「日本学術会議」が新会員として内閣府に推薦した候補者105人のうち、6人の任命を菅義偉総理大臣が拒否したとして、野党や一部のメディアが猛反発しています。ただ、事実関係を調べていくと、今回の菅総理の措置には何ら違法性はなく、それどころか拒否された6人のご経歴を調べていくと、逆に「なぜこんな人たちに私たち日本国民の税金を支払おうとしていたのか」と腹が立ってなりません。
日本学術会議の候補者6人の任命拒否
菅義偉総理大臣が国の特別機関である「日本学術会議」の新会員として、内閣府に推薦した候補者105人のうち、6人の任命を拒否したとして、野党や一部のメディアが猛反発しています。
たとえば、毎日新聞は本日の『「学術会議の独立性侵害」梶田会長、6人の任命求める 野党も相次ぎ批判』という記事のなかで、「立憲民主党など野党は内閣府などに『排除』の経緯をただし」、などとしています。
また、朝日新聞の本日の『任命しない理由、開示を 日本学術会議が首相に要望へ』という記事によれば、学術側が2日の総会で、菅総理に対し、「任命しなかった理由の開示と、6人を改めて任命するよう求める要望書」を出すことを決めたのだそうです。
すなわち、今回、この「日本学術会議側が推薦した『優れた研究又は業績がある科学者』」を、内閣総理大臣が任命しなかったということが「問題」だとされているようですが、それだけではありません。
日本共産党の志位和夫委員長は「学問の自由を脅かす極めて重大な事態が起こった」、「違法で違憲だ」などと述べています。
共産・志位氏「違法で違憲だ」 日本学術会議任命見送り
―――2020.10.1 19:03付 産経ニュースより
さすがご自身が20年以上、日本共産党委員長として君臨しているだけあって、なんだか、ずいぶんと勘違いなさっているようですね。だいいち、これは日本学術会議会員に任命しなかったというだけの話であり、べつに「学問の自由」を否定したというのは明らかな詭弁でしょう。
加藤官房長官の答弁がすべて
加藤勝信内閣官房長官は本日午前の会見で、次のように述べています。
- 日本学術会議の会員については、これまでも専門領域の業績のみにとらわれず、広い視野に立って、総合的・俯瞰的観点からの活動を進めていただくために、累次の制度改正が行われてきた
- 今般、これを踏まえて、内閣総理大臣の所轄の下の行政機関である日本学術会議について、任命権者である内閣総理大臣が日本学術会議法に基づいて任命を行った
この説明が、すべてだと思うのですが、それでもいちおう、事実確認を行っておきましょう。
そもそも日本学術会議は、昭和23年(1948年)の『日本学術会議法』という法律に従って設立される会議で、内閣総理大臣が所管し(同法第1条第2項)、その経費は国庫が負担する(同法第1条第3項)とされています。
そして、日本学術会議の会員は210人で構成され、任期は6年であり、3年ごとに半数が改選され、補欠会員を除いて再任されることがなく、また、年齢70歳に達したときに退職する(同法第7条各項)と定められています。
また、新しい会員は「優れた研究又は業績がある科学者」のなかから日本学術会議が会員の候補者を選考し、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣に推薦(同法第17条)し、それを内閣総理大臣が任命(同法第7条第2項)する、という流れです。
それでも、一部の人は「第7条第2項は『形式的なものに過ぎない』という過去答弁があった」、などと言い張っているようですが、法令の解釈は一時点の答弁が万能のものではありませんし、その後の制度改正を踏まえ、政府見解が変わることもあるでしょう。
逆にこんな人たちを指名しようとしていたのか
では、具体的に今回、菅総理が任命を拒否した6人とは、いったいどういう人たちなのでしょうか。
菅首相が学術会議の任命を拒否した6人はこんな人 安保法制、特定秘密保護法、辺野古などで政府に異論
―――2020年10月1日 21時01分付 東京新聞TOKYO WEBより
東京新聞によると、今回、任命を拒絶されたのは、次の方々だそうです。
- 2013年12月に成立した特定秘密保護法に対し、「民主主義の基盤そのものを危うくしかねない」と批判。「安全保障関連法に反対する学者の会」の呼び掛け人にも名を連ねていた
- 「安全保障関連法案の廃止を求める早稲田大学有志の会」の呼び掛け人の1人
- 2015年7月、衆院特別委員会の中央公聴会で、野党推薦の公述人として出席。安保関連法案について「歯止めのない集団的自衛権の行使につながりかねない」と違憲性を指摘し、廃案を求めた
- 憲法学者らでつくる「立憲デモクラシーの会」の呼び掛け人の1人。改憲や特定秘密保護法などに反対してきた
- 2017年6月、「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法案について、参院法務委員会の参考人質疑で、「戦後最悪の治安立法となる」と批判した
- 「安全保障関連法に反対する学者の会」や、安保法制に反対する「自由と平和のための京大有志の会」の賛同者
…。
正直、特定の政治思想に凝り固まり過ぎていて、学者というよりも、反社会的・極左活動家のような人たちですね。逆に、こんな推薦人名簿を作ってくるような日本学術会議の現行メンバーには大きな問題があります。
普段から当ウェブサイトでくどいほど繰り返している論点ですが、「国民の代表者」は菅義偉総理であり、その「国民の代表者」である菅総理自身が法律に従って判断した結果について不満があるのならば、次回総選挙で自民党を政権与党の地位から引きずりおろせば良いだけの話です。
また、左派メディア、左派政治家、左派自称学者らの大騒ぎぶりは、特定秘密保護法や「もりかけ問題」、「桜を見る会」問題などのころから、まったく変わっていません。
いずれにせよ、左派メディアなどが騒げば騒ぐほど、「菅総理は就任直後からしっかりと仕事をしている」という証拠にしか見えないように思えてならないのですが、いかがでしょうか?
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ちょうど注目していたニュースでした、ありがとうございます。
ヤフーニュース:渡辺輝人という弁護士の記事で知ったのですが、主張をざっくりまとめますと
・学術会議が推薦した人物を"内閣総理大臣が任命すると法で決まっているが"、昭和58年の国会答弁では「学術会議は"総理の所轄で監督権を行使するのは可能"。まぁこれは形式的なもので総理大臣が好き勝手はしませんヨ」という"答弁"に反する。だから"違法"だ!
??(´・ω・`)??
なぜかふしぎなことにー(棒)志位委員長と同じく学問の自由に対する憲法違反という理屈も添えていましたが、私には学術会議が誰になろうと国民が平等に教育を受けたり自己研鑽する環境に影響はないように思えます。どなたかどこが違法・違憲と言えるのか解説をお願いします……
ちなみにこの御仁は韓国のレーダー照射事件において「韓国艦の砲が指向されていたからなんだ!今の時代はVLSだから砲なんて無関係!」と主張されておられましたので、弁護依頼はしない方がよさそうです。レーダー照射の上に砲が向けられてるとかむしろ罪状上乗せなんだけど……
学問の自由が至上だと思うのなら紐付きの資金を受けるべきではないし、資金を必要とするならスポンサーの意向を尊重するのは当然のことだと思います。どうも否決された皆さんの考え方は、「口は出さずに金を出せ」というものであるようです。そんな都合の良い金なら私に下さい。
税金で津田某の個人的嗜好を満足させようとした、愛知のトリエンナーレと同じ傲慢さを感じます。
共産党やマスゴミが大声をあげるということは、拒否が正しい判断だったということでしょう。日本学術会議法によれば、「行政、産業および国民生活に科学を反映浸透させることを目的とする」とありますので、拒否された人たちは、科学的な活動にはふさわしくない、カルト的狂信者ということでしょう。科学を否定する、共産党やマスゴミにとっては由々しきことです。任命権は形式的なもので推薦案が絶対だ、などという主張は悪しき前例の最たるものです。菅総理が当初から「なくす」と宣言したことを実行したまでで、本当に良い仕事をしたと拍手を送ります。
世の中が、正しい方向に向かっていると思う人が、多いのではないでしょうか。
はよ解散しなさい。
今年の夏は、ソフトクリームを食べ忘れていた事を思い出したので、駆け込みで食べています。
拒否された人が「民主主義の基盤そのものを危うくしかねない」人のようですね。
この勢いで、パヨク研究者の研究費にも踏み込んで欲しいものです。
拒否された方々を見ていると、菅政権でも改憲を促進したいのかなぁと感じられますね。改憲しましょう!
菅総理、就任早々からとても良い仕事をされていて今後も期待できそうです。
拒否された方々の華々しい経歴を知るにつけ、これを3年毎に繰り返していけばよろしいかと思います。
更新ありがとうございます。
任命されなくてよかった〜(笑)。
日本の国益を守る法案に反対するだけでなく、学者というより活動家の連中でしょう。
任命を拒否された学者サマは立命館大法科大学院・松宮孝明教授、東京大学・加藤陽子教授、東京慈恵会医科大・小沢隆一教授、早稲田大学・岡田正則教授、芦名教授ら。
バリバリの左傾人ばかりです!「とんでもないところに手を出してきたなこの政権は」「学術に対する政府の介入だ」とか言ってますが、まだまだこんなのがたくさん居るのでしょうね。安部総理でも手を付けなかった事を、実行した。菅総理、素晴らしい!
おっと、前川喜平氏も何か呟いてますよ(嘲笑)。内容ナシ(笑)。
ご指摘のとおりです。
「学問の自由」という美名のもと、隠されていた闇と利権を発掘し、醜態を世間に公開した菅総理に拍手喝采です。
日本の学術振興に何の役にも立っていない組織に対する税金投入は国民に対する背信行為です。
今後も菅総理には、このような仕事を期待します。叩けば利権にまみれた闇はまだまだありそうです。
この人事に対しての反対派は、理論的には、残りの学術会議の皆さんが■自己の再任のためにビビって今後の学術会議の運営や意見、その他の発言を自由にできなくなり■そのせいで学術会議の舵取りとして学問の自由や平和日本の建設に資する様々な提案が歪められてしまいかねない、■その事で(ビビった学術会議委員の首相忖度した「提言」のせいで学者研究者大学などの利益が損なわれ、歪められかねない、という事が言いたいのではないかと思います。
つまり一重に選任された学術会員委員の皆さんの双肩にかかっているのでしょう。この皆さんがビビらなければOK。
逆に、それまでノーマルなご判断だった学術会議委員の方の中からこの「人事介入」を期に、頑なになって、急激な先鋭化される方も出るかも知れません。
何れにせよ学者の身分は旧来は「一度なったら終身の名誉」で、庶民と隔絶した象牙の塔の中で、言わば中世の「親方」「町衆」「大人」のような特権を許されるハズという一時言われた「上級国民」と思い込んでいたフシがある。
日本学術会議委員だとか、様々な勲章だとか、ご子息も優秀であればそういう学者一族として暮らせるという事も現実にあったのだと思います。それが任命権者として国民の代表たる政府首相が時としては落す可能性がある、というのは青天の霹靂。彼らの中では大問題でありましょう。
今回の件で公に出てきて恥ずかしげもなく内輪の論理を大声で喋ってる人を見るたび、何をそんなに威張っているのか・・?と思いますね
慣例!慣例!政治家は黙って〇〇ラ判押してりゃいいんだよ!って
まさに彼らが日ごろ散々に批判している悪しき官僚主義、自分達が利益を得る段になると途端に態度が変わるウリとナム理論的振る舞い
あれを見るに自分達が上流階級であるとの思い込みは何があっても揺るがないかと
拒否された先生のうちのお一人に教わっていたことがあります。
(身バレを防ぐため、どの先生かは伏せさせていただきます)
その先生(X先生とします)には当時大変お世話になっておりました。
根拠が具体的に示せないのですが
かなり前、多分「悪夢の民主党時代」前後の頃に
政界入りを考えたことがあるようで
人生の方針転換をチラリと匂わせる発言をされたことがありました。
研究が充実していた中での意外な一言だったので記憶に残っています。
なので、X先生については学術的な主義信条というよりも
何らかの政治活動が嫌われた可能性があると思って見ていました。
またツイッターで大々的な反対運動が展開されているようですが、前のように折れないよう進んでいただきたいです。