▲137億円(▲1.36%)
鉱物性燃料 7231億円(1.06%) ▲6599億円(▲47.72%)
食料品及び動物 6703億円(0.98%) +302億円(+4.71%)
飲料及びたばこ 1204億円(0.18%) +62億円(+5.47%)
動植物性油脂 273億円(0.04%) +4億円(+1.58%)
合計 68兆4128億円(100.00%) ▲8兆5187億円(▲11.07%)

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成)

中国に対する輸出高はどう変化したか

さっそくですが、中国について概要を確認していきましょう。まずは輸出高です(図表3)。

図表3 対中輸出高(2020年と構成比、2019年との比較)
品目 2020年金額と構成比 2019年比増減
機械類及び輸送用機器 8兆2078億円(54.42%) +2661億円(+3.35%)
化学製品 2兆5350億円(16.81%) ▲72億円(▲0.28%)
原料別製品 1兆7806億円(11.81%) +1141億円(+6.85%)
雑製品 1兆1285億円(7.48%) ▲889億円(▲7.30%)
特殊取扱品 9644億円(6.39%) +1710億円(+21.55%)
原材料 2354億円(1.56%) ▲133億円(▲5.34%)
鉱物性燃料 1008億円(0.67%) ▲516億円(▲33.87%)
食料品及び動物 1007億円(0.67%) +24億円(+2.48%)
飲料及びたばこ 286億円(0.19%) +85億円(+42.28%)
動植物性油脂 11億円(0.01%) ▲2億円(▲14.38%)
合計 15兆0828億円(100.00%) +4009億円(+2.73%)

(【出所】『普通貿易統計』より著者作成)

2020年における日本の中国に対する輸出高は前年比4009億円増え、15兆0828億円でした。

ただ、「前年と比べ4000億円も輸出が増えた」と聞くと、非常に大きな変動にも思えますが、増加率にすると2.73%と非常に小さく、実際、図表3を眺めていても、増えた要因について「これ」といったものは見当たりません。

ただし、対米輸出が2.6兆円も落ち込んでいるなどの要因を踏まえるならば、中国に対して「輸出が大きく落ち込まなかった」という点は、なかなか興味深い点です。

また、先日より申し上げているとおり、「機械類及び輸送用機器」のカテゴリーには、生産財・資本財などが含まれる「一般機械」「電気機器」と、最終消費財である「輸送用機器」(自動車など)が含まれています。

このため、「機械類及び輸送用機器」についてはさらにブレイク・ダウンする必要があるのですが、これを展開したものが図表4です。

図表4 中国に対する「機械類及び輸送用機器」の輸出高(2020年と構成比、2019年との比較)
品目 2020年金額と構成比 2019年比増減
機械類及び輸送用機器 8兆2078億円(54.42%) +2661億円(+3.35%)
→一般機械 3兆4099億円(22.61%) +133億円(+0.39%)
→半導体等製造装置 9579億円(6.35%) +573億円(+6.36%)
→原動機 4761億円(3.16%) +156億円(+3.39%)
→電気機器 3兆2016億円(21.23%) +1626億円(+5.35%)
→半導体等電子部品 1兆0037億円(6.65%) +231億円(+2.35%)
→電気回路等の機器 5418億円(3.59%) +261億円(+5.05%)
→輸送用機器 1兆5963億円(10.58%) +902億円(+5.99%)
→自動車 9111億円(6.04%) +1244億円(+15.81%)
→自動車の部分品 6451億円(4.28%) ▲403億円(▲5.87%)

(【出所】『普通貿易統計』より著者作成)

これによると、「機械類及び輸送用機器」のうちの「一般機械」(半導体等製造装置や原動機など)が3.4兆円、「電気機器」(半導体等電子部品など)が3.2兆円で、いずれも「モノを作るためのモノ」(生産財、中間素材など)の輸出が堅調であったことがうかがえます。

その一方、日本が輸出する数少ない最終消費財である「輸送用機器」(自動車など)についても、中国向け輸出は低迷しておらず、むしろ前年比小幅増加という状況です。

ちなみに本稿執筆時点ではまだ米国などに関する詳細データが完成していないのですが、輸送用機器の全世界への輸出高は前年比3.66兆円も落ち込んでいる(このうち対米輸出高は1兆1251億円の減少)ことと比べれば、中国に対する輸出のパフォーマンスの高さは驚異的ともいえます。

輸入高

全世界からの国別・品目別輸入高

次に、対外輸入の国別総括表についても再掲しておきましょう(図表5)。

図表5 輸入相手国(2020年における上位10ヵ国と2019年比増減)
相手国 金額と構成比 2019年比増減
中華人民共和国 17兆4776億円(25.80%) ▲9762億円(▲5.29%)
アメリカ合衆国 7兆4275億円(10.97%) ▲1兆2127億円(▲14.04%)
オーストラリア 3兆8053億円(5.62%) ▲1兆1523億円(▲23.24%)
台湾 2兆8563億円(4.22%) ▲713億円(▲2.44%)
大韓民国 2兆8380億円(4.19%) ▲3891億円(▲12.06%)
タイ 2兆5363億円(3.74%) ▲2287億円(▲8.27%)
ベトナム 2兆3525億円(3.47%) ▲984億円(▲4.02%)
ドイツ 2兆2649億円(3.34%) ▲4578億円(▲16.81%)
サウジアラビア 1兆9694億円(2.91%) ▲1兆0464億円(▲34.70%)
アラブ首長国連邦 1兆7494億円(2.58%) ▲1兆1061億円(▲38.73%)
その他 22兆4599億円(33.16%) ▲4兆1235億円(▲15.51%)
合計 67兆7369億円(100.00%) ▲10兆8626億円(▲13.82%)

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成)

輸入相手国についても、これまた「ツートップ」は中国と米国ですが、いずれの国からも1兆円前後、輸入が減少しています。また、豪州、サウジアラビア、UAEといった資源国からも、輸入高が1兆円以上減少しているという特徴があります。

そして、品目別に輸入高を集計すると、すべてのジャンルで輸入高は減少しており、とりわけ「鉱物性燃料」(石油、石炭、コークスなど)の落ち込みが激しいことがわかります(図表6)。

図表6 品目別輸入高(2020年と構成比、2019年との比較)
品目 2020年金額と構成比 2019年比増減
機械類及び輸送用機器 20兆9788億円(30.97%) ▲2兆1565億円(▲9.32%)
鉱物性燃料 11兆2598億円(16.62%) ▲5兆6909億円(▲33.57%)
雑製品 8兆7459億円(12.91%) ▲1兆1334億円(▲11.47%)
化学製品 7兆7900億円(11.50%) ▲3734億円(▲4.57%)
原料別製品 6兆5589億円(9.68%) ▲5096億円(▲7.21%)
食料品及び動物 5兆7940億円(8.55%) ▲4483億円(▲7.18%)
原材料 4兆3295億円(6.39%) ▲3442億円(▲7.36%)
特殊取扱品 1兆2201億円(1.80%) ▲1296億円(▲9.60%)
飲料及びたばこ 8802億円(1.30%) ▲676億円(▲7.13%)
動植物性油脂 1801億円(0.27%) ▲75億円(▲3.99%)
合計 67兆7371億円(100.00%) ▲10兆8609億円(▲13.82%)

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成)

ちなみに輸入品目の側の「機械類及び輸送用機器」は、輸出品目の「機械類及び輸送用機器」と異なり、基本的には最終製品(PCやスマートフォンなど)が多いという特徴があります。

対中輸入高については減少

さて、中国からの輸入高についても、品目別に展開しておきましょう(図表7)。

図表7 対中輸入高(2020年と構成比、2019年との比較)
品目 2020年金額と構成比 2019年比増減
機械類及び輸送用機器 8兆9224億円(51.05%) ▲2445億円(▲2.67%)
雑製品 3兆9281億円(22.48%) ▲5174億円(▲11.64%)
原料別製品 2兆2889億円(13.10%) +798億円(+3.61%)
化学製品 1兆0782億円(6.17%) ▲1177億円(▲9.84%)
食料品及び動物 8163億円(4.67%) ▲772億円(▲8.64%)
原材料 1990億円(1.14%) ▲301億円(▲13.13%)
特殊取扱品 1636億円(0.94%) ▲230億円(▲12.31%)
鉱物性燃料 729億円(0.42%) ▲427億円(▲36.91%)
動植物性油脂 43億円(0.02%) ▲11億円(▲20.10%)
飲料及びたばこ 36億円(0.02%) ▲23億円(▲38.46%)
合計 17兆4776億円(100.00%) ▲9762億円(▲5.29%)

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成)

中国への輸出高は前年比横ばいかむしろ増えている品目の多かったのですが、輸入高については「原料別製品」を除き、軒並み前年比で減少しています。とくに落ち込みが大きいのは「雑製品」でしょう(図表8)。

図表8 中国からの「雑製品」の輸入高(2020年と構成比、2019年との比較)
品目 2020年金額と構成比 2019年比増減
雑製品 3兆9281億円(22.48%) ▲5174億円(▲11.64%)
→衣類及び同附属品 1兆4759億円(8.44%) ▲3150億円(▲17.59%)
→その他の雑製品 1兆1080億円(6.34%) ▲330億円(▲2.89%)
→家具 4523億円(2.59%) ▲116億円(▲2.51%)
→精密機器類 3797億円(2.17%) ▲349億円(▲8.42%)
→はき物 2161億円(1.24%) ▲619億円(▲22.28%)
→バッグ類 2050億円(1.17%) ▲576億円(▲21.93%)
→照明器具 911億円(0.52%) ▲34億円(▲3.60%)

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成)

武漢コロナ禍のため、服を買う人が減ったからでしょうか。

あるいは最近だと、「ブルックス・ブラザーズ」が昨年7月に米連邦破産法の「チャプター11」の適用を申請するなど、アパレル業界は軒並み苦戦が報じられていますが、縫製工場が多いと思われる中国からの衣類の輸入が減少しているのは在宅ワーク普及ともかかわっているのかもしれません。

その一方で、ジャンルとしては最多の「機械類及び輸送用機器」についても確認しておきましょう(図表9)。

図表9 中国からの「機械類及び輸送用機器」の輸入高(2020年と構成比、2019年との比較)
品目 2020年金額と構成比 2019年比増減
機械類及び輸送用機器 8兆9224億円(51.05%) ▲2445億円(▲2.67%)
→電気機器 5兆0994億円(29.18%) ▲1955億円(▲3.69%)
がい子通信機 1兆9497億円(11.16%) ▲671億円(▲3.33%)
→一般機械 3兆4084億円(19.50%) +234億円(+0.69%)
→事務用機器 2兆2013億円(12.59%) +1436億円(+6.98%)
→輸送用機器 4147億円(2.37%) ▲724億円(▲14.86%)

(【出所】財務省『普通貿易統計』より著者作成)

ジャンルのなかで「電気機器」に含まれる「碍子(がいし)」とは、電線などに使われる絶縁体のことだそうですが、中国からの輸入が2兆円近くに達しているというのも知らない人は多いと思います。

2021/01/31 21:00 追記
この部分につきましては、事実誤認につき、削除します。

このようなエラーが生じた原因は、データベース上、輸入品目のコード番号「70307」について、著者の手違いで、品目名の更新が終了していなかったためです。

古いデータベース上、「70307」は「碍子(がいし)」ですが、現在のデータベース上、「70311」は「通信機」です。大変に失礼しました。

また、「一般機械」に含まれる「事務用機器」とは、PCやスマートフォンが中心ですが、こちらについてはむしろ前年比小幅増加していることがうかがえます。

日中貿易をどう見るか

コロナ禍にも関わらず、日中貿易は非常に堅調であり、日米貿易が低迷したことを受けて、中国が日本にとっての最大の貿易対手国に浮上したということは、見逃せない事実でしょう。

おりしも昨年12月の『中国は重要な相手国だが引き返すことは可能=雑誌正論』でも報告したとおり、株式会社産経新聞社が発行する月刊オピニオン誌『正論』2021年1月号に『切っても切れない日中関係の幻想』と題した論考をきこ鵜させていただきました。

「切っても切れない日中関係」の幻想

―――『正論』令和3年1月号P74~より

【参考】『正論』2021年1月号

(【出所】アマゾンアフィリエイトリンク)

「中国は日本と地理的にも歴史的にも近い国だ」、「中国は世界の工場だ」、といった議論がみられることは事実ですが、それと同時に今年はレアアース禁輸事件から10年の節目でもあります。日中貿易がここまで急拡大していることを巡っては、正直、個人的には危機感もあります。

こうしたなか、詳細についてはまだ明かせませんが、現在、「中国に産業のサプライチェーンを依存すること」の危険性についての論考をまとめる作業を行っています。近いうちに何らかの形で公表できるよう準備を進めていきたいと考えています。

新宿会計士:

View Comments (27)

  • 更新ありがとうございます。

    早速「正論」のkidle版をポチりました。
    後程熟読させていただきます。

    表中で対中輸出が増加している「特殊取扱品」が気になり検索したところ、財務省貿易統計の中では、
    「繊維及び同製品」の一部+「精密機器」+「その他」の一部
    と記載されています。

    今更ですが、「精密機器」の部分が非常に気になるところです。

    米国を含む自由主義諸国がこぞって失速中なので、対中貿易率が上昇するのはやむを得ない部分があるとはいえ、嫌な流れではあります。

    やはりFOIPやQUADを主軸とした、基本的な価値観を共有できる相手と経済協力を、コツコツと進めて行くしかないのでしょうか。

  • 個人的には服かなあ。
    最近は中華製の服もバカ高いのに、
    他の国製の服はあんまり売ってない。
    それなりの値段のスーツとかもほぼ中華製だし。
    服飾系は東南アジアにもっと工場作って欲しいな。

    • 被服服飾の類い、メーカーさん(この場合はブランドさん?ディストリビューターさん?)にも依るのかもしれませんよ?
      私の購入する商品層(カナーリお安め)は数年前から随分中国産減ってますので…
      なかには「人件費が上昇したため」東南アジア某国に生産移したと明らかにしているところもありましたし

  • 一度コメントさせていただいた者です。
    いつも楽しく拝見させていただいております。

    10年ほど前、進出した企業が中国で生産するコストメリットがなくなり、かつコピー製品が日本に出回っていたころの話です。
    中国の法律なのか、進出する企業との契約なのかわかりませんが、中国に進出した企業が撤収する場合、「莫大な費用が発生するために、撤収したくてもできない。」との話を聞いたことがあります。
    詳しい事はわかりませんが、その辺りに貿易で脱中国ができない理由が潜んでいませんでしょうか?

  • 中国から撤退する企業向けの説明会やコンサルタント業が存在する位、脱中国の流れも煩雑さも存在すると聞いてます。

    「行きは良い良い 帰りは怖い」って事ですね。

  • 昨年末から気になるのはカメラ関係、Nikonは発売発表後に発売中止、SONYのアクションカムは部品調達出来ずに予約取消し販売中止になりました。中国工場からみでしょうか?

    • キヤノンも一部レンズの流通在庫が払底しているそうで。
      しかし、中国絡みの要素は多くないと思ってます。
      例えば、ニコンがD3000系とD5000系を、ひっそりと旧製品にしたのは、黒字に貢献しない(赤字への貢献大?)機種は、売れていても整理するという話ではないかと。

      • 投稿前後で、勝手に名前が変わる(後部が切れる)のは何故かな?

  •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
    (そう自分に言い聞かせないと、自分は間違えないと、勘違いしそうなので)
     日中関係は米中新冷戦に影響されます。米軍が台湾問題のために「沖縄の在日米軍を増強しよう」と言い出すこともあり得ます。(オバマ大統領時代の副大統領だったバイデン新大統領が、「台湾防衛は日本の防衛になることを保証する。トラスト・ミー」と言えば、野党第一党の立憲民主党も反対できません。もっとも、そうなれば沖縄のメディアが、「米軍は台湾の配備しろ」と言い出すかもしれません)
     そうなれば、中国が日本に経済で圧力をかけてくるでしょう。
     駄文にて失礼しました。

  • 日経電子版に中国はアメリカの対中政策に対抗すべく半導体産業を更に育成してゆく方針を発表しています。工場に投資=いつものやり方で莫大な補助金を注ぐとともに、海外との合弁・共同開発も強化するそうです。これもいつものやり方で海外から技術を盗み、国産化ができる段階になるとさっさと自分らで勝手に製造し始めるのを狙っているのが見え見えです。

    そのためサプライチェーンも強化する等もありましたが、米国が制裁色を強めている状況では、あきらかに日本の半導体製造装置、原料製造ノウハウを狙っていると感じました。
    中国経済から脱しようとするならば、まず戦略的な半導体関係から先に日本企業が脱中国できるような政策を取らないと、この改革開放からの30年の繰り返しになります。 アメリカが日本に対して半導体製造装置他を中国に輸出できなくなるよう様々な圧力をかけてくる日は間近に迫っています。(今でも特定企業との取引禁止など始まっていますが)

    しかし、ここに至っても日本の大企業は中国に電池の製造工場建設や開発拠点を移そうとかの動きが多いと感じます。日本政府もあからさまに中国やめとけとは言えない筈でしょうから、中国からの甘いお誘いをうけると、つい乗ってしまうのを何とかするのが先と思います。
    10年後にはミサイルや宇宙ロケット誘導装置となって日本に跳ね返ってくるのを学んだ筈なのに、目の前に人参をぶら下げられると短期利益にふらっとなるのでしょうね。

    そう言えば90年代だったか中国が馬鹿安で人工衛星打ち上げを請け負うことを始めて、依頼した側の莫大なロケット技術(衛星側とロケット側には相当なインターフェースが必要な筈で)が中国に流れたとどこか読んだことを思い出しました。中距離弾道ミサイルの誘導技術はこの辺から来ているのかもね。

    • 「リーマン経営者陣」と「(半端に)物言う株主ズ」の組み合わせだと“目前のニンジン”こそまず逃がせない目標物になるのでは?

      • 利益の出せない企業は淘汰されるので現実はそうです。株主が中国筋となると益々です。30、40年かけて中国共産党が努力してきた結果であり、そう一朝一夕には変わりませんが、少しでも舵を切るなら今と思います。

  • 何となくなのですが、
    中国進出企業のモノの流れは以下の通りなのかな? と、思うのです。
    ①原材料を中国から輸入
    ②生産財・中間素材などを中国(含香港経由)へ輸出
    ③中国で最終組立(完成品)
    ④消費(世界各国)

    韓国進出企業と同じ構造(②以下の工程)の企業は、まだ撤退できなくもないのかもですが、そうでない企業は撤退の前提として①を代替しないといけなくなるんですよね。

    政府予算での脱中国の後押しがあるうちに「代替できたから撤退できた!」と声をあげてくれればいいのに・・。(望む国内回帰)

  • 更新ありがとうございます。

    「中国は重要な相手国だが引き返すことは可能」が心配になって来ます。日本からの輸出が15兆円で前年比4,000億円のプラス、輸入は2兆円減ってますが、17兆円。軒並み米国等が激減している中で、中国の「健闘」が恐ろしい。シェアが22〜25%って、もう依存してますよね。やはりウエイトを下げるべき。

    最終的な消費財で中国製を全く排除するのは無理があります。しかし、徐々に減らす事は可能。何事も秘密主義で、どうなっているのか官営放送しか発表の無い中国です。コロナ禍で世界を地獄に落とした犯人には、相当な制裁が必要です。

    民間人で出来る事と言えば「メイドイン・チャイナ不買」。でも勘違いしないで欲しい。韓国の「NO JAPAN」とは違います。別にデモったり、日本製品を公道で焼いたりするパフォーマンスは不要です。あんなのは低レベルな民族のやる事。

    例えば衣料品。中国製は確かにまだ多いが男性肌着で見てみました。中国製あんまり安くないですヨ。アンダーのシャツ、トランクス(ボクサーブリーフ)、靴下、冬用のレギンス(タイツ)。各店いろいろな製品がありますが、中国製は5〜10年前に比べ減ってます。

    特に一番肌触りの良い、吸汗性に優れた綿100%素材は、東南アジア(ベトナム、ラオス、タイ、バングラデシュ、インドネシア、マレーシア等)にシフトしてます。工賃が安いんでしょうね。日本技術者が指定した通りのモノを作れます。

    またトランクス・ブリーフで高級品(2,000円以上)になると日本製もあります。代表的なのは女性アンダーウェアメーカーのW社G社などの紳士物。コレはとても良い。是非履いてみて下さい(笑)。他のが履けなくなります。

    綿とポリエステル(レーヨン)との混紡になると、機械を導入済みの中国がシェアを取ってますが、これも東南アジアにシフトしています。

    ずっと前ですが、中国からコンテナに詰めて日本に出荷する際に、いい加減な管理をしている為、倉庫にゴキブリが棲み、ダンボールの中のパッケージの間にゴキブリが入り、ギューギューに詰められて日本到着時にはノシイカになっている場面をみました(最近は無いと信じてます)。

    これは一例ですが、第一、日本で我々と一緒に働く中国人が中国製を最も嫌うというのが証拠です。「中国製は辞めなさい。信用できない」(笑)と言ってましたから。

    一番、アイテムで中国製が多いのは靴下です。皆さまは、靴下にどれくらいお金をかけますか?だいたいの人は千円札1枚だと思います。百円の人もいるでしょう。1足だったり、3足980円とか、4足セットで千円とか。

    1足千円以上なら日本製の出番ですが、それ以下は何足よりどりでも中国製が過半です。誰でも知ってるワンポイントマークがあっても中国製です(笑)。

    でもわざわざ「日本製」とヘッダー(足を入れる部分を留めている紙)に書いている品もあります。チョイ高い(千円以下です)ですが、こだわりたい方は時間のある時、探して買っておいて下さい。足入れがスムーズで違いがスグ分かります。

    話が脱線しすぎですが、意外に中国製を目にしないのは食品ですね。冷凍品も国内生産に切り替えてます(ギョーザ事件以来、あの会社は撤退しました)。

    野菜・果実・米・鮮魚・精肉はだいたい東日本と西日本で市場流通を分けてます。つまり物流に時間をかけない事。更に都市部近郊では農業・水産・畜肉も盛んなので、鮮度は保たれてます。

    以上、細かい興味をそそらない話で失礼しました。

  • 新宿会計士 様
     取引高だけでは切っても切れない縁か否かは分かりません。問題は、それを止められた時に代替品が無い、代替品調達に時間がかかるものがどれだけあるかだと思います。
    「中国に産業のサプライチェーンを依存すること」の危険性についての論考期待しています。

     パクスアメリカーナの下では、安全保障観(カントリーリスク)の無い政治屋や経営者でもそれなりの顔ができたでしょうが、米中共に”必要あれば部品・原料を止める”時代が来て10年以上たっているので、その対応準備が出来ていない経営者は”アホ”の烙印は免れません。しかし、もっと問題なのは政治家が其れに向けた対策をサボっていることです。

     中共の国防動員法、中国の輸出管理法、海警法等を政府は積極的に研究して対策を講じるべきと思う。
     技能実習制度、外国観光客増加施策、留学生支援制度、”孔子学院”等が、外患誘致に繋がることを理解してほしい。

     今のコロナ禍も

    • 最後の
       >今のコロナ禍も
      は、削除漏れです。失礼しました。

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