本稿はちょっとしたメモです。ドナルド・J・トランプ米大統領の「10月サプライズ」があるとしたら、それは果たして米朝首脳会談なのか、それともそれ以外なのか、という疑問があります。
数日前、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に、こんな記事が掲載されました。
ボルトン氏「10月のサプライズはトランプ-金正恩間の第4回米朝会談」
ジョン・ボルトン前米ホワイトハウス国家安保補佐官が「10月のサプライズ」は米朝間の第4回首脳会談だと予測した。<<…続きを読む>>
―――2020.07.30 15:35付 中央日報日本語版より
これは、前大統領補佐官で対北朝鮮強硬派としても知られるジョン・ボルトン氏が現地時間の7月28日、ニューヨーク・デイリーニューズに掲載された寄稿文で、「10月のサプライズは米朝間の第4回目の首脳会談だ」と述べた、とする話題です。
中央日報からの孫引きで恐縮ですが、ボルトン氏は大統領選を100日後に控えた現在、在ヒューストン中国総領事館の閉鎖を命じたことと並び、「もうひとつのイベント」として、10月にトランプ氏が北朝鮮の独裁者である金正恩(きん・しょうおん)と会談する、というのです。
なんだか不思議ですね。
ちなみにボルトン氏はこれまでに3回行われた米朝首脳会談についてはいずれも「失敗に終わり、現在、会談の進展は何もない」などとしたうえで、トランプ氏が政策や原則ではなく「再選に成功することばかりに集中している」などと批判したのだそうです。
しかし、当ウェブサイトに言わせれば、トランプ氏はこれまで4年の大統領在任期間中、一貫して自身の再選を意識したと思しき行動を取っていたのではないかと思いますし、それをいまさら批判するというのもいかがなものかと思います。
もっとも、こうしたボルトン氏の見解については、当ウェブサイトとしては、なかば同意しますが、なかば同意しません。
そもそも金正恩が現在も此岸に滞在しているのか、それとも三途の川の向こうに旅立ってしまったのかについては大いに疑問だ、という論点もあるのですが、疑問はそこだけではありません。米国にとっても、成果が見え辛い米朝首脳会談をわざわざ実施する必要があるのか、という点です。
それよりも、もっと際立った成果が上がる方法があるからです。それは、北朝鮮攻撃でしょう。
当ウェブサイトでは『12月18日が晴天ならば北朝鮮奇襲か?』でも紹介したとおり、「もし新月で月明かりがなくなる2017年12月18日が晴天だったとしたら、米軍は北朝鮮を奇襲攻撃するのではないか」、と申し上げました。
結果的には米軍の軍事行動は取られなかったのですが、その後、さまざまな人の話を聞くと、この2017年12月18日の北朝鮮攻撃の可能性は非常に高かったそうであり、米軍は実際に攻撃の準備をしていたのだ、という説を聞きます。
もっとも、以前、当ウェブサイトではしばしば説明してきたとおり、もしも米軍が北朝鮮を攻撃するにしても、それは「金正恩体制」を除去することを目的とした本格的な攻撃ではなく、あくまでも核施設などをピンポイントで象徴的に爆撃するなどの「局所攻撃」や「鼻血作戦」に留まるとは思います。
しかしながら、中国との本格対立を前に、その前哨戦として、北朝鮮攻撃はちょうど良いのではないかと思います。国の規模、大義名分(核開発を続けている、など)も十分でしょう。
その意味では、米国の動向からも目が離せない展開は続きそうです。
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更新ありがとうございます。
金の豚が既に死んでいるなどで会談しようにも会談出来ない状態であると分かっているならば、会談を呼び掛けたが拒絶された、外交交渉での解決は最早見込めない、からのサプライズプレゼントもアリのかな?と思いました。
火器喰えば、金がなくなる、訪誅時。
サプライズでしちゃうのにはそれなりの状況が必要なのかもです。
牽制だけで済むのならそれに越したことはないんですけどね・・。
カズ 様
上手い…、
火器喰えば、…
秀逸ですね〜
座布団です。
やりようによっては、南の焦土化にもつながりそうですね。
効果的なsurgical strikeなんて米国が成功したことあったですかねえ。
結局、とことん相手を完全消滅させるか、gdgdの泥沼の戦争になるかの二択ですが、前者が成功したのはよほど相手が弱小か、バックに大国がない場合です。
朝鮮半島の場合は、美味しいところの初撃だけ米軍が担当して、泥臭いところは韓国に投げるなんて方法もあるでしょうが、そうしたら、なぜかいつのまにか済州島まで追い落とされかけかねないところw
りょうちん さん
>そうしたら、なぜかいつのまにか済州島まで追い落とされかけかねないところw
そうなったところで、今現在の特亜情勢と大差ない気がしますねw
所詮韓国は純敵対国ですし。
虚構新聞の大見出しを妄想しました。
「釜山港コンテナふ頭で謎の爆発。物流貿易麻痺。国籍不明のミサイル落下、誤射か」
北爆に1票です。
米国に届くミサイルは未完成(だと、思う。)
であれば、トランプはリスク無しで戦時大統領になり、再選は確実。
北爆無しで落選か北爆有りで再選なら、トランプの偏差値なら北爆でしょう。
アメリカ人の損害は在韓、在日米軍に一桁…
米軍は北の通信、レーダーを破壊(シロートのワタシの妄想)するので、米軍の被害は無し。
金豚は震えて白旗を…
イムのタナカ珈琲 様
トランプ大統領がビジネスマン的に立ち回るのであれば・・。
きっと、更新を控えた「耐用年数間近のミサイル」を惜しげなく局所投入し、日韓に請求書を回すところまでがプランなのでしょうね。
*座布団をありがとうございました。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
(なにしろ、自分でも見当がつかないので)
トランプ大統領の怖さは、何でもしかねないし、何をしても不思議でな
いことではないでしょうか。
駄文にて失礼しました。
>米国にとっても、成果が見え辛い米朝首脳会談をわざわざ実施する必要があるのか、という点です。
>それよりも、もっと際立った成果が上がる方法があるからです。それは、北朝鮮攻撃でしょう。
北朝鮮についてだけなら、私もそう思いますが、そもそも、アメリカ大統領選にとっての注目は半島でしょうか?今朝の時事通信です。
対中強硬姿勢、競い合い=米大統領選の争点に浮上―トランプ、バイデン両陣営
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E5%AF%BE%E4%B8%AD%E5%BC%B7%E7%A1%AC%E5%A7%BF%E5%8B%A2-%E7%AB%B6%E3%81%84%E5%90%88%E3%81%84-%E7%B1%B3%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E9%81%B8%E3%81%AE%E4%BA%89%E7%82%B9%E3%81%AB%E6%B5%AE%E4%B8%8A-%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97-%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%87%E3%83%B3%E4%B8%A1%E9%99%A3%E5%96%B6/ar-BB17ssrC?ocid=msedgntp
トランプさんが米中経済対立を始めた頃は、あくまでもディールでしたが、コロナ以降は潮目が変わってきている気がいたします。
偶発?で起こった警官による黒人男性殺害に対するデモの背後に中国共産党の影を見て、中国の人権問題に無関心であったハズのトランプさんのディールは怒りに変ったような気がします。アメリカ全土に中国への怒りを煽るだけでは足りず、トランプ政権はこれを同盟国全域に拡大しています。
日比野庵さんの今朝のコラムです。
ポンペオ世界観とコウモリ韓国
https://kotobukibune.at.webry.info/202008/article_2.html
北朝鮮や韓国になにか起こるとしても、対中戦略の中で起こるとしたほうが自然ではないかしら。
アメリカの大統領選で当選するのが、トランプ氏になるか、バイデンになるか、占う能力はありませんが、ここまで拡大した嫌中キャンペーンは簡単には終わらないと思います。日本は狼狽えずに、コロナという煙幕に紛れて、手直な韓国との離別を進めることこそが肝要ですよね。
10月サプライズがあるとすれば南シナ海の人工島破壊占領戦ではないかと睨んでいます。
先月から同海域で米軍主導の合同軍事演習が行われており、海上自衛隊や英国海軍も参加しているようです。
フィリピンが勝訴したハーグ常設仲裁裁判所の南シナ海判決には法的拘束力があることになっているので、
その執行を多国間で行うことを大義名分にすることができます。
鈴置氏がプライムニュースでおっしゃっていた、
親亀(中国)とそれに乗っかている子亀(朝鮮)の親亀をひっくり返すを実行しているように感じられます。
そう思う。
匿名様
>10月サプライズがあるとすれば南シナ海の人工島破壊占領戦ではないかと睨んでいます。
演習中のさりげない誤爆を考えてしまいました(笑)。「ごめん。でも岩(岩礁)だから・・」とか(笑)。不謹慎でございますね。お許しください。
さすがにそれはない。
人工島への攻撃に対してチャイナがどのように反応するかを読み切れない以上、そんな先制攻撃はアメリカにとってもリスクが大きすぎます。
人工島への攻撃に対する反応として妥当だと考えるレベル・内容が習近平ら北京の共産党政権首脳たちと人民解放軍とでは大幅に食い違う可能性がとても大きい。しかもその場合に、北京政府が人民解放軍を確実にコントロールできるとは限らず人民解放軍が暴走する危険性が極めて高いので、人工島への攻撃に対するチャイナ側の反応が現実にどうなるか、人工島への先制攻撃の結果として米中の軍事対立がどこまでエスカレートするかはアメリカどころか北京政府自身ですら読み切れないだろう。
そんな不確実で危険性の高い状況で再選目当てのための先制攻撃などできませんよ。少なくとも国務省は言うまでもなく統合参謀本部議長ら米軍上層部も軒並み大反対するのは確実で、それら三ツ星全員の首を飛ばしてまで攻撃を強行させることは流石のトランプ大統領でも無理。
再選狙いの攻撃のために大将クラスのポストを軒並み挿げ替えたりしたら軍からそこまで信頼を失っているという事実がアメリカ国民の眼前で白日に晒されることとなってしまい、その事実そのものでトランプは確実に落選してしまいますからね。トランプも流石にそこまで馬鹿ではない。
失礼、「三ツ星」→「四ツ星」の間違いです。
日本語だと将官の階級が3段階(少将→中将→大将)なので大将のシンボルとして「三ツ星」と間違って書いてしまいましたが、米軍における大将の階級章の星の数は正しくは4個なので訂正しておきます。
10月の新月は17日
緊張を高めるぐらいはやるけど
攻撃はやらない方に一票
北を攻撃するにしても、さすがに
大義名分は必要でしょう
まあ、でっち上げは中国より
米国の得意とするところ
核実験準備に入ったぐらいは
最低必要かと思います
ソウルが反撃にあってもムンは
誤射だと言えるかな
いや、その前に逃げるか
更新ありがとうございます。
ボルトン氏の「10月のサプライズは米朝間の第4回首脳会談だと予測」と新聞に述べられたそうです。
私は金正恩がアチラの国に行き、三途の川を渡ったのか、呼吸はしているものの、多臓器不全で何も手当も出来ない状態かと思います。少なくとも元気ではない。なので、会談は無理でしょう。もっとも、妹の金与正が代目を襲名して出て来るかもしれません。
米国はこれまでの下手な米朝会談で、何も実益が稼げていません。要は朝鮮民族や中華民族の事を、一般西洋人並みに理解出来てないと思います。アイツラは思考回路が非人間です。*あまり中韓を分かり過ぎると、日本人のように甘い汁をタカられますが(笑)。
トランプ大統領は選挙もある為、ココで一発対中の前の陽動作戦として、北朝鮮を叩いておきたい。仰る通り「戦時大統領」「強い大統領」「米国のパワーを見せた大統領」になれます。
それも全土に渡る上陸作戦や38度線からの突入、北を徹底的に蹂躙する必要も無い。平壌都市部の高官住宅、軍事司令室、金正恩の多数に渡る住居と、核開発研究所、核弾頭貯蔵所、ミサイル発射台(移動式含む)、ミサイル本体、空軍施設を破壊するだけで良い。
駐韓米軍は韓国軍の動揺と工作員の除去だけで良い。すべて正面に出るのは太平洋艦隊と海兵隊、駐日米軍がやる。海上自衛隊は後方支援する。8~16時間で終わると思います。