本稿は、短評です。日本を訪れていた韓国の「韓日議連」の金振杓(きん・しんひょう)会長ら一行が週末、「強制徴用問題をしばし縫合し、交流協力から始めよう」などと述べたそうです。ただ、当ウェブサイトとしては、この話題をじっくり取り上げるよりも、先ほどの『外交トラブルは「原因を作った側」「困る側」で考える』での議論の結果を引用するのみに留めたいと思います。
週初から脱力させないでほしい
当ウェブサイトでは週末の『都合が悪くなると「日本はパートナー」と言い出す韓国』、『「徴用工は後戻りできない」「資産売却可能」は本当?』などで、金振杓(きん・しんひょう)韓日議連会長らご一行様の訪日についての話題を紹介しました。
こうしたなか、あまりにもバカらしくて、紹介しようかどうか一瞬悩んだ話題があったのですが、週末にウェブサイトで話題として取り上げてしまった手前、その「続報」として、いちおうは紹介せざるを得ないのが、次の話題です。
韓日議員連盟会長「強制徴用問題しばし縫合し交流協力からしよう」と提案
日本を訪問した韓日議員連盟の金振杓(キム・ジンピョ)会長が韓日間の懸案である強制徴用問題解決に先立ち交流協力を通じた信頼関係をまず回復しようと提案した。<<…続きを読む>>
―――2020.11.15 10:08付 中央日報日本語版より
週明け早々、あまり脱力させないでほしいと思います。
リンク先記事は1400文字ほどの文章です。同記事が取り上げている話題について、なにがどうバカらしいのかについて、じっくりと解説しても良いのですが、正直、週初に取り上げるべき話題としては、あまりにも非生産的でもあります。
関係破壊で困るのは日韓のどちら?
さて、今朝の『外交トラブルは「原因を作った側」「困る側」で考える』で申し上げた内容と重なりますが、外交について申し上げたいのは、次の3点です。
- ①日本と基本的価値を共有する相手国は、そもそも約束を破ったり、国際法をないがしろにしたりしない。
- ②外交の世界ではトラブルはつきものだが、トラブルを修復する際に重要な視点は「どちらの側が関係を破壊したのか」という点もさることながら、「関係が破壊されて困るのはどちらの側か」、という点である。
- ③「関係が破壊されて困る」のであれば、全力で関係を修復する必要があるが、そうでないならば敢えて関係を修復する必要はない。
以上を踏まえて、日韓関係について申し上げるならば、①から判明するとおり、少なくとも韓国は日本と基本的価値を共有している国ではなく、②、③に関連して、日韓関係を破壊しようとしてるのが韓国側であり、かつ、関係が破壊されて困るのも韓国側だ、という仮説を提示しておくのは有益です。
なお、当ウェブサイトとしては、日韓関係が日本にとって重要ではないと決めつけるつもりはありません。それどころか、「ヒト、モノ、カネ」という客観的な指標から判断すると、日韓関係が無秩序に破綻したときには、日本経済にも相応の打撃は生じると考えています。
ただ、それと同時に、日本にとって韓国との関係は「国としての死活問題」といえるほど重要なものではありませんし、これに加えて「基本的価値を共有していない相手国」である韓国との関係をこれ以上深めるのもいかがなものかと思う次第です。
食傷気味で…
さて、韓国メディアに掲載された記事という意味では、ほかにも「脱力する話題」が週末にいくつか出てきています。次の2つの記事などは、その典型例でしょう。
訪日した金漢正議員「『愛の不時着』、日本で『地獄の北朝鮮』の固定観念変えた」
―――2020.11.15 12:49付 中央日報日本語版より
竹槍と義兵の「ポピュリズム」の限界…韓日「シジフォスの岩」破らねば
―――2020.11.15 12:14付 中央日報日本語版より(韓国経済新聞配信記事)
ただ、正直、これらの話題、個人的には少々食傷気味ですし、週初から取り上げる話題としてはふさわしくない気がします。
そこで、これらの記事については、「元気があれば取り上げる」、というくらいのスタンスで行きたいと思います。
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基本的に金代表の記事は、アポなし訪問で菅総理に会えた事を、日本側の関係改善意思が強いと曲解する事から、調子に乗ってある事ない事を言い放題にしてしまったという事で、菅総理が面談した時から想定された物です。
金代表の最初の記事については、昨日のコメントの一部をコピペします。
日韓が対話するのに、日本側の足を踏んづけているのが、韓国の徴用工判決です。
金会長が言っているのは「足を踏んづけっぱなしで、仲良くしよう、仲良くしているうちに有利になって殴るチャンスを待つからな」という話です。
「シジフォスの岩」の記事については、日本が積み重ねて来た「韓国への譲歩」は、一切価値が無く、韓国人の恨を増大させるだけの物だったという事です。
イ教授は、日本の謝罪を受け入れ無ければならないと書いていますが、日本を輸出規制と非難し、先ずは「日本が悪い」から始まっています。これは本人が、改めなければいけないと言う「反日フレーム」で書かれていますので、主張と矛盾します。
今度は、韓国が「シジフォスの岩」を押し上げれば良いんです。それが出来なければ、岩もろとも突き落とせば、良いと思います。
だんな様、
>イ教授は、日本の謝罪を受け入れ無ければならないと書いていますが、
>日本を輸出規制と非難し、先ずは「日本が悪い」から始まっています。
>これは本人が、改めなければいけないと言う「反日フレーム」で書かれ
>ていますので、主張と矛盾します。
ひょっとすると、イ教授サンは現在韓国国会で審議中の「親日言論の犯罪化法案」を片目で睨んでアリバイ作りとしての枕詞の「日本が悪い」から書き込みを始めたのでは?
内容が中学生以上の思考能力の産物ではないので「弁論」ではなく「書き込み」です。
韓国は新しい法律を定めると、それを遡及的に適用するするのに何の躊躇も無い未開人の集まりですからね。
正確に「親日言論の犯罪化法案」は、分かりませんが、そうは思いません。
新しい法律に関わらず、韓国人が考える親日的発言をする人が、訴訟されているケースが多いです。
既に「日本が悪い」を前提にしない日本に関しての言論の自由は、無くなっていると思います。
時期的には、クネクネ政権から位から徐々にそうなったように思います。
また、裁判しなくとも「親日派」のレッテルを貼り付ける事だけで、発言者を社会的に抹殺する事も、可能だと思います。
まじめに取り上げても仕方ないってのはそのとおりなのです♪
それでもひとつだけコメントしとくのです♪
3つめの記事で、
>作家の趙廷来(チョ・ジョンレ)は10月12日の記者懇談会で「土着倭寇と呼ぶ…、日本留学に行ってくれば無条件でみんな親日派になる。民族反逆者となる」という爆弾発言をした。
という発言の批判が、
>日本留学派愛国志士も土着倭寇?
という時点で、最近日本に留学してる人は、やっぱり土着倭寇とやらで、吊るさないと気が済まないんだろうなって思うと、関係改善なんて絵に書いた餅でしかないように思うのです♪
「シジフォスの岩」。アチラの知識人、言論人の論評というのは、こういう例え話から入るのがやたらに多いですね。衒学的な臭みを感じて、それだけで生理的に反発する部分もあるのですが、大体が竜頭蛇尾、羊頭狗肉。要するに論理的な文章が書けないから、最初のイメージに頼って、途中の論理展開なんか無茶苦茶でも、最後に言いたい結論に持っていくのがお定まりというのが、よく見られるパターンでしょう。
その中ではこの記事なんかは、割合まともな方なんでしょうね。山の上まで押し上げた岩を転がし落として来たのは、一方的に我々だと、婉曲的にではあれ、言ってるわけですから。
だけど、今更こうした反省が出てきたところで、もはや時すでに遅しじゃないかなぁ。岩を山の頂上に落ち着かせることが、仮に!できたとしても、大多数の日本人が、「それで?」と冷ややかな眼で見るようになっちまった後ではね(笑)。
伊江太さま
洒落とかぶきは、生真面目さの裏返しでないかと思えてきました。角度のついた言論ばかりでは世の中窮屈でなりません。ピタゴラ機械、絶賛動作中。ピタゴラ音楽ループ再生。
国会議員がどう言おうとも、当事者である自称元徴用工と日本企業の韓国内の民事裁判での対立の行方を変える権限はないでしょう。該当する件については既に韓国最高裁の判決が出ているので立法府のできる事は限られている筈です。韓国の立法府が最高裁判所の判事を全て入れ替えて(弾劾して?)、判決自体を変えない限りね。
致命的な裂傷箇所を、適切な処置どころか泥も洗い落とさないうちに縫合して遊びに行こうぜ!ってことですね。
解決策としては眩暈がするほど間違っていますが、現状の例えとしては中々じゃないですか。麻酔(反日麻薬)が効き過ぎです。
紹介されている記事「訪日した金漢正議員「『愛の不時着』、日本で『地獄の北朝鮮』の固定観念変えた」を、私も昨日読み呆れ果ててしまいました。
この映画は観ておりませんが(理由は敢えて申しません)、なんでもパラグライダーだか何かに乗った大富豪のお嬢様が、こともあろうに国境を超えて北朝鮮に不時着してしまい、そこで出会った北の兵士と恋に落ちるといういう内容のもののようです。
たぶん・・・ファンタジー映画なんでしょうね。(笑)
ただ数ヶ月前に韓国の公務員が北の領海に侵入して射殺され、その上遺体に火をかけられるという事件が起きたことを思えば、このような浮ついた発言が韓国の国会議員の口から出てくること自体信じがたいと感じたのです。
韓国国会議員達(特に与党共に民主党)の北朝鮮への視線が如何に弛緩してしまったのかを、如実に物語るエピソードではないかと思われました。
思えばちょうど20年前に作られた韓国映画『JSA』もある意味荒唐無稽な作品ではありましたが、それでも北との関係性にある緊張感は多少なりとも描かれていたと思います。
まぁ映画は所詮映画ですから、その内容にあまり目くじらを立てるのは大人げないことかもしれませんが、その映画を観た日本人の北朝鮮に対する固定観念が少しでも緩むとでも本気で考えているならば、はっきり云ってこの韓国国会議員は無能です。否もっと直截的に述べましょう。馬鹿そのものです。
思えば『JSA]』が封ぎられてから20年経過し、韓国人(一部のおかしな議員の議員の発言だとしても)の対北朝鮮観がここまで緩みきってしまったことに、我々日本人との間に取り戻しようのない乖離を見た思いです。
末尾になりますが映画『JSA]』の紹介記事へのリンクを貼付しておきます。
ご興味のある方は参考になさって下さい。
https://movies.yahoo.co.jp/movie/234048/story/
敵国から来た無能なものを不必要に歓待するのは、古典的な兵法なのかなとも思います。
逆に徹底的に冷遇されたのは、昨年説明会にやってきたお役人たちですかね。韓国内では
いちばん状況や問題点をわかっていそうな人たちですが、帰国して報告をしても、
本当に必要なことすらまともには聞いてもらえなかったんだろうなと思います。
>>強制徴用問題はさらに悪化しないよう縫合
「日韓関係さん」の病気はすでに50年以上前に寛解していたのに、今更当時の治療に問題があると言って開腹手術して勝手にいじくりまわし、自分では手の施しようがなくなったから
「日本先生、とりあえず縫合しときます。体力がついてからもう一度一緒に手術しましょう」
ってことですね。わかります。
残念ながら、「日韓関係さん」はこのままでは手遅れとなります。
韓国先生の「医療ミス」が直接の原因となりました。
今すぐ「医療ミス」を是正しなければ体力が回復することはなく、徐々に腹の中から壊死が進んでいくでしょう。
ご愁傷様です。
どういう意図なのかわかりませんが、韓国側は、『日韓首脳が元徴用工に被害補償する
ことで合意した。』とうニュースを流しています。
2020.11.16
https://news.v.daum.net/v/20201116063143114
韓国政府の関係者が明らかにしたもので、現在は補償方法について両国の政府・外務省が
詳細を詰めている段階だそうです。
記事の中には、韓国得意の「論理のすり替え」により、「被害者補償」について原則的に
日本の合意を取り付けたかのように書いてありますが、日本側としては、被害者への補償
には賛成ですが、実際の補償については、もう日本には関係のないことだから、
韓国政府側が、勝手に被害者と接触して、責任をもって韓国政府が単独で補償をしなさい
ということだと思います。
どうも、韓国側は、日本政府と『徴用工補償で合意』したと、さも、韓国と日本の
共同責任で被害者に補償するようなミスリードを誘っているような感じに思える。
まあー、いつもの韓国のずるい「論理のすり替え」→「とんでも論理への飛躍」という
日本を騙そうという魂胆かミエミエ。
韓国だけで補償でも何でもすればいい。日本政府は、詐欺に巻き込まれる前に、
「あとは勝手に韓国側でやってくださいね」と即刻この交渉を止めるべき。
日本政府に縫合できないから、こういう事態になったわけで。
ここは、韓国の度量の広いところをやって見せてもらうしかないでしょうね。