本稿は、ちょっとしたショートメモです。昨今のコロナウィルス騒動に加え、本日は日経平均が1000円超の下落で始まるなど、市場の混乱も続いていますが、先日の『「神風邪」論の不謹慎さと「コロナより桜」の情けなさ』でも触れたとおり、特定野党の皆さんは「桜を見る会」追及に汲々としているようであり、あたかも「安倍応援団」の様相を呈して来ました。そして、状況は「ATM」などと呼ばれる特定メディアも似たようなものだったようです。
ATMの社説を確認してみた
新型コロナウィルス騒動に関しては、わが国でもすでに100人を超える方々が感染され、1人の方が亡くなっているほか、横浜港に停泊している英国船「ダイヤモンド・プリンセス」でも3人が亡くなり、数百人の感染者が出ている状況です。
また、不安に感じる人が多いためでしょうか、マスクが手に入り辛いという状況も出現しているようですし、各地でイベントも中止され、令和初の天皇誕生日に関連する連休も、天皇陛下の一般参賀が取りやめとなるなど、国民生活にも影響が出ています。
こうしたなか、今回のコロナウィルス騒動の対応を巡り、安倍政権に対する批判も強く、一部の保守的な評論家の間でさえ、安倍総理をなかば公然と批判する人も出て来たようです(『某有名人からのご要望「140字にまとめてほしい」』等ご参照)。
(自称)保守界隈の論客でさえこういう状況なのですから、特定野党(とくに最大野党である立憲民主党)と並び、普段から舌鋒鋭く安倍政権を批判している左派メディアは、今回のコロナウィルスという「政権を倒す絶好のスキャンダル」を、大きく叩いているに違いない、と思ってしまうところです。
ところが、そう思って「ATM」(朝日新聞、東京新聞、毎日新聞)の社説欄を確認してみたのですが、少なくともここ数日の社説を確認すると、コロナウィルス騒動を取り上げたものはあるものの、不思議なことに、「安倍政権の対応を批判する」、という社説は見当たらないのです。
たとえば、朝日新聞の場合は先週金曜日にコロナウィルスに関して社説で取り上げているようなのですが、肝心の中身は、米ウォール・ストリート・ジャーナルの中国在住記者を国外追放処分にしたことを取り上げて批判したものであり、「安倍政権の対応」を批判したものではありません。
(社説)中国とウイルス 情報の自由奪う危うさ(2020年2月21日 5時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より)
また、毎日新聞も土曜日の東京朝刊で、「多くの人が集まる機会を減らすことは、感染拡大の抑制につながる」が「一方で、国民生活への影響を最小限にすることも必要だ」などと主張する社説を掲載していますが、これも安倍政権に対する批判ではありません。
新型肺炎で広がる自粛 暮らしへの影響最小限に(2020年2月22日付 毎日新聞デジタル日本語版より)
さらに、東京新聞の場合は先週金曜日に「政府の緊張感が足りぬ」とする社説を掲載しているものの、普段、舌鋒鋭く「桜を見る会」の公文書管理などを批判している論調からすれば、どうも「追及が弱い」と思う人が多いのではないでしょうか。
新型肺炎対策 政府の緊張感が足りぬ(2020/02/21付 東京新聞より)
特定メディアも「コロナより桜」
見たところ、これら「ATM」が社説で力を入れているのは、やはり「コロナより桜」です。
たとえば、朝日新聞が日曜日に掲載した社説では、例の「桜を見る会」やその前夜祭などに関して安倍総理を批判するものでしたし、先週木曜日には例の「森友学園問題」を「忘れるわけにはいかぬ」などと強弁する社説を掲載しているほどです。
(社説)桜を見る会 首相の説明 破綻明らか(2020年2月23日 5時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より)
(社説)森友学園問題 忘れるわけにはいかぬ(2020年2月20日 5時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より)
もし、朝日新聞の社是が「打倒安倍政権」なのだとしたら、これはいかにも不自然ですね。
インターネット上では、おもに一部の保守系言論人から「安倍政権のコロナウィルス騒動を巡る対応のまずさ」を批判する意見が毎日のように提起されているのですから、これに便乗すれば、反アベの大合唱を作ることができる貴重なチャンスが到来しています。
それなのに、なぜわざわざ「もりかけ・桜」という、明らかに倒閣に失敗した問題に拘泥し、自分でこの貴重な「安倍政権打倒」というチャンスを潰しているのかが、疑問でなりません。
そういえば先週の『「神風邪」論の不謹慎さと「コロナより桜」の情けなさ』でも、野党が予算委員会で「桜を見る会」追及に汲々としている様子を紹介しましたが、コロナウィルス騒動に対する安倍政権の対応を批判してはならないという「地雷」のようなものでもあるのでしょうか?
これだとまるで「安倍応援団」
こうしたなか、昨日は産経ニュースに、こんな記事が掲載されました。
【産経・FNN合同世論調査】「桜」より「新型肺炎」対応を 野党支持層も危機感(2020.2.24 16:53付 産経ニュースより)
月例の産経・FNN合同世論調査(2月22~23日実施)によれば、「国会は首相主催の『桜を見る会』の問題より、新型コロナウイルスによる肺炎の問題を優先して審議すべきだ」との回答が、「与党支持層で9割を超えた」のだそうです。
しかも、驚くことに、主要野党支持層でも7~8割が「新型コロナウイルスの問題を優先すべきだ」と回答したそうであり、言い換えれば、現在の主要野党の動きは、明らかに自分たちの支持層を減らすものではないかと感じざるを得ません。
ちなみに、この産経・FNN合同世論調査を含め、現時点で入手可能な主要メディアによる世論調査結果を見ると、朝日新聞の世論調査(2月15~16日実施)を除けば、いずれも大なり小なり支持率が低下し、不支持率が上昇していることが確認できます(図表)。
図表 主要メディアの世論調査(2020年2月)
メディアと調査日 | 支持率(前回比) | 不支持率(前回比) |
---|---|---|
時事通信(2/6~9) | 38.6%(▲1.8) | 39.8%(+2.8) |
読売新聞(2/14~16) | 47.0%(▲5.0) | 41.0%(+4.0) |
共同通信(2/15~16) | 41.0%(▲8.3) | 46.1%(+9.4) |
朝日新聞(2/15~16) | 39.0%(+1.0) | 40.0%(▲1.0) |
産経・FNN(2/22~23) | 36.2%(▲8.4) | 46.7%(+7.8) |
日経・テレ東(2/21~23) | 46.0%(▲2.0) | 47.0%(+2.0) |
(【出所】各社ウェブサイトより著者作成)
とくに共同通信と産経・FNNの世論調査では、支持率は8%ポイント以上も急落しているのですが、その理由について共同通信は「桜を見る会」を巡る安倍総理の国会対応への批判が「背景にあるとみられる」、などと報じています。
桜の会対応批判、共同調査(2020/2/16 19:50付 共同通信より)
少なくともオールドメディアがこんな記事を配信しているうちは、安倍政権は安泰だ、と思わざるを得ません。国民の意識からかけ離れた政権批判を続けていても、国民の多くには届かないからです。
現時点でコロナウィルス騒動がいつ収束するのかはわかりませんが、安倍政権を最も舌鋒鋭く批判している人たちが「140字を要求する自称保守言論人」などであるという現状を踏まえるなら、今般の彼らによる政権批判もウィルスの流行が一段落すればきれいさっぱり忘れ去られるのが関の山でしょう。
その意味では、一部オールドメディアの「コロナより桜」の姿勢こそ、「安倍応援団」のようなものなのかもしれませんね。
View Comments (19)
新宿会計士さま
メディアを見ると、クルーズ船や防疫の失敗を政府のせいにしようと、躍起になってるように思います。
まあ、野党の支持率が上がる事は、考えにくいですけどね。
コロナに関するオールドメディアや野党のスタンスは、当初からどこか腰が引けている感じがします。
恐らく、人権の問題が絡むセンシティブな問題ではないかと。
常々、人権を盾にリベラルを標榜する、野党やオールドメディアは痛いとこを突かれているのかなと。
政府に強い対応を迫れば当然人権の問題に触れますからね。
世論を読みきれていないのではないないですか。
しかるに、無難な桜になります。
呆れるばかりですが、野党もオールドメディアも世論から当てにされていないのだけどね。
人権は大事ですけど、どう乗り越えていくか、政治家の胆力が試されます。我々はそれをよく観ていかなければいけませんね。
暇なおじさん様、初めまして。
>コロナに関するオールドメディアや野党のスタンスは、当初からどこか腰が引けている感じがします。
>恐らく、人権の問題が絡むセンシティブな問題ではないかと。
全く違います。
野党にせよ既存マスメディアにせよ反日売国勢力の輩どもにとって日本国民一般の人権なんて全く気にしていません。彼らが本音では日本国民の人権なぞ全く気にしていないことは、先日の京都のアニメ制作会社への放火事件での被害者の氏名を遺族の拒否にも係らず強引に公表させたこと(マスメディアの連中)や普段は人権をキーワードにしているのにメディアの重大な人権侵害に対して何ら批判しなかったこと(野党の連中)を見れば明らかです。
反日売国奴の連中が人権を気にしているとすれば、自分とその仲間達だけの人権です。連中は韓国の左翼共と全く同様のダブルスタンダードなのですよ。自分らの人権や権利は声高に主張するが仲間以外の人権や権利は平気で無視するという意味でね。
では何故、野党やマスメディアつまり我が国における反日売国勢力がコロナ(というか武漢肺炎)問題を厳しく追及しないのか?その理由は以下の通りです。
野党やマスメディアがこの問題への安倍政権の対応を徹底的に追及すれば、否応なく連中にとってのスポンサーである共産チャイナや韓国という絶賛パンデミック進行中国家からの入国規制をすべきか否かという問題に言及せざるを得なくなるからなのです。少し説明しましょう。
ここで両国からの入国規制をすべきと言えば反日売国連中の大スポンサーである両国の不興を買う羽目になって資金や人的な支援を受けられなくなりますし、入国規制すべきでないと言えば国民からそっぽを向かれる羽目になり政治的に拙い事態となる、つまりどちらにしても連中にとってはマイナスになるからです。
枝野氏にせよ蓮舫氏にせよ「中国からの旅行客は武漢肺炎が完全に鎮静化するまでシャットアウトすべきだ。安倍政権は何を甘いことをやってるんだ!」なんて言えるわけがないじゃないですか。
だから、反日売国勢力の野党やマスメディアとしては、ここは嵐が過ぎ去るのをじっと黙って待っているしかないのです。
近所のジジババ達が毎週末に集まって「安倍を許さない!」のプラカードを持って気勢を上げています。日本共産党が言っていることと似ているので、多分共産党から指令が降りているのだろうと思っていました。
その日本共産党へは、ペキンテルンからリモコン電波が飛んできているのだろうと思っていました。安倍総理の存在は中国共産党にとって不都合なのだろう、と。同じ理由で、日本のATMをはじめ世界中のリベラル系メディアに安倍総理に批判的な記事を書かせているのだろうと思っていました。
ところが昨年辺りから中南海は、なかんずく習近平国家主席は、安倍総理にすり寄りだしました。今は日本との仲を拗らせたくない事情があるのでしょう。民衆の反日感情も抑えめにコントロールしているようです。「山川異域 風月同天」などを殊更に広めたのも世論操作でしょう。
ペキンテルンからATMには、この辺りのさじ加減の指示がないのでしょうか。それとも元からATMは独自の判断で安倍叩きをしているのでしょうか。独自判断と言うには余りに各紙の足並みが揃っているように見えるのですけど、記者クラブ内談合なだけかもしれませんね。
>その日本共産党へは、ペキンテルンからリモコン電波が飛んできている
いつもくっ付いたり喧嘩したりしていますが、今は、中国共産党と日本共産党は離婚しているフェーズの様ですよw
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
日本マスゴミ村や野党は、「(安倍総理だけではありませんが)自民党
の党首を批判」して、「自民党を批判する人を応援する」ことが、自分た
ちの存在意義、アイデンティティーとしているのではないでしょうか。
だから、それを無くなれば、空中分解してしまうのです。だから、「自
民党を批判してくれる人」を批判しないで「安倍総理だけを批判できる」
ネタが、新型コロナウイルスではなくて桜なので、桜で安倍総理批判する
しかないのではないでしょうか。
駄文にて失礼いたしました。
野党の方々は「桜ガー!」「アベガー!」で
政府・与党を批判することによって、
自らの支持率を上げ、よしんば政権交代を...
等とは一切考えていません。
「もりかけガー!」「アベガー!」をやることによって
野党に投票する国民が何故か一定程度存在し、
この人達から票を得ることを目的に
「疑惑は更に深まった!」と怪気炎を上げているのです。
つまり「アベ政治を許さない!」と叫ぶのは
自身の選挙活動の為であり、
野党の方々は選挙に通りさえすれば良いと考えているのです。
つまり、結果的に野党も「安部応援団」と言えます。
韓国は日本から「アビカン」の輸入を検討し始めたそうです。朝鮮日報からです。
韓国語版:https://news.chosun.com/site/data/html_dir/2020/02/25/2020022502502.html
日本語版:http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/02/25/2020022580218.html
日本語版にはない部分のみ翻訳します。
『日本政府は「アビカン」200万人分を備蓄しているという。』「コロナ19」の患者に「アビカン」を試験投与した結果、症状悪化と無症状感染者の発病を抑制防止することにかなりの効果があると日本政府関係者は伝えた。
現在まで「コロナ19」の治療のために開発された薬やワクチンはない。国内医療陣は、HIV治療剤「カレトラ」(成分名ロピナビル+リトナビル)、マラリア治療剤「ヒドロキシクロロキン」など「コロナ19」の治療効果が知られた治療剤を使用している。
ほんまに200万人分も備蓄しているのか怪しいところです。
読者コメントは22程ついてますが、反対意見や「日本がー」は見当たりません。さすがに不買運動はしないみたいです。
駄文にて失礼します。
韓国在住日本人 様
これも戦略物資に指定したほうが良いと思います。
生物兵器戦で自軍の兵士の治癒に使えますから。
特定野党にはもう呆れ果てました。 審議させず妨害する、政府関係者や官僚を疲弊させる ➡︎危機管理に改善の余地を与えず脆弱化を図る ➡︎本当の危機時に人権・権利・平和を盾に機能不全に陥し入れる ➡︎しいては統括総本山である憲法に於ける危機管理脆弱部分の改正すら阻止する ➡︎だから外国の工作機関に見える ➡︎反日国や敵国の手先となり日本解体(機密情報提供・フェイクニュース乱発・自虐教育・人権平和広報)に明け暮れる ➡︎外国勢力の侵攻を誘導する(日米同盟離間工作・外国人参政権・日本資産の収奪・教育妨害など)。これらが特定野党の行動パターンであり審議不履行の整合性から完全に中韓北の工作機関だと疑われても仕方がない。 ⬅︎これ、私だけの妄想でしょうか?彼等の行動が余りにも上記に整合するので不安になります。
片やこんな状態に目もくれずにひたすら日韓友好議員とかパンダ幹事長とかが徘徊している自民党とは、一体何者なのか?、特定野党ばかりでなく自民党にも凄い不信感を持っています ⇄ これが支持政党無し層の現実だと私は思います。 近い将来には自民党を割って第一保守・第二保守のイメージで国会改革出来ないでしょうか? 本当に情けない。
国民が賢くならないと優れた政治がが選ばれないのです。国会改革は、有権者がそれを望まないと政治家は手を出しません。
もしも私が国会議員に立候補したら、応援してくださいますか? 私ね、当選する気がしないんですよ。ちょっとでも「良薬口ににがし」な事を言ったら、自民党本部からも有権者からも総スカンをくらう予感がします。総花的に甘ったるいことを言う方が、あるいは現政権を舌鋒鋭く(ただし代案はなしに)批判している方が、受けが良いと思います。
文字起こしされた野党の国会質疑を読んでいると、どんな話から始まっても無理やり最後が「安倍やめろー」で終わる頭の悪さ。
以下、勝手な創作ですが、だいたいいつもこんな感じでは。
「新型コロナ対策、その一番の問題点は安倍、だから安倍やめろー」
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
野党にとっては、「新型コロナウイルスなどが起きるのは、安倍総理が
総理であるからで、自分たちが与党になれば、どんな問題でも解決する」
ということになっているのでしょう。
駄文にて失礼いたしました。
引きこもり中年 様
最後が「どんな問題でも隠ぺいする」なら野党の自己評価として合っているのかな、と思います。
極単純に「中国発」の疫病だから、ではないですかね?中国責任で事を大きくしたくないから、「せ、政治的な話はすておいて人命を最優先に~…」程度の。
まぁ彼らが中国の手先ってのは状況証拠だけの陰謀論レベルではあるんですがね。状況証拠が笑っちゃうくらいあるけど。
特定メディアもコロナより桜と言うなら
新宿会計士もコロナより特定メディア
この時勢に使い古しの持論を繰り返すだけとは
他人の事を言える立場なのか