X

訪日外国人、ウィルス騒動の影響はまだ出ていないが…

昨日、日本政府観光局(JNTO)は2020年1月における訪日外国人データ(速報値)を公表しました。これによると、訪日外国人総数は266.1万人で、前年同月比マイナス2.8万人の小幅減少(減少率:1%)という結果に終わりました。減少した一番大きな要因は訪日韓国人が前年同月比46万人減少して32万人に留まったことですが、それだけではありません。例のコロナウィルス騒動に伴う入国者の激減は、2020年2月以降、本格化すると考えられます。

観光立国論と2020年4000万人目標

「観光立国」は当ウェブサイトが追いかけている継続的テーマのひとつです。

というよりも、かなり以前から当ウェブサイトでは、「現在、日本に入国する外国人の半数近くが中国人と韓国人で占められている」という状態に危惧を示してきたつもりです。

すでに今から約2年半前、2017年8月の時点で、当ウェブサイトでは『日本政府は「訪日客4000万人目標」を撤回せよ!』のなかで、次の各リスクを踏まえ、「特定国民に対する観光ビザ免除プログラムの厳格化」と「2020年4000万人目標の撤回」の2点を提言しています。

  • ①特定国出身者による観光以外の目的の入国が横行するリスク
  • ②半島有事などで事実上の難民が流入するリスク
  • ③外国人観光需要が特定国に過度に依存するリスク

ただ、非常に残念なことに、このうち③については、すでに弊害が出ています。『訪日外国人は過去最大だが、観光目標は立て直すべき』でも報告したのですが、現在の日本では、入国する外国人のおよそ30%が中国人、20%近くが韓国人で占められているという状況にあります。

当ウェブサイトではこれまで一貫して、

中国は2017年にTHAAD報復と称して韓国への旅行を絞ったという実績もあるため、特定国、とくに中国に観光産業が依存し過ぎることはきわめて大きなリスクである

と主張し続けていたのですが、リスクは非常に悪い形で顕在化することになりそうです。

というのも、昨今のコロナウィルス蔓延騒動を受けて、日本政府は2月以降、特定省出身の中国人の入国を拒否する方針を示しており、これによる中国人観光客の激減が見込まれるほか、

日本には中国人が大量に観光に出掛けている

という連想から、「日本ではもう中国並みにコロナウィルスが蔓延しているはずだ」との風評被害が欧米、アジア諸国などに広まっている可能性はかなりあります。

さらに、昨年7月1日に日本政府が発表した韓国に対する輸出管理の適正化措置に激高した韓国国民が「ノージャパン運動」を展開しており、実際に韓国からの入国者数は2019年8月以降、激減し始めていることが確認できます(図表1)。

図表1 韓国人入国者の月次推移(2017~2019年)

(【出所】日本政府観光局(JNTO)『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』より著者作成)

すなわち、これからの日本は、

  • コロナウィルス騒動に伴う中国人入国者の激減
  • ノージャパン運動に伴う韓国人入国者の激減
  • コロナウィルス騒動による欧米、アジア等の入国者の激減

という三重の打撃に晒される可能性が高い、ということです。

最新データの確認

さて、当ウェブサイトでは、日本政府観光局(JNTO)ウェブサイトに掲載されている、2003年以降17年分の国別入国者を収録したエクセルファイルを直接入手して加工することで、マスメディアなどがあまり報じない、外国人入国者数の実態について詳しく紹介して来ました。

こうしたなか、昨日は2020年1月までの訪日外国人統計の最新データが、日本政府観光局(JNTO)のウェブサイト『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』に公表されています。

これによると2020年1月における訪日外国人総数は266.1万人で、前年同月比マイナス2.8万人の小幅減少(減少率:1%)に留まりました。そして、入国者数の構成割合については図表2のとおりです。

図表2 訪日外国人の構成割合(2020年1月)

(【出所】日本政府観光局(JNTO)『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』より著者作成)

(※なお、このデータは速報値であり、数値についてはあとで修正される可能性があるほか、一部の国についてはデータが出そろっていないため、正確なものではありません。)

さて、図表2でわかるのは、入国者数のじつに35%が中国人である、という事実です。

ちなみにちょうど1年前、2019年1月における訪日外国人の構成割合は、韓国人が全体の29%を占めて1位、中国人が28%で2位でした(図表3)。

図表3 訪日外国人の構成割合(2019年1月)

(【出所】日本政府観光局(JNTO)『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』より著者作成)

訪日外国人総数の伸びは一巡

次に、2011年1月以降の約10年間における毎月の訪日外国人総数をグラフ化しておきましょう(図表4)。

図表4 訪日外国人総数

(【出所】日本政府観光局(JNTO)『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』より著者作成)

このグラフでは、毎月の訪日外国人について、その人数(赤線)、前年同月比の人数(黄色縦棒)、前年同月比増減率(青線)を1枚に収めています。

このグラフを見ていただくとわかりますが、2011年3月以降に大幅なマイナスとなり、その反動で2012年3月に大幅なプラスとなっています。これは、東日本大震災の影響でしょう。

しかし、野田佳彦前首相が退陣し、安倍晋三政権が発足して以降、訪日外国人の総数(赤線)は右肩上がりで伸び、前年同月比を示す青線も、2018年8月頃までは一貫してプラスの領域に留まっていました。

ところが、2018年9月にこの前年同月比伸び率がマイナスに転じ、その後は小幅なプラスを維持していたものの、2019年8月以降は伸び率がマイナスになる月が増えて来ています。

中国人入国者の増加を韓国人入国者の急減が相殺

これについては、理由は比較的簡単で、ほぼ、中国と韓国だけで説明がつきます。

まず、中国人入国者数については、2013年なかば頃から急増し始めていて、前年同月比100%を超える増加が2016年末頃まで続いていましたが、その後、伸びは緩やかになっています(図表5)。

図表5 訪日中国人

(【出所】日本政府観光局(JNTO)『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』より著者作成)

一方で、訪日韓国人については、やはり2014年なかば頃から増加し始めますが、増加率は訪日中国人と比べると緩やかであり、2018年なかば以降、マイナスに転じていることがわかります(図表6)。

図表6 訪日韓国人

(【出所】日本政府観光局(JNTO)『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』より著者作成)

韓国人入国者の減少は、たしかに日本の輸出管理適正化措置以降の2019年8月以降に加速しているものの、意外なことですが、じつはそれ以前からすでに訪日韓国人は前年同月比マイナスに転じていたのです。

台湾と香港、米国と欧州は小幅な伸びが続く

その一方で、中韓以外に日本入国者数の多くを占めるのが台湾と香港です(図表7図表8)。

図表7 訪日台湾人

(【出所】日本政府観光局(JNTO)『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』より著者作成)

図表8 訪日香港人

(【出所】日本政府観光局(JNTO)『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』より著者作成)

いずれの図表をみてもわかりますが、台湾、香港ともに時期によっては伸び悩んでいることもあるのですが、総じてプラスを維持しており、とくに台湾については韓国を抜き、2020年1月には訪日外国人全体の17%を占め、堂々2位にランクインしています。

香港がこの調子で伸び続ければ、韓国は香港にも抜かれるのではないか、という気もします。

また、入国者の比率ではそれほど高くないのですが、日本から遠く離れた欧州、米国などからの入国者が地道に伸びているのは注目に値するでしょう(図表9図表10)。

図表9 訪日米国人

(【出所】日本政府観光局(JNTO)『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』より著者作成)

図表10 訪日欧州人

(【出所】日本政府観光局(JNTO)『月別・年別統計データ(訪日外国人・出国日本人)』より著者作成)

今年2月以降は激減が予想されるが…

もっとも、例のコロナウィルス騒動があるため、2月以降は訪日外国人数が激減すると見込まれます。

もともと「ノージャパン運動」の影響で韓国人入国者数が激減していたのに加え、中国人入国者数も減少するでしょうし、また、もし欧米、アジア諸国で「日本はコロナウィルスの汚染国だ」というイメージが広まっているとすれば、これらの地域からの入国者数も激減するはずです。

では、その後、訪日外国人総数はどう推移していくでしょうか。

図表4~10を眺めていただければわかると思いますが、東日本大震災があった2011年3月以降、訪日外国人は大幅なマイナスに転じましたが、どの国も2012年3月以降、反動で大幅な増加を記録しているという点を踏まえるならば、おそらくその減少は一時要因でしょう。

気候が暖かくなれば、コロナウィルス問題は徐々に収束するでしょうし、また、今年は夏に東京オリンピック・パラリンピックも予定されているため、もしコロナウィルス問題が収束していれば、夏場の入国者数は一時的に増加するはずです。

そして、東京五輪後はしばらく訪日外国人の伸びが鈍化するものの、来年(2021年)2月には、「コロナウィルス騒動」の反動として、訪日外国人数が前年同月比で総じて急上昇を記録する、という展開が読めます。

ただし、2021年夏場以降は東京五輪の反動減が生じるはずですし、また、中国経済の動向次第ではそれよりも早いタイミングで「息切れ」するに違いありません。その意味で、訪日外国人総数のデータについてはまだまだ目が離せない展開が続くでしょう。

新宿会計士:

View Comments (46)

  • >「日本には中国人が大量に観光に出掛けている」という連想から、「日本ではもう中国並みにコロナウィルスが蔓延しているはずだ」との風評被害が欧米、アジア諸国などに広まっている可能性はかなりあります。

    残念ながら、もう「可能性」の段階ではないようです。ダイヤモンドプリンセス号の感染者は542人に上りましたし、結局アメリカなどもチャーター機で同胞を「救出」するような事態。結果的には対武漢、対中国と同等の対応になりました。いや、あれはイギリス籍の船でなどと今さら言っても始まりません。

    新型肺炎「複数国で日本から出張拒否」日本貿易会会長
    ttps://www.nikkei.com/article/DGXMZO55805040Z10C20A2000000/

    日本に行くのはもちろん、日本からも来るなという国が出始めたようです

    最後に、クルーズ船を医学データを採るための培養環境にあえてしたなどという趣味の悪いジョークは、「731部隊再来」「人体実験」の誹りを招きかねませんので、控えていただきたいと存じます。言っていい事、言っていい場所はわきまえるべきでしょう。まして投稿者は現職の医師だとのこと、「妄想」などと逃げ道を作って話題を振るのも姑息だし、得意そうに専門知識をひけらかす様子は非常に軽率で、拝見して眉をひそめざるをえません。

    これ以上申し上げませんが、ブログ主さまがアップを躊躇した理由はわたしたち「一般人」にはよくわかります。この感覚がわからない「お医者さま」であるなら非常に悲しいですね。

    • ひとつ、「ダイアモンドプリンスインキュベイター説」は掲載を新宿会計士氏が差し控えた部分であり、それをコメント欄で開陳したのは私自身であり、文責は100%私にあります。

      ふたつ、私は医師免許を持った医師だと自称していますが、医師である保証は実名を明らかにしたところでまったくありません。

      みっつ、私は感染症や疫学の専門家では全くありません。せいぜいが医学論文を読んで少し理解する能力があるだけです。有料のは面倒くさいので避けているので、提示した資料などは、医者や医学者でなくても誰でも入手可能なものです。感染症や行政に関する専門知識は「お勉強」したのです。あなたでもできます。

      よっつ、「妄想」というのは、全身全霊・全能力をもってあの有様である惨状を招いた関係者への心配りです。あれだけの局地的アウトブレイクを引き起こし、おそらくは「非感染」の誤った判断による新たな感染者の出現がでるという事態に対しては、本来的には罵詈雑言の類を浴びせられても甘受するべき失態です。
      眉をひそめる相手が間違っていやしませんか?

    • 私は731部隊、人体実験などの誹りを招くとは思いません。むしろweb空間での議論や思考実験を封殺するようなご意見が危険だと思います。
      また、”控えるべきでしょう”や”これ以上申し上げません”などの表現で相手の行動に期待ならば、論を尽くして説得したほうが良いのではないでしょうか。

  • 特定の国に過度に依存した商いはまともな商いとは言えない。これまで中国と韓国に過度に依存してきたことを反省するいい機会だ。外国人で混雑しているせいで日本人に敬遠されてきた有名観光地はその意味で「正常な状態にもどった」と言える。安倍首相のように「日中関係は完全に正常な状態になった」とまでは言えないけれど。

    • 匿名 様
      観光業もそうですけど、意外と未だにサプライチェーンの一部を中国に依存してる品目が多かったなと言うのが今回の発見でした。
      当方商社ですが、メーカーによっては完全に供給がストップさた商品もありますし、今時そんなものがまだあったんだなぁと。
      これもチャイナリスクと認識し、メーカーには脱中国をさらに推進してもらいたいもんですな。

  • 今回の感染症のように、顕在化するまでに時間の掛かる問題では、人や物の流れを完全に排除するのは現実的ではなく、いかにリスクを有効に分散させるかが大事であるということを考えさせられました。
    今後観光は、量より質、多様性を重視する方向へ更に大きく梶を切る事になるのではないかと。
    (簡単に事が運ぶものでもありませんが、目指さなければならない)

  • 更新お疲れ様です。
    安心より安全を とのことでしたが、これが現実なのですよね。
    中国人に甘い対応してて第三国から渡航禁止されたら、とんだ皮肉だなと思ってましたが、本当になるとは。
    結局のところ、実効性に関わらず、迅速に対応したアピールが足らんかったんでしょうな。
    安倍内閣には「国民啓蒙・宣伝相」にあたる人物が必要だと思いますね。 安倍さん自身はあまりそう言うの好きじゃなさそうなので。

  •  韓国では一日に十数人の感染者が見つかり、防疫先進国という自負が崩壊しつつあります。その矛先は中国人対策を放置している政府に向いております。

     韓国人は現在旅行に行きたくても行けない国が多いです。そのような韓国人がもうすぐ日本に押し寄せる日が来ると思います。韓国人はあとひと月もすれば、コロナ問題も収束するとの希望的観測から、小生の周りでも日本旅行を渇望する意見が増えております。

     無論、単なる観光目的ではなく、将来の移民(密入国を含む)を見据えた人もいると思います。

     駄文にて失礼します。

    • 韓国在住日本人さま
      OECD最大の結核患者発生国が、防疫先進国という妄想を持って居るとは。
      BCGは、国内で作れるようになったのでしょうかね?
      日本への旅行者数が、前月から回復傾向に有りますので、心配ですね。

      • >OECD最大の結核患者発生国が、防疫先進国という妄想を持って居るとは。

        そういうセリフは「G7最大の結核患者発生国が・・・」というしっぺ返しが待っていますw

      • だんな様

        結核の発生状況は2.3世代も前からの社会状況のよって来る結果みたいな側面もあるんで,現状が時の社会の通信簿とばかりは見なせない疾患だと思います.

        「防疫先進国」というのも必ずしも「妄想」とばかりは言えないかも知れません.ワクチンの導入なんかは日本より早めなことが多いし,防疫体制を敷くのも日本のやり方より果断なことが多いような気がします.その意味で,日本のやり方をチラ見しながらの,今回の対中入国制限の腰の引け様はむしろ異常とも言えると思いますね(どんだけ中国ににらまれるのが怖いんだか).

        わたしは日本で感染予防が後手になりがちなのは,病気になれば医者にかかればいいし,大きな病院ならきちんとした医療が受けられるという,社会の信頼感がその背景にあるんじゃないかと思っているんですが,どうでしょうね.アチラはといえば,ちょっと怖い(そうな)病気が心配となったら国中挙げて火病っちゃう国民性ですから,一見対策が迅速果敢になるのも,まあかくあるべしなのかなと思います.

      • りょうちんさま、伊江太ざ
        見落としておりましたm(__)m
        私は、狂牛病騒ぎの頃から韓国を見始めました。
        MARS、鳥インフルの拡散を見てきました。
        防疫とは、発生、流行の予防と思います。
        流行を広めないために、しなければならない事が、出来ない国民性だと思っています。

    • 一日にして20名だったそうですね。日本の場合、北は札幌郊外から南は那覇まで南北に長く広がって、外国人観光客に等しく踏み荒らされていますから、同時多発的に症例が発生するのは時間の問題でした。武漢脱出便搭乗者たちから現地直輸入症例を引き出したこと、クルーズ船乗客を引き取るというリスクを取り行って見事データをかち取ったこと、そして危惧されていたとおりの国内症例現実化をみて、次できることをじっくり考える。事態はまだまだ悪くなりそうですから、むしろ日本は自信を深める情勢にありそうです。

  • 全般的には、新宿会計士さんの言う通りだと思います。
    書かれていない事を、コロナウイルス抜きで書いて行きます。
    韓国は、大幅に減っていますが、一月の来日者数は、前月比て増えて来ています。私は、毎月25万人で年間300万人を見込んでましたが、400万人くらいになるかと思います。
    香港、台湾、タイからの観光客が増えていますが、行き先として、中国を避けた結果かも知れないとも思います。
    まあ、4000万人にこだわる必要は、何も無いと思います

  • ダイヤモンド・プリンセス号は,感染実験場として今後の参考になる貴重なデータを提供してくれたように思います。乗客の皆様はお疲れ様でした。横浜寄港後の約2週間は,それなりの感染拡大防止措置をしていたはずでしょうが,それでも感染を封じ込めることはできないことを実証してくれたようです。また,乗客全員にウイルス検査を行ったので,正確な感染率や症状の重さの分布のデータが取れたと思います。市中より高齢者の割合が高いので,市中にそのまま適用できるわけではないですが,それでも,感染率5%程度,無症状感染者が7~8割,重症者数%というのは重要な情報です。
    経済的影響は,今後,諸外国が日本を中国のような感染国にしてして,渡航制限を実施するかどうかで大きく変わってくると思います。

    • 新型ウイルス クルーズ船 下船し入院中の日本人乗客2人死亡
      ttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20200220/k10012293421000.html

  • クルーズ船対応がどうこう言っているむきが出始めています。まったく身勝手なものと思います。日本が火中の栗を拾いに行くという汚れ役を買って出てくれて各国はほくほくしていたことでしょう。半月隔離してネガティブとスクリーニングされたら相次いで引き取りに現れる現金さはほとんど卑怯と言えるとそう自分は考えます。

    • はにわファクトリー様

      >半月隔離してネガティブとスクリーニングされたら相次いで引き取りに現れる現金さ

      まあ仰るような計算高さもないではないと思いますが,日本がどうやら設定された検疫明けの時点で,ウイルス検査陰性ならほぼ無条件で解放しちまうと分かったことで,慌てたってのが大きな理由だと思いますよ.この人達が帰国してきて,その場で隔離したいと思っても,症状がなければその法的根拠がないですからね.帰国便を用意するといった自国政府の思惑が分かってて,もうこれ以上の隔離はまっぴら,自分は船から出たらしばらく日本に滞在して,ほとぼりが冷めた頃に帰国するつもりだとインタビューに答えていたアメリカ人の乗客もいました.時間と金に余裕のある人なら,そうするのが多分正解と言えるでしょうね.日本にしても,本当に面倒を見なければいけないのか,その辺の法的責任は曖昧だが,人道的見地からすればほったらかすことは出来ない多数のが外国人乗客を,本国政府がその責任において引き取ってくれるというのだから,まあ願ったりということだと思うんですがね.

    • 伊江太さま

      > 本国政府がその責任において引き取ってくれるというのだから,まあ願ったりということだと思うんですがね.

      貨物機をよこしたのはきっとあてこすり(誰への?)なんでしょうかね。トランジット目的であろうが日本初に搭乗させること許すまじの現状、ほとぼりが冷めるまで日本観光楽しんでいただければと当方も思います。

      • はにわファクトリー様

        羽田に来たのが貨物機だとは気が付きませんでした.普通の旅客機なら,あと消毒を念入りにやらなければいけないとか,厄介だと思ったんでしょうかね.

        そもそも,海外でアメリカ人が危機に瀕したら,何を置いても軍が救援に向かうというアメリカの基本原則からすれば,ともかくも米国籍乗客を緊急に横田基地に収容しておいて,並行して国内の隔離施設の整備をおこない,準備が整い次第軍用機を横田に飛ばして連れ帰るという流れになるのが当然ですよね.多分最初はそう策定してたと思うんですが,それをやると沖縄と違って防疫部隊も居ない状況では米軍兵士に危機が及ぶと判断して,今回のような次第になったのかなと勘ぐってます.ちょっとズルい?

  • 1月の来日外国人にはまだ新型肺炎の影響は出ていません。観光庁のデータによると2018年日本人国内旅行消費額は20.5兆円で、外国人の国内消費額は4.5兆円(中国1.5兆円)です。2月以降は中国からの来日数は激減することが予想されます。今後たとえ中国人の来日者数がゼロになっても、日本人の国内旅行が1割でも増えれば解決する話だと思いませんか。日本人として観光地の種々予約が取りやすくなりそうです。

  • 数字好きの老人さま

    > 日本人の国内旅行が1割でも増えれば解決する話だと思いませんか

    おっしゃるとおりと思います。海外旅行は計画不能な状態です。乗り継ぎの可能性も含めて飛行機が時刻表にあるとおりに飛ぶかどうか分からくなったからです。航空会社は生き残りを賭けて運行を削り続けるでしょう。値段が安いからとうかつにLCC予約をして、払い込み航空券がすべて没収扱いになったら目も当てられません。
    そこで国内旅行ががぜん魅力的になってきました。いまこそ観光地は国内旅行需要惹起に注力すべきです。外国人相手に蜃気楼のような需要をアテにしていたのは虫が良すぎたというわけです。

1 2