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「K防疫」はいずこへ?わが国の入国管理をどうするか

本日の「短評」です。昨日の『韓国を再び「水際対策レベル3」に引き上げる必要は?』でも指摘しましたが、入国管理について再び引き締める必要はないのでしょうか。わが国におけるコロナウィルス対策が万全だと申し上げるつもりはありませんが、隣国がこれに関するハンドリングを誤っている可能性が非常に高いという点に、目を向けるべきではないでしょうか。

昨日の『韓国を再び「水際対策レベル3」に引き上げる必要は?』では、わが国でも新型コロナウィルス・武漢肺炎の感染爆発の兆候が生じているなかで、日本政府が11月1日以降、中韓などからの入国者に対する空港PCR検査義務を撤廃したという話題を取り上げました。

こうしたなか、外務省が10月30日付で公表した『感染症危険情報の変更及びそれに伴う水際措置等手続の変更について』によると、韓国は11月1日以降、シンガポール、タイ、台湾、中国などと並び、「水際対策」のレベルが2に緩和されています(図表)。

図表 感染症危険情報と水際対策措置

(【出所】外務省公表物を著者が加工)

具体的には、これらの地域に滞在していた人たちが入国に際し、空港での到着時におけるPCR検査義務が免除されているのです(図表中、赤枠で囲った部分)。

このあたり、世間では一連の「GoToキャンペーン」が感染を拡大させているとする批判もあるのですが、個人的には時期的に考えて、感染拡大として考えられる要因は「GoToキャンペーン」よりも水際対策のレベル緩和を疑った方が良いのではないかと思っています。

こうしたなか、隣国のメディア『聯合ニュース』(日本語版)によれば、14日午前0時時点における同国の新規感染者は718人と、13日の1030人からは減少したと報じられています。

韓国の新規コロナ感染者700人台に減少 週末で検査数減る

―――2020.12.14 10:45付 聯合ニュース日本語版より

ただ、聯合ニュースは「週末のため検査件数が減ったことが影響したとみられ、感染拡大の勢いが衰えたとはいえない状況だ」と指摘しています。

いずれにせよ、「K防疫」を誇っていたはずの韓国で、新規感染者が1月20日以来最多となる1000人の大台に乗せたわけですし、人口比でみたら日韓ともに感染状況はさほど変わりません。こうしたなか、同じく韓国メディアの『中央日報』(日本語版)には本日、こんな「社説」も掲載されています。

【社説】コロナの戦時状況…官民ともに医療システムの崩壊を防がねば=韓国

―――2020.12.14 12:01付 中央日報日本語版より

中央日報はワクチンの確保ができていないという状況もさることながら、感染者数が大きく増えていることについて、「大韓民国の防疫が戦時状況を彷彿させる絶体絶命の危機を迎えている」と危機感をあらわにします。

やはり、このような状況に陥った際に、政治的な指導者の力量が問われるのでしょう。正直、同国がコロナウィルスにどう向き合うかについては、当ウェブサイトとしてはまったく興味も関心もありませんし、また、わが国の政府の取り組みが万全だと申し上げるつもりもありません。

ただ、それと同時に、隣国が「K防疫」の幻想にうつつを抜かしている間に問題のハンドリングを失敗し、国内で感染が増大しており、わが国がそのような国からの入国に際し、入国時検査義務を免除している状況にある、という事実には目を向ける必要があるのではないでしょうか。

新宿会計士:

View Comments (16)

  • レベル2の指定国のうち、中韓については季節〔気温〕補正の名目で防疫管理を厳格化した方がいいのかもですね。

    免疫力とも無関係では無いのですし・・。

  • 毎日の更新御疲れ様です。日本でのワクチン接種が始まると、隣国から押し寄せて来るかもしれませんね。

  • > 個人的には時期的に考えて、感染拡大として考えられる要因は「GoToキャンペーン」よりも水際対策のレベル緩和を疑った方が良いのではないかと思っています。

     とは言え、厚生労働省が感染者の国籍を公開していませんから、外国人が持ち込んだせいで感染が拡大したと言っていいのか、判断ができません。

    > 隣国が「K防疫」の幻想にうつつを抜かしている間に問題のハンドリングを失敗し、国内で感染が増大しており

    まるで「うさぎとかめ」の歌みたいですね。

    もしもしムンよ ムンさんよ
    世界のうちに おまえほど
    頭のおかしい 者はない
    どうしてそんなに おかしいのか

    何を言うニダ 欧米よ
    そんならコロナで 格比べ
    感染ピークの 消えるまで
    どちらが先に 抑えるか

    どんなに欧米が あわてても
    K防疫こそ 最高ニダ
    ウリが標準ニダ 世界ニダ
    イルボン、ウリに ひれ伏すニダ

    これは油断した 増えたニダ
    ワクチン競争も 負けたニダ
    あんまり遅い ムンジェインさん
    防疫自慢は どうしたの

  • >個人的には時期的に考えて、感染拡大として考えられる要因は「GoToキャンペーン」よりも水際対策のレベル緩和を疑った方が良いのではないかと思っています。

    タネがまかれて(ウイルスの散布)、そいつが芽を出し(感染)、さらにまたタネを実らせバラ撒いて、という連鎖が何段階か続いて、はじめて目に見えるまでに繁殖(流行)が確認されるという点を考えるならば、時期的にというのをどう捉えるかは、なかなか難しい問題だと思います。

    しかし大した根拠があるとは思えないのに、なぜ今の流行拡大をこれほどまでにGOTOトラベルのせいにしたがる人が、専門家も含めて大勢居るのか、ちょっと理解に苦しみます。政府はGOTOトラベル利用者全体の動きを詳細に把握できる立場にあるのだから、今すぐにでも是非データを出してもらいたいのだが、常識的に考えて、大都市圏の住人が旅行先に選んだ地域(おそらくはほとんどが観光地)との関係で、人の動きの大きさに相関する形で一方向性の感染の移入が認められるはずですが、地方の流行状況を見ている限りでは、そんなデータはとても出そうにないように見えます。今最大の問題である大都市圏の感染拡大は、ほとんどが域内感染とみていいのではないでしょうか。

    一方で、水際対策のレベル緩和にお鉢を持っていくのも、難しいような気がします。少なくとも空港検疫で引っかかる感染者の数は、世界各国の感染がこれほどまでに拡大しているにもかかわらず、それほど増加が顕著というわけでもなさそうです。もちろん、自国で陰性証明を取った上で来日しているのですが、その時点ではまだ潜伏期間内だった人が含まれる可能性は排除できません。しかしもしそういうケースが多々あるなら、そういう人の滞在したホテルや訪問先からクラスターが発生したという報告が、もうかなりの数出ているはずだとも思えるのですが。

  • 特定国を名指しで入国基準を引き上げたりすると、ほぼ確実に「差別だ!」とギャンギャン大騒ぎになることは目に見えているので、一見全ての入国者を対象とするような基準に切り替えればよいのです。先の記事へのコメントでも書きましたが、以下のような基準にすることを提案します。
    「日本国への入国に当たっては、COVID-19ワクチン接種証明書を検疫所に提示することを入国条件とする。なお、ワクチンは厚生労働省が承認したものに限定する」
    これを外交官を含む、すべての入国希望者に適用します。よほどのことがなければ例外は認めません。

    この条件のメリットは、主に以下ですが、
    1. 日本人を含むすべての入国希望者を対象とするので、「差別だ」などという言いがかりを排除できる。
    2. ロシア製や中国製など、出所や効能・安全性が怪しげなワクチンを排除できる。もちろん、ロシア製や中国製であっても、厚生労働省の承認を得られるのであれば、その限りではないですが。

    もう一つ、ワクチンが確保できないと大騒ぎしている某国からの入国を、1年弱ほぼ止められるということです。表面的には、とても客観的で公平な条件なので、ガタガタ言われる筋合いはありません。

    もっとも、上記条件を施行するにあたって、2点ほど要検討な課題が残ります。
    a. 偽造証明書にどう対処するか
    あえてどことは言いませんが、ありとあらゆる偽造証明書が飛び交っている国の証明書をそのまま信用するのは危険です。検疫所での抗体検査は必要でしょうし、さらに承認されたワクチンの製造元からの出荷先追跡なども検討すべきかもしれません。
    b. 東京オリンピック・パラリンピックに伴う入国者の取り扱いをどうするか
    国連やWHOが奔走してはいるようですが、豊かならざる国々でのワクチン入手が遅れ気味になるのは、残念ながら避けられそうもありません。そのような国々からそれほど多くの観光客・観戦客が来るとも思えませんが、少なくとも選手や関係者は何とかする必要があるでしょう。場合によっては、IOC経由で必要分のワクチン供給を考えるべきかもしれません。

    • オリンピックに関して、米国選手は例年通り参加できるのでしょうか ?
      ほとんど参加がないなら米テレビ局からの放映権料も入らず、IOC にも開催メリットがなくなりそうだと思うのですが。

  • 接触感染や空気(飛沫)感染で広まる伝染病である以上、人の移動によって人と人との接触が増えれば増えるほど確実にコロナの感染は拡大広がって行くのですから、感染者急増中の対韓やそもそも統計を全く信用できない対中で入国規制強化はやれば良いと思いますが、それ以前に国内での感染拡大対策として、少なくとも(高率のピンハネによって)ほとんど予約サイトだけが利益を上げられるに過ぎない馬鹿げたGOTOイートなんて施策に多額の税金を投入して感染を広めるのは即刻中止すべきですね。

    飲食業を救わねばというのならば財務官僚がどう言おうがさっさと国債を刷って昨年度の納税申告で提出していた額に基づいて所得補償をして休業を命じれば良いのですよ。同様に観光業に対してもやればGOTOトラベルも止められますね。

    「友人などと会食する際にはマスクをして下さい。食べ物を口に入れる際にマスクを外して口に入れたらまたマスクをして会話して下さい」なんて【政府としてはwithコロナでの忘年会などに向けてちゃんと注意を喚起しました】というアリバイ作りの為だけで現実離れして守られるはずもない【注意】という名前のナンセンスを会見で述べるしか能がない無能な閣僚はこういう非常事態には百害あって一利なしの存在です。一口食べる毎にマスクを外し食べたら直ぐにマスクをするのを延々繰り返すなんて面倒なことを守って会食をする人間が何%いると思ってるのか、この空理空論を言った閣僚を小一時間問い詰めたい。

    こんな現実離れした【注意】を述べるぐらいならば、率直に「今年は忘年会は我慢して下さい。多人数の会食、特にアルコールを伴う会食は感染のリスクが非常に高くなるのでコロナが治まるまで止めて下さい」と言えば良い。それで飲食業の倒産&自殺増が困るなら国債を刷って所得補償をばら撒けば良いし、財務省が怖くて国債を刷るのが絶対に嫌ならば飲食業に泣いてもらうしかない。

    中華コロナ感染者増大の問題を議論するならば、まず現在の感染拡大に関して(冬の到来による気候の変化つまり気温と湿度の低下という制御不能なファクターは別にして)最も大きな人為的要因と疑われているものについて対処すべきです。アメリカでも確か「食事に行った」という人の比率が感染者と非感染者とで明確に差があったという調査結果が出ていたと記憶していますし。

    中韓からの入国を甘くしたことは間違いなく日本国内の感染者増にプラスの効果を与えているとは私も思いますが、それ以前に日本国内の施策で遥かに大きな感染者数増大効果をもたらしているものがあると思います。

    • > 財務官僚がどう言おうがさっさと国債を刷って昨年度の納税申告で提出していた額に基づいて所得補償をして休業を命じれば良い
      その為にいくら国債を発行すればよいと思いますか?
      飲食業者や観光業者の総数を考えると、100兆円でもまるで足りないと思いますが。

      • 少し以前のデータですが2016年の日本全体のGDPが540兆円を切ってるのですよ。売上でなく所得つまり納税対象となる利益の補償ですから100兆円なんて到底ないでしょう。更に言えば利益分を補償するのでその補償支給額は課税対象でもあります。ということで前年の納税額に相当する分を天引きした額だけを支給すれば良い。

        それはともかく、永久に所得補償をするなんてのは明らかに無理ですが、過去の例を見てもパンデミックの継続期間は2~3年で、今回は(ワクチンの中身は恐らく拙速な代物ではあるが)ワクチン開発・実用化=接種も既にカウントダウンの段階ですからね。

        ついでに言えば利益補償せねばならないのは当然ながら休業を命じた期間分だけですよ。

        • 利益だけを補償するのでは意味がありません。問題は、家賃、光熱費と人件費などの固定費なのです。
          先日放送されたニュースからの情報なので、確度は確かめようもないのですが、ある都内の居酒屋の場合、固定費が月に1000万かかるため、都からの協力金40万円ではまるでお話にならないのだとか。本当に固定費がそんなにかかるのか、あるいは単に私が聴き間違えたのかはわかりませんが、この店舗の場合、利益分を補償されただけでは店舗の継続はおそらく不可能です。
          また、飲食店の場合、店を閉めておけばある程度光熱費などは低減させられるかもしれませんが、今度はその店舗に食材などを収めている業者も自動的に開店休業状態になります。飲食店に全額補償するのであれば、納入業者にも補償しないと、明確な不公平となります。そのように考えていくと、補償対象が際限なく拡大するため、それこそ100兆円でもおそらく不足するものと思われます。

          結論から言えば、すべてを政府丸抱えにするというのは非現実的であり、どこかで折り合いをつけていくよりないということだと思います。ただ、どこで折り合いをつけるのかを見出すのは、容易ならざる話だとは思いますが、なんとか見つけるよりありません。

  • 口先だけの韓国のことなど沈もうが破裂しようがどーでもよく、来年初めにまた春節の時期が来た時どうするのかに興味を持っています。 中国共産党が今年の春節と同じく何も制限を掛けなければ中国人旅行者と共に再び武漢ウィルスを世界中にばら撒くことになります。
    しかし中国人にとって春節は特別の意味を持っているし、新型コロナに中国は既に打ち勝ったと公言しているため全面的な移動禁止をとることは難しいと思われます。 共産党がどこまで制限を敷くことができるかによって、習体制が盤石かどうか占うことができそうです。

  • 更新ありがとうございます。

    今日12月14日18時30分発表の、日本国内感染者数は1,661人と、前日までに比べかなり減っています。でもだいたい月曜日発表は少なめですから、また明日から戻りそうです。

    韓国が1,030人から減ったのも、同じ理由でしょう。また人口が日本の3分の1強ですから、かなり厳しい状況です。「K防疫」って何ですか?(笑)意味分からん。

    G20で偉そうに文大統領が「コロナ対策は韓国を見習え」とばかりに言った後スグに爆発的に増えたり、「コロナワクチンを4,400万人分確保した」と言ったが、カネ払うのを惜しんで待機列の最後尾に並ぶとか、いろいろ笑かしてくれてます。

    なお、私の不吉な予想(笑)では、シナ製かロシア製を愚民デモが始まる前に、契約するのではないかと、期待いえ気の毒な結果が頭をよぎります。

    そういう所が憎めないいや、もとい、実力も無いから憎たらしいんです(笑)。日本の第3波は、Go Toはあまり関係ないと思います。域内での流動が多い所が感染者を増やしている。それと来日外国人。中韓は日本入国時検査をすべきです。日本人も同じ条件にすれば文句言われる筋合い無し。

    私の長男が昨日、その1週間前と立て続けに大阪出張で帰って来ました(考えればこの時期に頻繁に遠距離出張行かす企業ってどうヨ?笑)。

    「新幹線のぞみはガラガラ。1輌に10人居ない」との事です。行き帰り共にピークタイムです(それでも値下げしないJR東海!)。最後に話を戻して、中韓からの入国は厳格化すべきです。

  • 感染拡大に喘ぐ西側諸国を尻目に、
    事の張本人の中国は真っ先に景気回復してますね。
    さぞかし憎らしい事でしょう。
    だからといって中国に対して大した事はしないでしょうが。
    綺麗事言ってても結局は景気回復優先なので。
    我が国も多分同じ。

  • 日本は新型コロナの死者数は12月13日時点で2,602人。

    2020年の人口動態統計9月(11月20日発表)で、9月末時点の死亡者総数を2019年と2020年を比較すると
    2019年死亡者数(9月末時点):1,032,935人
    2020年死亡者数(9月末時点):1,014,866人

    2020年は2019年より18,064人死亡者が減っている。
    2020年の新型コロナによる死亡者は全体の死亡者の0.25%。

    新型コロナのために、死亡者は減り、一方経済は疲弊している。皮肉な話。

    一方、自殺者数はこの10年ほど減り続け、2019年には20169人と2011年の3分の2にまで減った。ところが今年は7月から前年を上回る状態が続き、年間累計でも11月までに19,101人と昨年の11月まで(18,675人)を上回り、観光・飲食などで非正規雇用の多い女性の自殺者増が目立っている。

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