それはさておき、月曜日の『共同通信「中国批判声明に日本が参加拒否」報道とは?』でも取り上げたとおり、最近、新聞社や通信社などのオールドメディア側から、誤報、虚報、捏造報道などと思しき報道が相次いでいます。一昨日の朝日新聞に、安住淳・立憲民主党国対委員長が「いずれ補正予算案の質疑の見通しが立ったら、『#国会を止めるな』運動をしたい」と述べた、とする記事が出ているのですが、そもそも安住氏が肉声で「#」と喋ったのでしょうか?
安住さんが「#」をどう発音されたのでしょうか?
『朝日新聞デジタル』(日本語版)に一昨日、こんな記事が出ていました。
立憲・安住国対委員長「国会を止めるな運動をしたい」
―――2020年6月8日 19時26分付 朝日新聞デジタル日本語版より
立憲民主党の安住淳国対委員長は8日、記者団に対し「国会を止めるな」運動をしたい、と述べたのだそうです。
審議拒否、揚げ足取りでさんざん国会を止めて来た立憲民主党の国対委員長さんがこれを口にするとは、まるで泥棒が「鍵を掛けなければならない」と主張しているようで滑稽というほかないのですが、この記事に対する違和感は、それだけではありません。
朝日新聞の記事では、
「いずれ補正予算案の質疑の見通しが立ったら、『#国会を止めるな』運動をしたい」
と述べた、と書かれているのです。
さて、「#」はどう発音されたんでしょうか、朝日新聞さん?(笑)
「#東京脱出」事件
そういえば、この「#」を巡っては、朝日新聞には「前科」があります。ツイッターでこの「#」を文頭につければ、それが「ハッシュタグ(検索ワード)」としてツイッター側に認識されるため、トレンドに表示されやすくなるのです。
何の話を申し上げているのかといえば、『「東京脱出」をSNSで拡散したのは、メディア自身?』でも取り上げた、緊急事態宣言の当日の4月7日、朝日新聞が「ツイッターで『#東京脱出』というハッシュタグ(検索ワード)が拡散されている」と報じた、という話題です。
これについては事実関係を調べていくと、この「#東京脱出」というハッシュタグがトレンドに上がった時間が、「#東京脱出」をタイトルに含んだ記事が朝日新聞に掲載された同日午前5時以降である、ということが判明しました。
つまり、朝日新聞が「#東京脱出」とハッシュタグ「#」を含んだ形で記事タイトルを付けたことで、その記事が朝日新聞デジタルに掲載されるやいなや、たちまちツイッターのトレンドに表示された、という事件でもあります。
これについては当ウェブサイトも含め、いくつかのウェブ評論サイト、ブログサイト等で検証記事があがっており、どの記事もだいたい同じような内容が報告されています。つまり、朝日新聞自身がハッシュタグ「#」をタイトルに含んだ記事を公表したこと自体がツイッターのトレンド操作になった、という結論です。
もっとも、朝日新聞の該当する記事は、現時点では修正され、タイトルから「#」は削除されているそうですが…。
ハッシュタグで自滅する人たち
この「ハッシュタグ」、ほかにもさまざまなエピソードがあるのですが、そのひとつが、『ハッシュタグ事件は世論操作手段をネットに移しただけ』で取り上げた「検察庁法改正案」に関する話題です。
検察庁法改正案とは、検察官の定年を65歳にまで延長するなどの改正を盛り込んだ法案のことですが、法案と黒川弘務・前東京高検検事長(※5月末に賭けマージャン疑惑で辞任)の定年延長などの議論がゴチャゴチャになっていたのですが、原英史氏が執筆した次の論考ですっきりとまとめられています。
「#検察庁法改正案に抗議します」にも法案にも、反対する
ハッシュタグ「#検察庁法改正案に抗議します」がtwitter上で広がっている。経緯はよくわからないが、「法律を捻じ曲げるな」「三権分立はどこへいった」といった話になっているようだ。これは、「黒川弘務氏の定年延長」と「定年延長の法改正案」(法案審議中)をごちゃまぜにした、フェイクニュースの類だと思う。<<…続きを読む>>
―――2020年05月11日 06:02付 『言論プラットフォーム アゴラ』より
もっとも、この検察庁法云々に関しては、『検察庁法改正案で大騒ぎした挙句に自爆した立憲民主党』などで取り上げたとおり、国家公務員法改正案ともども、検察庁法改正案を安倍政権がひっこめたことで立憲民主党が盛大に自爆してしまいました。
というのも、サヨク界隈の皆さんが「#検察庁法改正案案に抗議します」というハッシュタグで大騒ぎしてしまったがために、立憲民主党の支持母体でもある自治労が実現を目指していた「65歳定年制」そのものも同時に撤回されてしまったからです。
従来のメディアの姿勢はSNSに場を移しただけだが…
それはさておき、月曜日の『共同通信「中国批判声明に日本が参加拒否」報道とは?』でも取り上げたとおり、最近、新聞社や通信社などのオールドメディア側から、誤報、虚報、捏造報道などと思しき報道が相次いでいます。
このような虚報が相次ぐ理由は、それだけ既存メディアの焦りである証拠に思えてなりません。そして、メディア報道を読む私たち自身がもっと賢くならなければならないのは間違いなさそうです。。
View Comments (12)
音楽では # は「半音上げる」の意味ですが、一人だけ勝手に半音上げると不協和音を生じます。この場合「音がずれている」と言います。
朝日新聞は音[ね]を上げているのかな? 話をずらして、意図的に世論に不協和音を生じさせようとしているのでしょうね。
イーシャ様
いや、ちょっと待ってほしい。「眼のつけどころがシャープでしょ」と自作自演・自画自賛しているのではないだろうか。
♯ を「シャープ」というのは爺(婆も?)であり、最近は「ハッシュ」と言うのだそうです。
安住某が何と言ったのか気になります。
重箱の隅をつついて申し訳ないのですが……
どちらもシャープで変換できてしまいますが、♯と#は似て非なる記号でして、
♯は音楽記号のシャープ
#は日本語で井桁、英語でハッシュといい、電話の右下についている記号です
そうなんですってね。
でも年寄り?高齢者?情弱?はその違いが判らないんですよ(苦笑)。
「イゲタ」は流石に格好悪いと思うんです。
*音〔ね〕を上げている・・に共感します。
確かに、朝日は不協和音メーカーですね。
誰か♭〔フラット〕化してくれないかな?
飛び出した釘は叩かれるとしたものです。
″ふらっ″とされてても迷惑なんですよね。
新宿会計士様、更新お疲れ様です。
正しく挿絵の通りですね。
国会の審議を散々妨害しまくっていた口でよく言うわ。
延ばすんだったら、山積みになっている法案をどんどん消化してもらいましょう。
ハッシュタグは拡散がしやすくなる一方、検索に引っかかりやすくなるから証拠が残りやすいとも言えますよね。手間と時間さえかかればその初期動向を把握することができる。
今は大本を削除しても、キャッシュデータや転載、バックアップが残っているから、尚更「犯人」を見つけやすい。まさにブーメランとなることを、積極的に使うオールドメディアこそが理解していないと言う、ひどい皮肉ですね。
現状、やった者勝ち。有志が事後に拡散の経緯を洗いだしSNSなどで発信したところで、最初に流された情報がトレンドになり世論に与えた影響をなかったことにはできない。やる方はそれを理解しているから、朝日新聞も安住の発言にハッシュタグを入れ込む。
件の共同通信の虚報も同じ。後で虚報と叩かれようが、最初のゲインが大きいからそんなことは大した問題ではない、共同通信にとっては。
所謂「運動」は、
①直接には政治施策などを動かせない立場の人々が
②多くの人に認知されていない問題を取り上げて、主張の妥当性を訴え広め
③民主主義の根幹である投票行動に影響をさせる事によって政治を間接的に動かす
ために行うものだと思いますが。政治家の安住氏は「運動」などせずとっとと実務を。
というか最近野党連中のSNS遊びが目に余ります。いい加減にして頂きたい。彼らの使うべきツールはSNSではなく国会そのもののはずです。使うなら成果をあげた時の広報用にでもどうぞ。
井ハッシュドタグ
院内の正規軍の正面戦では勝ち目がないのだから院外で非対称戦闘を選ぶのは合理的な判断。その際、SNSは有効な武器だというだけ。
目標を、「とにかく対象に損害を与えるだけの戦術的勝利」に置くならおっしゃる通りと思います。
ただ安住氏らは弱兵ですが民兵ではなく正規軍側です。戦略的勝利を目指すことに存在意義がある存在なのに、ゲリラ運動に明け暮れて敵軍に嫌がらせばかりで会戦には一向に応じない。
目先では合理的にも見えますが、国会議員の本来的役割としたら全く合理性は無いと思います。
じゃあ負けるしかないじゃないかって?そうですねとしか言いようがありません。